JPS61148240A - 電磁波シ−ルドシ−トの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は電磁波シールド性を有する塗料組成物をプラス
チック基材の表面に塗布し、該塗膜に紫外線を照射して
硬化せしめることにより電磁波シールドシートを製造す
る方法に関するものである。

〔発明の背景〕

近年、電子機器の電磁波障害が問題視され、この対策と
して電磁波シールド技術が検討されている。電磁波シー
ルドの方法としては、金属の溶射、メッキ、蒸着、電磁
波シールド塗料の塗布或は電磁波シ一ルドシートの利用
等がある。中でも電磁波シールドシートを利用する方法
は、波速へい物をシートで覆うだけであるので処理が簡
便である。

電磁波シールドシートとしては、金属シートやプラスチ
ック基材の表面に電磁波シールド性を有する塗料組成物
を塗布したシートが用いられる。

中でもプラスチック基材を用いた電磁波シールドシート
は金属シートに比べて柔軟で加工性が良い。

かかる電磁波シールドシートとしては、従来よりプラス
チック基材の表面に常温又は加熱下で硬化反応が進む化
学反応型の樹脂ベースにフェライト粉末等を分散させた
塗料組成物を塗布し、化学反応により硬化せしめてなる
ものが知られている。

しかし、かかる塗料組成物を常温又は加熱下で硬化せし
める場合、硬化時間が数十分〜数時間必要であり、塗膜
の迅速硬化をはかることができないため、製造工程の連
続化をはかることが困難であった。また、基材として耐
熱性のない材料を用いたもでは、高温に加熱すると基材
が変形するため、塗膜の硬化条件に制約を受けることが
多かった。

最近、これらの諸問題を解決するために、主剤と硬化剤
との化学反応による従来からの塗料組成物に替えて、電
子線や紫外線硬化型の塗料組成物を用いて電磁波シール
ド塗膜を形成することが検討されはじめている。本発明
者らも、電子線や紫外線で硬化しうる塗料組成物につい
て検討を進めた。

電子線や紫外線硬化性の塗料組成物は、電子線や紫外線
を照射することによって迅速に硬化することができるの
で、シートの製造工程の合理化をはかることが期待でき
る。

、級１ 邪さで、電磁波シールド性を有する塗料組成物は樹脂ベ
ースにフェライト等の粒子を分散でせたものである。従
って、通常これを紫外線で硬化させようとしても光が遮
断されて内部迄エネルギーが到達しないので硬化が不十
分となり、良好な塗膜を形成することができないと考え
られていた。電子線硬化であれば硬化については問題は
なく、硬化迅速化や工程の合理化の効果は損なわれるも
のではないが、高価な照射設備が必要であり、また紫外
線照射設備と比べると保守、管理も煩雑である。

本発明者らは電磁波シールド性を有する塗料組成物をプ
ラスチック基材の表面に塗布、硬化せしめることにより
電磁波シールドシートを製造する方法に於ける叙」−の
問題点を解決するために、特に、塗布された電磁波シー
ルド塗膜に紫外線を照射して硬化せしめる方法について
研究を進めた。

その結果、数多くの紫外線反応性樹脂の中で、特これに
フェライト粉末を添加して成る塗料組成物により電磁波
シールド塗膜を形成し、その塗膜に紫外線を照射するこ
とによって、フェライト粉末が添加してあって塗膜内部
への紫外線の入射が遮られるのではないかと予測された
のにもかかわらず、不思議なことに塗膜が内部まで硬化
しうるという思いがけない現象を見出した。

〔発明の要約〕　　　　　　　　　　　　　　　　　１
本発明は上記の知見に基づいて成されたものであって、
その要旨とするところは、エポキシ樹脂、−４「 紫外線官能性ルイス酸塩、及びフェライト粉末とを主成
分として含む塗料組成物をプラスチック基材の表面に塗
布し、その塗膜に紫外線を照射して硬化せしめることを
特徴とする電磁波シールドシートの製造方法にある。

〔発明の詳細な説明〕

本発明に於いて用いる塗料組成物のベースとなる樹脂ベ
ースはエポキシ樹脂及び紫外線官能性ルイス酸塩を主成
分として構成される。ここで、紫外線官能性ルイス酸塩
とは、紫外線の照射によってエポキシ樹脂のカチオン重
合を引き起こすルイス酸を生成するものをいう。エポキ
シ樹脂とルイス酸塩とは塗料組成物の作成時点で調合さ
れていても、或は塗布直前に調合されても良い。

エポキシ樹脂としては、従来から知られているグリシジ
ルエーテル型や脂環式のエポキシ樹脂を用いる。ルイス
酸の例としては、ＰＦ５やＢＦ８等があり、その塩の例
としてはルイス酸ジアゾニウム塩（例１ｆ％ｐ−メトキ
シベンゼンジアゾニウムへキサフルオロホスフェート）
、ルイス酸ヨウドニラム塩（例えばジフェニルアイオド
ニウムへキサフルオロホスフェート）、ルイス酸スルホ
ニウム塩１’ｌＬｔばトリフェニルスルホニウムへキサ
フルオロホスフェート）等がある。また、塗料組成物ベ
ースには紫外線官能性を高めるためにカルボニル系や含
窒素系の一般に用いられる光増感剤が添加される。

本発明に用いるフェライト粉末は、Ｆｅ２０Ｂ　　及び
ＭｎＯ，ＺｎＯ，ＭｇＯ，ＢａＯ等の金属酸化物を含む
ものである。フェライト粉末の粒径や形状は特に限定さ
れないが、０．１〜１０μｍ　程度の比較的小粒径のも
のが良好な塗膜を形成するのに適している。

本発明に於いては、塗料組成物ベースとなるエポキシ樹
脂及びルイス酸塩の合計量の１００　重量部に対してフ
ェライト粉末を１００〜６００　　重ｉ部添加する。添
加量が１００　重量部に満たないと、十分な電磁波シー
ルド性を有する塗膜を得ることができず、また、添加量
が６００　重量部を越えると、塗布作業性が低下して塗
膜の出来上がり状況がやや悪くなる傾向にあり、また特
に塗膜に可撓性を必要とする場合に於いては、可撓性が
損なわれて塗膜を折り曲げると折れてしまうといった問
題が生じる。特に好ましくは、添加はが１５０〜５００
　重量部の場合であり、−１−に述べたような問題を生
じることなく、十分な特性を有する電磁波シールド塗膜
を形成することができる。

本発明に於いては、塗料組成物の形態を整えるために他
にシリコーン系化合物、脂肪酸エステル類、アミン系化
合物、界面活性剤などの粘度調節材料や着色料などを添
加することも可能である。

塗料組成物ベースとなる樹脂にフェライト粉末を添加し
て塗料組成物を作るには、通常塗料を調整する方法、例
えばロール混合により、均一に十分混練することによっ
て得ることができる。

本発明に基づく塗料組成物を塗布する方法としては、刷
毛やローラーによる塗布或はスクリーン印刷法等がある
。

塗布された電磁波シールド塗膜は紫外線を照射して硬化
せしめる。紫外線照射条件としては、５０〜２００　Ｗ
／ｃｍ　程度の紫外線ランプを用いて、１０〜６０　秒
程度照射を行なうことが望ましい。＠、塗膜を紫外線照
射により硬化せしめた後、硬化をより十分進行せしめる
ために基材を損傷しない限りにおいて８０〜２００°Ｃ
の温度で５〜６０分間加熱処理を行なってもよい。

本発明に於いて用いるプラスチックの基材は、ポリエチ
レン、ポリエステル、ポリイミド等のプラスチック材料
のシート状態である。プラスチックの材質は特に限定さ
れない。また、基材の形状も特に限定されず、長尺のテ
ープ状、リボン状態や板状部であってもよい。

実施例１ アゾカウルトラセット　　ＡＤ７２００　　　　１００
重量部硬化触媒　　ＰＰ３３　　　　　　　　　　　　
　　６重量部Ｍｎ−Ｚｎ　　系フェライト粉末　　　　
　　　　　３００重量部を三本ロールで混練して塗料組
成物を作成した。

この塗料組成物を厚さ２５μｍ　のポリエステルフィル
ム」−に２０μｍ　の厚さでロールコーティングし、電
磁波シールド塗膜となし、これにＩＫＩｔＦの紫外線ラ
ンプ２灯で３０秒間紫外線を照射して硬化せしめて電磁
波シールドシートを製作した。この電磁波シールドシー
トをメチルエチルケトンの中に５分間浸漬した。取出し
後塗膜を強くこすったが塗膜には何等異常は生じず、塗
膜の内部まで硬化が良く進んでいることが確認された。

実施例２ 実施例１に於いて塗料組成物の組成を アラルダイト　ＣＹ１７８　　　　　　　　　１００重
量部硬化触媒　Ｕ巷Ｅ−１０１４０，４１重量部Ｍ　ｎ
　−Ｚ　ｎ系フェライト粉末　　　　　　　　３００重
喰部に替えて、他は実施例］と同じ条件で電磁波シール
ドシートを作成した。実施例１と同様、良好な電磁波シ
ールドシートを得た。

比較例】 実施例１に於いて塗料の組成を アロエックスオリゴマー　　　　　　　　　　　５ｏｔ
ｆ部リポキシ樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　２
０重量部光増感剤　　　　　　　　　　　　　　５重量
部（ベンジルジメチルケクール） に替えて、他は実施例１と同じ条件で電磁波シールドシ
ートを作成した。塗膜表面はよく硬化してイタ力、メチ
ルエチルケトンに浸漬した後塗膜を一１〇− こすると、塗膜はベースフィルムからずれ、内部まで十
分硬化していないことがわかった。

上述の如く、本発明にもとづく電磁波シールドシートの
製造方法に於いては、エポキシ樹脂、紫外線官能性ルイ
ス酸塩、及びフェライト粉末とを主成分として含む塗料
組成物をプラスチック基材の表面に塗布し、その塗膜を
紫外線を照射して硬化せしめるので製造工程は極めて簡
便であり、シート製造工程の連続化並びに合理化をはか
ることができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）エポキシ樹脂、紫外線官能性ルイス酸塩、及びフ
   ェライト粉末とを主成分として含む塗料組成物をプラス
   チック基材の表面に塗布し、その塗膜に紫外線を照射し
   て硬化せしめることを特徴とする電磁波シールドシート
   の製造方法。