JPS61111182A - ポリイミド−金属箔複合フイルムの製法 - Google Patents

ポリイミド−金属箔複合フイルムの製法

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JPS61111182A
JPS61111182A JP23432284A JP23432284A JPS61111182A JP S61111182 A JPS61111182 A JP S61111182A JP 23432284 A JP23432284 A JP 23432284A JP 23432284 A JP23432284 A JP 23432284A JP S61111182 A JPS61111182 A JP S61111182A
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composite film
phenylene group
film
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明はポリイミド−金属箔複合フィルムの製法に関
するものである。
〔背景技術〕
ポリイミドと金属箔とが積層されてなる複合フィルムは
電気回路板として有用である。この複合フィルムの製法
としては、■ポリイミドフィルムを接着剤を介して金属
箔と接着する方法、■ポリイミドフィルムを金属箔上に
熱融着する方法、■金属箔上にポリイミド前駆体の有機
極性溶媒溶液を塗布し、乾燥したのちイミド化してポリ
イミド膜を形成する方法がある。
これらの製法のうち、■および■の方法は、予めポリイ
ミド前駆体をフィルム化しなければならないため、工程
が複雑になるという欠点を有しており、特に■の方法で
は、それに加えて接着剤使用によるトラブルが生じると
いう問題を有してい、 る。これに対して、■の製法は
、■および■の方法のように予めフィルム化を行う必要
がないため9.工程が簡略化できるとともに薄い複合フ
ィルムを形成でき、また■の方法のように接着剤による
トラブルがない等の利点を有する。しかしながら、この
■の方法では、金属箔上に直接ポリイミド膜を形成し接
着剤を用いないため、ポリイミド前駆体の組成によって
は、生成ポリイミド膜と金属箔との接着力が不充分とな
り、ポリイミド−金属箔複合フィルムに対する回路パタ
ーン形成時やハンダ処理時に、導体の浮き、剥離現象を
生じ不良の原因となるということが予想される。また、
この■の方法では、乾燥時やイミド化時において加熱し
たのち冷却する際に塗膜が収縮するため、この収縮に追
随させにくい金属箔との関係で、得られる複合フィルム
にカールが生じ回路加工に適用できなかったり加工時の
取扱い性が悪いという欠点がある。
〔発明の目的〕
この発明は、実質的にカールを生じることなく、かつポ
リイミド膜と金属箔とが強固に接合しているポリイミド
−金属箔複合フィルムを、予めポリイミドのフィルム化
を行わずに製造する方法の提供を目的とする。
〔発明の開示〕
上記の目的を達成するため、この発明のポリイミド−金
属箔複合フィルムの製法は、下記の(A)成分80〜9
9,9モル%および(B)成分0.1〜10モル%を含
むジアミノ化合物と下記の(C)成分を主成分とするテ
トラカルボン酸化合物とを反応させて得られたポリイミ
ド前駆体の有機極性溶媒溶液を準備する工程と、上記ポ
リイミド前駆体の有機極性溶媒溶液を金属箔上に塗布す
る工程と、このポリイミド前駆体の有機極性溶媒溶液が
塗布された金属箔を固定状態で加熱処理してその金属箔
の箔面にポリイミド薄膜を形成する工程を備えている。
(A)p−フェニレンジアミン (、B)一般式 で表されるシリコン系のジアミン。
(C)3.3’ 、4.4’  −ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物およびその誘導体の少なくとも一方。
すなわち、この発明の方法は、“ポリイミド膜形成用の
ジアミノ化合物として、上記のシリコン系ジアミンを0
.1〜10モル%含有しているものを用い、生成ポリイ
ミド膜中に上記シリコン系ジアミンから誘導される珪素
原子を導入するため、生成ポリイミド膜が金属箔に強固
に接合するようになる。そのうえ、ポリイミド膜形成用
のジアミノ化合物およびテトラカルボン酸化合物として
、上記のような特定のジアミノ化合物とテトラカルボン
酸化合物とを用いるため、得られるポリイミド膜が、銅
やアルミニウム等からなる金属箔にほぼ近い線膨張係数
を有するようになる。しかも、この金属箔上に上記のポ
リイミド膜を形成するに際して、金属箔を固定した状態
でポリイミド化用の加熱処理をするため、ポリイミド膜
に生じる応力が緩和されるようになり、この効果と、上
記線膨張係数近似効果とが相俟って、ポリイミド−金属
t     箔複合フィルムの長さ方向および幅方向の
双方にカールが生じなくなる。
この発明の方法におけるポリイミド前駆体(ポリイミド
膜)形成用のジアミノ化合物は、p−フェニレンジアミ
ンを80〜99.9モル%および前記一般式で表される
シリコン系ジアミンを0.1〜10モル%含み、残余に
その他のジアミンを含有するものである。
p−フェニレンジアミンの割合が少なすぎると、銅やア
ルミニウム等からなる金属箔とポリイミド膜との線膨張
係数の差が大きくなるため好ましくない。
また、上記シリコン系ジアミンの割合は上記のように0
.1〜10モル%の範囲内に設定する必要があり、好ま
しい範囲は2〜7モル%である。すなわち、シリコン系
ジアミンが0.1モル%未満になると、金属箔に対する
接合性ないし密着性改善効果が得られなくなり、逆に1
0モル%を超えると、ポリイミド膜の吸湿率や耐熱性等
の特性の低下を招いたり、線膨張係数の増大を招いたり
するからである。
このようなシリコン系ジアミンを具体的に例示すると、
つぎのとおりである。
にtl、      L、I′IJ 上記のその他のジアミンとしては、4. 4’ −ジア
ミノジフェニルエーテル、4.4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4゛ −ジアミノジフェニルスルホン、
3,3゛ −ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニ
レンジアミン、4,4° −ジアミノジフェニルプロパ
ン、1,5−ジアミノナフタリン、2.6−ジアミノナ
フタリン、4.4゛−ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4” −ジ(m−アミノフェノキシ)ジフェニルス
ルホン・、3,3”−ジ(m−アミノフェノキシ)ジフ
ェニルスルホン、4.4゛−ジ(m−アミノフェノキシ
)ジフェニルプロパン、3.3’  −ジメチル−4,
4’ −ジアミノビフェニル等があげられ、これらのう
ちの1種または2種以上が適宜使用される。また、ジア
ミノシロキサンを数モル%程度用いてもよい。
この発明におけるポリイミド前駆体形成用のテトラカル
ボン酸化合物は、3.3’ 、4.4’ −ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物ないしはその酸ハロゲン化物
、ジエステル、モノエステル等の誘導体を主成分とする
ものである。ここで主成分とするとは、全体が主成分の
みからなる場合も含まれるものである。しかし、通常は
この二無水物ないしはその誘導体を70モル%以上、そ
の他の芳香族テトラカルボン酸二無水物ないしはその酸
ハロゲン化物、ジエステル、モノエステル等の誘導体を
30モル%以下の割合で含むものが用いられる。3.3
’ 、4.4’  −ビフェニルテトラ。
カルボン酸二無水物ないしはその誘導体の割合が少なす
ぎると、銅やアルミニウム等からなる金属箔とポリイミ
ド膜との線膨張係数の差が大きくなるかあるいは膜強度
が極端に低下する等の不都合を生じるため好ましくない
上記のその他の芳香族テトラカルボン酸二無水物ないし
はその誘導体としては、ピロメリット酸二無水物、3,
3″、  4. 4’ −ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3,6.7−ナフタリンテトラカル
ボン酸二無水物等の酸二無水物ないしはその誘導体があ
げられ、これらのうちの1種または2種以上が適宜使用
される。なお、これらの中でも特にピロメリット酸二無
水物ないしはその誘導体、3.3’ 、4.4’  −
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物ないしはその
誘導体が実用される。その理由は、これらのテトラカル
ボン酸化合物は、これ単独で前記特定のジアミノ化合物
と反応させても膜強度に優れるポリイミド膜を生成しに
くいが、線膨張係数の低下には好ましい結果を与え、カ
ール防止というこの発明の目的達成に寄与するようにな
るからである。
上記のジアミノ化合物とテトラカルボン酸化合物を反応
させてポリイミド前駆体を得るためには、これら再化合
物を略等モル、有機極性溶媒中において通常0〜90℃
で1〜24時間反応させポリアミド酸等のポリイミド前
駆体とすることが行われる。
上記の有機極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N、N−ジメチルアセトアマイド、N、N−ジメ
チルホルムアマイド、ジメチルスルホキシド、ジメチル
ホスホアマイド、m−クレゾール、p−クレゾール、p
−クロルフェノール等があげられる。また、これにキシ
レン、トルエン、ヘキサン、ナフサ等を一部混合しても
よい。
このようにして得られるポリイミド前駆体の有機極性溶
媒溶液は、その対数粘度(N−メチル−2−ピロリドン
中0.5 g/ 100ml1の濃度で30°C下で測
定)が0.4〜7.0の範囲にあるのが好ましい。より
好ましいのは1.5〜3.0の範囲内である。この値が
小さすぎると、得られるポリイミド膜の機械的強度が低
くなり好ましくない。また、この値が大きすぎると金属
箔に対する塗布作業性が低(なり好ましくない。
この発明は、上記のようにして得られたポリイミド前駆
体の有機極性溶媒溶液を用い、例えばつぎのようにして
ポリイミド−金属箔複合フィルムを製造する。すなわち
、まず、上記のポリイミド前駆体の有機極性溶媒溶液を
80℃以下の温度に加温して粘度を低下させ、その状態
で厚みが1〜500、crm、好ましくは10〜lOO
μm、特に好ましくは20〜50.crmの金属箔上に
アプリケータ等の適宜の手段で流延塗布する。この場合
、上記金属箔の厚みが1μm未満であると、カール発生
の防止効果が小さくなり、また用途上の問題等が生じる
恐れがあり、逆に5σOμmを超えると複合フィルムが
柔軟性に欠は電気回路板等の用途にあまりふされしくな
くなる。したがって、使用する金属箔は、厚みが1〜5
00AInの範囲内のものが好ましい。
金属箔の種類としては銅箔、アルミニウム箔またはステ
ンレス箔が好ましく、その他、前記厚みを有する銀、鉄
、ニッケルとクロムとの合金等、各種材質からなるもの
を用いることができる。前記ポリイミド前駆体溶液を塗
布する際のこれら金属箔の長さは特に規制されない。し
かし、幅は実用上20〜200cm程度である。もちろ
ん、上記範囲を逸脱しても差し支えない。また上記広幅
の金属箔を用いて得られた複合フィルムを最終工程にお
いて所定幅に裁断して使用に供してもよいことはいうま
でもない。
なお、前記のようにして得られたポリイミド前駆体の有
機極性溶媒溶液を必要に応じて有機極性溶媒でさらに希
釈してもよい。この場合の希釈用有機極性溶媒としては
、それぞれのポリイミド前駆体の重合反応時に使用した
ものを使用できる。
また、上記溶液中のポリイミド前駆体の濃度は10〜2
0重量%程度に設定することが好ましい。
この濃度が低すぎるとポリイミド膜の表面が荒れやすく
、逆に高くなりすぎると粘度が高くなって塗布作業性が
損なわれるようになる。この溶液の粘度は、塗布作業性
の面から一般的には加温塗布時の粘度で、5000ポイ
ズ以下とすることが好ましい。
つぎに、溶液塗布後、上記の金属箔を固定した状態で加
熱処理する。この加熱処理は、通常、100〜230℃
で30分〜2時間程度加熱乾燥して溶媒を除去したのち
、さらに昇温し最終的に230〜600℃の温度で1分
〜6時間、好ましくは形成されるポリイミドのガラス転
移温度付近のl     温度、すなわち250〜35
0℃の温度で、10分〜6時間加熱処理してイミド化反
応を完全に行わせるとともに、上記の溶媒除去およびイ
ミド化時に塗膜に生じる応力を緩和する。
なお、上記加熱処理を230°C未満の温度で行うと応
力緩和が不充分となり、得られる複合フィルムにカール
が生じやすくなる。逆に600℃を超える温度で行うと
ポリイミドが分解するため好ましくない。このようなポ
リイミドの分解を防ぐ意味から、600℃以下の加熱温
度であっても、350°Cを超える温度では、加熱時間
を10分未満とすることが好ましい。
このような加熱処理は、前記のようにポリイミド前駆体
溶液が塗布された金属箔を固定した状態で行われる。こ
の固定方法としては、上記金属箔をガラス板上等にポリ
イミドテープ等を用いて平板状に固定したり、金属箔の
長さ方向両端部をロールに巻き付けて固定する等のよう
に、金属箔の長さ、大きさに応じてその幅方向および長
さ方向ともに実質的に固定しうる種々の方法をとること
ができる。
このようにして加熱処理したのち室温まで冷却する。上
記固定は、高温加熱処理後であればいつ解除してもよい
が、室温まで冷却したのち解除することが望ましい。
このような一連の工程を経て金属箔上に、応力緩和がな
されたポリイミド膜が形成される。この場合、ポリイミ
ド膜の厚みを5〜200μmに設定することが好ましい
。より好ましくは10〜100μmであり、最も好まし
いのは10〜50μmである。この厚みが5μm未満に
なるとフィルム特性が悪くなり、逆に200μmを超え
るとカール防止効果が小さくなるとともに可撓性に欠け
るようになり電気回路板等の用途にあまりふされしくな
くなる。したがって、ポリイミド膜の厚みは5〜200
μmに設定することが好ましい。
上記ポリイミド膜は一般に、50〜250℃における平
均線膨張係数が1.2 X 10−’〜2.9 X 1
0=ycの範囲にあるが、場合によっては上記値よりも
さらに小さい平均線膨張係数にすることも可能である。
これに対して上記と同じ温度範囲にある金属箔、例えば
1〜500μm厚の金属箔の平均線膨張係数は、銅箔で
は1.5X10=〜1.7×10″′Xの範囲にあり、
またアルミニウム箔では2.4 X 10”−2,6)
410−5l/℃の範囲にある。
このように、この発明においては上記ポリイミド膜のポ
リマー組成を前記特定範囲内で適宜設定し、かつポリイ
ミド膜および金属箔の厚みを上記範囲に設定することに
より、ポリイミド膜と金属箔との平均線膨張係数の差を
0.3X10”’、H以内に抑えることができるという
特徴を有している。
なお、この明細書において、線膨張係数とは、温度Tに
おいて長さlの材料が、温度が1℃変化したとき長さが
Δlだけ変化したとすると、Δl/lで示されるもので
あり、また平均線膨張係数とは一定温度範囲における上
記線膨張係数の平均値として示されるものである。そし
て、この線膨張係数の測定は、複合フィルムを長さ25
fi9幅3flに切断した試験片につき、長さ方向の一
端を上方にして固定し、チャック間距離10mmにおい
て下端に15g/m”の荷重を加えた状態で窒素ガス雰
囲気中10℃/分の昇温速度で温度変化を与え、このと
きの上記Δl/lを求めることにより行われる。
上記のようにして得られるポリイミド−金属箔複合フィ
ルムは、幅方向および長さ方向ともに曲率半径が25a
n以上で実質的にカールのない優れたものである。すな
わち、上記複合フィルムは、通常曲率半径が50cm以
上、好適には閃であるような実質的にカールのない優れ
たものである。しかも上記複合フィルムは、耐熱性、耐
薬品性、耐久性、可撓性に優れるとともに、ポリイミド
膜と金属箔との接合状態も優れているため、プリント配
線基板、フレキシブルプリント配線基板、多層配線基板
、振動板等の用途に好適である。
なお、上記曲率半径とは、図面に示すように、金属箔1
とポリイミド膜2とからなる複合フィルム3を長さlQ
cm、幅tocmの10口角に切断した試験片につき、
この試験片が幅方向(ないし長さ方向)にカールしたと
きの曲率の程度を中心Pノ      からの半径rで
表したものである。そして、この曲率半径rは、カール
状態での幅方向(ないし長さ方向)の長さを89幅方向
(ないし長さ方向)両端を結ぶ水平線Mに中心Pから垂
線Nを下ろしたときの交点Rより上記垂線Nの延長線上
にあるフィルム中央部までの長さをhとしたとき、h≧
rのときはこのrを実測することにより、またhくrの
ときは便宜的に上記a値とh値とを実測して下記の式よ
り算出することができる。
r2= (r−h)” + ()a)”r” =r2−
2rh+h2+ia” 2 r h=h” +ia” r=+h+音・r 上記のようにして得られるポリイミド−金属箔複合フィ
ルムは、h<rの関係にあって、゛特にhが小さいこと
により、r=25CI11以上であって好適には■であ
るような実質的にカールを有しないものである。また、
この複合フィルムは、これを50〜270℃の熱が加わ
る加工処理に供しても、その冷却後に実質的なカールが
おこらないという利点を有しており、この点で上記各種
用途へ通用する際の取扱性9寸法安定性に優れるという
特徴をも備えている。
なお、上記の説明では、金属箔を、ポリイミド前駆体溶
液を塗布したのち固定して加熱処理しているが、予め金
属箔を固定しておき、これにポリイミド前駆体溶液を塗
布し加熱処理してもよいことはいうまでもない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明のポリイミド−金属箔複合フィ
ルムの製法は、ポリイミド膜形成用のジアミノ化合物お
よびテトラカルボン酸化合物として、p−フェニレンジ
アミンを主成分とするジアミノ化合物と3.3’ 、4
.4’  −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物また
はその誘導体を主成分とする芳香族テトラカルボン酸化
合物とを用いることにより、金属箔上に、その金属箔と
ほぼ近似した線膨張係数を有するポリイミド膜を形成し
うる。しかも、そのポリイミド膜加熱形成時に、金属箔
を固定した状態にしておくため、ポリイミド膜に生じる
応力が緩和される。これらの相乗効果により得られるポ
リイミド−金属箔複合フィルムに、長さ方向および幅方
向の双方にカールが生じなくなる。そのうえ、この発明
は、上記ジアミノ化合物に、前記一般式で表されるシリ
コン系ジアミンを0.1〜10モル%含有させるため、
生成ポリイミド膜中に上記シリコン系ジアミンから誘導
される珪素原子が導入されるようになり、それによって
生成ポリイミド膜が金属箔に強固に接合するようになる
。その結果、ポリイミド−金属箔複合フィルムに対する
回路パターン形成時に、導体の浮き、剥離現象が生じな
くなり、それらに起因する不良の発生が著しく低減する
ようになるのである。
この発明の方法によって得られる複合フィルムは、上記
のようにポリイミド膜と金属箔とが強固に接合しており
、かつ実質的にカールを生じないため、これを電気回路
板作製のための基板として支障なく通用でき、また回路
加工時の取扱性に優れるという利点を有している。しか
も得られる電気回路板は温度変化によってカールを生じ
にくいという特徴をも有しており、この点で寸法安定性
の優れたものとなる。この複合フィルムの応用の具体例
として、苛酷な温度変化条件下で使用される太陽電池用
基板、ハイブリツ)IC用基板、太陽熱温水器集熱板等
への応用があげられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
なお、以下における曲率半径および平均線膨張係数は各
実施例および比較例において作製した複合フィルムを前
記各試験片の大きさに切断し、これを用いて前記方法に
て測定ないし算出したものである。ただし、上記曲率半
径は10cm角の長さ方向および幅方向(縦横)の双方
についての測定値であり、両値は実質的に同じであるこ
とを意味する。
〔実施例1〕 500ml之フラスコにp−フェニレンジアミン10.
26g(0,095モル)および前記構造式(イ)で示
されるビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロ
キサン1.24 g (0,005モルI      
)ならびにN−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP
Jと略す)210gを入れて混合しジアミンを溶解させ
た。つぎに、この系を攪拌しながら3.3”、4.4’
  −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.4g
(0,1モル)を徐々に加えた。この間、反応系の温度
が30℃以上にならないように氷水で冷却した。その後
2時間攪拌して16.3重量%(以下「%」と略す)濃
度のポリアミド酸のNMP溶液を得た。このポリアミド
酸の対数粘度(NMP中0.5g/100mlの濃度で
30℃下で測定)は1683であった。また、このNM
P溶液の粘度は3510ボイズ(30℃)であった。
このポリアミド酸のNMP溶液を予め加温して粘度を1
000ボイズ以下に下げ、これを、縦3Q aa X横
20C111のガラス板上にその全周がポリイミドフィ
ルムで固定された35μm厚の銅箔(寸法は上記ガラス
板と同じ)上にアプリケータにより流延し、150℃で
30分、200℃で60分加熱し、さらに280℃で2
時間加熱した。その後室温まで冷却し、銅箔の固定を解
除しポリイミド−金属箔複合フィルムを得た。得られた
ポリイミド−銅箔複合フィルムは、ポリイミド塗膜の厚
みが25μmで、曲率半径が75cmであり実質的にカ
ールのないものであった。
また、この複合フィルムにおけるポリイミド膜と銅箔と
の90°剥離強度は常態で2.42 kg/ 101m
であり、260℃のハンダ浴に30秒間浸漬後の90°
剥離強度は2.35kg/L(lnであった。
この複合フィルムにおけるポリイミド膜の線膨張係数を
熱機械的分析装置(以下rTMAJと略す)で測定した
ところ50〜250℃の平均線膨張係数が1.66X1
0’%であり、同じ温度範囲における銅箔の平均線膨張
係数(1,60X10−5yc)とほぼ等しかった。
〔比較例工〕
実施例1におけるp−フェニレンジアミンに代えて、4
,4“ −ジアミノジフェニルエーテル20.0g(0
,1モル)を用いた。それ以外は実施例1と同様にして
19.0%濃度のポリアミド酸のNMP溶液を得た。こ
のポリアミド酸の対数粘度(NMP中0.5g/Loo
mNの濃度で30℃下で測定)は2.12であり、この
NMP溶液の粘度は2040ポイズ(30℃)であった
このポリアミド酸のNMP溶液を、実施例1と同じ大き
さのガラス板上に実施例1と同様にして固定された35
μm厚の銅箔(寸法はガラス板と同じ)上に、実施例1
と同様の手段で流延し、さらに実施例1と同様の条件で
加熱したのち室温まで冷却し、銅箔の固定を解除した。
得られたポリイミド−金属箔複合フィルムにおけるポリ
イミド膜の厚みは28μmで、この複合フィルムの曲率
半径は0.8 amでありカールが大きかった。
この複合フィルムにおけるポリイミド膜のTMAにより
測定した50〜250℃における平均線膨張係数は3.
4xlO−5,+であり、同じ温度範囲における銅箔の
平均線膨張係数に比べて大きかった。さらにポリイミド
膜と銅箔との90°剥離強度を測定したところ1.05
kg/ 10inで、電気回路板としてはやや不充分な
値であった。
〔実施例2〜5〕 500□mlのフラスコにNMPと後記の第1表に示す
ジアミノ化合物とを入れてジアミノ化合物を溶解した。
この場合NMPの使用量は、ジアミノ化合物および後記
の芳香族テトラカルボン酸化合物の七ツマー仕込み濃度
が15%となるように設定した。
つぎに、上記の系を攪拌しながら第1表に示す芳香族テ
トラカルボン酸化合物を徐々に加えた。
この間、反応系の温度が30℃以上にならないように氷
水で冷却した。この後、所定時間攪拌して第1表に示す
対数粘度(NMP中0.5g/100mlの濃度で30
℃下で測定)のポリイミド酸のNMP溶液を得た。
このポリアミド酸のNMP溶液を、実施例1と同じ大き
さのガラス板上に実施例1と同様にして固定され殆銅箔
(寸法はガラス板と同じ、厚みは第1表のとおり)上に
、実施例1と同様の手段で流延し、150℃で30分、
200℃で60分、さらに300℃で2時間加熱した。
その後、室温まで冷却し、銅箔の固定を解除した。得ら
れたポリイミド−金属箔複合フィルムにおけるポリイミ
ド膜の厚みと複合フィルムの曲率半径は第1表に示すと
おりであった。また、この複合フィルムにおけるポリイ
ミド膜のTMAにより測定した50〜250℃における
平均線膨張係数の差およびポリイミド膜と銅箔との常態
における90’剥離強度を第1表に併せて示した。
〔比較例2〜5〕 第1表に示すジアミン化合物および芳香族テトラカルボ
ン酸化合物を用い、上記実施例2〜5と同様にして第1
表に示す対数粘度(NMP中0.5g/100mJの濃
度で30℃下で測定)のポリイミド酸のNMP溶液を得
た。
このポリアミド酸のNMP溶液を用い、上記の実施例2
〜5と同様にしてポリイミド−金属箔複合フィルムをつ
くった。この複合フィルムの曲率半径、銅箔およびポリ
イミド膜の膜厚ならびにTMAにより測定した50〜2
50℃におけるポリイミド膜の平均線膨張係数と銅箔の
平均線膨張係数との差を第1表に示すとともに、常態に
おけるポリイミド膜と銅箔との90°剥離強度を第1表
に併せて示した。
(以下余白) なお、第1表においてDADEは4,4゛ −ジアミノ
ジフェニルエーテル、p−PDAはp−フェニレンジア
ミン、m−PDAはm−フェニレンジアミン、(イ)、
(へ)は前記構造式のシリコン系ジアミン、5−BPD
Aは3,3°、4,4゛−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、PMDAはピロメリット酸二無水物、BTD
Aは3゜3’ 、4,4° −ベジゾフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物を示す。
以上の実施例および比較例から明らかなように、この発
明のポリイミド−金属箔複合フィルムの製法によれば、
ポリイミド膜と銅箔とが強固に接合しており、か)実質
的にカールを生じることのない複合フィルムが得られる
のである。
【図面の簡単な説明】
図面はポリイミド−金属箔複合フィルムの曲率半径を説
明する説明図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の(A)成分80〜99.9モル%および(
    B)成分0.1〜10モル%を含むジアミノ化合物と下
    記の(C)成分を主成分とするテトラカルボン酸化合物
    とを反応させて得られたポリイミド前駆体の有機極性溶
    媒溶液を準備する工程と、上記ポリイミド前駆体の有機
    極性溶媒溶液を金属箔上に塗布する工程と、このポリイ
    ミド前駆体の有機極性溶媒溶液が塗布された金属箔を固
    定状態で加熱処理してその金属箔の箔面にポリイミド薄
    膜を形成する工程を備えていることを特徴とするポリイ
    ミド−金属箔複合フィルムの製法。 (A)p−フェニレンジアミン (B)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、R_1はメチレン基、フェニレン基または置換
    フェニレン基、R_2はメチレン基、フェニル基または
    置換フェニル基、X は酸素原子、フェニレン基または置換フェ ニレン基、nはR_1がフェニレン基または置換フェニ
    レン基の場合は1、メチレン基 の場合は3または4の整数である。〕 で表されるシリコン系のジアミン。 (C)3、3′、4、4′−ビフエニルテトラカルボン
    酸二無水物およびその誘導体の少な くとも一方。
  2. (2)金属箔の厚みが1〜500μmであり、ポリイミ
    ド薄膜の厚みが5〜200μmである特許請求の範囲第
    1項記載のポリイミド−金属箔複合フィルムの製法。
  3. (3)ポリイミド前駆体の対数粘度(N−メチル−2−
    ピロリドン中0.5g/100mlの濃度で30℃下で
    測定)が0.4〜7.0である特許請求の範囲第1項記
    載のポリイミド−金属箔複合フィルムの製法。
  4. (4)金属箔が銅箔、アルミニウム箔またはステンレス
    箔からなる特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれ
    かに記載のポリイミド−金属箔複合フィルムの製法。
  5. (5)金属箔とポリイミド膜との50〜250℃におけ
    る平均線膨張係数の差が0.3×10^−^5l/℃以
    内である特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか
    に記載のポリイミド−金属箔複合フィルムの製法。
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