JPS6111046Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はウエザストリツプラバー等の緩衝体
を具備した緩衝装置に関する。

周知のように、自動車のドアには、このドアの
窓ガラス昇降時の緩衝作用をなしたり、窓ガラス
面を滴下する雨水の侵入を防止したり、付着した
塵埃の掃除をしたりするウエザストリツプラバー
等の緩衝体を具備した緩衝装置が取付けられてい
る。この緩衝装置としては、ウエザストリツプラ
バーをこのウエザストリツプラバーと一体となつ
た取付金具を介してドア本体に嵌合させるものが
知られているが、この緩衝装置はドア本体と取付
金具との嵌合を強固にするためにバネ鋼等で形成
されたクリツプを取付金具にとりつけてこのクリ
ツプを介してドア本体に嵌合するようにしてお
り、とりつけに手間がかかるとともにバネ鋼等の
バネ性材料を必要とする欠点を有していた。

この考案はこれら欠点を除去するためになされ
たもので、緩衝体の取付金具にバネ性の小さい圧
接鋼板等をその材料として使用することができる
とともに、ドア本体との嵌合も確実であり、しか
も体裁よくドア本体に嵌合させることができ、窓
ガラスに対して必要以上の押圧力が作用すること
を防ぐことができるウエザストリツプラバー等の
緩衝体を具備した緩衝装置を提供することを目的
とする。

以下この考案を図面に示した実施例に基き説明
する。

第１図は自動車のドアーを示し、ドアー本体１
に取りつけられる窓ガラス２の収納部の上辺破線
で示した位置には、この考案によるウエザストリ
ツプラバー等の緩衝体を具備した緩衝装置が装着
されている。また第２図に示すようにドアー本体
１の表面及び裏面部は先端を折曲した折曲部１′
を有する板材によつて構成されており、この折曲
部１′には複数個の取付穴３が穿設されている。

また圧延鋼板等の材料よりなる取付金具４には
上端および下端にそれぞれ溝を形成するように幅
方向内側に折返された係止部４ａ，４ａが形成さ
れ、この係止部４ａにウエザストリツプラバー
（緩衝体）５が嵌着されている。

前記取付金具４の背面には前記ドアー本体１の
折曲部１′に穿設された取付穴３に嵌合しかつ折
曲部１′を挾持する挾持片７が形成され、この挾
持片７の側部上方の取付金具４面にはこの挾持片
７と反対方向に突出し、第４図のように折曲部
１′をわずかに挾持して取付金具４の浮上りを阻
止する突片８が形成されている。

一方、上記ウエザストリツプラバー５は、窓ガ
ラス２に当接する舌片６と、上記取付金具４の係
止部４ａ，４ａにそれぞれ係止される係止突起
９，９と、取付金具４とドア本体１の外面に接し
かつ取付金具４とドア本体１の当接部を覆う外装
体１０とが一体に形成されたものである。そし
て、上記係止突起９，９の間には、凹部１１が形
成されており、ウエザストリツプラバー５と取付
金具４との間に間隙が生ずるようになつている。

なお、上下２つの舌片６は、その先端を上方に
湾曲させられて係止突起９の付け根部分の反対側
に設けられている。

以上説明した構成を有する緩衝体を具備した緩
衝装置は、取付金具４に形成された挾持片７の先
端を前記ドアー本体１の折曲部１′に形成された
取付穴３内に嵌め入れ徐々に下方に押し込み、さ
らに突片８，８が取付穴３に完全に嵌め込まれて
第４図のようにその先端が反対側に突出するまで
取付金具４を押し下げてドアー本体１の折曲部
１′に装着される。この状態では第４図に示すよ
うに、折曲部１′の取付穴３に嵌め込まれた取付
金具４の挾持片７および突片８，８は、取付金具
４が折曲部１′に対して上下方向に動き、また折
曲部１′から離れるのを確実に防止している。こ
のようにして取付金具４に一体となつて取り付け
られたウエザストリツプラバー５はドアー本体１
に確実に装着される。

また、上記のように取付金具４をドア本体１に
取付けた際、取付金具４とドア本体１の当接部お
よび取付金具４の上端は、ウエザストリツプラバ
ー５の外装体１０により覆われ、外観の体裁を整
えるとともに、取付金具４とドア本体１との当接
部から水分および塵埃が進入することを防いでい
る。

なお、折曲部１′の取付穴３は取付金具４の挾
持片７および突片８，８を単一の取付穴３に嵌合
しうる大きさの単独の取付穴３でもよく、あるい
は挾持片７および突片８，８を個別に嵌合しうる
それぞれ独立して設けられた取付穴３，３でもよ
い。

以上の如く、この考案によるウエザストリツプ
ラバー等の緩衝体を具備した緩衝装置は、ウエザ
ストリツプラバー等を一体として取り付けた取付
金具に形成された挾持片および突片をドアー本体
の折曲部に形成された取付穴に嵌合する構成であ
るので、取付金具にバネ鋼等で形成されたクリツ
プをとりつけることなく折曲部と取付金具との嵌
合を挾持片および突片によつて確実に得ることが
できる効果を有する。したがつてまた、取付金具
全体をバネ性の小さい圧延鋼板等を用いて打抜き
成型等によつて簡単に製作できるとともに、コス
トの低減にも寄与しうる。その上、先端を上方に
湾曲させた上下２つの舌片が、凹部を形成して設
けられた係止突起の付け根部分の反対側に設けら
れており、緩衝体が窓ガラスにおされて凹部に山
状に変形させられた場合、下方の舌片はその先端
を上方に上げるように回動して窓ガラスの押圧を
受けるが、上方の舌片は、緩衝体の本体部分に対
して横に起立するように下方に回動するので、一
層液密性を向上させる効果がある。

また、緩衝体は、取付金具との間に間隙を生ず
るように構成したから、緩衝体の弾性が増して、
窓ガラスに必要以上の押圧力が作用することを防
止することができ、また緩衝体が劣化あるいは破
損した場合等においての付け替え作業が容易であ
る。更に外装体により取付金具とドア本体との当
接部を覆うようにしたから、外部から見たときの
体裁がよく、また、取付金具とドア本体との当接
部から水分や塵埃等が進入することを防止でき、
更に、上記外装体が取付金具の外面に接している
ことにより、係止突起と取付金具の係止部との係
止を確実なものにできる等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の装着位置を破線で示した正
面図、第２図は第１図−線に沿つた断面拡大
図、第３図はウエザストリツプラバーの取付けら
れた取付金具を示す斜視図、第４図はこの考案の
取付状態を示す断面図である。 １……ドアー本体、３……取付穴、４……取付
金具、５……ウエザストリツプラバー、７……挾
持片、８……突片、１′……折曲部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドア本体１の折曲部１′に取付けられた取付金
   具４と、この取付金具４に支持され上記ドア本体
   １に具備された窓ガラス２に当接する緩衝体５と
   からなる緩衝装置において、上記取付金具４は板
   体により形成され、その上端および下端において
   幅方向内側にそれぞれ溝を形成するように折返さ
   れて上記緩衝体５に形成された係止突起９を係止
   する係止部４ａが設けられるとともに、背面に、
   ドア本体１の折曲部１′に形成された取付け穴３
   に下方へ向つて差し込まれて上記折曲部１′を挾
   持する挾持片７と、この挾持片７による折曲部
   １′の挾持状態において取付け穴３の上縁部を挾
   持する突片８とが形成され、一方、上記緩衝体５
   には、上記取付金具４の係止部４ａにそれぞれ係
   止された２つの係止突起９との間に凹部１１が形
   成されるとともに、上記取付金具４とドア本体１
   の外面に接し、かつ取付金具４とドア本体１との
   当接部を覆う外装体１０が形成され、また窓ガラ
   ス２に当接する上下２つの舌片６がその先端を上
   方に湾曲させて上記係止突起９の付け根部分の反
   対側に形成されたことを特徴とする緩衝装置。