JPH0134568Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車のフロント、リヤウインドに
サンシールド板を取付けるサンシールド固定具に
関するものである。

従来より、自動車のフロント、リヤウインドに
サンシールド板を装備して、運転者等の視界に直
射日光が入射しないようにしている。フロントウ
インド等に直接物を貼着等することは法律で禁止
されているため、サンシールド板をフロントウイ
ンド等の形状に合致させて形成し、サンシールド
板自体のテンシヨンを利用して枠ゴムに圧接して
取付けていた。

しかし、フロントウインド等の形状は車種によ
り異なり、このため各車種毎にサンシールド板を
形成しなければならず、その種類は非常に多く、
手間がかかつて１枚当りの生産コストが高くなる
等の問題があつた。

この問題を解決するためには、例えばユーザー
がフロントウインド等の形状に大体合わせてサン
シールド板を切断し、これを適宜固定手段を用い
て枠ゴムに取付けるようにすればよいが、ネジ等
の固定手段を用いることは構造的に困難であり、
また接着剤等の固定手段を用いることは非常に面
倒で、接着剤によりフロントウインド、枠ゴム等
を汚損するおそれがある。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、サンシールド板をフロン
トウインド等に簡単に取付けることができるサン
シールド固定具を提供することである。

以下本考案の一実施例を図面を参照して説明す
る。

第１図〜第４図は本考案のサンシールド板の一
例を示している。図中符号１はほぼ方形板状の本
体で、合成樹脂により形成されている。

この本体１内には、長さ方向に沿つてサンシー
ルド板２（第５図〜第６図参照）の端部が挿入さ
れる取付溝部３が形成されている。

この取付溝部３は、本体１の一側面及び長さ方
向両端面で開口している（第２図、第１図ｂ，ｃ
参照）。取付溝部３内には第３図ａに示すように
収納部３ａ，３ａが形成されていて、これら収納
部３ａ，３ａにそれぞれ係止バネ片４が収納され
ている。

係止バネ片４は、第４図に示すように、リン青
銅等のバネ板をほぼＵ字状に屈曲して形成されて
いる。係止バネ片４を構成する一方の部分４ａは
収納部３ａの長さ方向の内幅よりも長く設定され
ていて、ほぼく字状に屈曲した状態で収納部３ａ
内に収納されてその内壁面に圧接することにより
（第３図参照）、係止バネ片４が収納部３ａから離
脱するのを阻止する。また、他の部分４ｂは外側
に反るように屈曲されて、その端部は尖つてい
る。この他の部分４ｂは、サンシールド板２の端
面に押圧されて第３図ａの二点鎖線で示すように
撓んでその復元弾撥力により該端面に圧接する。
また、この他の部分４ｂは、サンシールド板２を
本体１の長さ方向一端部（第３図ａの下方）から
取付溝部３内に挿入して他端部（同図ａの上方）
へ向けて移動させたときには撓み、同方向への移
動を許容するが、他端部から一端部に向けて引き
戻そうとすると他の部分４ｂの尖つた端部がサン
シールド板２の端面に食い込むように作用して同
方向への移動を阻止する。

すなわち、サンシールド板２を取付溝部３内に
挿入すると、その自重により下がろうとしても係
止バネ片４が該サンシールド板２の端面に食い込
む如く係止するため、サンシールド板２を取付溝
部３内に保持する。

本体１の他側面側には突部１ａが形成されてい
て、本体１の他側面及び該突部１ａには、第１図
ａ〜ｃに示すように、長さ方向に沿つて両面接着
テープからなる接着層５が設けられている。両面
接着テープは、基材が発泡ブチルゴムであり、フ
ロントウインド６（第５図〜第７図参照）の枠ゴ
ム７へのなじみがよく、耐候性が優れている。

本体１の他側面のフロントウインド６側の端部
付近は、本体１をフロントウインド６に密着させ
る関係上、接着層５が形成されていない（第１図
ｂ，ｃ及び第５図参照）。

接着層５は枠ゴム７に接着してその中心がサン
シールド板２のテンシヨンの着力点ｅとなるが、
この着力点ｅは該テンシヨンの作用点ｆ（取付溝
部３の中心）とずれていて、作用点ｆよりもフロ
ントウインド６から離れており、このため本体１
には着力点ｅを支点としてフロントウインド６側
に回動する如くモーメントが作用し、この結果、
本体１はフロントウインド６へ押し付けられる
（第５図参照）。

このように本体１をサンシールド板２のテンシ
ヨンを利用してフロントウインド６へ押し付ける
のは、フロントウインド６が傾斜していてサンシ
ールド板２の自重が本体１をフロントウインド６
から離す方向に作用するためと（第７図参照）、
枠ゴム７の本体１が接着される部分がフロントウ
インド６に対して直角になつておらず、本体１が
フロントウインド６から離れてしまうためであ
る。

次に上記固定具を用いてサンシールド板２をフ
ロントウインド６に装備する場合について第５図
〜第６図を参照して説明する。

まず、サンシールド板２を装備しようとする車
種のフロントウインド６の形状に大体合わせて切
断する。そして、フロントピラー部分の枠ゴム７
に本体１を接着層５を介して取付ける。この後、
サンシールド板２の両端部を下から本体１の取付
溝部３に挿入する。

このようにすると、係止バネ片４がサンシール
ド板２が落下するのを阻止する。また、サンシー
ルド板２のテンシヨン及び係止バネ片４の復元弾
撥力が本体１の他側面を枠ゴム７に押し付けるよ
うに作用すると共に、サンシールド板２のテンシ
ヨンが本体１全体をフロントウインド６側に押し
付けるように作用する。

この結果、本体１は枠ゴム７から外れるおそれ
なく固定され、サンシールド板２を保持する。な
お、サンシールド板２の中央部はその自重により
フロントウインド６から離れようとするため、第
７図に示すように、断面Ｌ字状の止片８の水平片
部８ａを接着層９を介してルーフ側の枠ゴム７に
取付けて、垂直片部８ｂをサンシールド板２に当
接してこれを阻止する。

以上説明したように本考案によれば、板状の本
体内に長さ方向に沿つてサンシールド板の端部が
挿入される取付溝部を設けると共に、該本体の一
側面に本体をウインドの枠部に固定する接着層を
設け、かつ前記取付溝部内に、サンシールド板の
端部に圧接すると共に、サンシールド板が長さ方
向一端部側へ移動しようとするとき該端部に食い
込むように係止する係止バネ片を設けているの
で、ウインドの枠部への取付が容易で、サンシー
ルド板をフロントウインド等に簡単に取付けるこ
とができる。このため、各車種ごとにサンシール
ド板を形成するようなことをしなくてもすむ。

また、サンシールド板を装備するとき、枠部に
対して面接触する本体を介してサンシールド板の
テンシヨンが枠部に作用するため、枠ゴムを使用
せずウインドを直接ピラーに取付ける場合に、従
来のようにサンシールド板のテンシヨンによるク
サビ効果によつてウインドがピラーから外れるよ
うな問題を生じない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図ａは正
面図、同図ｂは平面図、同図ｃは底面図、第２図
は側面図、第３図ａは第２図のＡ−Ａ線矢視断面
図、同図ｂは同図ａのＢ−Ｂ線矢視断面図、同図
ｃは同図ａのＣ−Ｃ線矢視断面図、第４図は係止
バネ片の平面図、第５図〜第７図はサンシールド
板をフロントウインドに装備した状態の説明図で
ある。 １……本体、２……サンシールド板、３……取
付溝部、４……係止バネ片、５……接着層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板状の本体内に長さ方向に沿つてサンシールド
   板の端部が挿入される取付溝部を設けると共に、
   該本体の一側面に本体をウインドの枠部に固定す
   る接着層を設け、かつ前記取付溝部内に、サンシ
   ールド板の端部に圧接すると共に、サンシールド
   板が長さ方向一端部側へ移動しようとするとき該
   端部に食い込むように係止する係止バネ片を設け
   なることを特徴とするサンシールド固定具。