JPS6110459Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、フアンより排出された空気流を一旦
モーターフレーム内に通してその外に排出するよ
うにした電動送風機に関するものである。

第１図及び第２図には従来の電動送風機が示さ
れている。

即ち、７は一方に向かつて開口する有底筒状の
モーターフレームであり、その一端開口部にはフ
ランジ部７ａが形成されている。８は前記モータ
ーフレーム７内に固定された略長方形をなすモー
ターのステーターであり、前記モーターフレーム
７の短辺及び長辺とステーターとの間には、空間
Ａ，Ｂが形成される。前記ステーター８の中央に
はローター用空間Ｃが形成されている。９は前記
ステーター８の長手方向の両端部の内側に形成れ
た巻線挿通孔であり、前記ローター用空間Ｃを挾
んでその両側に位置しており、その巻線挿通孔９
はローター用空間Ｃに開口しており、この巻線挿
通孔９及び空間Ａ，Ｂなどにより空気通路が構成
される。１０は前記ローター用空間Ｃを挾んでそ
の両側に位置する巻線挿通孔９間に保持された左
右一対の巻線、１１は前記モーターフレーム７の
開口部に配置されたデイフユーザーであり、前記
モーターフレームのフランジ部７ａにねじにより
固定されている。前記デイフユーザー１１のモー
ターフレーム７側には多数のうず巻状の案内羽根
１１ａが一体に突出形成されている。１２は前記
モーターフレーム７の底部とデイフユーザー１１
とにより回転自在に支持された回転軸であり、前
記ローター用空間Ｃ内に配置されたローター１３
を回転自在に支持している。１４は前記回転軸１
２の端部に固定されたフアン、１５はそのフアン
１４を覆つて前記モーターフレーム７のフランジ
部７ａ外周に固定されたわん状のフアンケーシン
グであり、その前面中央には吸込口１５ａが穿設
されている。１６は前記モーターフレーム７の後
部に穿設された排気口であり、従つて、フアンケ
ーシング１５の吸込口１５ａからフアン１４、デ
イフユーザー１１とモーターフレーム７のフラン
ジ部７ａとの間の空間及び空間Ａ，Ｂ、巻線挿通
孔９などを通つて排気口に至る空気通路が形成さ
れる。

以上のように構成されたものにおいて、モータ
ーを駆動すると、回転軸１２が高速で回転し、そ
れに伴つてフアン１４が回転する。すると、フア
ンケーシング１５の吸込口１５ａから空気が吸引
され、フアン１４の外周からその空気が排出され
る。その後、その排出された空気は、デイフユー
ザー１１とモーターフレーム７のフランジ部７ａ
との間の空間を案内羽根１１ａに案内されながら
モーターフレーム７内に流入し、更に空間Ａ，Ｂ
及び巻線挿通孔９などの空気通路を通つて排気口
１６から外部に排出され、その空気流によつて巻
線１０及びローター１３などを冷却される。この
時、デイフユーザー１１の羽根１１ａは、フアン
１４から排出された空気をモーターフレーム７の
開口部分にむらなく均一に案内するので、空間
Ａ，Ｂ及び巻線挿通孔９上に案内された空気はス
ムースにその空間Ａ，Ｂ及び巻線挿通孔９を通つ
て排気口１６に至るが、ステーター８、或いはロ
ーター１３上に案内された空気は、そのステータ
ー８、或いはローター１３の表面に衝突してその
流れの方向が急角度で変更されることにより乱流
を生じながら空間Ａ，Ｂ及び巻線挿通孔９を通つ
て排気口１６から外部に排出されるものである。
従つて、この種の電動送風機において、モーター
フレーム７の開口部分に乱流が生じ、スムースに
空気流が空間Ａ，Ｂ及び巻線挿通孔９内に流入し
ないので、非常に電動送風機の性能が低下し、
又、前記乱流によつて電動送風機の運転時の騒音
も大きくなるなどの欠点を有していた。

この考案は、このような従来の欠点を解消する
ことを目的とするものであり、以下に本考案を具
体化した一実施例を第３図乃至第６図について詳
細に説明する。尚、その説明中、従来のものと同
一の構成及び機能を有するものには同一の番号を
付して説明する。

図中２０は、円形のデイフユーザーで、モータ
ーフレーム７のフランジ部７ａにねじで固定され
ている。第３図、第４図及び第６図に示されるよ
うに、前記デイフユーザー２０のステーター８側
の面には、それぞれ外周部から内側中間部に亘つ
て略うず巻状に延び、かつステーター８側に同一
の高さで突出した多数の案内羽根２２と、それぞ
れ内側端部が前記ステーター８の各頂点部分とロ
ーター軸線方向に一致すると共に外側端部が前記
案内羽根２２と同方向に前記外周部まで延び、か
つ前記案内羽根２２と同一の高さに突出した４個
の瀬部２１とがデイフユーザー本体と一体に形成
される。

前記ステーター８の短辺に対応する一対の前記
瀬部２１間には、内側端部が巻線挿通孔９とロー
ター軸線方向に一致する第１案内通風路ａ，ａが
形成される。第４図及び第６図に示されるよう
に、その第１案内通風路ａ，ａの内側部分には、
デイフユーザー２０に沿つて半径方向内側に流さ
れてきた空気を前記巻線挿通孔９に向かつて流す
ようにその流れの方向を円滑に変更するための曲
面部が形成される。その第１案内通風路ａ，ａ内
には１個の案内羽根２２が配置される。

又、前記ステーター８の長辺に対応する一対の
前記瀬部２１間には、内側端部が空間Ｂ，Ｂとロ
ーター軸線方向に一致する第２案内通風路ｂ，ｂ
が形成される。第４図及び第６図に示されるよう
に、その第２案内通風路ｂ，ｂの内側部分には、
デイフユーザー２０に沿つて半径方向内側に流れ
てきた空気を前記空間Ｂ，Ｂに向かつて流すよう
にその流れの方向を円滑に変更するための曲面部
が形成さる。その第２案内通風路ｂ，ｂ内には３
個の案内羽根２２が配置される。

本実施例は上述した如く構成される。

以下に作用について説明する。フアン１４の回
転に伴なつてこのフアン１４の外周から排出され
た空気は、デイフユーザー２０とモーターフレー
ム７のフランジ部７ａとの間の空間を瀬部２１及
び案内羽根２２に案内されて外周より中心に向か
つて流れ、デイフユーザー２０の第１案内通風路
ａ，ａ内を流れてきた空気流は、直接的に空間
Ａ，Ａ及び巻線挿通孔９内に流入して排気口１６
に至り、その排気口１６から外部に排出される。
又、第２案内通風路ｂ，ｂ内を流れてきた空気流
は、直接的に空間Ｂ，Ｂ内に流入して排気口１６
に至り、前述と同様に排気口１６から外部に排出
される。このように本考案においては、フアン１
４の外周より排出されかつデイフユーザー２０の
瀬部２１及び案内羽根２２により案内されて第
１，第２案内通風路ａ，ａ、ｂ，ｂを出た空気の
大部分が空気Ａ，Ｂ及び巻線挿通孔９の部分のみ
に案内されるようにしたので、ステーター８及び
ローター１３に衝突する空気はほとんどなく、従
つて、従来のように、モーターフレーム７の開口
部分において乱流が生じて性能が低下するという
ようなことがない。

以上に詳述したように、本考案は、特に、デイ
フユーザーのステーター側の面に於ける案内羽根
の間に、内側端部が前記ステーターの各頂点部分
とローター軸線方向に一致し、かつそれぞれ外側
端部が前記案内羽根と同方向に突出した複数の瀬
部を設け、前記ステーターへの短辺に対応する一
対の前記瀬部の間には、内側端部が巻線挿通孔と
ローター軸線方向に一致する第１案内通風路を設
けると共に、前記ステーターの長辺に対応する一
対の前記瀬部の間には、内側端部が空間とロータ
ー軸線方向に一致する第２案内通風路を設けたも
のである。

従つて、前記第１案内通風路を出た空気は直接
的に前記巻線挿通孔に流れると共に、第２案内通
風路を出た空気は直接的に前記空間に流れるので
当初に述べた従来のもののように空気流がステー
ター及びローターに直接衝突してモーターフレー
ムの開口部分に於いて乱流を生ずというようなこ
とがなく、従つて、電動送風機の性能が著しく向
上すると共に、前記乱流による騒音の発生もほと
んどないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電動送風機の要部断面図、第２
図は第１図の２−２線断面図、第３図〜第６図は
本考案の電動送風機を示す図面であり、第３図は
本考案のデイフユーザーのみをモーターフレーム
側よりみた図面、第４図は第３図の４−４線断面
図、第５図はモーターフレームの一部を破断して
示した第１図の２−２線に相当する断面図、第６
図はデイフユーザーの一部分の斜視図である。 図において、７はモーターフレーム、８はステ
ーター、９は巻線挿通孔、１４はフアン、２０は
デイフユーザー、２１は瀬部、２２は案内羽根、
ａ，ａは第１案内通風路、ｂ，ｂは第２案内通風
路である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 中心部にローターを備え、かつ排気口を有する
   筒状のモーターフレームの内側に、その内側面に
   長手方向の両端部が接する略長方形のステーター
   を固定し、そのステーターの長手方向の両端部の
   内側に、前記ローターを挾んで一対の巻線挿通孔
   を形成し、そのステーターの少なくとも長辺と前
   記モーターフレームの内側との間に空間を形成
   し、前記モーターフレームの一端開口部には、前
   記ステーター側の面に多数の案内羽根を有するデ
   イフユザーと、フアンとを設け、そのフアンより
   排出された空気流を、前記デイフユーザーを経て
   モーターフレーム内に導いた後、前記排気口から
   排出するようにした電動送風機に於いて、 前記デイフユーザーの前記ステーター側の面に
   於ける前記案内羽根の間に、内側端部が前記ステ
   ーターの各頂点部分とローター軸線方向に一致
   し、かつそれぞれ外側端部が前記案内羽根と同方
   向に突出した複数の瀬部を設け、前記ステーター
   の短辺に対応する一対の前記瀬部の間には、内側
   端部が前記巻線挿通孔とローター軸線方向に一致
   する第１案内通風路を設けると共に、前記ステー
   ターの長辺に対応する一対の前記瀬部の間には、
   内側端部が前記空間とローター軸線方向に一致す
   る第２案内通風路を設けたことを特徴とする電動
   送風機。