JPS607942B2 - 陽イオン交換膜の再生方法 - Google Patents
陽イオン交換膜の再生方法Info
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- JPS607942B2 JPS607942B2 JP57127729A JP12772982A JPS607942B2 JP S607942 B2 JPS607942 B2 JP S607942B2 JP 57127729 A JP57127729 A JP 57127729A JP 12772982 A JP12772982 A JP 12772982A JP S607942 B2 JPS607942 B2 JP S607942B2
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- JP
- Japan
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- membrane
- temperature
- acid
- current efficiency
- cation exchange
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/20—Manufacture of shaped structures of ion-exchange resins
- C08J5/22—Films, membranes or diaphragms
- C08J5/2287—After-treatment
- C08J5/2293—After-treatment of fluorine-containing membranes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2327/00—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers
- C08J2327/02—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C08J2327/12—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
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- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、性能の抵下したフッ素化イオン交換重合体腰
の再生方法に関するものである。
の再生方法に関するものである。
塩の電解によってアルカリを製造する際に、生成したア
ルカリを含む陰極液を原料塩の溶液から隔離するために
腸イオン交換膜を用いる方法すなわちイオン交換膜電解
法が確立され実用化されている。
ルカリを含む陰極液を原料塩の溶液から隔離するために
腸イオン交換膜を用いる方法すなわちイオン交換膜電解
法が確立され実用化されている。
この目的のために用いられるイオン交換膜には、その使
用条件が厳しいために、高い化学的安定性が要求される
ので、もっぱらフッ素化重合物の側鎖にイオン交換基を
つけたものが用いられる。この膜は一般にパーフロロカ
ーボン系イオン交換膜(以下、パーフロロカーポン膜と
略称する)と総称されており、商品名でナフィオン、フ
レミオン、ネオセブタF、アシブレツクスなどと呼ばれ
るものが市販されている。パーフロロカーボン膜は、フ
ッ素化オレフィンと側鎖を有するフッ素系ビニルモノマ
ーの共重合体を単独でまたは各種の補強材と共に膜状に
成形し、さらに種々の化学反応を行なわせて全部または
一部の側鎖にスルホン酸基、スルホン酸アミド基、カル
ボン酸基などを導入することによって作られる。
用条件が厳しいために、高い化学的安定性が要求される
ので、もっぱらフッ素化重合物の側鎖にイオン交換基を
つけたものが用いられる。この膜は一般にパーフロロカ
ーボン系イオン交換膜(以下、パーフロロカーポン膜と
略称する)と総称されており、商品名でナフィオン、フ
レミオン、ネオセブタF、アシブレツクスなどと呼ばれ
るものが市販されている。パーフロロカーボン膜は、フ
ッ素化オレフィンと側鎖を有するフッ素系ビニルモノマ
ーの共重合体を単独でまたは各種の補強材と共に膜状に
成形し、さらに種々の化学反応を行なわせて全部または
一部の側鎖にスルホン酸基、スルホン酸アミド基、カル
ボン酸基などを導入することによって作られる。
用いるモノマーの種類および導入されたイオン交換基の
種類や分布によって膜の性能には差があるので使用条件
に合わせて種々のものが作られる。しかし、多くのパー
フロロカーボン膜には共通の欠点がある。
種類や分布によって膜の性能には差があるので使用条件
に合わせて種々のものが作られる。しかし、多くのパー
フロロカーボン膜には共通の欠点がある。
すなわち長時間にわたって使用するうちに電解液中に存
在する不純物による汚染のために性能が低下して、電気
抵抗が大きくなったり、電流効率が低下したりすること
である。なかでも、電流効率の低下は電解電力を大中に
増加させるので、イオン交換膜法における最大の問題点
となっている。また、このような性能の低下は電気透析
装置において使用した膜にも認められる。そして、これ
までは、いったん電流効率の低下した膜の性能を完全に
回復させることはできず、ある程度まで性能の低下した
ものは新しい膜と交換しなければならないと考えられて
きた。しかし、パーフロロカーボン膜は高価な膜である
ので、その更新費用は電解コストの中で無視できないも
のである。そのため膜の性能低下を少しでもおそくする
目的で、原料塩を極度に精製しなければならないという
ことが常識となっている。本発明者等は、性能の低下し
た膜を再び使用できる状態にまで回復させる方法を種々
検討した。
在する不純物による汚染のために性能が低下して、電気
抵抗が大きくなったり、電流効率が低下したりすること
である。なかでも、電流効率の低下は電解電力を大中に
増加させるので、イオン交換膜法における最大の問題点
となっている。また、このような性能の低下は電気透析
装置において使用した膜にも認められる。そして、これ
までは、いったん電流効率の低下した膜の性能を完全に
回復させることはできず、ある程度まで性能の低下した
ものは新しい膜と交換しなければならないと考えられて
きた。しかし、パーフロロカーボン膜は高価な膜である
ので、その更新費用は電解コストの中で無視できないも
のである。そのため膜の性能低下を少しでもおそくする
目的で、原料塩を極度に精製しなければならないという
ことが常識となっている。本発明者等は、性能の低下し
た膜を再び使用できる状態にまで回復させる方法を種々
検討した。
膜の性能が低下する原因は主として電解液中に含まれる
カルシウム、マグネシウム、マンガンなどの金属イオン
がイオン交換基と結合したり、硫酸塩、炭酸塩などの不
綾性の塩を形成して膜の表面または内部に蓄積し析出し
たりすることにある。特に、膜の内部に析出したものは
、たとえ膜を巨視的に破壊するほどの大きさではなくて
も、膜の構造をおし拡げ含水率を増すことによって水酸
イオンの透過を容易にするので、電流効率を不可逆的に
低下させるものと考えられている。これらの析出物は一
般にスケールとして冷却水配管やボイラーなどにおいて
問題にされるものと類似の物質であるので、これを酸や
キレート剤を含む洗浄液で熔解除法することによって膜
の性能を回復させようとするのは、ごく常識的な着想で
ある。事実、ボラーなどの洗浄はこの方法で成功する場
合が多い。しかし、パーフロロカ−ボン膜を常温で酸や
キレート剤の水溶液に浸潰しても腰の電流効率は全く回
復しないか、多少回復する程度であり、決して新らしい
膜と同じにはならない。また、多少回復したものでも、
短時間のうちに再び電流効率が低下することが多い。膜
を汚染している物質は、これらの洗浄液に溶解するはず
のものであるのに、膜の性能が完全には回復しない。本
発明者等はその理由について考察した結果、本発明に到
達したものである。以下にこれをくわしく説明する。本
発明の骨子は、性能の低下した膜を酸を含む水溶液を用
いて処理し再生するに際し、110qo以上、さらに望
ましくは12000以上の温度でこれを行なうことにあ
る。
カルシウム、マグネシウム、マンガンなどの金属イオン
がイオン交換基と結合したり、硫酸塩、炭酸塩などの不
綾性の塩を形成して膜の表面または内部に蓄積し析出し
たりすることにある。特に、膜の内部に析出したものは
、たとえ膜を巨視的に破壊するほどの大きさではなくて
も、膜の構造をおし拡げ含水率を増すことによって水酸
イオンの透過を容易にするので、電流効率を不可逆的に
低下させるものと考えられている。これらの析出物は一
般にスケールとして冷却水配管やボイラーなどにおいて
問題にされるものと類似の物質であるので、これを酸や
キレート剤を含む洗浄液で熔解除法することによって膜
の性能を回復させようとするのは、ごく常識的な着想で
ある。事実、ボラーなどの洗浄はこの方法で成功する場
合が多い。しかし、パーフロロカ−ボン膜を常温で酸や
キレート剤の水溶液に浸潰しても腰の電流効率は全く回
復しないか、多少回復する程度であり、決して新らしい
膜と同じにはならない。また、多少回復したものでも、
短時間のうちに再び電流効率が低下することが多い。膜
を汚染している物質は、これらの洗浄液に溶解するはず
のものであるのに、膜の性能が完全には回復しない。本
発明者等はその理由について考察した結果、本発明に到
達したものである。以下にこれをくわしく説明する。本
発明の骨子は、性能の低下した膜を酸を含む水溶液を用
いて処理し再生するに際し、110qo以上、さらに望
ましくは12000以上の温度でこれを行なうことにあ
る。
処理に用いる酸は硫酸、塩酸、硝酸等の強酸がよい。そ
の他、クロム酸、リン酸などや各種の有機酸、あるいは
エチレンジアミン四酢酸のようなキレート剤などを共存
させてもよい。処理液中の酸の濃度は液のpH値が1.
0以下となるようなものでなければならない。さらに望
ましくは、pH値が負となるようなものがよい。処理の
方法は、通常は膜をこのような処理液に浸潰し加熱して
所定の温度に保つだけでよいが、時々液を蝿拝すればさ
らによい。処理時間は、110℃では数時間以上、場合
によっては数十日を必要とするが、120qoではほと
んどの場合数時間以内でよい。130ooでは例外なく
1時間以内に完了する。
の他、クロム酸、リン酸などや各種の有機酸、あるいは
エチレンジアミン四酢酸のようなキレート剤などを共存
させてもよい。処理液中の酸の濃度は液のpH値が1.
0以下となるようなものでなければならない。さらに望
ましくは、pH値が負となるようなものがよい。処理の
方法は、通常は膜をこのような処理液に浸潰し加熱して
所定の温度に保つだけでよいが、時々液を蝿拝すればさ
らによい。処理時間は、110℃では数時間以上、場合
によっては数十日を必要とするが、120qoではほと
んどの場合数時間以内でよい。130ooでは例外なく
1時間以内に完了する。
110℃以下では、いかに長時間を費しても性能の完全
な回復は見られないか、たとえ一時的に回復したように
見えても極く短時間のうちに再び性能が低下するか、の
いずれかである。
な回復は見られないか、たとえ一時的に回復したように
見えても極く短時間のうちに再び性能が低下するか、の
いずれかである。
スケール洗浄に通常用いられる塩酸や低濃度の硫酸など
では、たとえ煮沸しても、本発明の方法で必要な110
℃以上という温度は得られない。そのため次のような工
夫が必要となる。{1} 加圧下で処理する。
では、たとえ煮沸しても、本発明の方法で必要な110
℃以上という温度は得られない。そのため次のような工
夫が必要となる。{1} 加圧下で処理する。
‘2) 硫酸などの不揮発性の酸を沸点110℃以とな
る濃度で用いる。
る濃度で用いる。
‘3} うすし、酸の水溶液に無機塩やエチレングリコ
ールなどの不揮発生物質を溶解させて沸点を110以上
とする。
ールなどの不揮発生物質を溶解させて沸点を110以上
とする。
比較的実施の容易な方法は、例えば、45重量%の硫酸
(沸点が常圧において約120℃)に再生すべき膜を浸
潰して徐々に加熱し、約12000に達したのち、この
温度で1〜1加持間保ち、次いで膜を取り出して水洗す
ることから成る方法である。
(沸点が常圧において約120℃)に再生すべき膜を浸
潰して徐々に加熱し、約12000に達したのち、この
温度で1〜1加持間保ち、次いで膜を取り出して水洗す
ることから成る方法である。
本発明の方法による膜の処理は、高濃度の酸及び高温の
使用など、従来の酸洗浄の常識をはるかに越えた厳しい
条件の下で行なわれるが、一般のバーフロロカーボン膜
はこのような処理に対して全く安定であり、再生をくり
返えしても何ら損傷を受けない。ある膜は82重量%硫
酸中17000においても安定であることがわかってい
るが、本発明の目的は130℃において1時間以内に蓬
せられるので、これより大中に高い温度で行なう必要は
ない。処理を2回以上行ないそのたびに処理液を更新し
たり、処理液の種類を変えたりすることによって、処理
薬剤の節約あるいはより完全な処理ができる場合もある
。
使用など、従来の酸洗浄の常識をはるかに越えた厳しい
条件の下で行なわれるが、一般のバーフロロカーボン膜
はこのような処理に対して全く安定であり、再生をくり
返えしても何ら損傷を受けない。ある膜は82重量%硫
酸中17000においても安定であることがわかってい
るが、本発明の目的は130℃において1時間以内に蓬
せられるので、これより大中に高い温度で行なう必要は
ない。処理を2回以上行ないそのたびに処理液を更新し
たり、処理液の種類を変えたりすることによって、処理
薬剤の節約あるいはより完全な処理ができる場合もある
。
膜の汚染の状況によっては処理の過程において気体を発
生することがあり、それがあまり急激な場合には膜の内
部より発生する気泡によって膜の構造を不可逆的に破壊
することもあり得る。そのような場合は、温度を徐々に
上昇させたり、処理液の濃度を徐々に高めたりする配慮
が必要である。また、膜の表面にある汚染物質および内
部の汚染物質の一部は高温にしなくても除去できるので
、あらかじめ通常のおだやかな条件で洗浄したのち、本
発明の方法を適用することが望ましい。電解装置または
電気透析装置において使用するうち電流効率の低下した
パーフロロカーボン膜に本発明の方法を適用すれば、膜
は例外なくほゞ完全に再生され、これを用いて電解など
を行なえば、電流効率は新しい膜を用いた時とはゞ等し
くなる。
生することがあり、それがあまり急激な場合には膜の内
部より発生する気泡によって膜の構造を不可逆的に破壊
することもあり得る。そのような場合は、温度を徐々に
上昇させたり、処理液の濃度を徐々に高めたりする配慮
が必要である。また、膜の表面にある汚染物質および内
部の汚染物質の一部は高温にしなくても除去できるので
、あらかじめ通常のおだやかな条件で洗浄したのち、本
発明の方法を適用することが望ましい。電解装置または
電気透析装置において使用するうち電流効率の低下した
パーフロロカーボン膜に本発明の方法を適用すれば、膜
は例外なくほゞ完全に再生され、これを用いて電解など
を行なえば、電流効率は新しい膜を用いた時とはゞ等し
くなる。
また、再び性能が低下するまでの時間も新しい膜と変り
ない。不純物を多く含む電解液を用いて加速的に性能を
低下させた膜を本発明の方法で再生するということをく
り返した結果、10回におよんでも完全な再現性を示し
た。本発明の方法においては、膜の種類によって多少の
差はあるが、およそ110o○以上の温度で酸処理を行
なうことによって性能の完全な回復が行なわれる。
ない。不純物を多く含む電解液を用いて加速的に性能を
低下させた膜を本発明の方法で再生するということをく
り返した結果、10回におよんでも完全な再現性を示し
た。本発明の方法においては、膜の種類によって多少の
差はあるが、およそ110o○以上の温度で酸処理を行
なうことによって性能の完全な回復が行なわれる。
一般に化学変化は温度を高くすることによって早められ
るものであるから、これを低い温度で行なわせるには長
時間を掛ければよいことになる。しかし、先に述べた様
に、110ooより低い温度で行なった場合には、いか
に長時間を掛けても性能の完全な回復は見られない。こ
のようにほ)、11000を境にして酸処理の効果が飛
躍的に異なることは、本発明者等が発見したことである
が、その理由はまだ確認されていない。
るものであるから、これを低い温度で行なわせるには長
時間を掛ければよいことになる。しかし、先に述べた様
に、110ooより低い温度で行なった場合には、いか
に長時間を掛けても性能の完全な回復は見られない。こ
のようにほ)、11000を境にして酸処理の効果が飛
躍的に異なることは、本発明者等が発見したことである
が、その理由はまだ確認されていない。
しかし、このことはパーフロロカーボン膜の骨格をなす
重合体がポリテトラフルオロェチレン(PTFE)に近
い組成を持つことと関係があると思われる。PTFEは
12000ないし13000にガラス転位温度を持つと
いわれている。バーフロロカーボン膜は、イオン交換基
を持つなど、その組成がPTFEとは多少異なるが、イ
オン交換基の密度は一般にそれほど高くはなく、一方、
その他の部分の組成はPTFEによく似ている。したが
って、パーフロロカーポン膜の分子運動は120℃に近
いある温度以上で急激に活発になると考えられる。この
ことは、膜内にある他の分子またはイオンの拡散も、こ
の温度以上で急激に促進されることを意味する。したが
って、この温度より高い温度では、汚染物質の溶出およ
び膜構造の復元が迅速かつ完全に行なわれる。一方、こ
の温度よりもある程度以上低い温度では膜内の分子運動
は事実上凍結されてしまい、汚染物質の溶出あるいは膜
横造の復元が完全には行なわれず、したがつで性能の回
復も不完全であるものと思われる。しかし、この議論の
当否にかかわらず、本発明の実用的価値は高いものであ
り、これによって高価なパーフロロカーボン膜が再生さ
れて繰り返し使用できることの意義は大きい。このこと
は、また、電解に使用する原料塩の精製に要する努力を
軽減させる可能性をも与える。以下に実施例をあげて、
本発明の実施の態様およびその効果を具体的に説明する
。
重合体がポリテトラフルオロェチレン(PTFE)に近
い組成を持つことと関係があると思われる。PTFEは
12000ないし13000にガラス転位温度を持つと
いわれている。バーフロロカーボン膜は、イオン交換基
を持つなど、その組成がPTFEとは多少異なるが、イ
オン交換基の密度は一般にそれほど高くはなく、一方、
その他の部分の組成はPTFEによく似ている。したが
って、パーフロロカーポン膜の分子運動は120℃に近
いある温度以上で急激に活発になると考えられる。この
ことは、膜内にある他の分子またはイオンの拡散も、こ
の温度以上で急激に促進されることを意味する。したが
って、この温度より高い温度では、汚染物質の溶出およ
び膜構造の復元が迅速かつ完全に行なわれる。一方、こ
の温度よりもある程度以上低い温度では膜内の分子運動
は事実上凍結されてしまい、汚染物質の溶出あるいは膜
横造の復元が完全には行なわれず、したがつで性能の回
復も不完全であるものと思われる。しかし、この議論の
当否にかかわらず、本発明の実用的価値は高いものであ
り、これによって高価なパーフロロカーボン膜が再生さ
れて繰り返し使用できることの意義は大きい。このこと
は、また、電解に使用する原料塩の精製に要する努力を
軽減させる可能性をも与える。以下に実施例をあげて、
本発明の実施の態様およびその効果を具体的に説明する
。
なお、すべての膜は電解槽に組み込む前に約1幼時間2
%カ性ソーダ中に浸潰した。実施例 1三室法イオン交
換膜電解装置によってアラニンソーダよりアラニンおよ
びか性ソーダを製造する際に、陰極側隔膜としてスルホ
ン酸基を持つパーフロロカーボン膜ナフィオン315(
デュポン社製)を使用した。
%カ性ソーダ中に浸潰した。実施例 1三室法イオン交
換膜電解装置によってアラニンソーダよりアラニンおよ
びか性ソーダを製造する際に、陰極側隔膜としてスルホ
ン酸基を持つパーフロロカーボン膜ナフィオン315(
デュポン社製)を使用した。
初期の電流効率は85%であったが、18カ月間運転を
続けた結果、電流効率は約69%に低下した。使用して
いたナフィオン膜を、本発明の方法の条件に合致した種
々の方法で処理した。処理を終った膜を再び電解装置に
組み込んで運転し、電流効率を求めた。処理液組成、処
理温度、加圧の有無、処理時間及び処理後の電流効率を
表−1に示す。なお、電解は常に電流密度17.船/d
で、陰極液カ性ソーダ濃度8%で行なつた。表−1 比較例 実施例1において処理したのと同じ膜を、本発明の条件
に合致しない方法で処理した場合の結果を表−2に示す
。
続けた結果、電流効率は約69%に低下した。使用して
いたナフィオン膜を、本発明の方法の条件に合致した種
々の方法で処理した。処理を終った膜を再び電解装置に
組み込んで運転し、電流効率を求めた。処理液組成、処
理温度、加圧の有無、処理時間及び処理後の電流効率を
表−1に示す。なお、電解は常に電流密度17.船/d
で、陰極液カ性ソーダ濃度8%で行なつた。表−1 比較例 実施例1において処理したのと同じ膜を、本発明の条件
に合致しない方法で処理した場合の結果を表−2に示す
。
表−2
註1 数時間のうちK電流効率が低下した。
註2 ■、■、■それぞれの処埋を引きつづき行なった
。註3 HDTA=エチレンジアミン四酢酸四ナトリウ
ム塩実施例 2二室法イオン交換膜電解装置を用いて硫
酸ソーダ(Na2S04)の部分的分解によりカ性ソー
ダを回収する際に、隔膜としてスルホン酸基を持つパー
フロロカーボン膜ナフィオン425(デュポン社製)を
用いた。
。註3 HDTA=エチレンジアミン四酢酸四ナトリウ
ム塩実施例 2二室法イオン交換膜電解装置を用いて硫
酸ソーダ(Na2S04)の部分的分解によりカ性ソー
ダを回収する際に、隔膜としてスルホン酸基を持つパー
フロロカーボン膜ナフィオン425(デュポン社製)を
用いた。
原料の硫酸ソーダ水溶液中には5PPmのカルシウムイ
オンを含ませて運転した。電流効率は初期には約84%
であったが、一週間後には73%に低下した。ナフィオ
ン膜を45%硫酸中12000で2時間再生処理したの
ち再度使用すると、電流効率は84%であったが、一週
間後には75%に低下した。このように再生と使用を1
0回くり返したが、毎回再生直後には84〜85%、一
週間後には73〜77%の電流効率を与えた。なお、電
解は電流密度20A/dで、陰極性か性ソーダ濃度15
%で行なつた。実施例 3 二室法イオン交換膜電解装置を用いて食塩水の電解を行
ないカ性ソーダの製造を行なう際に、隔膜として、スル
ホン酸基とカルボン酸基の両者を持つパーフロロカーボ
ン膜ナフィオン901(デュポン社製)を用いた。
オンを含ませて運転した。電流効率は初期には約84%
であったが、一週間後には73%に低下した。ナフィオ
ン膜を45%硫酸中12000で2時間再生処理したの
ち再度使用すると、電流効率は84%であったが、一週
間後には75%に低下した。このように再生と使用を1
0回くり返したが、毎回再生直後には84〜85%、一
週間後には73〜77%の電流効率を与えた。なお、電
解は電流密度20A/dで、陰極性か性ソーダ濃度15
%で行なつた。実施例 3 二室法イオン交換膜電解装置を用いて食塩水の電解を行
ないカ性ソーダの製造を行なう際に、隔膜として、スル
ホン酸基とカルボン酸基の両者を持つパーフロロカーボ
ン膜ナフィオン901(デュポン社製)を用いた。
原料食塩水中には0.5ppmのマグネシウムイオンお
よび0.05ppmのマグネシウムイオンが含まれてい
た。初期には92%であった電流効率が2週間後には8
0%に低下した。ナフィオン膜を45%硫酸に浸潰して
徐々に加熱し120℃で2時間保って処理した。処理し
た膜を再び用いて電解を行なったところ電流効率は92
%であった。なお電解は電流密度20A/dで、陰極液
か性ソーダ濃度15%で行なった。実施例 4 実施例1と同じ方法でアラニンソーダを電解する際に、
陰極側隔膜として、スルホン酸基とスルホン酸アミド基
の両者を持つパーフロロカーボン膜ナフィオン215(
デュポン社製)を使用した。
よび0.05ppmのマグネシウムイオンが含まれてい
た。初期には92%であった電流効率が2週間後には8
0%に低下した。ナフィオン膜を45%硫酸に浸潰して
徐々に加熱し120℃で2時間保って処理した。処理し
た膜を再び用いて電解を行なったところ電流効率は92
%であった。なお電解は電流密度20A/dで、陰極液
か性ソーダ濃度15%で行なった。実施例 4 実施例1と同じ方法でアラニンソーダを電解する際に、
陰極側隔膜として、スルホン酸基とスルホン酸アミド基
の両者を持つパーフロロカーボン膜ナフィオン215(
デュポン社製)を使用した。
Claims (1)
- 1 電解装置または電気透析装置の隔膜として使用する
間に抵い電流効率しか与えなくなったイオン交換膜を強
酸を含む水溶液で常温におけるpH値が1.0以下さら
に望ましくは負であるものと接触させつつ110℃以上
の温度に保つことを特徴とするパーフロロカーボン系陽
イオン交換膜の再生方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57127729A JPS607942B2 (ja) | 1982-07-23 | 1982-07-23 | 陽イオン交換膜の再生方法 |
CA000432461A CA1208867A (en) | 1982-07-23 | 1983-07-14 | Method of regenerating cation exchange membrane |
US06/514,022 US4526904A (en) | 1982-07-23 | 1983-07-15 | Method of regenerating cation exchange membrane by treatment with strong acid at above 110° C. |
EP83107203A EP0099588B1 (en) | 1982-07-23 | 1983-07-22 | Method of regenerating cation exchange membrane |
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