JPS607699B2 - 高温での耐変色性にすぐれたフエライトステンレス鋼 - Google Patents

高温での耐変色性にすぐれたフエライトステンレス鋼

Info

Publication number
JPS607699B2
JPS607699B2 JP56049138A JP4913881A JPS607699B2 JP S607699 B2 JPS607699 B2 JP S607699B2 JP 56049138 A JP56049138 A JP 56049138A JP 4913881 A JP4913881 A JP 4913881A JP S607699 B2 JPS607699 B2 JP S607699B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
discoloration
high temperatures
stainless steel
discoloration resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56049138A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57164968A (en
Inventor
尚男 冨士川
善明 志田
俊一郎 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP56049138A priority Critical patent/JPS607699B2/ja
Publication of JPS57164968A publication Critical patent/JPS57164968A/ja
Publication of JPS607699B2 publication Critical patent/JPS607699B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、高温酸化による肉厚減少が少ないばかりで
なく、変色もまたきわめて少ない性質を具備する高温用
フェライトステンレス鋼に関する。
例えば、石油ストーブの燃焼部品、光やレーザーの高温
反射板など、高温環境に使用される部材には、何よりも
まず第1に耐高温酸化性が必要とされる。
従来かかる用途に多用されている材料に、フェライト系
のSUS430鋼がある。この鋼は高温酸化による肉厚
減量は一般に比較的少ない方であるが、Feを含有する
スケールが生成するため400qo以上に熱されると表
面が極端に変色する。この高温での変色は、例えば石油
ストーブの燃焼部品に用いた場合、美観という点では勿
論のこと、燃焼条件の不安定化を防ぐという意味からも
極力避けたい現象である。また、光やレーザーの高温反
射板としての用途でも、変色は反射効率を下げ使用寿命
を落とす。耐酸化性の良好な材料として、上言己SUS
430鋼のほかに挙げられるのは、SUS310鋼、そ
れにSUH21鋼などであるが、何れも高温での耐変色
性ということになると、今一つ満足のゆくものとは云え
ない。
SUS310鋼は、Cr203皮膜によって耐酸化性を
確保するものであるから、上言己Fe系スケールの生成
するSUS430鋼に較べれば変色は多少少ないものの
、十分とは云い難い。SUH21鋼も、(FeA〆)2
03スケールを生成するもので、上記SUS31鶴飼よ
りも多少良好な耐変色性を有してはいるが、それでもな
お十分な変色防止効果を発揮するとはいいがたい。さら
に、高温材料としては、従来より数多〈の開発がなされ
てきたが、何れも酸化による肉厚減少を抑えることに主
眼がおかれ、高温下での変色までを考慮した例は禾だ見
当らないのが現状である。
本発明は高温酸化による肉厚減少が少ないのは勿論のこ
と、高温下での変色もきわめて少ないとの要件を満たす
フェライト系ステンレス鋼の提供を目的とするものであ
る。
本発明者らは、高温酸化とそれに伴う変色を抑制するに
有効な銅組成を見し、出すべく、種々実験、研究を重ね
た結果、Crステンレス鋼をベースに、C量を低下せし
めた上で、SiとAそを添加することにより、とくに1
000q0以下での耐変色性の著しい改善が達成される
という知見を得た。
すなわち本発明は、CO.03%以下、Mnl%以下、
Cr12〜25%、Tio.1〜0.6%を含有し、S
io.4〜3%、A夕2.7%を越え4%以下の双方を
合計量で3.1%を越えて含み残部はFeおよび不可避
的不純物からなることを特徴とする耐変色性にすぐれた
フェライトステンレス鋼を要旨とする。本発明鋼では、
SiとAその適正量の複合添加により、防護性のきわめ
て高いA夕203、Si02の皮膜が形成され、他方変
色の早いFe系、Cr系のスケ−ルの正成は可及的に抑
制されるため、高温下での変色をきわめて小さく抑える
ことができる。SiとAその複合添加を採用しても、S
iが低い場合には、(A〆.Fe)203スケールの生
成が著しく、十分な変色抑制は期待できない。(FeA
夕)203はSi02に較べて防護性が劣るからである
。本発明鋼は、石油ストーブの燃焼部品に用いた場合、
燃焼条件の安定化および燃焼部輝度低下の抑制にきわめ
て有効であり、また高温反射板などの用途では、酸化に
よるくもりを防いで寿命延長をもたらす等のメリットが
期待できる。また本発明鋼は、1200qo程度でも十
分な耐酸化性を有するため、通常の耐熱用途に使用して
も有効である。以下に、本発明鋼の成分限定の理由につ
いて説明する。C:高温での耐酸化性を劣化させ、ひい
ては高温下での表面変色を促進するもので、0.03%
以下に抑える必要がある。
Mn:通常製鋼上不可避的に含有されるとともに、脱酸
上、さらには鋼の熱間加工性改善の意味で必要な元素で
あるが、1%を越えると酸化皮膜中に含まれて来て変色
を増長することになるもので、1%以下とする。
Cr:Si、A〆とともに本発明鋼の特徴的な成分であ
り、A夕203、Si02の皮膜を形成させるのに12
%以上必要である。
12%禾満のCr量では、目的とする成分の皮膜の均一
形成が得られず、Cr203皮膜が成長して、耐変色性
が良好とならない。
Crは12%以上では多ければ多いほど、Aそ203、
Sj02皮膜の安定度が高められるが、25%を上廻る
と加工性劣化の弊害が生じる。Ti:CとNを固定する
だけでなく、皮膜中に入ってその保護性を安定化する作
用がある。
また加工性にとっても好ましい元素であり、0.1%以
上の添加が必要なるも、これが0.6%を越える場合は
鋼の表面肌への悪影響が出る。Si、A〆:これらは何
れも本発明鋼において最も重要は元素であり、鋼表面に
極薄の皮膜を形成し耐酸化性および耐変色性を向上させ
る効果がある。
各単独での添加でもある程度の効果はあるが、複合的に
3.1%を越えて含有すると、相乗的に大きな効果が発
現する。この場合、Aそは少なくとも2.7%を越えた
含有が必要で、Sjについては0.4%以上含まれてい
なければ相乗効果は得られない。Aそ、Siがそれぞれ
2.7%を越えた量、0.4%以上でその合計量が3.
1%を越えたところでは、A夕、Siの量が増すに従っ
て、鋼の性能は若干ずつよくなってゆく。A夕、Siが
上記の範囲を満たす場合は、鋼表面へのCr酸化物の生
成は殆んどみられず、Aそ203、Si02を主体とす
る酸化物が確保できる。Siには、Aそ203の安定性
を高める効果もあり、とくにこれが0.4%未満の場合
とそれ以上の場合とでは効果上大きな差異が認められる
。他方、Si、A〆は過剰になると加工性を弊害をもた
らすので、上限をそれぞれ3%、4%に制限した。この
範囲のSi、Aそであれば、製造条件を十分に管理しさ
えすれば、表面性状の良好な冷延鋼板の製造も十分可能
である。次に、本発明鋼の実施例を掲げ、本発明の効果
について詳細に説明する。
第1表に示す(1)〜(17)の鋼を供試材として用意
した。
(1)〜(4)は市販のステンレス鋼を用い、(5)〜
(17)は、実験室にて溶製→鍛造→熱間圧延→屍鈍→
袷間圧延→焼鈍→酸洗、以上の工程を経て製造したもの
である。これらの供試材より短冊状の試験片を採取し、
酸化試験に供した。
酸化試験は、(1)大気中、(2)灯油燃焼雰囲気中と
しての石油ストーブの燃焼筒の間に吊り下げて、実施し
た。雰囲気温度としては、大気中では500oo、90
0qoおよび1200℃、灯油燃焼雰囲気中では500
qo、800午0とした。(2)の場合は、燃焼筒内の
温度分布を予め測定し、上記試験温度になる位置を求め
、そこに試験片を位置せしめた。試験中、供試片のいく
つかを選びこれに熱電対を取り付けて、温度の測定を行
なったが、その結果供試片は略目標の温度になっている
ことが確認された。第2表に、これ試験前後の供試片の
重量変化を調査した結果を示す。
同表において、重量は絶対重量で示してあり、ここでの
測定精度は0.1〜0.2雌が限度であったため、(1
)の試験では、小数点以下2桁、(2)では4・数点以
下1桁の表示とした。第1表 第2表 上表に明らかな如く、本発明鋼(11),(12),(
14),(17)は、大気中、灯油燃焼雰囲気中の何れ
においても、市販のフェライト鋼(1)、(4)や同じ
くオーステナィト鋼(2),(3)、更には比較鋼(6
),(9)と較べても、酸化による重量変化についてき
わめて小さい値を記録した。
とりわけ、大気中の低温下で、本発明鋼とその他の鋼の
間の差は顕著である。上記試験後の各供試片の変色度合
を目視観察したところによれば、大気中、1200oo
で金属光沢を失うのは全てに共通して云える。
しかしながら、本発明鋼(11),(12),(14)
,(17)は、900qoの条件では白黄色に僅かに変
色するだけで、地の金属光沢の余韻を十分に残す。これ
に対し市販鋼、比較鋼は、同条件下で金属光沢はほとん
ど認められなかった。市販鋼(1),(2)に至っては
何れも完全な黒色にまで変化していた。大気中、500
qoでは、本発明鋼は、殆んど判別し得ない、ほんの僅
かの黄ばみがある程度であったのに対し、市販鋼、比較
鋼はその殆んどが青色への変色がみられた。
このような傾向は、灯油燃焼雰囲気中ででも同様であっ
た。目視観察による変色度合の調査結果は以上の如くで
あったが、次にこの変色の程度を定量的に把握するため
に行なった実験の結果を、第3表に示す。
これは、大気中、900℃条件での酸化試験後の各供試
片について、表面の鞭射率を測定したその結果を掲げた
ものである。第3表 先の目視調査の結果から概ね予想されたとおりの結果に
なっている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 C0.03%以下、Mn1%以下、Cr12〜25
    %、Ti0.1〜0.6%を含有し、Si0.4〜3%
    、Al2.7%を越え4%以下の双方を合計量で3.1
    %を越えて含み、残部はFeおよび不可避的不純物から
    なることを特徴とする高温での耐変色性にすぐれたフエ
    ライトステンレス鋼。
JP56049138A 1981-03-31 1981-03-31 高温での耐変色性にすぐれたフエライトステンレス鋼 Expired JPS607699B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56049138A JPS607699B2 (ja) 1981-03-31 1981-03-31 高温での耐変色性にすぐれたフエライトステンレス鋼

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56049138A JPS607699B2 (ja) 1981-03-31 1981-03-31 高温での耐変色性にすぐれたフエライトステンレス鋼

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57164968A JPS57164968A (en) 1982-10-09
JPS607699B2 true JPS607699B2 (ja) 1985-02-26

Family

ID=12822709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56049138A Expired JPS607699B2 (ja) 1981-03-31 1981-03-31 高温での耐変色性にすぐれたフエライトステンレス鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS607699B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63185074U (ja) * 1987-05-22 1988-11-28

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62156253A (ja) * 1985-12-27 1987-07-11 Nippon Kinzoku Kogyo Kk テンパ−カラ−着色が少ないステンレス鋼
JPS63128151A (ja) * 1986-11-18 1988-05-31 Toyo Seiko Kk 耐火物補強用金属製品

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4841918A (ja) * 1971-10-04 1973-06-19
JPS4889117A (ja) * 1972-02-29 1973-11-21
JPS5073816A (ja) * 1973-11-02 1975-06-18
JPS518806A (en) * 1974-07-10 1976-01-24 Hitachi Ltd Shingo tsuwakirikaehoshiki
JPS54128420A (en) * 1978-03-30 1979-10-05 Kobe Steel Ltd Heat and oxidation resistant ferritic stainless steel with superior workability and toughness
JPS5531824A (en) * 1978-08-25 1980-03-06 Taiyo Oil & Fat Mfg Oil and fat purifying method
JPS5911660A (ja) * 1982-07-12 1984-01-21 Hitachi Ltd 半導体集積回路装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4841918A (ja) * 1971-10-04 1973-06-19
JPS4889117A (ja) * 1972-02-29 1973-11-21
JPS5073816A (ja) * 1973-11-02 1975-06-18
JPS518806A (en) * 1974-07-10 1976-01-24 Hitachi Ltd Shingo tsuwakirikaehoshiki
JPS54128420A (en) * 1978-03-30 1979-10-05 Kobe Steel Ltd Heat and oxidation resistant ferritic stainless steel with superior workability and toughness
JPS5531824A (en) * 1978-08-25 1980-03-06 Taiyo Oil & Fat Mfg Oil and fat purifying method
JPS5911660A (ja) * 1982-07-12 1984-01-21 Hitachi Ltd 半導体集積回路装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63185074U (ja) * 1987-05-22 1988-11-28

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57164968A (en) 1982-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2692866T3 (es) Aleación de hierro-cromo-aluminio con larga vida útil y pequeñas modificaciones en resistencia térmica
JPS60230966A (ja) 塩化物の存在する高温乾食環境用鋼
JP2013199663A (ja) 耐溶融硝酸塩腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼および溶融硝酸塩を蓄熱媒体とする集熱管ならびに蓄熱システム
WO2001094654A1 (en) Cold rolled steel sheet having excellent corrosion resistance to sulfuric acid
Elger et al. Effect of addition of 4% Al on the high temperature oxidation and nitridation of a 20Cr–25Ni austenitic stainless steel
JPS607699B2 (ja) 高温での耐変色性にすぐれたフエライトステンレス鋼
JPH0288754A (ja) 耐蝕性にすぐれた溶融アルミメッキ鋼板
JPS62210B2 (ja)
US5296054A (en) Austenitic steel
JP4451324B2 (ja) 密着性に優れた黒色スケールを生成する燃焼機器用フェライト系ステンレス鋼
JP2975384B2 (ja) 鉄,ニッケル,クロム基材合金
JP2000504786A (ja) 良好な耐酸化性を備えたオーステナイトステンレス鋼
Ruther et al. Influence of Oxygen on High Temperature Aqueous Corrosion of Iron
JPS5915976B2 (ja) 耐酸化性の優れたフエライト系ステンレス鋼
JP7297373B2 (ja) 耐食性に優れた排気系用フェライト系鋼板
JPH0445239A (ja) 点火プラグ用合金
JPS5924172B2 (ja) 耐熱バイメタル
JPS5910990B2 (ja) 耐錆性の優れたフエライト系ステンレス鋼
JP2003055726A (ja) 熱電対と、その保護管材料およびその材料の使用方法
JPS627256B2 (ja)
JP2013199662A (ja) 耐溶融硝酸塩腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼および溶融硝酸塩を蓄熱媒体とする集熱管ならびに蓄熱システム
JPH057458B2 (ja)
JPS59179758A (ja) 自動車排気系部材用高耐食性クロム鋼
US4780276A (en) Castable hot corrosion resistant alloy
JPS599617B2 (ja) 耐酸化性および加工性にすぐれたフエライト系ステンレス鋼