JPS606638B2 - 生体液中の成分の測定方法 - Google Patents

生体液中の成分の測定方法

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JPS606638B2
JPS606638B2 JP56144567A JP14456781A JPS606638B2 JP S606638 B2 JPS606638 B2 JP S606638B2 JP 56144567 A JP56144567 A JP 56144567A JP 14456781 A JP14456781 A JP 14456781A JP S606638 B2 JPS606638 B2 JP S606638B2
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glycerol
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文夫 野内
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は生体液中の成分、すなわち基質または酵素活性
を主としてレドックス反応を使用して測定するに当り共
存する妨害物質をpーオキシ安息香酸およびその低級ア
ルキルェステル(以下RHBという)の特異な性質を利
用して除去する方法に関する。 さらに詳しくは生体液中の成分の測定にレドックス反応
を適用し定量的に生成する過酸化水素を、ベルオキシダ
ーゼの存在下、4ーアミノアンチピリンあるいは3ーメ
チルー2ーベンゾチアゾリノヒドラゾン(以下MBTH
という)とN−エチル−Nースルホプロピルーmート*
ルィジン(以下ESPTという)との酸化縮合による発
色を比色定量することにより検体中の目的成分を測定す
る方法において検体中に共存する妨害物質が反応の過程
で過酸化水素を生成しその過酸化水素が目的成分の測定
結果に誤差を生じる塵のある場合、RHBの特性すなわ
ち酸化縮合の発色剤が存在しない場合ベルオキシダーゼ
の存在下過酸化水素によりRHB自身が変化すると同時
に存在する過酸化水素を消尽することしかも変化した物
質が無色であることを利用して予じめ妨害物質を除去し
た後検体中の成分を正確に測定する方法に関する。本発
明でいうレドックス反応で過酸化水素を生成する反応を
利用する最も簡単なものには酵素グルコースオキシダー
ゼを用いるグルコースの測定方法、あるいは酵素ウリカ
ーゼを用いる尿酸の測定方法がある。 また一方目的の成分に何らかの処理を施こし例えば酵素
を作用してレドックス反応の基質に導き、次いで酸化酵
素を用いて過酸化水素を生成しこれを比色定量する方法
がある。この場合反応の途中に種々の中間体を経て最後
にレドツクス反応が行なわれることが多いのでそれだけ
媒体中に共存する妨害物質の影響を受け易い。例えば‘
11トリグリセラィドの測定は次の反応により行なわれ
る。上記原理によるトリグリセラィド測定においては検
体中のグリセロールが測定値に正誤差を与えることは明
らかである。 因に人血清中には約0.1mmol/そのグリセロール
が含まれておりトリオ*レフィン換算約8雌/dlに相
当するが時にには(例えば透析患者血清)さらに高くな
ることもある。また■トランスアミナーゼ(GOT、O
PT)活性測定は次の反応により行なわれる:これらの
場合検体中のピルビン酸が測定値に正誤差を与える。因
に人血清中のピルビン酸は通常約0.1のmolノそで
あるが病的にはさらに増加する・ことがある。また‘3
}Q−アミラーゼ活性測定は次の反応により行なわれる
。上記原理によるQ−アミラーゼ活性の測定においては
検体中のマルトースおよびグルコースが正誤差を与える
ことになる。 因に人血清中のグルコースは約6のmol/そであるが
病的には非常に増加することがあり、またマルトースに
ついてはこれを含有する輸液を用いている患者の場合血
清中のマルトースは異常に高くなる。以上の例のほかア
シルCo−Aシンセターゼ、ミオキナーゼ、ピルビン酸
オキシダーゼを組合せた遊離脂肪酸の測定の場合のピル
ビン酸、あるいはホスホリパーゼーD、コリンオキシダ
ーゼを組合せたリン脂質測定の場合のコリン等の妨害物
質の影響を取り除くために本発明方法は有効であり、さ
らに今後開発される測定方法への適用も充分考えられる
。 従来これら妨害物質の影響を取り除くためには目的の成
分に直接反応する酵素あるいは基質を除いた条件でそれ
以外は全く同じ方法で測定する所謂検体盲検値を測定し
これを全体の測定値から差引くことが一般に行なわれて
いる。 しかしこれは操作、計算が煩雑でありさらに糠度も劣る
。また他の方法としては始めに目的の成分に変化を与え
ない条件で共存する妨害物質を消尽し生成する過酸化水
素をカタラーゼを加えて除去し次いでカタラーゼ阻害剤
を加えた後目的成分の測定反応を実施する方法があるが
、この場合にはカタラーゼ阻害剤を必要とし試薬組成、
操作が複雑となるばかりでなくカタラーゼ阻害剤である
シアンナトリウムは公害上問題がありまたアジ化ナトリ
ウムは酸性条件下でアジ化水素を発生する等の障害があ
る。本発明者等はこれら従来技術の欠点を取除〈ため種
々研究し、RHBの特性すなわちRHBは酸化統合の発
色剤が存在しないときはベルオキソダ−ゼの存在下、過
酸化水素を消尽してそれ自身が発色することなく変化す
る。 という知見に基づき研究を重ねた結果本発明を完成した
。本発明は生体液中の成分すなわち基質または酵素性の
測定にレドックス反応を適用し定量的に生成する過酸化
水素をベルオキシダーゼの存在下酸化縮合により発色す
る発色剤により比色定量することにより検体中の目的の
成分を測定する方法において、始めに全試薬の中、目的
の成分に直接作用する基質あるいは酵素およびESPT
と4ーアミノアンチピリンあるいはM旧THを含むもの
と、RHB及びベルオキシダーゼを含むその他のものと
に分け、後者の試薬を用い予め検体中に共存する妨害物
質を除去することを特徴とする生体液中の成分の測定方
法を提供する。 本発明の方法により検体中の妨害物質の影響を受けない
かつ正確な生体液中の成分の測定が可能となる。次に試
験例により本発明の効果を説明する。 ・試験例 1妨害物質としての過酸化水素の除去 効果: 1 試薬 {1)ベルオキシダーゼ 0.01の9′風
上p−オキシ安息香酸メチル(以下MHBという)
1.0のm。 1/夕を含む0.1mol′〆リン酸緩衝液(pH6.
8)(21 ESPTI.ommol/夕と、4−アミ
ノアンチピリン0.8mmol/そを含む0.1mol
′そりン酸緩衝液(pH6.8)2 測定 0〜1.0のmol′夕日2Q溶液の系列の夫々0.0
2泌を探りこれに試薬{1}1.5私を加え37℃、5
分間加温後、試薬
【2}1.5の‘を加えこれにさらに
0〜1.0mmol′〆日202溶液の系列を夫々0.
02の【加え5分間放置後波長55mmで吸光度を測定
する。 その結果を表1に示す。数値は吸光度を表わす。表1上
表から発色剤であるESPTと4−アミノアンチピリン
を加える前に存在した過酸化水素はベルオキ・シダーゼ
、MHBにより完全に除去され、後の過酸化水素の測定
に全く影響を与えていないことが明らかである。 試験例 2. 妨害物質としてのグルコースの除去 効果: 1 試薬 {1} ムタロターゼ 10U′
の‘グルコースオキシダーゼ 2×1ぴU/私ベル
オキシダーゼ 2×1ぴU′のMHB
1,0のm。 I′夕を含むホウ酸緩衝液 (pH6.8){2) E
SPT I.0mmol′そ4−ア
ミノアンチピリン 0.8mmol′〆を含むホウ
酸緩衝液 (FH6.8)2 測定 上記試薬を用いて次の三つの試験を行なった。 (1ー グルコース標準液0〜400爪9′のの系列お
よび3例の血清の夫々20仏そを探り試薬1}2の‘を
加え370、5分間放置後、試薬■2の‘を加えさらに
37o0、10分間放置後波長55仇仇で吸光度を測定
する。 (2} 上記グルコース標準液系列および血清の夫々2
0仏夕を探り試薬‘1}2の‘および試薬■2地を同時
に加え混合し37Q0、10分間放置後波長55仇肌で
吸光度を測定する。 糊 グルコース標準液100の9/d‘20仏そを採り
これに試薬m2の‘を加え370、5分間放置後試薬■
2の‘を加えさらに上記グルコース標準液系列および血
清の夫々20仏〆を加え3700、10分間放置後波長
550nmで吸光度を測定する上記三つの測定結果を次
の表2に示す。 数値は吸光度を表わす。 表 2 上表から次のことがいえる。 測定mからグルコースは濃度の如何に拘らず試薬mで処
理することにより除去できることが、また測定‘2ーか
らは試薬‘1’、試薬■を混合して用いることによりグ
ルコースの種々の濃度における測定が可能であることが
、また測定{3’からは試薬(1}で最初存在するグル
コースを予め除去した後同じ反応液に試薬(2)を用い
て種々の濃度のグルコースの測定が可能であることが明
らかである。 しかも測定■と測定(3}の結果が測定誤差範囲で一致
していることは最初に存在する妨害物質としてのグルコ
ースを本発明の方法で除去しても後のグルコースの測定
に何ら影響を与えないことが判明した。試験例 3妨害
物質としてのピルビン酸の除去 効果 1 試薬 (11チアミンピロホスフエート 0.8肌mo】′そ
Na2HP04 10肌mol/
〆MgC12 30のm。 1′そMHB I.0肌mo
l/そベルオキシダーゼ 0.01雌ノ机
【ピルビン酸オキシダーゼ 7U/地を含む0
.1mol/そジメチルグルタレート緩衝液(pH7.
2)【21 ESPT I.○の
m。 1′夕4−アミノアンチピリン 0.8のmoV
〆を含む0.1mol/〆ジメチルグルタレート緩衝液
(pH7.2)2 測定 上記試薬を用いて二つの試験を行なった。 {1) ピルビン酸標準液0.1mmol/〆、1.0
mmol/〆および15例の血清の夫々20仏〆を採り
試薬m1.5肌を加え370、5分間放置後試薬■1.
5の‘を加えさらに370、1び分間放置後試薬ブラン
クを対照に波長55onmで吸光度を測定する。 ■ 上記ピルビン酸標準液および血清の夫々20仏夕に
試薬m1.5の{と試薬(2}1.5羽を同時に加え混
合し3700、1び分間放置後試薬ブランクを対照に波
長550nので吸光度を測定する。 上記二つの測定結果を次の表3に示す。数値は吸光度を
表わす。 表3 上表からピルビン酸についても試験例1、2と同様本発
明が有効であることが明らかである。 試験例 4妨害物質としてのグリセロールの除去 効果: 1 試薬 ○} グルセロールキナーゼ 13U′そL
ーグリセロールー3ーリン酸酸化酵素1300U′そ ベルオキシダーゼ 3×1びU/そアデノシン
トリフオスフエート0.4mmol/クMHB
I.0机mol/そMgC12
2のmol′そトリトンX−10
0 1夕/夕を含む100肌mol/ぞ
トリス−塩酸緩衝液(pH7‐〇)(2) 4−アミノ
アンチピリン 0.8のmol′とESPT
I.0肌mol′そトリトンX−10
0 1夕/そを含む100mnloVど
トリス−塩酸緩衝液(pH7‐〇)2 測定上記試薬を
用いて次の三つの試験を行なった。 m グリセロール標準液0〜1000の9′の(トリグ
リセラィド換算)の系列の夫々20山夕を探り、試薬川
1.5の‘を加え37o0、5分間放置後、試薬2}1
.5叫を加えさらに37℃、1雌ご間放置後波長550
nので吸光度を測定する。 ■ 上言己グリセロール標準液系列の夫々20仏そを採
り、試薬{1}1.5の上および試薬■1.5の‘を同
時に加え混合し、3700、1び分間放置後波長550
nので吸光度を測定する。(3} グリセロール標準液
100の9/の(トリグリセラィド換算)20仏そを探
りこれに試薬mL5私を加え370、5分間放置後試薬
【2}1.5柵を加えさらに上記グリセロール標準液系
列を加え37℃、1粉ご間放置後波長55mMで吸光度
を測定する。 上記三つの測定結果を第1図に示す。 第1図から次のことがいえる。 測定(1}からグリセロールは濃度の如何に拘らず試薬
{1}で処理することにより除去できることが、また測
定■からは試薬{1)、試薬【2}を混合して用いるこ
とによりグリセロールの種々の濃度における測定が可能
であることが、また測定‘81からは試薬【1}で最初
に存在するグリセロールを予め除去した後同じ反応液に
試薬【2}を用いて種々の濃度のグリセロールの測定が
可能であることが明らかである。 しかも測定【2}と測定(3}の結果が測定誤差範囲で
一致していることは最初に存在する妨害物質としてのグ
リセロールを本発明の方法で除去しても後のグリセロー
ルの測定に何ら影響を与えないことが判明した。次に実
施例により本発明をさらに詳細に説明する。 実施例 1 血清中のトリグリセラィドの測定 1 試薬 ○)グリセ。 ールキナーゼ 13U/そLーグljセロー
ルー3ーリン酸酸化酵素1300U′〆 ベルオキシダーゼ 3×1ぴU/そアデノシン
トリフオスフエート0.4mmoI/〆MHB
1,0のm。 I/そMgC12 2のm。1
′そトリトンX−100 1夕/夕を含
む100mmol′タイミダゾール緩衝液(pH7‐〇
)■ リパーゼ(リポプロティンリパーゼ作用を有する
) 5×1びU/夕4−アミノアンチ
ピリン 0.8mmol/クESPT
I.0mmol′そトリトンX−100
1タ′夕を含む100mmol/クトリス
ー塩酸緩衝液(pH7‐〇)2 測定 検体血清20v夕に試薬‘1’1.5の‘を加え37℃
、5分間力o溢し血清中に存在する妨害成分である遊離
グリセロールを消去する。 この場合妨害物質の大部分は遊離グリセロールであるが
その他グリセロールキナーゼ以下の反応に関与する総て
の血清副反応も消去される。次に試薬(2}1.5叫を
加え混合し370、1び分間放置後波長55仇ので吸光
度を測定する。この方法では血清中に通常存在する遊離
グリセロールの少くとも2“音量すなわち2mmol′
夕(トリグリセラィド1800m9/の相当)まで消去
できるので日常の臨床検査では特別の操作を加えること
なく血清中のトリグリセラィドの定量が可能である。透
析患者血清35例を用い{1)本発明方法(前処理を行
ない遊離グリセロールを消去して中性脂肪を測定する方
法){2}無処理の方法(前処理を行なわないで遊離グ
リセロールと中性脂肪を測定する方法)細 別処理方法
(〔2)無処理の方法から遊離グリセロールを別に測定
して差し引く方法)とを比較した結果は第2図及び第3
図の通りである。 無処理の方法は、検体20仏そを採り、試薬m1.5の
‘と試薬(2)1.5の【を同時に混合し、37℃、1
0分間放置後波長55瓜肌で吸光度を測定する。 遊離グリセロールのみを測定する方法は試薬{1)1.
5の上と試薬(2)からリパーゼのみを除いた試薬1.
5の‘を同時に混合し、37℃、10分間放置後波長5
5仇ので測定する。 以上のことから、本発明法は、無処理とは第2図のよう
に一致しないが、別処理の方法とは第3図のように、非
常によく一致することが明らかである。 以上述べた通り本発明方法は血清中の目的成分の測定に
本来必要な試薬のみを用いて予じめ妨害物質を除去する
ことができ、それ以外の特別の試薬あるいは特別の操作
によって共存する妨害物質を除去することなく、また検
体ブランクを求めて妨害物質の影響を除去する等の余分
の操作も行なわずに簡単かつ精度よく目的成分を測定す
ることができるもので日常の臨床検査に当って極めて有
用である。
【図面の簡単な説明】
第1図はグリセロール標準液と吸光度との関係を示すグ
ラフであり、第2図は無処理の方法によるトリグリセラ
ィド測定と別処理方法によるトリグリセラィド測定との
相関を示すグラフであり、第3図は別処理方法によるト
リグリセラィド測定と本発明の方法によるトリグリリセ
ラィド測定との相関を示すグラフである。 第3図 第1図 第2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 生体液中の成分の測定にレドツクス反応を適用し生
    成する過酸化水素をペルオキシダーゼの存在下、酸化縮
    合により発色する発色剤により比色定量することにより
    目的成分を測定する方法において全試薬を目的成分に直
    接作用する基質又は酵素とN−エチル−N−スルホプロ
    ピル−m−トルイジンおよび4−アミノアンチピリンあ
    るいは3−メチル−2−ベンゾチアゾリノンヒドラジン
    を含むものと、p−オキシ安息香酸またはその低級アル
    キルエステル及びペルオキシダーゼを含むその他のもの
    とに分け、後者の試薬を用い予め検体中に共存する妨害
    物質を除去することを特徴とする生体液中の成分の測定
    方法。
JP56144567A 1981-09-16 1981-09-16 生体液中の成分の測定方法 Expired JPS606638B2 (ja)

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JPH0545553Y2 (ja) * 1989-01-30 1993-11-22

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