JPS606144Y2 - 建具のガラス板取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、引戸や開き戸等の建具のガラス板取付装置に
関するものである。

従来、框に額縁を取付けるに当って、框の内周面に設け
た額縁取付溝に額縁を上端開口からスライド、させて挿
入して取付けており、建具組立時に額縁を持上げる必要
があるので額縁が天井に当って破損する場合があり、建
具の組立てに広いスペースを要するという欠点があった
。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは框の内周面に設けた係止片に弾性を有
する額縁の係止爪を係止して額縁を框に取付けることに
より、額縁の弾性力を利用して額縁を横方向から簡単に
取付けることができて建具の組立てに要するスペースを
小さくすることができ、またガラス受溝に挿入したガラ
ス板の端部を押えパツキンに圧接させてガラス板のがた
つきを防止できる建具のガラス板取付装置を提供するに
ある。

本考案を以下、図示した実施例により詳述する。

建具Ａの上下の横框及び左右の縦框のような各框１は略
角筒状をしていてポリ塩化ビニルのような合成樹脂やア
ルミニウムのような金属の押出成型にて形成してあり、
各框１の内周面側には断面略り状をした係止片２の基端
部２ａが内側、すなわち対向する框１の内周面側に框１
の前面及び背面と面一にそれぞれ略全長にわたって突設
してあって、２つの係止片２先端の係止部２ｂは間隙を
介して対向している。

第１図に示すように長尺物で断面略コ字状をした額縁３
は硬質ポリ塩化ビニルや硬質ポリウレタンのような硬質
樹脂で形成されて弾性を有しており、額縁３の両側片の
両開口端部には係止爪４が略全長にわたって額縁３の前
片８及び背片９と直角をなすようにしてそれぞれ外側に
突設しである。

また、額縁３の両側片は後述するようにしてその係止爪
４が框１の係止片２を弾接係止するべく、外側方へ夫々
弾発付勢している。

額縁３の前片８と背片９を連結する連結片１２には断面
略コ字状に係止爪４側に凹曲したガラス受溝５が略全長
にわたって設けてあって、ガラス受溝５の両側面と外縁
部にわたって軟質ポリ塩化ビニルのような軟質樹脂製の
押えパッキン６がそれぞれ取着してあり、各押えパツキ
ン６から長手方向にわたる複数の突条１０が対向する押
えパツキン６側に突設しである。

ここで、ガラス受溝５は、前記両側片の突出方向とは反
対側に開口していて、ガラス受溝５の開口端部は、額縁
３の両側片が外側に弾発付勢していることにより、内側
に付勢力が付与され、押えパツキン６を介してガラス板
７の端部を圧接挾持するものである。

前片８及び背片９と連結片１２の角部は断面路４半円状
に凹曲した飾り部１１になっており、額縁３の前片８及
び背片９の外面間の寸法は框１の２つの係止部２ｂ間の
間隙と略同じで、２つの係止爪４の先端間の寸法は２つ
の係止片２の基端部２ａの内面間寸法と略同じになって
いる。

また額縁３の長手方向の両端は略４５度にガラス受溝５
側から係止爪４側に切欠いてあり、係止爪４側はど突出
している。

しかして建具Ａを組立てるに当っては、第３図のように
アクリル樹脂のような脅威樹脂製の有機質ガラスや無機
質ガラス等のガラス板７の上下左右４つの端部にそれぞ
れの長さに合った額縁３のガラス受溝５を挿入して各ガ
ラス受溝５内面の押えパツキン６をガラス板７両面の周
縁部に圧接挾持させることによりガラス板７に４つの額
縁３を取付けた後、各額縁３間の当接部を溶接して４つ
の額縁３が一体化した額縁Ｂをガラス板７の周囲に取付
ける。

次いでガラス板７の下部の額縁３を下横框１ｂの係止片
２と対面させ、額縁３の係止爪４側を内側に屈曲させて
係止爪４を２つの係止部２ｂ間から係止部２ｂの内側に
挿入した後、額縁３に加えていた力を除いて係止爪４を
外側に弾発させ、２つの係止爪４を対向する係止部２ｂ
の内側面に係止してガラス板７に下横框１ｂを取付ける
。

同様にしてガラス板７両側の額縁３の各係止爪４を額縁
３の弾性を利用して対向する左右の縦框１ａの係止部２
ｂに横方向からそれぞれ係止してガラス板７に左右の縦
框１ａを取付け、同時に第４図のように２つの縦框１ａ
の各係止部２ｂ間に下横框１ｂ両端の２つの突片１３を
それぞれ圧入して２つの縦框１ａと下横框１ｂを固定す
る。

次いで同様にしてガラス板７上部の額縁３の係止爪４を
額縁３の弾性を利用して上横框１ｃの係止部２ｂに上方
から係止してガラス板７に上横框ＩＣを取付け、同時に
第４図のように上横框１ｃと左右の縦框１ａを固定して
建具Ａを形成するものである。

また第５図のように左右の縦框１ａの中心部間に中框１
ｄを上横框１Ｃと平行に取着した建具Ａにあっても上記
と同様に額縁３の弾性を利用してガラス板７を取付ける
ことができる。

上述のように額縁３の弾性を利用することで縦框１ａの
係止片２に額縁３の係止爪４を横方向から挿入して係止
できるから、従来のように長い額縁３を持ち上げて額縁
３の下端を縦框１ａの上端から挿入する必要がなく、建
具Ａの組立てに要するスペース、特に高さが小さくなる
。

本考案は上述のように、框の内周面両側から断面路り状
の係止片を内側に突設腰長尺物で弾性を有して断面がＷ
字状の額縁を形威し、該額縁の外側へ弾発付勢する両側
片の端部に前記係止片と係止する外側に突出した係止爪
を形成すると共に、額縁の両側片の外側への付勢力によ
り内側に付勢力が付与される中央部に前記両側片の突出
方向とは反対側に開口部を有するガラス受溝を形成し、
このガラス受溝に軟質樹脂製の押えパツキンを取着し、
ガラス受溝内に挿入されたガラス板の端部を額縁の両側
片の外側への付勢力により内側に生ずる付勢力により押
えパツキンを介してガラス受溝により圧接挾持するよう
にしたものであるから、額縁の弾性力を利用して額縁を
横方向から簡単に框に取付けることができて建具の組立
てに要するスペースを小さくすることができ、また、額
縁の係止爪を框の係止片に弾接係止した場合には、額縁
の断面形状が略Ｗ字状であるため、額縁の両側片が外側
に付勢する付勢力によりガラス受溝の開口側は内側への
付勢力が付与されることになって、ガラス受溝内に挿入
されたガラス板の端部を押えパツキンを介して圧接挾持
することができ、そのため、ガラス板のがたつきの防止
はもちろん、ガラス板を強固に保持固定できて水等の侵
入を防止でき、従って、額縁の表裏の取付けに区別がな
く、額縁のどちらの面を外側（表）あらいは内側（裏）
にしても良いものであり、組立施工の向上を図ることが
できる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の横断面図、第２図は同上の
額縁の一部切欠した断面図、第３図はガラス板に額縁を
取付けるさいの説明図、第４図は縦框と横框の連結状態
を示す横断面図、第５図は建具の他の実施例の全体図で
あり、１は框、２は係止片、 ３は額縁、 ４は係止爪、 ５はガラス受 溝、 ６は押えパツキン、 ７はガラス板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 框の内周面両側から断面略り状の係止片を内側に突設し
   、長尺物で弾性を有し断面が略Ｗ字状の額縁を形成し、
   該額縁の外側方へ弾発付勢する両側片の端部に前記係止
   片と係止する外側に突出した係止爪を形成すると共に、
   額縁の両側片の外側への付勢力により内側に付勢力が付
   与される中央部に前記両側片の突出方向とは反対側に開
   口部を有するガラス受溝を形成し、このガラス受溝に軟
   質樹脂製の押えパツキンを取着し、ガラス受溝内に挿入
   されたガラス板の端部を額縁の両側片の外側への付勢力
   により内側に出する付勢力により押えパツキンを介して
   ガラス受溝により圧接挾持して成る建具のガラス板取付
   装置。