JPH077509Y2 - パネルの装飾モール固定装置 - Google Patents

パネルの装飾モール固定装置

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JPH077509Y2
JPH077509Y2 JP5517589U JP5517589U JPH077509Y2 JP H077509 Y2 JPH077509 Y2 JP H077509Y2 JP 5517589 U JP5517589 U JP 5517589U JP 5517589 U JP5517589 U JP 5517589U JP H077509 Y2 JPH077509 Y2 JP H077509Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、ドア、引戸等の開閉用パネル、パーティショ
ン等の壁面用パネルの如き各種のパネル表面に別製の装
飾モールを付設するに用いられるパネルの装飾モール固
定装置に関する。
[従来の技術] 例えば鋼製ドアの表面に装飾用モールを付したものが知
られている。
このドアにおけるモールの固定は、ドア表面部のモール
付設位置にプレスによって段差状の凹陥溝を形成し、こ
の凹陥溝底壁に接着テープや接着剤を介してモールを嵌
め込み状に固定するか、又は、ドア表面部に受用の台座
部を螺着し、この台座部に装飾モールをスナップイン方
式により嵌合固定するものとされている。
[考案が解決しようとする課題] しかし、上記接着によるものは、剥離の可能性があり、
長期に亘って用いられるこの種ドア等にあっては、固定
強度維持上の不安が残ることになり、一方、台座部を用
いる2部材によるものは、この台座部を重複して必要と
することによりコストがその分アップすることになる。
本考案は、かかる装飾モール付設に伴う問題点に鑑み、
重複した部材を必要とせず簡易にして確実な固定強度を
得られるパネルの装飾モール固定装置を提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的に添い、本考案は、モールとパネル表面部の双
方を定位置において固定し得るようにしたスプリングフ
ァスナーとこれを用いる構成を含んでなるものであっ
て、即ち本考案は、パネル表面部に離隔して部分的に透
設された複数の係止透孔と;これら係止透孔を被覆して
連続状に表面部に添設され、背面に口狭の溝条を開設せ
しめた装飾用の成型モールと;係止透孔より幅広に拡開
したパネル挿入部、溝条より幅厚に拡開した溝条係合
部、これら挿入部と係合部間の括れ首部を有して弾発性
材料により一体に構成された、係止透孔の数に相応した
数のスプリングファスナーとを備えてなることを特徴と
するパネルの装飾モール固定装置に係り且つこれを要旨
としてなる。
[作用] 本考案にあっては、パネル挿入部、溝条係合部が幅方
向、厚み方向に拡縮自在な弾発性を備えており、これら
が圧縮状態とされてパネル表面部の係止透孔、成型モー
ルの溝条に夫々弾発的に係合して、スプリングファスナ
ーによるパネル表面部に対する成型モールの添設固定が
なされるに至る。
なお成型モールへのスプリングファスナーの装着は、成
型モールの端部位置から溝条係合部を圧縮状にして挿入
スライドし又は所定位置に捩り状に嵌め込んで行い、ま
た、パネル表面部への成型モールの添設は、このスプリ
ングファスナーを装着した成型モールの背面に突出する
ことになるパネル挿入部をパネル表面部の係止透孔に弾
発的に圧入せしめることにより行うものとされる。
[実施例] 以下実施例を示す図面に従って更に本考案を説明すれ
ば、1は、マンション、ホテル、オフィス等に用いられ
る軽量鋼板製とした枠付きドアであり、このドア1は、
縦長矩形状の開口枠2にドアパネル3を開閉自在に蝶番
連結せしめてなる。
ドアパネル3は、図示しない芯材と表裏において0.6mm
厚とした化粧鋼板による表面部4とを備えてなり、この
表面部4には、ドア室外側において、上方を湾曲状にす
るとともに他を直線とした枠状の装飾モール6を添設し
てある。
この装飾モール6は、アルミニウム合金の押出成型材と
した4本の装飾用の成型モール6a〜6dを用い、うち、上
方の成型モール6bは、成型、表面処理後にベンダーによ
り湾曲したものとしてあり、これらは、夫々その突き合
せ部分において小口を被覆するようにいわゆる留加工が
なされている。
各成型モール6a〜6dは、ドアパネル表面部4を連続的に
被覆する長尺にして同一断面形状を有するものとされ、
いずれも、幅方向に下(背面)向き対称の段差状の表面
外形を呈するとともにその背面に長手方向に連続する溝
条7を備えてなる。
溝条7は、成型モール6a〜6dの内側に夫々上下各一対の
リブ8、8、9、9を対向突設して、これらリブ8、
8、9、9によって略倒C字状に区画したものとしてあ
り、下側の対向したリブ9、9の突出によってその開口
幅が狭められ、この溝状7は口狭のものとされてなる。
なお、この溝状7の内法幅は11mm、深さは2.7mm、口狭
とした開口幅は8mmとされてなる。
一方、10は弾発性材料により一体に構成されたスプリン
グファスナーであり、このスプリングファスナー10は、
第4図(C)に示されるように、本例において、中間幅
広に板取りしたバネ鋼を、側面形状において第2図に示
されるように、左右対称のT字状をなす如くに折曲形成
したものが用いられている。
このスプリングファスナー10は、その上端の平面基部12
の両翼に略V字状とした押圧部13、13を下向き膨出状に
設けることにより、上記成型モール6a〜6dの溝状7の深
さより幅厚に拡開せしめた、上記中間幅広部分によって
形成された溝条係合部11を備える一方、これに連結して
対向間隔を狭めることによって括れ状となした、括れ首
部14を介して、その下方には、外側に夫々V字状をなす
如くに拡開して、後述の係止透孔5より幅広とした一対
の折曲片状に形成してなるパネル挿入部15を更に連続し
て備えており、また、パネル挿入部15の下端には、僅か
(2mm幅)の空隙空間を介設することによってなる、弾
発性材料と相俟ってその拡縮自在な弾発性を高めるため
の部分欠除部16を設けてある。図中17、17は、この部分
欠除部16端を画する対接片である。
なお、このスプリングファスナー10における寸法は、第
4図(A)平面図において、縦10mm、横22mm、同図
(B)において高さ18mm、溝条係合部11の厚さ4mm、パ
ネル挿入部15の幅4mmであり、また、第2図に示される
パネル挿入部15の最大横幅は9mm、部分欠除部16の幅は2
mmであり、更にその板厚は0.6mmとしてある。
また、図中5は、前記ドアパネル3の表面部4に透設し
た係止透孔であり、この係止透孔5は、表面部4におけ
る成型モール6a〜6dの長手方向添設面に添って、各成型
モール6a〜6dの両端部近傍位置及びその間の、例えば最
大45cm程度の間隔に離隔して部分的に透設されるものと
してある。
この係止透孔5と前記スプリングファスナー10との数は
夫々一致するものとされ、また、本例にあって、この係
止透孔5は、その透設加工が容易であるように円形をな
すものとし且つその直径は5.5mmとしある。
この枠付きドア1における装飾モール6の添設固定は、
各成型モール6a〜6dの溝条7にスプリングファスナー10
の溝条係合部11をやや圧縮状にし乍ら、その端部側から
弾発的に挿入して、溝条7内を所定位置にスライドして
送り込み、必要数のスプリングファスナー10を装着し、
次いで必要あるとき、このスプリングファスナー10位置
の微調整を行って定位置に位置決めし、然る後、この成
型モール6a〜6dの背面側をドアパネル3に向けて、これ
を押圧せしめることにより、各係止透孔5にパネル挿入
部15を同時的に圧入させる。
このとき、スプリングファスナー10は、第3図に示され
る如くに対接部17、17が密接状態とされる一方、溝条係
合部11、括れ首部14及びパネル挿入部15は夫々圧縮変形
状態となって、このスプリングファスナー10がドアパネ
ル3、成型モール6a〜6dに夫々弾発的に係合して、これ
らを強固に固定するに至る。
一方、第5図に示したのは、スプリングファスナーの他
の例であり、このスプリングファスナー18は第5図
(D)に図示したように前記例とは逆に中央部を狭く、
両側部を幅広に板取りしたバネ鋼を用い溝条係合部11の
中央位置に、同様に全体の拡縮自在な弾発性を高める4m
m幅の部分欠除部16を介設して一体のスプリングファス
ナー18に構成したものとしてある。その余の構成及び寸
法は前記と変らないので、同一符号を付してその説明を
省略する。
ところで本考案の実施に当って、成型モールは、例えば
ステンレス等金属板のロール成型、アルミニウム合金の
鋳造成型、樹脂の押出成型等適宜材料を用いて、口狭の
溝条を形成し得る成型手段によって構成される。そし
て、これらは、パネルの用途、施すべき装飾の態様、防
火性能の要否等に照らして適宜選択して使用される。こ
のとき上記鋳造によるものは、例えば、直交状に配され
る成型ロール間のアール状小型の繋ぎ用の成型モールに
用いるのに適する。
また、スプリングファスナーも適宜な構成となし得る
が、例えば樹脂の射出成型によるものは、上記防火性能
を求められる場合、係止透孔を塞ぐ遮断機能が直ちに失
われることになり不適である。また、その構成に当って
前記例の如くにバネ鋼板を折曲してこれを形成する場合
等に際して、上記部分欠除部を介設することが、その弾
発性をより高める上で有効であるが、もとよりその要否
は、材料や各部の具体的構成から弾発性を充分に得られ
るか否かによって定めればよい。
また、上記例のスプリングファスナーにあって、必要あ
れば、括れ首部に、これを圧縮状にするリングを被覆せ
しめることにより、例えばパネル挿入部の弾発性をより
強力にしたりすることもできる。
一方、成型モールのパネル表面部への添設固定は、パネ
ルを架台上に水平設置し或いはこれを立掛け設置した
上、これらに対して手作業によって行う他、自動化して
行うことができる。前者の場合、その位置決めのための
微調整を一般に必要とするが、後者の場合には、成型モ
ールに対するスプリングファスナーの装着が弾発的でこ
の成型モールを搬送しても位置がずれることがなく、再
度の調整は不要となる。
以上からも判明するように本考案のパネル、係止透孔、
成型モール、スプリングファスナーの具体的材料、形
状、構造、寸法、配設態様やリング等の付加或いは添設
固定の手段等は、上記考案の要旨に反しない限り様々に
変更し得て、図示しまた例示的に説明したところに限ら
ない。
[考案の効果] 本考案は、以上のとおりに構成したので次の効果を有す
る。
即ち、本考案にあっては成型モールにスプリングファス
ナーを装着してこれをパネル表面部に圧入すれば、パネ
ルへの成型モールの添設固定が完了するので極めて簡単
にこれを行うことができる。
また、スプリングファスナーは一体に構成されており、
パネル挿入部や溝条係合部が複数の部品に分れていたり
することがないので、その成型モールへの装着は、端部
から挿入スライドさせ或いは捩り状に嵌めれば済み極め
て簡易にして確実になし得るとともに、装着状態は、弾
発的な係合により、定位置に圧縮状とされて確実に保持
され、成型モールへの装着後にこれを背面側に反転させ
たり移動させても、スプリングファスナーが位置ずれを
来したりすることがなく、従って、パネル表面部への添
設固定は、これを立掛けて行っても、スプリングファス
ナーが成型モール下方に落下したりすることがなく、添
設固定作業も極めて容易且つ確実に行い得る。
また、更に、スプリングファスナーのパネル挿入部も係
止透孔より幅広に拡開してあるから、添設固定後にこの
パネル挿入部が弾発的に係止透孔縁部に係合することと
も相俟って、成型モールの溝条やパネル表面部の係止透
孔に応じ得る加工誤差等をこのスプリングファスナーが
完全に吸収して、成型モールがパネル表面部に対してガ
タつきなく強固に添設固定されるに至る。
このように本考案は複雑な構造がなく、比較的低コスト
で簡易且つ確実なパネルの装飾モール固定装置である。
【図面の簡単な説明】
図面は実施例を示すもので、第1図は本考案を適用した
枠付きドアの正面図、第2図は成型モール、スプリング
ファスナー、係止透孔の関係を示す分解斜視図、第3図
は成型モールの固定状態を示す一部拡大横断面図、第4
図(A)、(B)、(C)は夫々スプリングファスナー
の平面図、側面図、展開図、第5図(A)、(B)、
(C)及び(D)は、夫々他の例を示すスプリングファ
スナーの正面図、平面図、側面図、展開図である。 3……ドアパネル、4……パネル表面部、5……係止透
孔、6……装飾モール、6a〜6d……成型モール、7……
溝条、10、18……スプリングファスナー、11……溝条係
合部、14……括れ首部、15……パネル挿入部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】パネル表面部に離隔して部分的に透設され
    た複数の係止透孔と;これら係止透孔を被覆して連続状
    に表面部に添設され、背面に口狭の溝条を開設せしめた
    装飾用の成型モールと;係止透孔より幅広に拡開したパ
    ネル挿入部、溝条より幅厚に拡開した溝条係合部、これ
    ら挿入部と係合部間の括れ首部を有して弾発性材料によ
    り一体に構成された、係止透孔の数に相応した数のスプ
    リングファスナーとを備えてなることを特徴とするパネ
    ルの装飾モール固定装置。
JP5517589U 1989-05-11 1989-05-11 パネルの装飾モール固定装置 Expired - Fee Related JPH077509Y2 (ja)

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