JPS6227667Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アルミサツシなどの窓の外周部また
は外周縁部近くに設けられる窓用額縁や、間仕切
壁の出入口周縁に設けられる出入口額縁などの額
縁に関する。

従来のこの種の窓用額縁としては、第１図イの
横断面図に示すように、外周側に下地材ａへの係
合部ｂと壁板材Ｃの端縁部を挿入るための凹部ｄ
とが形成されたものが知られている。しかしなが
ら、かかる従来構成の窓用額縁においては次のよ
うな欠点があつた。即ち、壁板材ｃとしては、ベ
ニヤ板、プラスターボード、あるいは、それら板
材と化粧板や化粧紙との組合せ、というように
種々のものが使用され、夫々の場合毎に壁板材ｃ
の厚味が異なるために、壁板材端縁部挿入用凹部
ｄの開口幅ｌが一定に設定されている上記従来構
成のものでは、その開口幅ｌに比べて壁板材ｃが
薄くてガタツキが生じたり、逆に、その開口幅ｌ
に比べて壁板材ｃが厚くてその端縁部を凹部ｄ内
に挿入できないという不都合な事態が生じるもの
であつた。そして、かかる不都合な事態が生じな
いようにするためには、種々の壁板材ｃの厚さに
適合し得るように、夫々異なる開口幅ｌの壁板材
端縁部挿入用凹部ｄを有する種々の窓用額縁が必
要である。つまり、かかる従来構成の窓用額縁は
異なる厚さの壁板材ｃに対して全く汎用性が無い
ために、その製造コストが極めて高くつくととも
に、壁板材ｃの変更等の改築工事の際には窓用額
縁までもそつくり交換しなければならないという
非常な無駄が生じる、という欠点を有するもので
あつた。

なお、第１図ロの断面図に示すように、壁板材
端縁部挿入用凹部ｄを階段状に形成することも考
えられるが、この場合にもあらゆる厚さの壁板材
ｃに適合し得るとは限らず、壁板材ｃの挿入不能
という不都合は解消できても、壁板材ｃのガタツ
キという不都合は殆んど解消できないし、また、
壁板材ｃの厚さに応じてその高さを調節しなけれ
ばならないという手間がかかるので施工能率上不
利となる。

本考案は、上記従来実情に鑑みてなされたもの
であつて、その目的は、種々の厚さの壁板材に適
合し得る汎用性の高い、しかも、常に一定の条件
下で容易に施工が行なえる額縁を提供せんとする
ことにある。

以下、本考案を窓用額縁に適用した実施例を図
面（第２図〜第４図）に基いて説明する。

この窓用額縁は、第２図イに示すような形状に
合製樹脂で一体成型された額縁本体Ａと、この額
縁本体Ａの外周部に形成された壁板材端縁部挿入
用凹状空間部２ｂの開口幅を任意に設定するため
に該空間部２ｂ内に係入固定されるところの、第
２図ロに示すような互換性を有する金属製または
合成樹脂製の幅設定部材Ｂとから成り、第３図に
示すように組付けられるものである。

即ち、前記額縁本体Ａは、その内周側１の窓側
縁部に窓枠Ｓの端縁リブSaとの係合部１ａが形
成され、かつ、その外周側２に下地材Ｔへの係合
部２ａと壁板材Ｐの端縁部を挿入するための比較
的大きな凹状（具体的には〓形状）の空間部２ｂ
とが形成されている。

また、前記幅設定部材Ｂは、外周側に幅b₁の開
口部と幅b₂の閉塞部とを有する屈曲板状体、即
ち、横断面が前記凹状空間部２ｂの内面形状（〓
形状）に適合する形状（〓形状）をなす板状体で
構成されている。

而して、前記幅設定部材Ｂを前記額縁本体Ａの
壁板材端縁部挿入用凹状空間部２ｂ内に係入する
と、該凹状空間部２ｂの開口幅b₀は幅設定部材Ｂ
の閉塞部の幅b₂によつて（b′＝b₀−b₂）に狭めら
れる。従つて、使用する壁板材Ｐの厚さに応じて
これに適合する閉塞部の幅b₂を有する幅設定部材
Ｂを選定することによつて、同じ額縁本体Ａを用
いながらも種々の厚さの壁板材Ｐに対応すること
ができるのである。

第４図は別の実施例を示し、額縁本体Ａ側の壁
板材端縁部挿入用凹状空間部２ｂを単純な形状
に形成するとともに、レール形状の幅設定部材Ｂ
を前記凹状空間部２ｂ内に吊下げ支持固定する構
成を採用したものである。

以上要するに、本考案による額縁は、外周側に
下地材への係合部と壁板材の端縁部を挿入するた
めの比較的大きな凹状空間部とが形成された合成
樹脂製額縁本体の前記凹状空間部内に、その開口
幅を任意に設定するための部材を係入固定可能に
構成されていることを特徴とするものである。

上記特徴構成によれば、上記実施例において詳
述したように、額縁本体として同じものを用いな
がらも、幅設定部材として所望の寸法のものを採
用するのみで種々の厚さの壁板材に適合する窓用
額縁を容易に構成できるので、極めて汎用性が高
く、そして、それによつて大幅な製造コストダウ
ンを図り得るに至つた。また、本考案構成のもの
によれば、壁板材端縁部挿入用凹状空間部の深さ
は一定不変にできるから、如何なる厚さの壁板材
を用いる場合であつても、同じ感覚でその高さを
設定すればよく容易に施工を行なうことができ
る。更にまた、改築工事などで壁板材を厚さの異
なるものに取換える場合にも、額縁本体をそのま
ま用いながら幅設定部材のみを交換ればよいの
で、施工手間が大幅に少なくて済むとともに材料
費も安価で済むという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは従来構成の窓用額縁の横断面
図、第２図イ，ロは本考案による額縁の各構成部
材を示す一部断面部分斜視図（一部拡大図）、第
３図は組付け状態を示す部分横断面図、そして、
第４図は別実施例を示す横断面図である。 Ａ……額縁本体、Ｂ……幅設定部材、Ｐ……壁
板材、Ｔ……下地材、２ａ……係合部、２ｂ……
凹状空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周側に下地材Ｔへの係合部２ａと壁板材Ｐの
   端縁部を挿入するための比較的大きな凹状空間部
   ２ｂとが形成された合成樹脂製額縁本体Ａの前記
   凹状空間部２ｂ内に、その開口幅b′を任意に設定
   するための部材Ｂを係入固定可能に構成してある
   ことを特徴とする額縁。