JPS6053452B2 - 電解コンデンサ用アルミニウムの陽極酸化方法 - Google Patents
電解コンデンサ用アルミニウムの陽極酸化方法Info
- Publication number
- JPS6053452B2 JPS6053452B2 JP878076A JP878076A JPS6053452B2 JP S6053452 B2 JPS6053452 B2 JP S6053452B2 JP 878076 A JP878076 A JP 878076A JP 878076 A JP878076 A JP 878076A JP S6053452 B2 JPS6053452 B2 JP S6053452B2
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- Japan
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- liquid
- aluminum
- electrolytic capacitors
- stage
- phosphoric acid
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、アルミニウム電解コンデンサの陽極に使用す
るアルミニウムの表面に高い静電容量で耐湿性に優れた
陽極酸化皮膜を形成する方法に関するもので、陽極酸化
皮膜を厚さ方向に微細に分析し、元素分布を調査した結
果、電解コンデンサに用いられるバリアー形陽極酸化皮
膜は、金属表面から電解液側に向つて形成される、従つ
て前段にて脂肪族飽和ジカルボン酸化成液にて高容量の
陽極酸化皮膜を、後段にてリン酸系化成液にて耐湿性の
高い陽極酸化皮膜を形成させ、高容量でかつ耐湿性の高
い陽極酸化皮膜を得ることを特長とした。
るアルミニウムの表面に高い静電容量で耐湿性に優れた
陽極酸化皮膜を形成する方法に関するもので、陽極酸化
皮膜を厚さ方向に微細に分析し、元素分布を調査した結
果、電解コンデンサに用いられるバリアー形陽極酸化皮
膜は、金属表面から電解液側に向つて形成される、従つ
て前段にて脂肪族飽和ジカルボン酸化成液にて高容量の
陽極酸化皮膜を、後段にてリン酸系化成液にて耐湿性の
高い陽極酸化皮膜を形成させ、高容量でかつ耐湿性の高
い陽極酸化皮膜を得ることを特長とした。
一般に、陽極酸化を行う化成液には、種々の無機酸、有
機酸およびその塩が利用されている。
機酸およびその塩が利用されている。
なかでも脂肪族飽和ジカルボン酸系化成液は、ほとんど
バリヤー皮膜のみで構成されるため薄い化成皮膜が得ら
れ、従つて、高い静電容量の皮膜となるため、アルミニ
ウム電解コンデンサ用の陽極を製造する化成液として利
用されている。
バリヤー皮膜のみで構成されるため薄い化成皮膜が得ら
れ、従つて、高い静電容量の皮膜となるため、アルミニ
ウム電解コンデンサ用の陽極を製造する化成液として利
用されている。
しカルながら、脂肪族飽和ジカルボン酸系化成液にて製
造された化成皮膜(以下脂肪族飽和ジカルボン酸化成皮
膜という)は耐湿性が悪く、製造者は、湿分による劣化
防止に苦労している。リン酸系化成液にて製造された化
成皮膜(以下燐酸化成皮膜という)は耐湿性は良好であ
るが、多孔性皮膜であるため、薄い皮膜が得られす静電
容量が低くなるという欠陥がある。本発明はかかる点に
鑑み、脂肪族飽和ジカルボン酸化成と、リン酸化成を組
合せて、二重層皮膜を形成し、高い静電容量でしかも、
耐湿性の優れた化成皮膜を形成しようとするものである
。
造された化成皮膜(以下脂肪族飽和ジカルボン酸化成皮
膜という)は耐湿性が悪く、製造者は、湿分による劣化
防止に苦労している。リン酸系化成液にて製造された化
成皮膜(以下燐酸化成皮膜という)は耐湿性は良好であ
るが、多孔性皮膜であるため、薄い皮膜が得られす静電
容量が低くなるという欠陥がある。本発明はかかる点に
鑑み、脂肪族飽和ジカルボン酸化成と、リン酸化成を組
合せて、二重層皮膜を形成し、高い静電容量でしかも、
耐湿性の優れた化成皮膜を形成しようとするものである
。
以下脂肪族飽和ジカルボン酸の一つであるアジピン酸系
化成とリン酸化成の組合せに関する実験例についてのべ
る。純度99.99%のアルミニウムのエッチングはく
を〔図1〕の如く2×5cEに切断し、アジピン酸とア
ンモニアでPH6.9±0.5電導度3000±100
pvIaに調整した液(以下A液という)またはリン酸
とアンモニアでPH&5±0.5、電導度2000±1
00μvl(7R(at4()C)に調整した液(以下
B液という)を使用し、または、AとBの両液を使用し
て、電、圧上昇時の電流密度10TrLA’dで100
V化成を行つた。
化成とリン酸化成の組合せに関する実験例についてのべ
る。純度99.99%のアルミニウムのエッチングはく
を〔図1〕の如く2×5cEに切断し、アジピン酸とア
ンモニアでPH6.9±0.5電導度3000±100
pvIaに調整した液(以下A液という)またはリン酸
とアンモニアでPH&5±0.5、電導度2000±1
00μvl(7R(at4()C)に調整した液(以下
B液という)を使用し、または、AとBの両液を使用し
て、電、圧上昇時の電流密度10TrLA’dで100
V化成を行つた。
なおA)B両液とも85℃の温度に保持した。化成電圧
の組合せは〔表1〕の如くに行い、その時得られたはく
特性をも〔表1〕に付記した。NO.l〜NO.4で得
られた化成ずみ試験片を40℃、95%RHの恒温恒湿
槽中にて48時間放置する耐湿試験にかけたのち、該試
験片の電圧一電流特性を調査したところ、図2−1〜図
2−4の如き結果を得た。すなわち、全部または、後段
をA液で化成したもの(図2−4および図2−2)は劣
化し、全部または、後段をB液で化成したもの(図2−
1および図2−3)は全く劣化しないということが明白
になつた。前記実験の結果、前段でA液中で化成を行い
、次に後段でB液中で化成を行うと、高静電容量でしか
も、全く劣化のない二重層皮膜が得られるということが
判明した。
の組合せは〔表1〕の如くに行い、その時得られたはく
特性をも〔表1〕に付記した。NO.l〜NO.4で得
られた化成ずみ試験片を40℃、95%RHの恒温恒湿
槽中にて48時間放置する耐湿試験にかけたのち、該試
験片の電圧一電流特性を調査したところ、図2−1〜図
2−4の如き結果を得た。すなわち、全部または、後段
をA液で化成したもの(図2−4および図2−2)は劣
化し、全部または、後段をB液で化成したもの(図2−
1および図2−3)は全く劣化しないということが明白
になつた。前記実験の結果、前段でA液中で化成を行い
、次に後段でB液中で化成を行うと、高静電容量でしか
も、全く劣化のない二重層皮膜が得られるということが
判明した。
しかしながら、A液とB液の二重層皮膜であれば全て同
一効果が得られるわけではなく、A液とB液における化
成電圧の比率が重要な要素になることを発見した。すな
わち、〔表2〕に示すごとく後段のB液の化成電圧に対
する、前段のA液の化成電圧の比率が0.1から1.0
にあるとき、静電容量が高く、耐湿劣化の少ない皮膜が
得られることを発見した。なお、化成電圧の比率が1.
0を越えると、後段でB液の皮膜が形成されないことに
なるので、耐湿劣化が発生する。次にA液のみで100
V化成したはく、B液のみで100V化成したはく、お
よび前段をA液で95V後段をB液で100V化成した
箔をそれぞれ定尺裁断して、75WVの電解コンデンサ
を試作し、85Cの高温貯蔵試験にかけた。
一効果が得られるわけではなく、A液とB液における化
成電圧の比率が重要な要素になることを発見した。すな
わち、〔表2〕に示すごとく後段のB液の化成電圧に対
する、前段のA液の化成電圧の比率が0.1から1.0
にあるとき、静電容量が高く、耐湿劣化の少ない皮膜が
得られることを発見した。なお、化成電圧の比率が1.
0を越えると、後段でB液の皮膜が形成されないことに
なるので、耐湿劣化が発生する。次にA液のみで100
V化成したはく、B液のみで100V化成したはく、お
よび前段をA液で95V後段をB液で100V化成した
箔をそれぞれ定尺裁断して、75WVの電解コンデンサ
を試作し、85Cの高温貯蔵試験にかけた。
〔表3〕に示されるごとく、本発明の条件で化成したは
くを使った電解コンデンサはA液〔アジピン酸系化成液
)で化成したはくを使つた製品と同程度の静電容量をも
ち、そして、B液(燐酸系化成液)で化成したはくを使
つた製品と同様の耐湿特性を示すことが明白になつてい
る。
くを使った電解コンデンサはA液〔アジピン酸系化成液
)で化成したはくを使つた製品と同程度の静電容量をも
ち、そして、B液(燐酸系化成液)で化成したはくを使
つた製品と同様の耐湿特性を示すことが明白になつてい
る。
なお、本発明の脂肪族飽和ジカルボン酸とアルカリの代
りに、脂肪族飽和ジカルボン酸の塩または、脂肪族飽和
ジカルボン酸とその塩、そして、リン酸とアンモニアの
代りにリン酸の塩または、リン酸とその塩を使用するこ
とによつても同様の結果が得られるゆえ、本発明の範囲
に含まれることは勿論である。
りに、脂肪族飽和ジカルボン酸の塩または、脂肪族飽和
ジカルボン酸とその塩、そして、リン酸とアンモニアの
代りにリン酸の塩または、リン酸とその塩を使用するこ
とによつても同様の結果が得られるゆえ、本発明の範囲
に含まれることは勿論である。
図1は試験に使用したアルミニウム試験片の形状であり
、図2は耐湿試験後の電圧一電流特性のデータである。
、図2は耐湿試験後の電圧一電流特性のデータである。
Claims (1)
- 1 前段で脂肪族飽和ジカルボン酸系化成液で化成を行
い、次に後段でリン酸系化成液で化成を行う方法で、リ
ン酸系化成液での化成電圧に対する脂肪族飽和ジカルボ
ン酸系化成液での化成電圧の比率が0.1から1.0の
範囲で化成することを特徴とする電解コンデンサ用アル
ミニウムの陽極酸化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP878076A JPS6053452B2 (ja) | 1976-01-28 | 1976-01-28 | 電解コンデンサ用アルミニウムの陽極酸化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP878076A JPS6053452B2 (ja) | 1976-01-28 | 1976-01-28 | 電解コンデンサ用アルミニウムの陽極酸化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5292360A JPS5292360A (en) | 1977-08-03 |
JPS6053452B2 true JPS6053452B2 (ja) | 1985-11-26 |
Family
ID=11702383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP878076A Expired JPS6053452B2 (ja) | 1976-01-28 | 1976-01-28 | 電解コンデンサ用アルミニウムの陽極酸化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6053452B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02122753U (ja) * | 1989-03-15 | 1990-10-09 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6043812A (ja) * | 1983-08-19 | 1985-03-08 | 松下電器産業株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の化成方法 |
JPS62143414A (ja) * | 1985-12-18 | 1987-06-26 | 日本電信電話株式会社 | 長寿命アルミニュウム電解コンデンサの製造方法 |
JP2874423B2 (ja) * | 1991-12-26 | 1999-03-24 | 日立エーアイシー株式会社 | タンタル固体電解コンデンサの製造方法 |
JP2006108173A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP4942837B2 (ja) * | 2010-06-30 | 2012-05-30 | 三洋電機株式会社 | 固体電解コンデンサ |
-
1976
- 1976-01-28 JP JP878076A patent/JPS6053452B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02122753U (ja) * | 1989-03-15 | 1990-10-09 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5292360A (en) | 1977-08-03 |
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