JPS6052205B2 - 高強度アルミナ系連続繊維の製造法 - Google Patents

高強度アルミナ系連続繊維の製造法

Info

Publication number
JPS6052205B2
JPS6052205B2 JP24554383A JP24554383A JPS6052205B2 JP S6052205 B2 JPS6052205 B2 JP S6052205B2 JP 24554383 A JP24554383 A JP 24554383A JP 24554383 A JP24554383 A JP 24554383A JP S6052205 B2 JPS6052205 B2 JP S6052205B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spinning
alumina
viscosity
stock solution
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP24554383A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60139818A (ja
Inventor
一朗 長嶋
明久 白坂
光雄 山下
勝之進 磯貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP24554383A priority Critical patent/JPS6052205B2/ja
Publication of JPS60139818A publication Critical patent/JPS60139818A/ja
Publication of JPS6052205B2 publication Critical patent/JPS6052205B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は紡糸性と強度のすぐれたアルミナ系連続繊維
の製造法に関するものであり、更に詳しくは、特定した
オキシ塩化アルミニウムとポリビニルアルコール(以下
PVAと略記する)を混合して調製した高粘度紡糸原液
を乾式紡糸法により安定に紡糸してアルミナ前駆体繊維
とし、これを加熱処理して高強度のアルミナ系連続繊維
を製造する方法に関するものである。
従来から、オキシ塩化アルミニウムとPVA水溶液、
またはこれらにシリカ等を混合した原液を紡糸してアル
ミナ系繊維を製造する方法は、特公昭55−36726
号等て提案されているが、これ等の方法では連続繊維の
安定紡糸が困難であり、高強度アルミナ繊維の工業的製
造法として十分満足なものではない。
又、アルミナ系繊維の製造法において、紡糸原液の粘
度は良好なアルミナ前駆体繊維を得るための1つの要因
であり、製造過程において必要な時間紡糸原液を放置し
て置いても一定の粘度を維持することが望まれており、
そのために従来20℃での上限粘度を2000ポイズ未
満に保つことが適当とされているが、この様な低粘度で
は紡糸原液中の塩化アルミニウムまたはそれとシリカと
の混合物からなる無機化合物の濃度が低く、後続の乾燥
工程におけるエネルギー損失及び設備費等を増加する欠
点があつた。
本発明者らは、工業的により有利なアルミナ系繊維の
製造法を引き続き研究して来た結果、粘度(20℃)が
2000ポイズ以上の高粘度アルミナ原液でも特定条件
下で調製すれば、放置による原液粘度の上昇が緩慢で工
業的に取り扱える原液となり、この高粘度原液は紡糸時
のノズル離れが極めて容易で操作性が向上し、かつ特定
条件では安定した紡糸性と高強度のアルミナ系連続繊維
が得られることを見出し、本発明の完成に至つた。
即ち本発明は、アルミナ系無機化合物とポリビニルア
ルコールを混合比95/5〜70/30の範囲で混合し
、固形分濃度25〜34%、20℃に於ける粘度200
0〜8000ポイズの範囲となるよう調製した紡糸原液
ノズル部温度35〜110℃、巻取部相対湿度30〜6
0%の範囲に設定した紡糸装置により、紡糸ドラット1
201′).下、巻取糸の水分率3〜15%の範囲の紡
糸条件で乾式紡糸後、加熱処理することを特徴とする高
強度アルミナ系連続繊維の製造法である。以下、本発明
を詳細に説明する。
本発明に使用するアルミナ系無機化合物は熱処理によつ
て耐火性無機酸化物を形成するものであれば特別の限定
はないが、公知の水溶性又はコロイド状金属塩からなる
アルミニウム化合物が用いられ、好ましいものとしては
アルミニウムの塩基性塩化物、塩基性酢酸塩、塩基性硝
酸塩てあり、これ等の中で特にオキシ塩化アルミニウム
(例えば示性式Al2(0H)49C11.1)が好ま
しい。
前記アルミニウム化合物には必要に応じてジルコニウム
、マグネシウム、クロム、ニッケル、鉄、コバルト、イ
ットリウム、珪素の化合物を混合することができ、具体
的にはジルコニウムは塩基性塩化物、塩基性酢酸塩、塩
基性硝酸塩として、マグネシウム、クロム、ニッケル、
鉄、コバルト、イットリウムは塩化物、硫酸塩、硝酸塩
、酢酸塩、蟻酸塩として単独又はこれ等の混合物がアル
ミニウム化合物への添加物として用いられる。珪素化合
物としては微細なシリカ(SiO2)が水中に分散した
コロイド溶液(シリカゾル)が用いられる。本発明に使
用するPVAとしては、市販のものが使用できるが、平
均重合度600〜20001ケン化度80〜97モル%
のPVAが特に好ましく、通常はポリオキシアルキレン
グリコール系消泡剤をPVAに対し2%以下添加するの
が好ましい。本発明でアルミナ系無機化合物とPVAの
混合.比率及び混合原液の固形分濃度、粘度を特定する
のは、これらが紡糸原液の安定性と紡糸性及びアルミナ
繊維の強度に顕著に影響するためである。本発明におけ
る紡糸原液のアルミナ系無機化合物とPVAの混合比率
(アルミナ系無機化合物/!PVA)は固形分基準で9
5/5〜70/30、より好ましくは9V10〜8V2
0が適当であり、混合比率が95/5をこえると、紡糸
原液の曵糸性が低下すると共に、得られた前駆体繊維が
脆弱となり実用性に欠け、70/30以下ては紡糸性は
向上するが、・アルミナ繊維の強度と柔軟性が不足して
来る。本発明で言うアルミナ系無機化合物とは、Al2
O3、SlO2、ZrO2等の酸化物のことであり、固
形分濃度とはM凰戊b』寺間加?…?罎q斗l量刈00
のことであ試料原液のWet重量る。
本発明の混合紡糸原液の固形分濃度は25〜34%が好
ましく、固形分濃度25%未満では原液から本発明の粘
度(2(代))2000ポイズ以上の原液を調製するに
は、熟成による増粘に長時間を要するので実用的でなく
、また(%をこえると原液から経時的に安定な紡糸原液
が得られない。
) 本発明の紡糸原液は粘度(20℃)を2000〜8
000ポイズに調節する必要があり、8000ポイズを
こえると紡糸原液の粘度が高過ぎろ過抵抗が増大し、曳
糸性も低下するため安定紡糸することは出来ない。
又2000ポイズ未満では紡糸原液がノズル表面・に接
着し、いわゆるノズル離れが悪くなり、工業的見地から
好ましくない。本発明の紡糸原液は固形分濃度25〜(
%の原液を加温熟成して所定の粘度に増粘し調製するも
のてあるが、熟成温度も紡糸原液の粘度安定性に影響す
るため特定する必要がある。
熟成温度を高めるほど、原液は短時間で増粘するが、高
温熟成で粘度調節した原液は以後低温で放置しても粘度
上昇が急激で実用的でないので、本発明の熟成温度は8
0℃以下が好ましい。
本発明において用いられるノズルは如何なる形状のもの
でもよいが、特に好ましくはノズルプレートの吐出口側
に突起を突設した紡糸孔を設けたものがよい。紡糸時の
ノズル部周辺の温度はノズル部の雰囲気湿度、紡糸原液
の粘度とも関連するが、ノズル部温度は35〜110℃
、より好ましくは45〜80℃が適当であり、35℃未
満では糸条にフラクチヤーが発現し、ノズル部で糸切れ
し易くなり、また110℃をこえると、ノズル内原液の
変質によるノズル詰まりの発生やノズル直下の糸条の乾
燥過多による曳糸性の低下が見られる。
本発明において紡糸ドラフトは、紡糸安定性とアルミナ
繊維の強度に影響し、120以下、より好ましくは10
0以下が好適であり、120をこえると紡糸した繊維は
毛羽立ちが多く、加熱処理してアルミナ繊維とする場合
の収縮率も大となり、強度も低下する。
尚、本発明において紡糸ドラフトはノズル押出し原液量
、ノズル孔径、紡糸巻取り速度等により決定され、具体
的には下記の式から得られた値をいう。
紡糸した前駆体繊維の水分率は、糸条の取り扱い性とア
ルミナ繊維の強度に影響するため、規制することが好ま
しい。
水分を殆ど含まない前駆体繊維は、剛直で脆く取り扱い
難い。
また、水分率が高い前駆体繊維から得たアルミナ繊維は
、強度が低く柔軟性が失われるので、紡糸以後の前駆体
繊維の水分率は3〜15%、より好ましくは5〜8%に
保持する必要があり、そのためには紡糸巻取部の雰囲気
の相対湿度を30〜60%、より好ましくは40〜50
%に管理することを要し、その範囲外ては本発明の高強
度アルミナ系連続繊維を得ることが困難である。以下、
実施例により更に詳細に説明する。実施例1
斗第1表の結果より、固形分
濃度34%以下の原液を加温熟成して高粘度原液とした
ものは経時安定性が良いが、固形分濃度35%以上の原
液は低温放置でも短時間て粘度上昇し、工業的取扱いが
困難であることが分る。
実施例2 8%塩酸水溶液5(1)部にアルミニウム粉末54部を
攪拌下徐々に添加して94゜Cに保温し、還流下1時間
反応させてオキシ塩化アルミニウム水溶液とした。
また別に、ケン化度羽モル%、平均重合度1650の部
分ケン化PVAIO娼と水90娼、ポリオキシアルキレ
ングリコール系消泡剤1部を混合し、加熱溶解して10
%濃度のPVA水溶液とした。
このオキシ塩化アルミニウム水溶液445部に20%濃
度のコロイド状シリカ(社)部とPVA水溶液1361
0%塩酸水溶液にA1/c1のモル比が1.9となるよ
うにアルミニウム粉末を徐々に添加し、100℃で1時
間加熱してオキシ塩化アルミニウム水溶液を調製した。
この水溶液に攪拌下、コロイド状シリカ(シリカ濃度2
0%)と平均重合度170C).ケン化度90.5モル
%の部分ケン化PVA水溶液(PVA濃度10%)をA
l2O3/SlO2/PVAの混合比が70/17/1
3となるよう添加した。
この混合溶液をロータリーエバポレーターにより、浴温
50℃で3〜5.5時間の範囲で減圧濃縮し、固形分濃
度一粘度(20℃)がそれぞれ30.4%−210ポイ
ズ、34.0%−730ポイズ、35.2%−2460
ポイズ、35.8%−4820ポイズの原液を得た。
更に固形分濃度30.4%及び34.0%の原液を70
℃で8時間及び5.5時間熟成した処、増粘して粘度(
20℃)が7560ポイズ及び4450ポイズになつた
。これら原液を30℃に保温放置して、経時的に粘度(
20℃)を測定した結果を第1表に示した。部を混合し
、攪拌減圧下60℃で3.5時間濃縮後601℃で丘時
間熟成して固形分濃度31.5%、粘度(20℃)28
70ポイズの紡糸原液とした。この紡糸原液をスピンタ
ンクに入れ、30゜Cに保温して孔径0.10771.
ITrL1孔数120ケのノズルを用い、ノズル吐出量
2.4cc/分、ノズル部の相対湿門度32〜36%、
温度45℃、紡糸筒下部の温度76℃、巻取り部の相対
温度50〜55%に設定した紡糸装置により、巻取速度
60m,/分の条件で乾式紡糸し、紡糸ドラフト23.
巻取糸の水分率7.5〜8.2%の前駆体繊維を連続1
週間紡糸したが、紡糸中トラブフルは全くなかつた。
この前駆体繊維の相対湿度55%雰囲気に於ける強度は
0.129ノd1伸度は4.5%で、この前駆体繊維を
4000CIHの速度で1200′Cに昇温し1時間加
熱した処、繊維直径0.75μm1強度247k91T
r0iの柔軟な風合のアルミナ系繊維となつた。
実施例3 実施例2のオキシ塩化アルミニウム水溶液435部にコ
ロイド状シリカ100部とPVA水溶液200部を混合
し、攪拌下、70℃で4時間減圧濃縮後、70℃で6時
間熟成して固形分濃度33.8%、粘度(20℃)45
70ポイズの紡糸原液を調製した。
この紡糸原液を30℃に保温して孔径0.I′2mIf
L1孔数120ケのノズルを用い、ノズル吐出量3.7
cc/分、ノズル部の相対湿度75〜80%、温度47
C、紡糸筒下部の温度65℃、巻取部の相対湿度50〜
55%に設定した紡糸装置により巻取速度70m/分、
紡糸ドラフト26で3日間連続紡糸したが、紡糸性は良
好であつた。得られた前駆体繊維の水分率は9.0%、
強度は0.18y1d1伸度は7.5%で、この繊維を
1200′Cで1時間加熱処理した処、繊維直径10.
5μ瓦、強度205kg1Tdの柔軟な風合のアルミナ
系繊維が得られた。
実施例4 実施例2で使用した紡糸原液を用いて、同様に乾式紡糸
する際、孔径0.227n1m、孔数120ケのノズル
を使用し、ノズル吐出量5.0m1/分、紡糸ドラフト
115であり、その他の紡糸条件は実施例2と同様にし
て紡糸した。
得られた前駆体繊維の強度は0.19y1d1伸度は3
.8%であり、1200℃で1時間加熱した場合の強度
195k91iと、ほぼ取り扱い上も物理的性質土も良
好であつたが、この場合紡糸ドラフトを135に上げる
と、紡糸切れが発生し、また毛羽の発生もあり、取り扱
いが困難であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルミナ系無機化合物とポリビニルアルコールを混
    合比95/5〜70/30の範囲で混合し、固形分濃度
    25〜34%、20℃に於ける粘度2000〜8000
    ポイズの範囲となるよう調製した紡糸原液をノズル部温
    度35〜110℃、巻取部相対湿度30〜60%の範囲
    に設定した紡糸装置により、紡糸ドラフト120以下、
    巻取糸の水分率3〜15%の範囲の紡糸条件で乾式紡糸
    後、加熱処理することを特徴とする高強度アルミナ系連
    続繊維の製造法。
JP24554383A 1983-12-28 1983-12-28 高強度アルミナ系連続繊維の製造法 Expired JPS6052205B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24554383A JPS6052205B2 (ja) 1983-12-28 1983-12-28 高強度アルミナ系連続繊維の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24554383A JPS6052205B2 (ja) 1983-12-28 1983-12-28 高強度アルミナ系連続繊維の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60139818A JPS60139818A (ja) 1985-07-24
JPS6052205B2 true JPS6052205B2 (ja) 1985-11-18

Family

ID=17135259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24554383A Expired JPS6052205B2 (ja) 1983-12-28 1983-12-28 高強度アルミナ系連続繊維の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6052205B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62191513A (ja) * 1986-02-17 1987-08-21 Taimei Kagaku Kogyo Kk 金属酸化物繊維の製造法
JPS63274636A (ja) * 1987-05-06 1988-11-11 Taimei Kagaku Kogyo Kk 細デニ−ルアルミナ系連続繊維の製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60139818A (ja) 1985-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1099871A (en) Process for producing polycrystalline oxide fibers
US3503765A (en) High temperature alumina-silica fibers and method of manufacture
US3311689A (en) Preparation of inorganic oxide monofilaments
US4937212A (en) Zirconium oxide fibers and process for their preparation
JP2010505047A (ja) 多結晶コランダム繊維及びその製造方法
JPS6052205B2 (ja) 高強度アルミナ系連続繊維の製造法
JPS60139817A (ja) アルミナ系無機繊維前駆体の製造法
CN111074426B (zh) 一种氧化铝-氧化锆复合纤维毯及其制备方法
US4104045A (en) Thermally stable quartz glass
WO1992001644A1 (de) Aluminiumoxidfasern sowie verfahren zu deren herstellung
TW200912060A (en) Spinning dope for production of alumina and mullite fibers
JP2885697B2 (ja) アルミナジルコニア繊維及びその製造方法
JPS62184120A (ja) 高強度アルミナ多結晶繊維の製造方法
JPS643962B2 (ja)
JPS62206021A (ja) アルミナ質長繊維の製造方法
US4297336A (en) Preparation of solutions of basic aluminium nitrate
JPH01124621A (ja) 極細アルミナ系連続マルチ繊維
JPH045770B2 (ja)
JPH0737683B2 (ja) 金属酸化物繊維の製造法
JP2023542070A (ja) ZrO2強化ムライト繊維、その製造のためのプロセスおよびその使用
JPS6158423B2 (ja)
JPS63288217A (ja) 高性能アルミナ系連続繊維の製造法
JPS61186519A (ja) 高強度アルミナ系連続繊維の製造方法
JPS605022A (ja) アルミナ繊維の製造法
JPH01124624A (ja) 高強度ジルコニア系連続繊維の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term