JPS6051104A - ビタミンｅ含有水性液剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はビタミンＥ含有水性液剤に関する。

ビタミンＥは、医薬、化粧品、食品等において、ビタミ
ンとして、又、抗酸化剤として広く用いられているが、
油溶性化合物である為、油脂に相溶させて目的を達し得
る場合は問題ないが、水性液剤化する場合には種々の問
題がある。

医薬関係では、ビタミンＥの水性液剤化の為に非イオン
活性剤、熔解助剤を用いてビタミンＥの水溶化を可能に
しているが、他方、一般の食品分野ではこれらの活性剤
の使用は認められておらず、医薬関係における液剤の場
合でも、熱殺菌に対する安定性、経時変化等、問題は解
決されていない。

本発明者等は、ビタミンＥの水溶化について従来用いら
れて来た活性剤以外の天然系活性物質を検討した結果、
キラヤサポニン等のサポニン類が特異的にビタミンＥを
可溶化することを発見し、本発明を完成した。

即ち、本発明のビタミンＥ含有水性液剤は、サポニン類
の存在下で水性相にビタミンＥが乳化乃至可溶化されて
いることを特徴とするものである。

本発明で用いられるビタミンＥとしては合成物、天然物
いずれでもかまわないが、ビタミンＥとしての効果を有
するｄ−α−トコフェロールを含有するものが好ましい
。又、天然物より抽出されたものは通常油脂を含有する
が、本発明の水性液剤を調製する場合には、トコフェロ
ールが４０％以上含まれていることが好ましい。又、ビ
タミンＥ中に１−リグリセライド以外の薬理効果を有す
る油溶性化合物、例えばレシチン、ビタミンに頬、ビタ
ミンＡ１ビタミンＤ１ユビキノン等が共存してもかまわ
ない。

また、本発明に用いられるサポニン類としては、例えば
キラヤサポニン、大豆サポニン、茶サポニン等の種々の
植物から得られるサポニン等があげられるが、特にキラ
ヤサポニンが好ましい。尚、このキラヤサポニンは飲料
、特にコーラ、ルートビア等の非アルコール性清涼飲料
の起泡剤に用いられているが、ビタミンＥの可溶化能に
ついては全く知られていない。

本発明の水性液剤は、サポニン類と共に、下記の活性剤
等を併用することにより、更に安定性の優れたものとな
る。例えば、脂肪酸モノグリセライド、ポリグリセン脂
肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステルの如き界面活性剤お
よび／または例えばエチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、それ以上のポリエ
チレングリコール類、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、それ以上のポリプロピレングリコール類
、グリセリン、ジグリセリン、それ以上のポリグリセリ
ン、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マル
チトール等の糖アルコール、グルコース、ラクトース、
シュークロース、マルトース、ガラクトース等の単糖類
、三糖類、三糖類、デンプンの加水分解によって得られ
る各種の転化糖、水あめ、デキストリン、異性化糖、シ
ラツブ、ハチミツ、及び上記の各種の化合物にエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキ
サイド付加物の如きポリヒドロキシル化合物等。

特に、本発明のビタミンＥ含有水性液剤の熱安定性やｐ
Ｈが酸性側の水性媒体で、希釈する場合の希釈安定性等
を向上させるためには、炭素原子数６〜１２の脂肪酸の
モノグリセライドをサポニン類と併用することが好まし
く、更にポリグリセリン脂肪酸エステルを併用すること
により、前記の安定性は飛躍的に向上する。

本発明において、ビタミンＥとして用いるトコフェロー
ルを含む油脂中にトリグリセライド等の油脂が多い場合
は、トコフェロールのみが可溶化されて油脂が不溶物と
して残り均一な製剤化が不十分になるが、この場合は使
用可能な活性剤を併用することによって、水性液剤を安
定化出来る。

しかし、他方、液剤の熱安定性、ｐｉ耐性、希釈安定性
等、活性剤自体の性質に由来する問題が、活性剤の使用
量によっては起こり得るので、活性剤を併用する場合に
はこれらの点を留意すべきである。

本発明において、ビタミンＥの水溶化に用いるサポニン
の量は、ビタミンＥに対して重量で０．３〜１０倍量、
好ましくは０．５〜４倍量であるが、併用可能な活性剤
の添加によってサポニンの量は低減しうる。

また、炭素原子数６〜１２の脂肪酸のモノグリセライド
及び（又は）とポリグリセリン脂肪酸エステルを、サポ
ニン類と併用する場合のそれらの量は、ビタミンＥに対
してそれぞれ０．０１〜０．５倍量が好ましい。・ 本発明のビタミンＥ含有水性液剤に、サポニンの効果を
妨げない範囲で、糖類、有機酸、アミノ酸等目的に応じ
て存在させてもかまわない。

本発明のビタミンＥ含有水性液剤の鋼製法は、種々の方
法をとれるが、最も簡単には、サポニンの０．１〜４０
％、好ましくは１〜３０％水溶液にビタミンＥを攪拌下
、滴下混合することにより、均−なビタミンＥ含有水性
液剤が得られる。ビタミンＥの可溶化に際し、サポニン
の水溶液を加温すれば可溶化が早まるが、本質的には十
分量のサポニンが存在していればどのような混合法でも
究極的にはビタミンＥの可溶化は達成される。

本発明のビタミンＥ含有水性液剤中のビタミンＥの濃度
は、上記濃度のサポニン水溶液等により０．００１〜１
５％程度まで調製可能であるが、１〜１０％程度に調製
すれば種々の用途に対して十分であり、実用的には濃厚
な水性液剤を一旦ｆｉでおき、使用時に希釈して用いる
のがよい。

本発明のビタミンＥ含有水性液剤は、そのまま又はさら
に水に希釈して、例えば食品、医薬品、化粧品、飼料等
に、添加混合、浸漬、塗布、噴霧等の手段によって、均
質に含有させたり、含浸させたり、あるいは表面を被覆
したり、担持させたりすることができ、その結果、ビタ
ミンＥを強化した製品、抗酸化性に優れた製品等を得る
ことができ、このようにして得られた製品は、ビタミン
Ｅが超微粒子状で分散しているため、その外観や品質が
損なわれることがない。

本発明のビタミンＥ含有水性液剤を使用しうる食品、医
薬品、化粧品及び飼料を例示すると、下記のものが挙げ
られる。

食品として： 牛乳、加工乳、例えばコーヒー乳飲料、フルーツ乳飲料
の如き乳飲料、例えばヨーグルト、フルーツヨーグルト
の如、き醗酵孔、乳酸菌飲料、アイスクリーム、例えば
ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、チーズフードの如
きチーズ、例えば加糖練乳、無糖練乳の如き練乳、例え
ば全脂粉乳、脱脂粉乳、１Ｊｌａ　ｍ粉乳、ホエーパウ
ダー、育児用粉乳の如き粉乳等の乳製品；ハム、ベーコ
ン、ソーセージ、ハンバーガー等の食肉加工製品、マー
ガリン、ショートニング等の油脂加工製品、即席めん、
マカロニ、スパゲツティ、乾めん等のめん類、例えばビ
スヶ・７ト、クラッカー、せんべい、クツキーの如き焼
菓子、キャンデー、チョコレート、チューインガム、相
生菓子、洋生菓子、米菓、インスタントプリン、インス
タントゼリー、パン等の菓子・パン類、味噌、醤油、ソ
ース、食酢等の醗酵食品、砂糖、はちみつ、デンプン糖
等の糖類、例えばかまぼこ、ちくわ、魚肉ハム・ソーセ
ージの如き水産ねり製品、魚肉すり身、例えば海苔、わ
かめ、昆布、鰹節、花かつお、素千品、煮干品等の海産
乾物等の水産加工品、例えばラムネ、サイダー、コーラ
飲料の如き炭酸飲料、例えば濃縮果汁、果実ピユーレ−
１天然果汁、果汁飲料、果肉飲料、果汁入り清涼飲料の
如き果実飲料、例えばコーヒー、ココア、紅茶、緑茶の
如き嗜好飲料、スポーツドリンク等の清涼飲料・嗜好飲
料、清酒、合成清酒、焼酎、ビール、ウィスキー、果実
酒等の酒類、佃煮、漬物、珍味、米、小麦粉、缶びん詰
、デンプン、例えばトマトジュース、トマトピユーレ−
、トマトソース、トマトケチャツプの如きトマト加工品
、野菜ジュース、例えばハンバーグ類、カッ類、フライ
、コロッケ、蒲焼類、卵製品、シチュー類、てんぷら、
カレー、米飯、パイ類、ギョーザ、めん類等の冷蔵・冷
凍食品、半調理済・調理済食品またはインスタント食品
、果実類、野菜類、魚類、肉類、例えば豆腐、納豆、豆
乳、大豆蛋白等の大豆加工品、例えばクリーミーパウダ
ー、ホイップクリーム、合成りリーム、合成チーズの如
き乳製品代替物、鶏卵、各種惣菜、例えばポテトフライ
、ポテトチップス等のポテト加工品、スープ類、ソース
類、たれ頬、つゆ類、ドレッシング類、ぼん酢、味噌汁
、ガム類、スナック菓子類、デザート類、栄養ドリンク
、健康食品、麦芽飲料等。

医薬品（人間またはその他の動物に使用されるもの）と
して： 例えば生薬を水、アルコール、その伯の溶媒で浸出した
浸出液、又はその濃縮液からなる例えばチンキ剤、エキ
ス剤、流エキス剤の如きガレヌス製剤、粉末剤、顆粒剤
、錠剤、コーティング錠剤、ｌ−１：Ｉ−チ剤、パンカ
ル錠、舌下錠、ペレフト、カプセル剤、火剤、軟膏剤、
ローション剤、リニメント剤、パップ剤、パンソウ膏、
座薬、エアゾル製剤１、注射剤、点眼液、点鼻液、点耳
液、シロップ剤、内服用懸濁剤、内服用乳剤、エリキシ
ル剤、溶液剤、ドリング剤、ビタミン剤等。

化粧品として： 例えばアストリンゼンローション、スキンフレソシュナ
ー、トーニングローション、マイルドスキンローション
、アフターシェービングローションの如き化粧水、例え
ばマツサージクリーム、クレンジングクリーム、オール
パーパスクリーム、エモリエントクリーム、モイスチュ
アクリーム、ナリシングクリーム、栄養クリーム、コー
ルドクリーム、バニシングクリーム、ナイトクリーム、
リップクリーム、アフターシェービングクリーム、シェ
ービングクリーム、ハンドクリームの如きクリーム、乳
液、例えば化粧石鹸〜透明石鹸、過脂肪石鹸、デオドラ
ント石鹸の如き石鹸、例えば白粉、ファンデーションの
如きメーキャンプ製品、例えば透明液状シャンプー、ク
リーム状シャンプー、オイルシャンプー、酸性シャンプ
ー、ふけとりシャンプー、ベビーシャンプーの如きシャ
ンプー、例えばオイルリンス、クリームリンスの如きリ
ンス、ヘアコンディショナー、ヘアトニ・ツク、ヘアク
リーム、ヘアトリートメント、ポマード・チック、ヘア
リキッド等の毛髪用化粧品、例えばパンク、にきび用品
、制汗剤、制臭剤、サンクン製品、日焼り止め製品の如
き特殊化粧品、歯研き、香水、オーデコロン、ボディケ
ア化粧品、浴用剤、洗顔フオーム・クレンジングクリー
ム等。飼料として： 例えばブロイラー養鶏用飼料、採卵養鶏用飼料の如き養
鶏飼料；例えば哺乳期子牛育成用代用乳または人工乳、
乳用牛飼育用飼料、肉牛用飼料の如き養牛用飼料；例え
ば哺乳期子豚育成用人工乳、子豚、竹林又は種豚用飼料
の如き養豚用飼料；例えば養鰻用餌料、養鰻用餌料、養
鮎用餌料、養鰻用ｍロー１、はまち用餌料、鑑賞急用餌
料の如き養魚用［’ｌ　；例えばトンクフードの如きペ
ットフード；例えばミンク用飼料の如き毛皮獣用飼料；
例えば実験動物用飼料、四周飼料、雑用飼料、七面鳥用
飼料、小鳥用飼料等の如きその他の動物用飼料等。

本発明によれば、ビタミンＥを、水溶液の形で実質的に
透明な状態で用いることが可能となり、本発明のビタミ
ンＥ含有水性液剤は、食品、医薬品、化粧品、飼料等へ
寄与するところ大である。

特に：１本発明のビタミンＥ含有水性液剤は飲料に添加
した場合に加熱による風味劣化を防止でき、コーヒー、
ココア等の嗜好飲料、果汁飲料、栄養飲料に添加した時
に効果がある。

以下実施例により本発明を説明する。

実施例１ 天然トコフェロール（日本化学飼料製、総トコフェｌコ
ール９０％）５ｇを、キラヤサポニン１５ｇを含む水溶
液９５ｇ中にマグネチソクスクーラーで攪拌しながら添
加し、濁りがなくなるまで攪拌を続けると、黄褐色の透
明性のある溶液が得られた。これを水で１０．１００．
１ｏｏｏ倍に希釈したものは、色調の変化は有るものの
実質的に透明の溶液であった。

実施例２ イーミックス−８０（エーザイ製、トコフェロール同族
体８０％、大豆油２０％）５ｇにポエムＭ−１００（理
研ビタミン製、炭素原子数８の脂肪酸のモノグリセライ
ド）０．３ｇを均一に混合し、これを、７５％水あめ３
０ｇ、キラヤサポニン９ｇ及び水５６ｇからなる液にガ
ラス棒で攪拌しながら混合すると、透明性のある黄赤色
溶液が得られた。この液を水で５００倍に希釈したもの
は、かすかに青味のある透明溶液で、クエン酸を用いて
ｐ１１４にしても全く変化なく、９５℃で３０分間加熱
後室温に戻しても変化はなかった。

実施例３ ７５％水あめ１４０ｇ、キラヤサポニン２０ｇ、水２１
Ｇｇからなる液に、イーミックス−８０２０ｇ−ＭＬ−
７５０（版本薬品製、ポリグリセリン脂肪酸エステル）
３．２ｇ、ポエムＭ−１０００，８ｇを混合した油相を
、ホモミキサーでゆるく攪拌しながら混合すると透明性
のある黄赤色溶液が得られた。この溶液から、実施例２
と同様にして希釈物を調製したが、実施例２で得られた
ものと同様な透明性、ｐｌ＋安定性及び熱安定性があっ
た。

実施例４ ７５％水あめ１００ｇ、茶サポニン１５ｇ、水１５５ｇ
からなる液に、イーミックス−８０１５ｇ、ＭＬ−７５
０２，３ｇ、ポエムＭ−１０００，７ｇを混合した油相
を、ホモミキサーでゆるく攪拌しながら混合すると透明
性のある黄赤色溶液が得られた。この溶液から、実施例
２と同様にして希釈物を調製したところ、実施例２で得
られたものと同様な透明性、ｐＨ安定性及び熱安定性が
あった・ 使用例 下記表１に示したコーヒー飲料に対し、実施例１で得ら
れたビタミンＥ含有水性液剤及び市販のビタミンＥ乳化
物（Ａ）（Ａ社製）、及びビタミンＥ乳化物（Ｂ）（Ｂ
社製）を、それぞれビタミン已に換算して０．００１８
　ｇ／ｄ１となるように添加し、それらをオーｌ−クレ
ープにて加熱処理（１２０℃、１時間）した。

官能評価は、乳化物無添加の未加熱品をコントロールと
して５名のパネルにより５点法で評価した。その結果を
下記表２に示す。

表　１ 第１頁の続き ■ＩｎＪＣ１，’　識別記号　ｊ ■発明者小山　恵司 ＠発明者箕輪　祥男 学内整理番号 ７３３０−４Ｃ 東京都荒川区東尾久７丁目２番３５号　旭電化工業株式
会社内

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）サポニン類の存在下で、水性相にビタミンＥが乳
   化乃至可溶化されていることを特徴とするビタミンＥ含
   有水性液剤。
2. （２）サポニン類がキラヤサポニンである、特許請求の
   範囲第（１）項記載のビタミンＥ含有水性液剤。
3. （３）サポニン類と共に、脂肪酸モノグリセライド　−
   を存在させである、特許請求の範囲第（１）項又は第（
   ２）項記載のビタミンＥ含有水性液剤。
4. （４）脂肪酸モノグリセライドの構成脂肪酸が炭素原子
   数６〜１２の脂肪酸である、特許請求の範囲第（３）項
   記載のビタミンＥ含有水性液剤。
5. （５）サポニン類と共に、ポリグリセロール脂肪酸エス
   テルを存在させである、特許請求の範囲〜（４）項の何
   れかに記載のビタミンＥ含有水性液剤。
6. （６）サポニン類と共に、ポリヒドロキシル化合物を存
   在させてある、特許請求の範囲第（１．１〜（５）項の
   何れかに記載のビタミンＥ含有水性液剤。
7. （７）ポリヒドロキシル化合物が水あめである、特許請
   求の範囲第（６）項記載のビタミンＥ含有水性液剤。