JPS604571Y2 - フイルタ−プレスにおける濾板の移送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフィルタープレスにおける濾板の移送装置に関
するものである。

フィルタープレスは一般に左右のファーストヘッドとり
ャーヘッド間に架橋したサイドバーに両側に把手を有す
る多数の濾板を摺動自在に吊下げ、濾板の圧締めは油圧
ジヤツキにより行っているが、濾板の開枠に際しては、
両側から二人で一枚ずつ開いて移動させる手作業が主体
となっており、多くの時間と労力を要し、作業能率が悪
いという問題があった。

そこで、サイドバーの側方に無端状の搬送コンベヤを配
設し、該コンベヤに濾板を開枠、持上げる部材を設けて
自動化したものも提案されているが、濾板を確実に一枚
ずつ引放し移送するのが困難であるうえに、モータ、減
速機等の多数の装備を要するため装置が大型化し、製作
費が高騰するという問題があった。

本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、構造が簡単
で、製作費も安く、濾板を一人でも確実かつ容易に移送
できる装置を提供することを目的とする。

以下、本考案を図面に基いて説明する。

第１図乃至第３図において、１は両側に把手２を有する
濾板で、濾板１は左右のファーストヘッド３、リヤーヘ
ッド４間に架橋したサイドバー５．５に摺動可能に支持
されている。

６は多数の濾板１群を締付は固定するルーズヘッドで、
転勤ローラ７によってサイドバー５，５に滑動自在に吊
下げられている。

８は外周にネジ９を刻設した推進ロッドであり、その中
間部はりャーヘッド４に固定した油圧ジヤツキ装置１０
に螺合支持されると共に、一端がルーズヘッド６に回動
自在に枢着され、他端に送りハンドル１１が取付けられ
、更に外周にはロックナツト１２が螺着されている。

油圧ジヤツキ装置１０は、第４図に示すように、シリン
ダチューブ１３と、その内部に装着したホルダ１４との
間に環状路１５を形威し、該環状路１５の外部開口側（
図中右側）にオイル通路１７を設けたジヤツキヘッド１
６を嵌着すると共に、内部にピストンロッド１８を回転
不能でかつ摺動自在に装着した構成を有する。

即ち、ピストンロッド１８は一端にスライドヘッド１９
を段付形威し、他端にネジ部２０を形成して戒り、該ヘ
ッド１９は前記環状路１５に嵌挿すると共に、ネジ部２
０は前記推進ロッド８に螺合せしめる。

而して、シリンダチューブ１３の内部中央にはスライド
ヘッド１９に対するストッパとしての段部２１を設ける
と共に、段部２１の前方にネジ穴２３を有するフランジ
部２２を設け、ネジ穴２３に螺合した廻り止めネジ２４
によってピストンロッド１８の回転を阻止する一方、フ
ランジ２２とスライドヘッド１９間にスプリング２５を
介装し、その弾発力によってピストンロッド１８を付勢
し、ジヤツキヘッド１６側に押圧する如く構成する。

即ち、油圧ジヤツキ装置１０における推進ロッド８は送
りハンドル１１の操作により前後進するネジ送り機構と
、ジヤツキヘッド１６に接続された図示しない油圧装置
からの油圧によって前後進する油圧推進機能の二つを備
えている。

２６は濾板１群の移送装置であり、サイドパー５．５に
沿って配設した案内レール２７に左右摺動自在に装着さ
れている。

第５，６図はそれぞれ移送装置２６の平面図、側面図を
示す。

２８は案内レール２７にベアリング２９を介して装着さ
れたベース板であり、ベース板２８の一側には先端に濾
板１の把手２に対する鉤状の保合座部３１を形成したフ
ォーク３０の基端をピン３２により軸支すると共に、他
側にはクランクレバー３７を設けたクランク３４をクラ
ンク軸３６に枢着し、該フォーク３０とクランク３４と
をリンク３８により連結する。

即ち、リンク３８には中央に長孔３９を開設し、成孔３
９にクランク３４に突設したクランクピン３５を遊嵌さ
せ、一端をフォーク３０の先端部に突設したピン３３に
軸支する。

そして、リンク３８の他端に突設したピン４０とクラン
クピン３５との間に引張りバネ４１を介装する。

なお、４２はクランクレバー３７のストッパ、４３はク
ランク軸３６の押え金具、４４は装置２６のカバーであ
り、前記クランクレバー３７は連結枠４５によって左右
両側の移送装置２６と連結されている。

上記構成において、第５図に示すように、クランクレバ
ー３７を仮想線で示す停止位置Ａから実線で示す作動位
置Ｂに押下げ回動させると、クランクピン３５はクラン
ク軸３６を中心として時計廻りに回動し、リンク３８が
押上げられる結果、フォーク３０がピン３２を基点とし
て上向に回動し、把手２を押上げる。

逆に、クランクレバー３７を持ち上げるように回動すれ
ばフォーク３０は時計と反対廻りに回動し、把手２との
保合が解除する。

この際、リンク３８のピン４０とクランクピン３５間に
は引張りバネ４１が介装されているので、停止位置と作
動位置とで弾性的に反転し軽やかに作動する。

その結果、濾板の開枠移送は従来と異なり、−人でも簡
単、確実に行うことができる。

また、移送装置２６は連結枠４５によって連結されてい
るので、濾板１が傾くようなことがなく円滑に行うこと
ができる。

なお、濾板１群の圧締めは、先ず１）送りハンドル１１
の操作で推進ロッド８を回転し、そのネジ送りによって
ファーストヘッド３側に送り込み、次いで２）油圧ジヤ
ツキ装置１０を作動させて推進ロッド８をステ「ノング
２５の弾発力に抗して推進させ高圧締付けを行い、３）
ロックナツト１２を廻して推進ロッド８を締付は固定し
、油圧抜けによる締付けの緩みを防止する。

開枠に際しては、上記２）→３）→１）の順でそれぞれ
逆操作を行えばよい。

本考案は上記した如く、フィルタープレスの濾板を支持
するサイドバーに案内レールを配設し、該案内レールに
滑動実在に装着したベース板の一側に一端に前記把手に
対する保合座部を有するフォークの他端を枢着すると共
に、他端にクランクピン及びクランクレバーを設けたク
ランクを枢着し、更に前記フォークの保合座部の近傍に
一端を枢着したリンクの中間に長孔を開設して前記クラ
ンクピンに遊嵌せしめ、該リンクの他端と前記クランク
ピンとの間に引張りバネを介装し、前記クランクレバー
の操作により前記フォークが回動して濾板を持ち上げる
ようにしたものであるから、構造が簡単で小型化に適し
安価に製作することができ、しかも−人でも簡単に操作
することができるので、実用的価値の高い移送装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を適用したフィルタープレスの平面
図、第２図は同上の側面図、第３図は同上の正面図、第
４図は油圧ジヤツキ装置の縦断面図、第５図は移送装置
２６の作用状態を示す平面図、第６図はその側面図であ
る。 １・・・・・・濾板、３・・・・・・ファーストヘッド
、４・・・・・・リヤーヘッド、５・・・・・・サイド
バー、２７・・・・・・案内レール、２８・・・・・・
ベース板、３０・・・・・・フォーク、３１・・・・・
・係合座部、３４・・・・・・クランク、３５・・・・
・・クランクピン、３７・・・・・・クランクレバー
３８ ｓｅｅ・・・リンク、３９・・・・・・長孔、４
１・・・・・・引張りバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ファーストヘッドとリヤーヘッド間に架橋したサイドバ
   ー・に両側に把手を設けた多数の濾板を摺動自在に吊下
   げてなるフィルタープレスにおいて、前記サイドバーに
   案内レールを配設し、該案内レールに滑動自在に装着し
   たベース板の一側に一端に前記把手に対する保合座部を
   有するフォークの他端を枢着すると共に、他側にクラン
   クピン及びクランクレバーを設けたクランクを枢着し、
   更に前記フォークの保合座部の近傍に一端を枢着したリ
   ンクの中間に長孔を開設して前記クランクピンに遊嵌せ
   しめ、該リンクの他端と前記クランクピンとの間に引張
   りバネを介装し、前記クランクレバーの操作により前記
   フォークが回動して濾板を持上げるようにしたことを特
   徴とするフィルタープレスにおける濾板の移送装置。