JPS6043505B2 - ユニツト式建物用単位ユニツト構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、四隅部に配置した柱体を、それら柱体の上
下方向二位置において夫々長短二種の粱材を介して連結
して成るユニット式建物用単位ユニット構造に関し、そ
の目的は、単位ユニットとしての輸送を通常ユニットの
場合の輸送と変わりなく行なえるものでありながら、玄
関ユニットとして有効なものを提供せんとする点にある
。

従来のユニット式建物においては、工場生産した複数
のユニットを現場に輸送するにあたつてトラックが用い
られるが、このトラック輸送時には、その高さや巾など
に制限があり、全てのユニ ットをこの輸送制限範囲内
の大きさで同一構造に構成していた。

つまり、従来のユニット式建物用単位ユニット構造は、
四隅部に配置した柱体の隣接するもの同志を下方におい
て互いに連結するための長短二種の粱材の全てを前記柱
体の下端部間に亘つて、それらの上面が同一レベルに位
置する状態に架設して構成されていた。これによつて、
全てのユニットに対するトラック輸送を、前記の輸送制
限範囲内で行なえるものの、このような従来のユニット
建物においては、その玄関部に上根を構成するに際して
、粱材の上面に床板を張設固定する手段が採られるが、
これでは、玄関の土間から床板までの高さ、つまり、上
根の高さが低過ぎる問題があり、また、そのために別途
床粱などを設けて床板を高く構成することが考えられる
が、こうすると、玄関部を含む一階の住空間における階
高が小さくなる、又は、天井のふところが小さくなつて
、電気配線など、いわゆる天井改めが困難になる問題が
あつた。３ 本発明は、上記のような従来のユニット式
建物がもつ問題点を解消すべくなしたものであつて、冒
記構成のユニット式建物用単位ユニット構造において、
前記柱体の下方に位置する粱材のうち、短かい方の一つ
の粱材を、隣接柱体の下端部間を門連結する状態に架設
するとともに、残る三つの粱材を、前者粱材よりも高い
位置に架設させてある事を特徴とする。

つまり、本発明の単位ユニットは、ユニット短辺側の一
つの梁材のみを他の三つの梁材よりも低い位置で隣接柱
体の下端部間に亘つて架設してあるので、その低位梁材
を玄関の入口部とするように、このユニットを玄関ユニ
ットとして使用することによつて、階高を十分に大きく
とり、かつ、それに伴なつて天井ふところも十分に大き
くして、天井改めを容易なものとし乍らも、玄関部の上
框高さを十分な大きさにとることができる。

しかも、柱体の長さが他のユニットのそれよりも長くな
るが、その長くなる柱体部分は、三つの梁材よりも下方
に突出する状態であるから、トラック輸送する際、三つ
の梁材をトラック荷台上に支持させるように載架するこ
とによつて、他のユニットに比べて不当に嵩高くなつた
り、側方に出つ張ることなく、通常ユニットの場合と同
様に輸送することができる。以上の如く、ユニット式建
物の玄関ユニットとして有効なものをそれの現場輸送に
も適した状態に構成できるに至つた。

以下本発明の一実施例を例示図に基づいて詳述すると、
四隅部に配置した柱体１・・・・・・を、それら柱体１
・・・・・の上下方向二位置において夫々、長短二種で
相対向する一対の梁材２Ａ，２Ａ，２Ｂ，２Ｂを介して
連結して成る直方体形状のユニット式建物用単位ユニッ
トＡの構造であつて、前記柱体１・ ・・の下方に位置
する短かい方の対向梁材２Ｂ，２Ｂの一方を、第１図イ
で示すように、隣接柱体１，１の下端部間を連結する状
態に架設するとともに、残る三つの梁材２Ｂ，２Ａ，２
Ａを、５前者梁材２Ｂよりも高い位置、つまり、玄関部
の適正上框高さＨに相当する位置まで隣接柱体１，１・
・・・・・同志を連結する状態に架設したものである。

尚、その他のユニットＢは、第１図口で示すように、前
記ユニットＡに対し、それらの柱体３１″・・・・が前
述の上框高さＨに相当する長さだけ短かく、かつ、四つ
の梁材２Ｎ，２Ｎ，２Ｂ″，２Ｂ″が隣接柱体１″ ・
・の下端部間に亘つて架設された構造である。上記のよ
うなユニットＡおよびＢを、例えば第２図で示すように
配置することによつて、所定のユニット式建物を構築す
るのであるが、このとき、本発明ユニットＡを玄関ユニ
ットとして、第３図で示すように、段差のある状態に形
成した基礎Ｃのうち、低い基礎部分Ｃ１上に載置固定す
るとともに、このユニットＡ内の空間のうち、低位梁材
２Ｂ側の約半分の空間部に土間コンクリートノＤを打設
し、かつ、残りの空間部の梁材２Ａ，２Ａ上面間に亘つ
て床材Ｅを張設固定することにより、適正な上框高さを
もつ玄関部を構成することができるのである。

而して、本発明ユニットＡは、第４図で示すように、ト
ラックＴの荷台上に、上位梁材２Ｂ，２Ａ，２Ａの下面
が接当するように載荷することによつて、通常ユニット
Ｂの輸送の場合と変わりない高さおよび横巾の状態で輸
送することができるものである。尚、本発明の対象ユニ
ットＡとして、上記の実施例では、四隅部の柱体１・・
・・・・が全て同一長さのもので説明したが、第５図で
示すように、高い位置にある梁材２Ｂを架設する二本の
柱体１，１の下部がこの梁材２Ｂよりも下方に突出しな
いように、つまり、長短二種の柱体１・・・・・・を使
用しても良く、この場合は、短かい方の柱体１，１の下
端に対応する基礎部分Ｃ１には、図中のＨの相当する高
さの突出部分を一体形成しておく必要がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係るユニット式建物用単位ユニット構造
の実施の態様を例示し、第１図イ，口は夫々、斜視図、
第２図はユニット配置例の概略平面図、第３図はユニッ
ト配置例の概略正面図、第４図はユニット輸送状態を示
す概略側面図、第５図は別の実施例を示す単位ユニット
の斜視図である。 １・・・・・・柱体、２Ａ，２Ｂ・・・・・梁材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 四隅部に配置した柱体１・・・・・・を、それら柱
   体１・・・・・・の上下方向二位置において夫々長短二
   種の梁材２Ａ、２Ｂを介して連結して成るユニット式建
   物用単位ユニット構造であつて前記柱体１・・・・・・
   の下方に位置する梁材２Ａ、２Ｂのうち、短かい方の一
   つの梁材２Ｂを、隣接柱体１、１の下端部間を連結する
   状態に架設するとともに、残る三つの梁材２Ｂ、２Ａ、
   ２Ａを、前者梁材２Ｂよりも高い位置に架設させてある
   事を特徴とするユニット式建物用単位ユニット構造。 ２ 前記三つの梁材２Ｂ、２Ａ、２Ａは、玄関の上框高
   さに相当する位置に架設されている特許請求の範囲第１
   項に記載のユニット式建物用単位ユニット構造。