JPH0339134B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、骨組が箱形となす家屋ユニツトの
上に設置されるとともに、この家屋ユニツトから
水平に張り出すように構成されるバルコニーに関
する。

（従来の技術） プレハブ家屋では、工場において、骨組を組み
立て、この骨組に天井材や床材等の必要な構成材
を取り付けることにより、家屋ユニツトを製造
し、この家屋ユニツトを建築現場まで運んで複数
個組み立てることにより家屋を建てる工法が採用
されている。

ところで、上記プレバブ家屋には、二階部分に
バルコニーを設けたものがある。バルコニーに
は、例えば、実開昭59−102803号公報に見られる
ように、一階部分の家屋ユニツトの上に設置さ
れ、面積を広く採るために、上記家屋ユニツトか
ら水平に張り出すように構成されているものがあ
る。このような場合、一階の家屋ユニツトより長
いバルコニーユニツトを工場で製造し、建築現場
まで運搬して一階の家屋ユニツトの上に載せるこ
とにより、バルコニーを設けている。

（発明が解決しようとしている問題点） しかし、上記のような方法では、一階部分の家
屋ユニツトの幅方向に水平に張り出すようなバル
コニーを設置することができなかつた。すなわ
ち、家屋ユニツトの幅が交通規制上許される制限
幅程度であるため、これより幅の広いバルコニー
ユニツトを運ぶことができないからである。

（問題点を解決するための手段） この発明は上記問題点を解消するためになされ
たもので、その要旨は、骨組が箱形をなす家屋ユ
ニツトの上に設置されるとともに、この家屋ユニ
ツトから水平に張り出すように構成されるバルコ
ニーにおいて、上記家屋ユニツトの長手方向に平
面形状が長四角形状の少なくとも３個のバルコニ
ーユニツトがその長辺を隣合わせて並設され、各
バルコニーユニツトは、その短辺が家屋ユニツト
の幅以下の長さでその長辺が家屋ユニツトのの幅
よりも長く形成され、それぞれ家屋ユニツトに連
結され、家屋ユニツトの幅方向に水平に張り出し
ていることを特徴とするバルコニーにある。

（作用） 骨組が箱形をなす家屋ユニツトの長手方向に少
なくとも３個のバルコニーユニツトを並設して、
家屋ユニツトにそれぞれ連結する。この各バルコ
ニーユニツトは、家屋ユニツトの幅よりも長く形
成されているため、家屋ユニツトから水平に張り
出すようにバルコニーが構成される。

（実施例） 以下、この発明の一実施例を第１図から第３図
までの図面に基づいて説明する。

第１図中符号１はプレバブ家屋である。このプ
レバブ家屋１は、第２図に示すように、工場で予
め製造された一階部分の家屋ユニツト２、二階部
分の家屋ユニツト３、屋根部分のユニツト（図示
しない）により組み立てられる。一階部分および
二階部分の各家屋ユニツト２，３の骨組は、柱
５、上部梁６ａから６ｄ、下部梁７等で構成さ
れ、箱形をなしている。各骨組には、外壁８等の
必要な構成材が取り付けられている。また、一階
部分の家屋ユニツト２の上には、この発明の要旨
をなすバルコニー１０が設置されている。このバ
ルコニー１０は、上記一階部分の家屋ユニツト２
から外側に水平に張り出すように構成されてい
る。

上記バルコニー１０は、３個のバルコニーユニ
ツト１１，１２，１３から構成されている。各バ
ルコニーユニツト１１，１２，１３は、第３図に
示すように、４本の梁１４を連結することによ
り、平面形状が四角形の各フレーム部１Ａ，２
Ａ，３Ａを有している。これら各フレーム部１
Ａ，２Ａ，３Ａの長手方向の長さLaは、上記一
階部分の家屋ユニツト２の幅Lbよりも長くなる
ように形成されているる。また、上記各フレーム
部１Ａ，２Ａ，３Ａを合わせた全幅Lcは、家屋
ユニツト２の長手方向の長さLdよりも長くなる
ようになつている。

フレーム部１Ａの幅は、上記各フレーム部２
Ａ，３Ａの幅よりも短くなつている。また、この
フレーム部１Ａの短い梁１４の間には、中間梁１
５が２本連結されている。

フレーム部２Ａの幅は、フレーム部３Ａの幅と
等しくなつている。フレーム部２Ａの短い２Ａの
短い梁１４の間には、中間梁１５が４本連結され
ている。さらに、中央の２本の上記中間梁１５間
には、小梁１６が１本連結されている。

フレーム部３Ａの長い梁１４の間には、中間梁
１７が１本連結されている。フレーム部３Ａの短
い梁１４と中間梁１７の間には、中間梁１５が４
本連結されている。

上述構成の各バルコニーユニツト１１，１２，
１３は、それぞれ工場で予め製造され、各フレー
ム部１Ａ，２Ａ，３Ａには、外壁１８等の必要な
構成材が取り付けられる。各バルコニーユニツト
１１，１２，１３は交通規制上の制限幅内であ
り、工場からトラツクの荷台に載せて建築現場ま
で運搬することができる。

建築現場では、一階部分の家屋ユニツト２の上
部梁６ａから６ｄ上にバルコニーユニツト１１か
ら順に載せ、３個のバルコニーユニツト１１，１
２，１３を家屋ユニツト２の長手方向に並べる。
この状態で、各フレーム１Ａ，２Ａ，３Ａの内側
の短い梁１４が、家屋ユニツト２の内側の長い上
部梁６ｃに載り、フレーム１Ａの内側の長い梁１
４が、内側の短い上部梁６ｄに載り、フレーム２
Ａ，３Ａの小梁１６、中間梁１７が、外側の長い
上部梁６ａに載り、フレーム３Ａの中間梁１５
が、外側の短い上部梁６ｂに載る。

次に、各フレーム部１Ａ，２Ａ，３Ａを、上記
家屋ユニツト２の上部梁６ａから６ｄにボルト２
０等により連結する。

また、各フレーム１Ａ，２Ａ，３Ａ同士を連結
板（図示しない）を介してボルト２１等によつて
連結する。

このように、一階部分の家屋ユニツト２の上部
梁６ａから６ｄ上にバルコニーユニツト１１，１
２，１３を設置することにより、一階部分の家屋
ユニツト２から水平に張り出すようにバルコニー
１０を組み立てることができる。バルコニー１０
の面積は、家屋ユニツト２から張り出している分
だけ従来のものよりも広くなつている。また、バ
ルコニー１０が３個のバルコニーユニツト１１，
１２，１３からなるので、家屋ユニツト２の荷重
負担は、長い上部梁６ａ，６ｃの中央部に集中す
ることがなく、大きな曲げ応力が生じないため、
ひずみ等の発生を防止できる。

この発明は上記実施例に制約されず種々の態様
が可能である。例えば、バルコニーを構成するバ
ルコニーユニツトは３個に限らず、４個、５個等
でもよい。

（発明の効果） 以上説明したように、この発明では、骨組が箱
形をなす家屋ユニツトの長手方向に少なくとも３
個のバルコニーユニツトを並設し、各バルコニー
ユニツトをその短辺を家屋ユニツトの幅以下とし
その長辺を家屋ユニツトの幅よりも長く形成させ
てそれぞれ家屋ユニツトに連結することにより、
上記家屋ユニツトから家屋ユニツトの幅方向に水
平に張り出すバルコニーを組み立てることができ
る。その結果、従来のバルコニーよりも専有面積
を広く取ることができる。また、バルコニーを少
なくとも３個のバルコニーユニツトより構成する
ようにしたことにより、工場から建築現場まで運
搬することができるとともに、下方の家屋ユニツ
トの上部梁における荷重負担を分散できる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図までの図面はこの発明の一実
施例を示すものであり、第１図はプレバブ家屋の
斜視図、第２図はバルコニー部分の各ユニツトの
骨組構造を示す斜視図、第３図はバルコニーの骨
組の平面図である。 ２…家屋ユニツト、１０…バルコニー、１１，
１２，１３…バルコニーユニツト、Lb…家屋ユ
ニツトの幅。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 骨組が箱形をなす家屋ユニツトの上に載置さ
   れるとともに、この家屋ユニツトから水平に張り
   出すように構成されるバルコニーにおいて、上記
   家屋ユニツトの長手方向に平面形状が長四角形状
   の少なくとも３個のバルコニーユニツトがその長
   辺を隣合わせて並設され、各バルコニーユニツト
   は、その短辺が家屋ユニツトの幅以下の長さでそ
   の長辺が家屋ユニツトの幅よりも長く形成され、
   それぞれ家屋ユニツトに連結され、家屋ユニツト
   の幅方向に水平に張り出していることを特徴とす
   るバルコニー。