JPS6040542B2 - 刺しゅう用基材フイルム - Google Patents

刺しゅう用基材フイルム

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JPS6040542B2
JPS6040542B2 JP16325479A JP16325479A JPS6040542B2 JP S6040542 B2 JPS6040542 B2 JP S6040542B2 JP 16325479 A JP16325479 A JP 16325479A JP 16325479 A JP16325479 A JP 16325479A JP S6040542 B2 JPS6040542 B2 JP S6040542B2
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JP
Japan
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film
embroidery
polyvinyl alcohol
modulus
young
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JP16325479A
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JPS5685452A (en
Inventor
嘉彦 谷
寿雄 丸井
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は刺しゆうの基材として用いるポリビニルアルコ
ール系ラミネートフィルムに関するものである。
刺しゆう用の基布としては、従来ポリビニルアルコール
繊維、アルギン酸繊維などの水溶性繊維で綴った布が使
われているが、刺しゆう後の基布を水浴に投入して基布
を溶解除去するとき最低でも70〜75ご0の格温、通
常は煮沸を必要とし、特に刺しゆうの風合を良くするた
め厚手の基布を用いると溶解条件をさらに苛酷にしなけ
ればならす、その結果刺しゆう模様や色調を損ってしま
ったり使用する刺しゆう糸などに制約を生じたりするこ
とがあること、基布は織布であるため若干の方向性を有
し、刺しゆう後基布の張力をゆるめると刺しゆうに変形
を生ずる恐れがあること、価格が高く経済上不利である
ことなどの実用上の問題がある。
そこで本発明者らは刺しゆう用の基材として、織布に代
えて水溶性を有するポリビニルアルコールフィルムを用
いることを考え、種々実験を行ったが、ポリビニルアル
コールフィルムの品種や厚み等を種々変更しても満足の
ゆく結果は得られなかった。
というのは刺しゆう用基村としては水溶性を有しかつ伸
度が4・さし、ことの要求のほか針穴から破れて生じな
いことが要求されるが、これらの要求を同時に満足する
ことができなかったからである。しかるに本発明者らは
さらに検討を重ねた結果、ヤング率の高い硬質ポリビニ
ルアルコール系フィルムAと破壊伸度の高い軟貿ボリビ
ニルアルコール系フィルムBとの2種のフィルムを積層
したラミネートフィルムは、刺しゆう用の基材フィルム
として非常にすぐれていることを見出し、本発明を完成
するに至った。
本発明の刺しゆう用基材フィルムは次のような効果を奏
する。
【1’ 刺しゆうに際し張力をかけてセットしても、伸
度が小さいので正確な刺しゆうができ、又刺しゆう後張
力をゆるめても刺しゆうに変形が起らない。
■ 刺しゆう中針穴の所からフィルムが破れるようなト
ラブルを全く生じない。
針が通過した後の針穴は針の大さよりずっと小さくなっ
てしまうのである。{3’刺しゆう後のフィルムを水又
は温水中に投入すれば、フィルム部分は容易に溶解ない
しは分散して除去され、刺しゆう模様の部分のみを取得
することができる。
又厚目のフィルムにあっても水落‘性は良好である。‘
4ー 基材フィルムには、水溶性繊維の織布の場合と異
なり方向性がないので、正確な刺しゆうをすることがで
きる。
■ ラミネートフィルムの厚みは任意に設定することが
でき、厚目‘こすることも容易である。
そして基材フィルムを厚くするときは刺しゆう自体にも
厚みができ、好ましい風合をもつ刺しゆうを得ることが
できる。‘6)ラミネートフィルムは水漆性繊維の織布
に比し安価に製造できるので経済的にも有利である。
本発明においては図面に示す如く2種のポリビニルアル
コール系フィルム1及び2よりなるラミネート物を用い
る。
ラミネート物を構成する一つのフィルム1は、ヤング率
の高い硬質ポリビニルアルコール系フィルムAである。
このフィルムAは、10%ヤング率が2000、65%
RHにおいて700kg/の以上、なかんずく1500
k9/が以上の値を有するような品質のものである。こ
のような高ヤング率を有するために、フィルム中の可塑
剤(多価アルコールなど)の含量は12重量%以下、な
かんずく2〜6重量%に設定することが望ましい。ヤン
グ率が所定の値に達しないようなフィルムを用いると、
刺しゆう時に張力を充分にかけることができないので刺
しゆう操作自体がむづかしく、又刺しゆう後張力をゆる
めると刺しゆうが変形してしまうというトラブルが生ず
る。フィルムAの厚みは広い範囲から選ぶことができる
が、通常は12〜80山の範囲から選ぶことが多い。フ
ィルムAの溶解分散温度は高くとも80o○、通常は0
〜50C○となるようにすることが望ましい。ラミネー
ト物を構成するもう一つのフィルム2は、破壊伸度の高
い軟質ポリビニルアルコール系フィルムBである。
このフィルムBは、破壊伸度が20ご0、65%RHに
おいて150%以上、なかんづく200%以上の値を有
するような品質のものである。このような高伸度を付与
するために、フィルム中の可塑剤(多価アルコールなど
)の含量は15重量%以上、なかんずく17〜35重量
%に設定することが望ましい。破壊伸度が所定の値に達
しないようなフィルムを用いると、刺しゆう時に針穴の
所から破れを生ずるというトラブルが生ずる。フィルム
Bの厚みは広い範囲から選ぶことができるが、通常は1
2〜80rの範囲から選ぶことが多い。フィルムBの溶
解分散温度は高くとも8000、通常は0〜5000と
なるようにすることが望ましい。なお上記において溶解
分散温度とは、1そのビーカーに0℃の水80比cを採
り、7仇肋×17比吻のフィルムを入れて0℃に2分静
贋後、マグネチツクスターラ一25仇pmで灘拝しなが
ら0.500/minで昇温するとき、50片以上に分
散するか或いは熔解するときの温度を言うものとする。
フィルムA、フィルムBの取得にあたっては、上に述べ
た性質(ヤング率や破壊伸度、或いはその他の希望条件
)を満たすように原料ポリビニルアルコールの品種、製
膜原液に添加する添加物の種類、製膜温度、製膜後の後
処理(熱処理、ェンボス処理、一軸又は二軸延伸処理な
ど)等の諸条件を選ぶべきである。
フイルムA、フイルムBにおけるポリピニルアルコール
としては、各種重合度、ケン化度のポリ酢酸ビニルケン
化物(ポリビニルアルコール)のほか、酢酸ビニルを主
体とし、これと他の共重合可能なモノマー、たとえば不
飽和モノ又はジカルボン酸又はそのェステル・部分ェス
テル・無水物・アミド・ニトリル・不飽和スルホン酸又
はその塩、炭素数2〜30のQ−オレフィン、酢酸ビニ
ル以外のビニルェステル、ビニルェーテル、塩化ビニル
などとの英重合体のケン化物(共重合変性ポリピニルア
ルコール)やポリビニルアルコールをウレタン化、アセ
タール化、エーテル化、エステル化等したもの(後変性
ポリビニルアルコール)も用いることができる。
フイルムA、フイルムBは、たとえばポリビニルアルコ
ールを約10〜25重量%の水溶液とし、ドラム方式又
はエンドレスベルト方式により流延製膜するか、ポリビ
ニルアルコール10の重量部と水50〜15増重量部と
の混合物を押出機に供給して製膜する方法により通常取
得される。
製膜に際してはポリビニルアルコールのほかに、膜物性
の改質又は製膜性の向上のために、他の水潟性高分子(
合成高分子、天然高分子)、可塑剤(多価アルコール)
、消泡剤(界面活性剤)、防錆剤、着色剤、フィラーな
どを必要に応じて配合することができる。
上記フィルムAとフィルムBとは接着剤又は熱接着によ
りラミネートされる。
ラミネートはA/Bの2層構成とするのが普通であるが
、A/B/A,B/A/B,A/B/A/Bの如く3層
以上の構成としても何ら差支えはない。かくして得られ
たラミネートフィルムを基材フィルムとして常法により
刺しゆう機にセットし、刺しゆうを施せば、破れ、ひき
つり、変形などを起さず円滑な刺しゆう操作ができる。
刺しゆう後はこれを水又は温水中へ投入すれば容易にフ
ィルム部分のみが除去され、風合の良い刺しゆうを得る
ことができる。なお基材フィルムを手でちぎり、刺しゆ
う部分のみを得ることも可能である。次に例をあげて本
発明の刺しゆう用基材フィルムをさらに説明する。以下
「部」とあるのは重量部を表わすものとする。例1 よりなる組成の水溶液を原液として用いて、ドラム流延
法により温度110ooで製腰を行い、厚み40仏のフ
ィルムを得た。
このフィルムの20oo、65%RHにおける10%ヤ
ング率は2000kg/がであり、破壊伸度は90%で
あり、溶解分散温度は5℃であった。このフィルムをフ
ィルムAと称することにする。又別途 よりなる組成の水溶液を原液として用いて、ドラム流延
法より温度11000で製膜を行い、厚み20山のフィ
ルムを得た。
このフイルムの20午○、65%RHにおける10%ヤ
ング率は420kg/地であり、破壊伸度は300%で
あり、溶解分散温度は1000であった。
このフィルムをフィルムBと称することにする。フィル
ムAの片面に接着剤として20%合水メタノールを塗布
し、その上からフィルムBを貼り合わせ、厚み60rの
ラミネートフィルムを作った。
かくして得られたラミネートフィルムをフィルムB面が
上になるように刺しゆう機械にセットし、赤と緑の刺し
ゆう糸にて花柄の刺しゆうを多数施した。ついでこれを
温度3000の水中に投入して洗ったところ、フィルム
部分は容易に溶解ないしは分散して除去され、刺しゆう
部分だけを取得することができた。刺しゆう部分の厚み
は約1.1柳であり、指で触れたときの風合は極めて好
ましいものであった。以上の結果を第1表に示す。
対照例 1〜5 基布又は基村フィルムとして次のものを用い、これに例
1と同様にして刺しゆうを施した。
結果を第1表に合せて示す。対照例 1 ポリビニルアルコール繊維製の30デニール、100メ
ッシュの織布。
対照例 2 例1におけるフィルムA用の原液を用い、厚みが60一
となるように製膜したフィルムで、2000、65%R
H‘こおける10%ヤング率が1800kg/地、破壊
伸度が105%で、溶解分散温度が5℃のもの。
対照例 3例1におけるフィルムBを20%含水メタノ
ールを用いて2枚ラミネートした厚み40仏のフィルム
で、20oo、65%RHにおける10%ヤング率が4
00kg/の、破壊伸度が330%で、溶解分散温度が
1000のもの。
対照例 4 例1におけるフィルムA 対照例 5 例1におけるフィルムB 第1表 (注)0.5肌ピッチで刺しゆうを施したとき、針穴が
隣接の針穴とつながった個所の個数(1の当り)例2 フイルムA よりなる組成の水溶液を流延製膜して得られた厚み50
山のフィルムで、2000、65%RHにおける10%
ヤング率2300k9′地、破壊伸度80%で、溶解分
散温度が50qoのもの。
よりなる組成の水溶液を稀延製膜して得られた厚み20
仏のフイルムで、2000、65%RHにおける10%
ヤング率540k9/塊、破壊仲度280%で、溶解分
散温度15q0もの。
フィルムAの片面にイソシアネート系接着剤を塗布し、
その上からフィルムBを貼り合わせ、厚み70ムのラミ
ネートフィルムを作った。
このラミネートフィルムを用いて例1の場合と同様にし
て刺しゆうを行った。結果は次の通りであった。刺しゆ
うの針穴部分の破れ○ 刺しゆう模様の正確性 暖 基材の溶解除去性 55℃で可
【図面の簡単な説明】
図は本発明の刺しゆう用基材フィルムの1例を示した断
面図である。 1・・・硬質ポリビニルアルコール系フィルム、2・・
・硬質ポリビニルアルコール系フィルム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ヤング率の高い硬質ポリビニルアルコール系フイル
    ムAと破壊伸度の高い軟質ポリビニルアルコール系フイ
    ルムBとを積層したラミネートフイルムよりなる刺しゆ
    う用基材フイルム。 2 硬質ポリビニルアルコール系フイルムAが、可塑剤
    含量12重量%以下で10%ヤング率が700kg/c
    m^3以上のフイルムであり、軟質ポリビニルアルコー
    ル系フイルムBが、可塑剤含量15重量%以上で破壊伸
    度が150%以上のフイルムである特許請求の範囲第1
    項記載の刺しゆう用基材フイルム。
JP16325479A 1979-12-14 1979-12-14 刺しゅう用基材フイルム Expired JPS6040542B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6091620U (ja) * 1983-11-25 1985-06-22 不動建設株式会社 軟弱地盤改良用撹拌装置
JPH057779U (ja) * 1991-07-10 1993-02-02 三谷セキサン株式会社 撹拌杆付き杭穴掘削ロツド
WO2008044721A1 (fr) * 2006-10-13 2008-04-17 Kuraray Co., Ltd. Tissu de fond pour broderie et son procédé de fabrication
JP2016064587A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 積水フィルム株式会社 水溶性多層フィルム及びそれを用いた植生シート

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