JPS6040117Y2 - 脱穀機における籾袋の支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、定置式の脱穀機又はコンバインに搭載した脱
穀機において、その籾受ホッパーよりの籾を受けるため
の籾袋を支持する装置に関するものである。

従来この種の支持装置は、籾受ホッパーの両側に横棒を
突設し、該両横棒に籾袋をその上辺両側に設けた孔を嵌
めて吊懸けて支持しているが、この横棒はコンバインの
移動中等において籾袋が容易に外れないように先端に上
向きの鉤部を設ける必要があるので、籾が一杯に入った
籾袋を横棒から取外すには、重い籾袋を上向きの鉤部に
沿って持ち上げるようにしなければならず、力のない人
には相当困難な作業であるばかりか、籾入り袋の取外し
には手数がか）るのでその都度コンバイン作業を停止し
なければならないのであった。

本考案は、籾袋が吊懸される横棒の先端部に、該先端部
に対して出没するピンを設けて、このピンで籾袋を抜は
不能に保持する一方、このピンを横棒の先端から後退す
ることにより籾袋を持ち上げることなく、籾袋が一枚だ
け容易に取外せるようにしたものであって、この一例を
図面について説明するに、図において１はスクリューコ
ンベヤ２を内蔵した垂直状揚穀筒でその下端には脱穀さ
れた籾が水平コンベア３等にて送り込まれ、上端には籾
投出管４が接続されている。

５は適宜内容積の籾タンクで、その下部は前記揚穀筒１
の下端にシャッター６を介して連通しており、上部には
前記籾投出管４に対してダンパー７にて開閉される籾受
入口８が設けられている。

９，９は前記籾タンク５等の機体から水平横向きに突出
したパイプ製の横棒で、両横棒９，９は前記籾投出管４
を挾んでその両側に配設され、両横棒９，９には複数枚
の籾袋１０が吊懸けされている。

１１は前記籾タンク５等の機体に取付けた下向きＬ字状
のブラケットで、その先端部１１′を前記両横棒９゜９
の先端に対して籾袋１０が少なくとも一枚だけ通過する
寸法の適宜間隔Ｓを隔てて対峙し、該先端部１１′には
前記パイプ製横棒９の先端部内に先端部が嵌まるように
したピン１２を横棒９の軸線と同方向に摺動自在に設け
、該ピン１２を、その一端部１２ａが前記横棒９内に嵌
まるようにばね１３にて横棒９に向かって押圧付勢する
一方、前記ピン１２の他端部１２ｂをブラケット１１よ
り突出して当該ピン１２をばね１３に抗して後退操作す
るときの撮み部に形威し、この他端部１２ｂには、前記
ブラケット１１を摺動自在に貫通したのち、前記横棒９
と略平行に延びる部材１４を一体的に接合し、この部材
１４に横棒９の先端部外周面に近接するように突出する
籾袋ストッパー片１５を設けて成るものである。

なお、前記部材１４の先端は横棒９の基端部まで延びて
、その先端には横棒９の基端部内に摺動自在に嵌まるガ
イド部１６が一体的に設けられている。

この構成において、両横棒９，９に吊懸した空の籾袋１
０のうち一枚の籾袋１０をストッパー１５と横棒９との
間の隙間からピン１２上に繰り出し、この籾袋１０に籾
投出管４からの籾を投入するのであり、この場合ピン１
２はブラケット１１にて支持されると共にその先端が横
棒９の先端内に嵌まっているので、籾袋１０は籾の投入
によって重くなってもピン１２から外れることがなく、
籾袋１０を確実に支持できる（なお、籾投出管４におけ
るダンパー７を籾タンク５が開口するように操作してお
けば揚穀筒１からの籾は籾タンク５に順次入って貯えら
れ、籾タンク５内の籾はその下部のシャッター６を開く
ことにより揚穀筒１で揚穀されたのち籾投出管４から籾
袋１０に充填できる。

）そして、籾袋１０に籾が一杯になれば、ピン１２をば
ね１３に抗して後退することにより、両横棒９，９とブ
ラケット１１との間には隙間があく一方、このピン１２
に一体的に設けた部材１４から横棒９に近接するように
突出するストッパー片１５にて、横棒９上の空の籾袋１
０が前記隙間に移行するのを阻止できるから、前記隙間
からは装入り籾袋１０のみを取外すことができるのであ
り、この籾入り籾袋１０の取外しが終ると、ピン１２か
ら手をはなすことにより、当該ピン１２はばね１３によ
って横棒９に向って前進して横棒９内に嵌まるから、籾
袋１０を抜は不能にする元の状態に自動的に戻るのであ
る。

以上の通り本考案は、機体等から２本一対の横棒を突出
してこの両横棒間に籾袋を吊懸するようにした籾袋の支
持装置において、前記両横棒をパイプ製に構成してその
先端部には、機体等に取付くブラケットを適宜間隔の隙
間を隔てて設け、該ブラケットには、前記両横棒の該当
個所に、ピンを当該横棒の軸線と同方向に摺動自在に設
け、該両ピンには、その一端部が前記横棒内に嵌まるよ
うに押圧付勢するばねを設ける一方、この両ピンの他端
部には、当該ピンを前記ばねに抗して後退操作するとき
の撮み部を設けると共に、前記横棒と略平行に延びる部
材を固着し、該両部材に横棒の先端部外周面に近接する
ように突出する籾袋ストッパー片を設けて戒るもので、
横棒の先端部においてブラケットで支持し且つ横棒内に
嵌まるピンによって、籾投入中の籾袋を抜は不能に確実
に保持できる一方、ピンを横棒から後退する二とによっ
て、重い籾袋を従来のように持ち上げることなく取外し
できるから、その取外しが力のない人でも容易に且つ迅
速にできて作業性が向上するのであり、しかもこの籾入
り籾袋の取外しに際して、横棒上の空の籾袋がつれられ
て抜けるのを籾袋ストッパー片にて阻止できて、籾入り
籾袋のみを取外すことができるのである。

その上、前記ピンにこれを横棒に向って押圧付勢するば
ねを設けたことにより、振動を受けてもピンが横棒から
抜けることはないと共に、ピンの後退を解くだけで元の
状態に迅速に復帰できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例装置の断面図、第２図は第１図の
■−■視拡大断面図、第３図は第２図の■−■視拡大断
面図である。 １・・・・・・揚穀筒、５・・・・・・籾タンク、４・
・・・・・籾投出管、９・・・・・・横棒、１０・・・
・・・籾袋、１１・・・・・・ブラケット、１２・・・
・・ゼン、１３・・・・・・ばね、１４・・・・・・部
材、１５・・・・・・籾袋ストッパー片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体から２本一対の横棒を突出してこの両横棒に籾袋を
   吊懸するようにした籾袋の支持装置において、前記両横
   棒をパイプ製に構成してその先端部には、機体等に取付
   くブラケットを適宜間隔の隙間を隔てて設け、該ブラケ
   ットには、前記両横棒の該当個所に、ピンを当該横棒の
   軸線と同方向に摺動自在に設け、該両ピンには、その一
   端部が前記横棒内に嵌まるように押圧付勢するばねを設
   ける一方、この両ピンの他端部には、当該ピンを前記ば
   ねに抗して後退操作するときの撮み部を設けると共に、
   前記横棒と略平行に延びる部材を固着し、該両部材に横
   棒の先端部外周面に近接するように突出する籾袋ストッ
   パー片を設けて成る脱穀機における籾袋の支持装置。