JPS603928Y2 - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

内燃機関の潤滑装置

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JPS603928Y2
JPS603928Y2 JP10794780U JP10794780U JPS603928Y2 JP S603928 Y2 JPS603928 Y2 JP S603928Y2 JP 10794780 U JP10794780 U JP 10794780U JP 10794780 U JP10794780 U JP 10794780U JP S603928 Y2 JPS603928 Y2 JP S603928Y2
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JP
Japan
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oil
lubricating
sump
lubricating oil
pan
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JP10794780U
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JPS5731513U (ja
Inventor
俊一 青山
Original Assignee
日産自動車株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関の冷間運転時のフリクションロスを防
止する潤滑装置に関する。
従来の内燃機関の潤滑装置としては例えば第1図に示す
よう−なものがある。
エンジン下部に設けられたオイルパン1の潤滑油はスト
レーナ2を取付けたオイル取入口3から、オイルポンプ
4により汲み上げられ、オイルギヤラリ−5等を経由し
て機関各部へと供給される。
機関各部に供給された潤滑油は図示されないクランクシ
ャフトジャーナル、クランクピン、シリンダ壁、カムシ
ャフト軸受、ロッカーシャフト等を潤滑した後、滴下し
て、もとのオイルパン1にもどるのである(例えば昭和
柘年株式会社図書出版社発行1新編・自動車ハンドブッ
クヨ第4−57.58頁潤滑装置参照)。
ところで、このように潤滑をくり返す過程で、潤滑油は
各摺動部に発生するせん断による摩擦熱に加え、機関の
燃焼熱を受けて、次第に昇温される。
そして潤滑油は一般に油温が高くなる程、粘度が低下す
るという性質を持っているため、油温上昇に伴い、その
粘性により、各摺動部に形成される油膜が薄くなって、
潤滑油の負荷能力は低下してくる。
特に油温か高く、機関高負荷運転時のように潤滑油の負
荷が大きい時には、十分な潤滑が得られず、フリクショ
ンロスが増大して、最悪の場合、各摺動部の焼付けに至
る危険があり、したがって、高温時等でも、潤滑機能が
低下しないよ1うに比較的、粘度の高い潤滑油が使用さ
れている。
ところが、従来の潤滑装置においては、オイルパン1内
の油槽が常にオイルパン壁を介して外気と熱的に連絡し
ているため、オイルパン1内の潤滑油は外気冷却により
影響を受けやすく、機関高負荷運転時と、低負荷運転時
とではそのヒートバランスによる潤滑油の温度差が大き
いものとなっている。
すなわち、油温が高く、機関高負荷運転時に、潤滑機能
を十分に発揮するために粘度の高い潤滑油を使用すると
、冷間運転時には、油温が低下して、著しく粘度が増大
するため、その粘性抵抗により、各摺動部のフリクショ
ンロスが増大し、特に低負荷時の燃費効率の悪化を招く
欠点を有することになるのである。
そこで本考案は、潤滑油の粘度に応じて、オイルパン内
の潤滑油の冷却特性を調整できるように構成して、低負
荷運転時のヒートバランス点を上昇させることによ一す
、上記問題点を解決することを目的とする。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図に示したように潤滑油の溜められるオイルパン1
′を内壁6Aと外壁7Aとの二重構造とし、その油槽を
内側油溜6と外側油溜7とに分ける。
内側油溜6を形成する内壁6Aとこれを外側から取り囲
む外壁7Aとは所定の隙間をおき、かつこの外壁7Aの
底部には大きな油溜り7Bを形成する。
次に内側油溜6の底面より内壁6Aを貫通して外側油溜
7に連通する管路8を設け、この管路8に絞り9を設け
る。
そして、同じように内側油溜6と外側油溜7とを連通ず
る開口部10にリリーフ弁11を設置する。
このリリーフ弁11は内外側油溜6,7の差圧が所定値
以上になると開弁じ、内側油溜6の潤滑油を外側油溜7
へと導入する。
ストレーナ2を取付けたオイル取入口3はオイルパン1
′の前記外側油溜7より潤滑油を吸入するように内側油
溜6の内壁6A底面を貫通して、外側油溜7の油溜7B
に配置する。
次に作用を説明する。
オイルパン1′に溜められる潤滑油はオイルパン1′の
外側油溜7に配置されたストレーナ2を取付けているオ
イル取入口3より、オイルポンプ4によって汲み上げら
れ、機関各部へと配管されたオイルギヤラリ−5等を経
由して、機関各部を潤滑し、その後滴下してオイルパン
1′の内側油溜6にもどる。
一方、オイルパン1′内部では、内側油溜6にもどった
潤滑油が絞り′9を通り、外側油溜7へと流入されて、
再び送油過程に入るのであるが、この時、潤滑油は絞り
9による通路抵抗を受けるため、その絞り9前後には圧
力差が生じる。
この圧力差は潤滑油の粘度に応じて定まるもので、オイ
ルパン1′の内側油溜6と外側油溜7との油面の高低差
となって表われる。
しかも、内側油溜6に比して、その周囲の外側油溜7の
容積は小さいので、圧力差に応じて外側油溜7の油面ば
大きく下降する。
つまり、絞り9を通る潤滑油の粘度に応じてオイルパン
1′の外側油溜7の油面の高さが決定されるにともない
、潤滑油のほぼ大部分を収容する内側油溜6の側面周囲
と外気との間に形成される熱伝達層12は運転条件によ
って潤滑油、あるいは空気層と変化する。
そして、その熱伝達層12は潤滑油の粘度を左右する油
温の高低に対応するように、オイルパン1′内側油溜6
の潤滑油を保温したり、放熱を促がす役割を果たすので
ある。
例えば、第2図に示すように機関の高負荷運転時など相
対的に油温か高い時には、潤滑油の粘度はそれ程高くは
ないため、絞り9前後の圧力差は小さく、オイルパン1
′の外側油溜7と内側油溜6との油面差は微小となって
、内側油溜6の側面周囲にほぼ全面的に潤滑油が満たさ
れる。
このようにして熱伝達層12は熱伝導率の高い潤滑油に
て形成されるので、オイルパン1′の潤滑油は外気冷却
により放熱が促がされ、油温の上昇を抑制する。
次に機関低負荷運転時など、油温か低下していくと、潤
滑油の粘度がだんだん高くなり、絞り9前後の圧力差が
大きくなってくるため、やがては第3図に示すように熱
伝達層12はほとんど空気層によって形成される。
そのため、オイルパン1′の潤滑油は、熱伝導率の低い
空気層により、外気冷却から保温されて、油温を回復す
るとともに早期に上昇させる。
このように、絞り9を通る潤滑油の粘度に応じて、オイ
ルパン1′内側油溜6の周囲に熱伝導率の異なる潤滑油
、あるいは空気層からなる熱伝達層12を形成して、油
温が高い時には、放熱を促進して油温上昇を抑制する一
方、暖機運転時など油温が低い時には早期に油温を高め
、さらに低負荷運転時の油温低下を防止し、かつそのヒ
ートバランス点を高い位置に保つことにより、潤滑油の
粘度増大を最小限に抑え、粘性抵抗による無用なフリク
ションロスを軽減して、燃費効率の悪化を防止するので
ある。
なお、図示はしていないが、オイルパン1′の外側油溜
7の外気面に冷却フィンを設ければ、冷却機能が増大し
て、高負荷運転時のヒートバランス点を低くすることが
できるので、粘度のそれ程高くない潤滑油が使用可能と
なる。
また、第4図に示すように、機関始動時、ならびに潤滑
油の極低温時のように潤滑油の粘度が極端に高い場合、
絞り9抵抗はかなり大きくなるので、オイルパン1′外
側油溜7の油面がオイル取入口3以下になるまで、絞り
9を通る潤滑油量はオイルポンプ4吸入量に追従できず
、オイルポンプ4はエアーを吸い込むことが心配される
しか腰オイルパン1′内側油溜6の底面に取付けられた
リリーフ弁11は、外側油溜7の油面がオイル取入口3
に達する以前に、外側油溜7と内側油溜6との圧力差に
より開いて、内側油溜6の潤滑油を外側油溜7へと流す
ので、オイルポンプ4にエアーが入ることはない。
以上、説明してきたように、本考案はオイルパンを二重
構造にして、その外側油溜と内側油溜を連通する管路に
絞りを設け、潤滑油の粘度の高いときは、オイルパン内
側油溜を保温し、粘度の低いときは放熱する熱伝達層を
形成するようにしたので、油温の高い高負荷運転時の潤
滑油の劣化を防ぐ一方、油温か低い低負荷運転時には早
期に油温を高め、潤滑油の粘度を適正に保ち、無用なフ
リクションロスを低減するため、燃費効率の向上がはか
れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来装置の斜視図、第2図は本考案の実施例を
示す断面図、第3図、第4図はそれぞれ作動状態を示す
断面図である。 1′・・・・・・オイルパン、2・・・・・・ストレー
ナ、3・・・・・・オイル取入口、4・・・・・・オイ
ルポンプ、6・・・・・・内側油溜、6A・・・・・・
内壁、7・・・・・・外側油溜、7A・・・・・・・・
・外壁、8・・・・・・管路、9・・・・・・絞り、1
1・・・・・・リリーフ弁、12・・・・・・熱伝達層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. オイルパンの潤滑油をオイルポンプを介して機関各間滑
    部へ強制的に循環供給するようにした潤滑装置において
    、オイルパンの油溜を外側油溜と内側油溜との二重構造
    に形成し、前記外側油溜と内側油溜を連通ずる管路に絞
    りを設け、かつ、その外側油溜から潤滑油をオイルポン
    プを介し、汲み上げるようにしたことを特徴とする内燃
    機関の潤滑装置。
JP10794780U 1980-07-30 1980-07-30 内燃機関の潤滑装置 Expired JPS603928Y2 (ja)

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JP10794780U JPS603928Y2 (ja) 1980-07-30 1980-07-30 内燃機関の潤滑装置

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JP10794780U JPS603928Y2 (ja) 1980-07-30 1980-07-30 内燃機関の潤滑装置

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JPS5731513U JPS5731513U (ja) 1982-02-19
JPS603928Y2 true JPS603928Y2 (ja) 1985-02-04

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JP4204393B2 (ja) * 2003-06-19 2009-01-07 トヨタ自動車株式会社 オイルパン構造
JP4128497B2 (ja) * 2003-07-30 2008-07-30 太平洋工業株式会社 二重オイルパンのドレイン構造及び内部容器
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