JP4193791B2 - オイルパン構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンブロックの下側に設け、エンジンオイルを貯留させるオイルパンに関する。
従来から、エンジンの潤滑・冷却にはエンジンオイルが用いられている。このエンジンオイルは、エンジンの下部に設けられたオイルパンに貯留され、オイルポンプによってエンジン各部に循環される。エンジン各部を循環したエンジンオイルは、下方のオイルパン内に滴下する。そして、オイルパン内に滴下したエンジンオイルは、再度オイルポンプによってエンジン各部に循環される。この間、エンジンオイルはエンジン各部から熱を受け取って各部を冷却する。また、エンジンオイルは、エンジン各部で油膜を形成して各部品間の潤滑を促進すると共に、部品の酸化を防止するなどの役目もある。
ここで、エンジンの冷間始動直後は、オイルパン内部に貯留されたエンジンオイルは冷えており、粘度も高く、エンジン各部を循環して各部を潤滑させるのに適した状態ではない。そこで、冷間始動直後は、できるだけ早くエンジンオイルを昇温させて適切な粘度を有する状態にさせたい。このために、オイルパンを複数の区画に分け、冷間始動直後は一方の区画内のエンジンオイルが循環されやすい状況を作り、この区画内のエンジンオイルをより早期に昇温させ、その一方、暖機完了後は、エンジンオイルの過熱を回避してエンジンオイルを好ましい状態とすることが既に検討されている(特許文献1)。
図1は、特許文献1に記載されたオイルパン50の構造を説明する断面図であるが、エンジンオイルの昇温を効果的に行うべく、凹部51aを有するオイルパンセパレータ51をオイルパン52内に設け、凹部51a内にエンジンオイルの吸込口53aが位置するようにストレーナ53を配置するとともに、凹部51aの側壁51a1の上部及び下部に凹部51aの内外を連通させる連通孔54、55を設けた構成を採用している。ここで、ストレーナ53の吸込口53aは、油面から露出してしまわないように凹部51aの底板部51a2付近に位置している。また、連通孔54、55のうち、凹部5aの側壁51a1の下部に設けた連通孔55は、エンジンオイルの粘度変化を利用して凹部51a内外のエンジンオイルの流通を制御するようになっている。すなわち、連通孔55の径を小径としておき、暖機時の粘度の高いエンジンオイルは連通孔55を通過する際の通油抵抗が大きいことを利用して凹部51a内外のエンジンオイルの混合を防止し、一方、暖機完了後の粘度の低いエンジンオイルは連通孔55を通過することができ、凹部51a内外のエンジンオイルの混合が行われる構成となっている。凹部51aの内外でオエンジンイルが混合されれば、低温の凹部51a外側のオイルによって、高温となった凹部51a内側のエンジンオイルの温度を低下させることができる。
一方、凹部51aの側壁51a1の上部に設けた連通孔54は、エンジンオイルの粘度に拘わらず凹部51aの内外でエンジンオイルを流通させることができ、主に、エンジンブロック56内部を循環し、オイルパンセパレータ51内(凹部51a内側)に滴下したエンジンオイルをオイルパンセパレータ51の凹部51aの内側から外側へ流出させる。このため、矢示57で示す様な、凹部51aの上部から流出したエンジンオイルが、エンジンオイルの粘度に応じて再び凹部51aの下部から凹部51a内に流入するというエンジンオイルの循環経路が形成され、エンジンオイルの混合を促進し、エンジンオイルを冷却するようになっている。混合されたエンジンオイルは吸込口53aから吸い上げられ、上部からエンジンブロック56内に供給される。
特開2003−222012号公報
しかしながら、特許文献1記載の構造のオイルパン50では、前記のように連通孔55は凹部51aの側壁51a1の下部に設けられているので、エンジンオイル交換時に凹部51a内側のエンジンオイルを完全に抜き取ることができない。すなわち、エンジンを暖機して、オイルパン50内のエンジンオイルを暖めた状態で、図1中、参照番号58を付したドレインプラグを取り去ると、オイルパン50内のエンジンオイルが抜け始める。このとき、凹部51a内側のエンジンオイルも連通孔55を通じて凹部51a外側に流出するので凹部51a内側のエンジンオイルのレベルも徐々に低下する。ところが、凹部51a内側のエンジンオイルは連通孔55の高さまで低下すると、それ以上流出できなくなり凹部51a内側に残留してしまう。
このような事態を回避するために、連通孔55を凹部51aの底板部51a2に設けることが考えられるが、このような構成とすると、以下の不都合が考えられる。
連通孔55を凹部51aの底板部51a2に設けると、連通孔55はストレーナ53の吸込口53aの直下又はその近辺に位置することとなる。このような位置関係でストレーナ53によってエンジンオイルを吸い上げると、その強力な吸引力によって凹部51a内側のエンジンオイルのみならず、連通孔55を通じて凹部51a外側のエンジンオイルまで吸い上げてしまう。このような状態は、暖機が完了し、凹部51aの内外のエンジンオイルをできるだけ混合させたい場合には好都合であるが、その一方で、暖機時に凹部51a内側の少量のエンジンオイルのみを循環させることによる早期昇温を図ることができなくなるおそれがある。
また、連通孔55を凹部51aの底板部51a2に設けたとしても、そもそも連通孔55の直径は凹部51aの内側と外側でのエンジンオイルの流通を、エンジンオイルの粘度によって制御できるものでなければならず、非常に小径である。このため、エンジンオイル交換のためにドレインプラグ58を取り外しても凹部51a内側のエンジンオイルが完全には抜け切らないおそれがあり、例え、凹部51a内側のエンジンオイルが完全に抜け切ったとしても、非常に時間がかかり、効率が悪いという問題がある。
さらに、図1に示すオイルパン50では、エンジンブロック56内を循環したエンジンオイルは凹部51aの内側に滴下することになるため、凹部51a内にはストレーナ53の吸込口53aから吸い上げられることのない大きさの切子等の塵類が凹部51a内に堆積してしまうという問題がある。すなわち、一槽式のオイルパンであれば塵類はオイルドレインからオイルパン外へ排出されるが、二槽式のオイルパン50では連通孔55が小径であるということもあって、塵類を凹部51aから排出することができない。
そこで、本発明は、エンジンオイルの早期昇温が可能であり、高負荷時のエンジンオイルの冷却性能にも優れ、エンジンオイルの抜き取り性、塵の排出性が良好な二槽式のオイルパン構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するための本発明のオイルパン構造は、エンジンブロックの下部に取り付けられるオイルパンと、当該オイルパン内に設置して当該オイルパンの内部を、前記エンジンブロックの内部と連通する第一室と当該第一室の下側を覆う第二室とに分割するオイルパンセパレータと、当該オイルパンセパレータに設けられ、前記第一室と前記第二室とを連通する連通孔と、前記第一室内のエンジンオイルの供給を行う第一室エンジンオイル供給手段と、前記第二室内のエンジンオイルの供給を行う第二室エンジンオイル供給手段と、前記第一室内のエンジンオイルの油温に応じて前記第一室と第二室とを連通又は隔離する開閉弁とを備え、当該開閉弁を前記オイルパンセパレータの前記第一室を形成する凹部の底板部に取り付け、当該開閉弁の前記第一室側に位置する部分を収容する収容部を前記ストレーナの吸込口に形成したことを特徴とする。ここで、前記「凹部の底板部」とは、凹部の底面を含む部分だけではなく、凹部の底面から側面へ連続する角部(立ち上げる部分)をも含む部分を指す。要はオイルパンをエンジン下部に組み付けた状態で開閉弁を開弁したときに、第一室内のエンジンオイルを抜くことのできる位置に開閉弁が取り付けられていればよい。
このようなオイルパン構造において、前記第一室エンジンオイル供給手段及び前記第二室エンジンオイル供給手段が、前記開閉弁と、前記第一室内に設置されたストレーナと、当該ストレーナの吸込口の下端部と前記オイルパンセパレータとの間に形成された隙間とにより構成されたものとすることができる。これは、ストレーナの吸込口がひとつの形態であり、開閉弁が閉じているときには、このような隙間を通じて第一室内のエンジンオイルを吸い上げて第一室エンジンオイル供給手段の機能を果たす。また、開閉弁が開いたときは、第一室内、第二室内のエンジンオイルをストレーナの吸込口から吸い上げて第一室エンジンオイル供給手段及び前記第二室エンジンオイル供給手段双方の機能を果たす。
また、このようなオイルパン構造では、前記第一室エンジンオイル供給手段及び前記第二室エンジンオイル供給手段が、前記開閉弁と、吸込口を前記オイルパンセパレータと一体として前記第一室内に設置したストレーナと、当該ストレーナの前記第一室内に位置する開口であって、前記第一室内のエンジンオイルを吸い込む第一室内吸込口とにより構成されたものとすることができる。これは、ストレーナが、第一室内のエンジンオイル専用の吸込口と、第二室内のエンジンオイル専用の吸込口を供えた形態である。すなわち、開閉弁が取り付けられた吸込口は、第二室内のエンジンオイルを専門に吸い上げ、第一室内吸込口は、第一室内のエンジンオイルを専門に吸い上げる。
このようなオイルパン構造では、前記開閉弁の下側に前記オイルパンに取り付けるドレインプラグを備え、当該ドレインプラグは、前記オイルパンセパレータに設けた開口部に装着した前記開閉弁を弾性支持する弾性部材を備えており、前記開閉弁は前記ドレインプラグを前記オイルパンに取り付けた際に、前記弾性部材により前記オイルパンセパレータ側に押圧されて当該オイルパンセパレータに設置される構成とすることができる。
また、前記底板部に内側凹状のトラップ部を設け、当該トラップ部に前記開閉弁を設置した構成とすることができる。ここで、このような凹状のトラップ部は、斜面を有するすり鉢状とすることができる。
また、以上のようなオイルパン構造では、前記開閉弁を、感温部を有するサーモスタット弁とし、当該サーモスタット弁を前記第一室内に前記感温部が位置するように配置した構成とすることが望ましい。
本発明によれば、第一室と第二室とを隔てるオイルパンセパレータが有する凹部の底板部に開閉弁を設け、この開閉弁の第一室側に位置する部分を収容する収容部をストレーナの吸込口に形成したたので、エンジンオイルの早期昇温、エンジンの高負荷時におけるエンジンオイルの冷却性能、エンジンオイルの抜き取り性、塵の排出性が良好であるオイルパン構造とすることができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明のオイルパン構造を有する二槽式オイルパン1について図を参照しつつ説明する。図2は、二槽式オイルパン1を断面とした説明図である。二槽式オイルパン1は、オイルドレイン2aを備え、そのオイルドレイン2aにドレインプラグ10が取り付けられたオイルパン2の内部に、凹部3aを有するオイルパンセパレータ3が設けられている。オイルパンセパレータ3の凹部3aは第一室4を形成している。すなわち、オイルパン2内はこのオイルパンセパレータ3によって第一室4と第二室5とに仕切られている。第一室4内にはストレーナ6の吸込口6aが配置されている。この吸込口6aとオイルパンセパレータ3との間には隙間Sが形成されている。また、凹部3aには、第一室4と第二室5とを連通させる連通孔8が設けられている。この連通孔8は、凹部3aのできるだけ上側に設けることが好ましく、このため、本実施例の二槽式オイルパン1では、第一室4及び第二室5に貯留させるエンジンオイル量の下限レベルをわずかに下回る位置に設けている。
オイルパンセパレータ3の底板部3a1には、図に示すように第一室4内に感温部9aが位置するように本発明の開閉弁に相当するサーモスタット弁9が装着されている。すなわちサーモスタット弁9は底板部3a1に設けた開口部3bから第一室4及び第二室5にそれぞれ臨むように装着されている。このサーモスタット弁9は、温度が上昇し、感温部9a内のサーモワックスが溶融して膨張すると開弁し、温度が下降し、感温部9a内のサーモワックスが収縮すると閉弁する形式のものである。図5はサーモスタット弁9を底面側から見た図であるが、サーモスタット弁9は、ピストン9dを支持する支持部材9cを有しており、この支持部材9cの周囲をエンジンオイルが流通することとなる。
オイルポンプ7に接続したストレーナ6の吸込口6aは、図に示したように凹状の収容部6a1が形成されており、この収容部6a1にサーモスタット弁9の感温部9aが収納されている。このようにサーモスタット弁9の感温部9aを吸込口6aに形成した収容部6a1に収容することにより、吸込口6aをオイルパンセパレータ3の底板部3a1に接近させて配置することができている。図面中、参照番号12は、吸込口6aに張設された塵取り用のメッシュである。
オイルパンセパレータ3に設けた開口部3bの直下に設けたオイルドレイン2aに取り付けられるドレインプラグ10は、前記のように、オイルパンセパレータ3に装着されたサーモスタット弁9を弾性支持するスプリング11が取り付けられている。このスプリング11は、本発明の弾性部材に相当するものである。このようなドレインプラグ10をオイルドレイン2aに装着すると、サーモスタット弁9が有するゴムシールされた鍔部9bがスプリング11によってオイルパンセパレータ3の下面に当接するように付勢され、開口部3bから脱落しないように弾性支持される。
以上のように構成される二槽式オイルパン1は、図2及び図3に示したように、サーモスタット弁9がオイルドレイン2aに取り付けたドレインプラグ10が備えるスプリング11の弾性によってオイルパンセパレータ3の底板部3a1に装着された状態で使用される。
このような状態でエンジンが始動されると、エンジンオイルが暖まっていない状態では、サーモスタット弁9の感温部9a内のサーモワックスは溶融しておらず、サーモスタット弁9は閉弁したままの状態である。このため、エンジン始動初期は、第二室5内のエンジンオイルが吸い上げられることはなく、第一室4内のエンジンオイルのみが隙間Sを通ってストレーナ6に吸い上げられ、エンジン本体内を循環する。
二槽式オイルパン1は、第一室4内の少量のエンジンオイルのみを循環させることにより、エンジンオイルの早期昇温が可能であるが、ある程度昇温が進んだ後は、エンジンオイルの過熱による劣化を防止すべく冷却措置を採ることが好ましく、本発明の二槽式オイルパン1は第一室4内のエンジンオイルが昇温し、サーモスタット弁9の感温部9a内のワックスが溶融すると、ピストン9dが迫り出し、サーモスタット弁9を開弁状態とする。サーモスタット弁9が開弁状態となると第一室4と第二室5とが連通し、第二室5内のエンジンオイルが第一室4内の流入できるようになる。なお、このようにエンジン本体内を循環するエンジンオイルは切子等の塵類を含んだ状態で第一室4内に戻ってくる。このような塵類は、塵取り用のメッシュ12を通過するような大きさのものは、図示しないオイルフィルタで捕捉されることになるが、メッシュ12を通過できないような大きさのものは、ストレーナ6の吸込口6a付近に集まりやすい。
ここで、本実施例の二槽式オイルパン1は、吸込口6aがオイルパンセパレータ3に設けた開口部3bに非常に接近していることから、第二室5内の冷えた状態のエンジンオイルを効率よく吸い上げることができる。これが、例えば、収容部6a1を有していない通常のストレーナであると、第二室5内の冷えたエンジンオイルを効率よく吸い上げる意図でストレーナを開口部3bの直上に配置したとしても、サーモスタット弁9の感温部9aが邪魔になり吸込口を開口部3bに接近させることができない。このように吸込口6aが開口部3bと離れていると、サーモスタット弁9が開弁状態となっても、吸込口6aには第一室4内の暖まったエンジンオイルが吸い込まれやすく、エンジンオイルの混合、冷却促進はされにくい。これに対し、本実施例の二槽式オイルパン1であれば、第二室内の冷えた状態のエンジンオイルを吸い上げることができるのでエンジンオイルの混合、冷却の効率が高い。
次に、二槽式オイルパン1におけるオイル交換について図4を参照しつつ説明する。オイル交換の作業自体は、通常のオイルパンにおけるオイル交換作業と同様に、ドレインプラグ10をオイルドレイン2aから取り外して行う。ドレインプラグ10を取り外すと、スプリング11によって弾性支持されていただけのサーモスタット弁9は、図4に示すようにサーモスタット弁9の自重とエンジンオイルの重みによりオイルパン2側へ外れる。このような状態となれば、第一室4内のエンジンオイルも開口部3bから順次抜き取ることができる。また、開口部3bはオイルパンセパレータ3の凹部3aの底板部3a1に設けてあるので、第一室4内のエンジンオイルをほぼ全量抜き取ることができる。
このとき、第一室4内に堆積した塵類は、第一室4内のエンジンオイルと共に開口部3bから第二室5内に排出され、さらに、オイルドレイン2aを通じて第二室5、すなわち、オイルパン2の外へ排出される。なお、自重とエンジンオイルの重みによりオイルパン2側へ外れたサーモスタット弁9は、図4に示すようにオイルドレイン2a上に位置する形となるが、サーモスタット弁9は、図5に示したように、支持部材9cの周囲が開放された形状となっているので、エンジンオイル、塵類の排出には、何ら問題はない。
このように、ドレインプラグ10を取り外すことによってサーモスタット弁9をオイルパンセパレータ3から取り外すことができるようにしておけば、エンジンを運転状態とし、サーモスタット弁9を開弁状態としていなくても、すなわち、エンジンオイルが冷えた状態であっても第一室4内からエンジンオイルを抜き取ることができるので便利である。なお、エンジンを運転状態とし、サーモスタット弁9を開弁状態とすれば、塵類もサーモスタット弁9を通じて、第一室4内から第二室5内へ排出することができるが、オイルドレイン10を取り外せば、上述したように第一室4内、さらにはオイルパン2内から塵類を排出することができる。
次に本発明の実施例2について図6乃至図9に基づいて説明する。図6は、実施例2の二槽式オイルパン20を断面とした説明図である。また、図7は、図6におけるサーモスタット弁9の取り付け部分を拡大した断面図であって、サーモスタット弁9が閉弁した状態を示したものであり、図8は、同じく図6におけるサーモスタット弁9の取り付け部分を拡大した断面図であって、サーモスタット弁9が閉弁した状態を示したものである。実施例2の二槽式オイルパン20と実施例1の二槽式オイルパン1とは、実施例2の二槽式オイルパン20が、実施例1の二槽式オイルパン1が備えていない内側凹状のトラップ部21をオイルパンセパレータ3に備えている点で異なる。また、二槽式オイルパン20は、実施例1の二槽式オイルパン1が備えているようなスプリング11を有するドレインプラグ10とは異なり、通常のドレインプラグ23を備えている点でも異なる。なお、他の構成については、実施例1の二槽式オイルオパン1と同様であるので、同一の構成要素については図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
トラップ部21は、図面に示したように、オイルパンセパレータ3が有する凹部3aの底板部3a1に内側、すなわち第一室4側が凹状となるように設けられている。このトラップ部21には、感温部9aが第一室4側に位置するようにサーモスタット弁9が取り付けられている。このサーモスタット弁9は、鍔部9bを図示しないボルトによってボルト止めすることによりトラップ部21に固定している。
二槽式オイルパン20は、実施例1の二槽式オイルパン1と同様に第一室4内にストレーナ6を備えている。また、その吸込口6aは、サーモスタット弁9の収容部6a1を設けたことによりオイルパンセパレータ3が有する凹部3aの底板部3a1に非常に接近させて配置することができている。このため、オイルポンプ7を駆動し、ストレーナ6がエンジンオイルを吸い込み始めると、第一室4内の塵類22はストレーナ6の吸込口6aの下側に集まってくる。これらの塵類22のうち、吸込口6aに張設したメッシュ12を通過できなかったものが、図7に示すようにトラップ部21内に集積される。
トラップ部21内に集積した塵類22は、エンジンが始動し、第一室4内のエンジンオイルが昇温し、図8に示したようにサーモスタット弁9が開弁した状態となると、図8、図9中、矢示24で示したようにサーモスタット弁9を通じてトラップ部21から第二室5側へ排出される。第二室5側へ排出された塵類22は、オイル交換時にドレインプラグ23を取り外すことにより、オイルパン2(第二室5)内のエンジンオイルと共にオイルパン2の外部へ排出される。
本実施例の二槽式オイルパン20は、第一室4内で浮遊する塵類22をトラップ部21に集積することができ、その後、サーモスタット弁9が開弁して第二室5と第一室4とが連通することに伴って塵類22を第二室5側へ排出するので、第一室4内に留まる塵類22を減少させることができる。
次に本発明の実施例3について説明する。この実施例3が実施例2と異なる点は、トラップ部の形状である。実施例2のトラップ部21の形状は、図7や図8に示したように、オイルパンセパレータ3の底板部3a1から垂直に落ち込むような形状であるのに対し、実施例3のトラップ部31は、図10や図11に示したように、斜面を有するすり鉢状をなしている。
トラップ部31を、このような斜面を有するすり鉢状とすると、図10に示すようにサーモスタット9が閉弁した状態でトラップ部31に集積した塵類22を排出しやすくなる。すなわち、斜面を有するすり鉢状としたことにより、図11に示すようにトラップ部31の斜面に沿って塵類22が第二室5側へ滑り落ち易くなり、塵類22の排出の効率が高まることが期待される。
次に本発明の実施例4について図12、図13を参照しつつ説明する。実施例4の二層式オイルパン40が実施例1乃至実施例3と異なるのは、ストレーナ6の吸込口6a、すなわち収容部6a1とオイルパンセパレータ3とが一体をなしており、さらに、ストレーナ6が第一室4内に開口を有し、この第一室4内のエンジンオイルを吸い込む第一室内吸込口6bを備えている点である。このようなストレーナ6は、吸込口6aとオイルパンセパレータ3との間に隙間を有しておらず、吸込口6aからは第二室5内のエンジンオイルのみが吸い込まれる。一方、第一室内吸込口6bからは、第一室4内のエンジンオイルのみが吸い込まれる。
図12は、例えば、エンジン始動直後で、第一室4内のエンジンオイルが未だ温まっておらず、サーモスタット弁9が閉弁した状態を示しているが、ストレーナ6は、矢示41で示すように第一室内吸込口6bからのみエンジンオイルを吸い上げる。すなわち、第一室4内のエンジンオイルのみを吸い上げ、第二室5内のエンジンオイルは吸い上げられていない。
図13は、暖機が進み、第一室4内のエンジンオイルが温まり始め、サーモスタット弁9が開弁した状態を示しているが、ストレーナ6は、第一室内吸込口6bからのみならず、矢示42で示すようにサーモスタット弁9を通じて第二室5内からもエンジンオイルを吸い上げている。これにより、エンジンオイルの過熱を防止することができる。また、少量である第一室5内のエンジンオイルだけでは、循環するエンジンオイルの量が不足するおそれがあるが、第二室5内のエンジンオイルも吸い上げることにより、このような循環するエンジンオイルが不足する事態も回避することができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
なお、上記実施例では、サーモスタット弁9は、ドレインプラグ10が備えるスプリング11によって弾性支持されているが、スプリング等の弾性部材の一方をオイルパン2の底部内面に当接させてサーモスタット弁9をオイルパンセパレータ3の下面に当接するように付勢して弾性支持するようにすることもできる。このようにすれば、二槽式オイルパン1の製造時にサーモスタット弁9をボルト止め等により固定することが不要となり、製造工程を簡略化することができる。
従来の二槽式オイルパンを断面とした説明図である。 実施例1の二槽式オイルパンを断面とした説明図である。 図2におけるサーモスタット弁の取り付け部分を拡大した断面図であり、ドレインプラグが取り付けられた状態を示すものである。 図2におけるサーモスタット弁の取り付け部分を拡大した断面図であり、ドレインプラグを取り外した状態を示すものである。 サーモスタット弁を底面側から見た説明図である。 実施例2の二槽式オイルパンを断面とした説明図である。 図6におけるサーモスタット弁の取り付け部分を拡大した断面図であり、サーモスタット弁が閉弁した状態を示すものである。 図6におけるサーモスタット弁の取り付け部分を拡大した断面図であり、サーモスタット弁が開弁した状態を示すものである。 サーモスタット弁を底面側から見た説明図である。 実施例3の二槽式オイルパンにおけるサーモスタット弁の取り付け部分を拡大した断面図であり、サーモスタット弁が閉弁した状態を示すものである。 実施例3の二槽式オイルパンにおけるサーモスタット弁の取り付け部分を拡大した断面図であり、サーモスタット弁が開弁した状態を示すものである。 実施例4の二層式オイルパンを断面とした説明図で、サーモスタット弁が閉弁した状態を示すものである。 実施例4の二層式オイルパンを断面とした説明図で、サーモスタット弁が開弁した状態を示すものである。
符号の説明
1、20、30、40 二槽式オイルパン
2 オイルパン
3 オイルパンセパレータ
4 第一室
5 第二室
6 ストレーナ
6a 吸込口
6a1 収納部
6b 第一室内吸込口
7 オイルポンプ
8 連通孔
9 サーモスタット弁
10、23 ドレインプラグ
11 スプリング
12 メッシュ
21、31 トラップ部
22 塵類

Claims (7)

  1. エンジンブロックの下部に取り付けられるオイルパンと、
    当該オイルパン内に設置して当該オイルパンの内部を、前記エンジンブロックの内部と連通する第一室と当該第一室の下側を覆う第二室とに分割するオイルパンセパレータと、
    当該オイルパンセパレータに設けられ、前記第一室と前記第二室とを連通する連通孔と、
    前記第一室内のエンジンオイルの供給を行う第一室エンジンオイル供給手段と、
    前記第二室内のエンジンオイルの供給を行う第二室エンジンオイル供給手段と、
    前記第一室内のエンジンオイルの油温に応じて前記第一室と第二室とを連通又は隔離する開閉弁とを備え、
    当該開閉弁を前記オイルパンセパレータの前記第一室を形成する凹部の底板部に取り付け、当該開閉弁の前記第一室側に位置する部分を収容する収容部を前記ストレーナの吸込口に形成したことを特徴とするオイルパン構造。
  2. 請求項1記載のオイルパン構造において、
    前記第一室エンジンオイル供給手段及び前記第二室エンジンオイル供給手段は、
    前記開閉弁と、前記第一室内に設置されたストレーナと、当該ストレーナの吸込口の下端部と前記オイルパンセパレータとの間に形成された隙間とにより構成されていることを特徴とするオイルパン構造。
  3. 請求項1記載のオイルパン構造において、
    前記第一室エンジンオイル供給手段及び前記第二室エンジンオイル供給手段は、
    前記開閉弁と、吸込口を前記オイルパンセパレータと一体として前記第一室内に設置したストレーナと、
    当該ストレーナの前記第一室内に位置する開口であって、前記第一室内のエンジンオイルを吸い込む第一室内吸込口とにより構成されていることを特徴とするオイルパン構造。
  4. 前記開閉弁の下側に前記オイルパンに取り付けるドレインプラグを備え、
    当該ドレインプラグは、前記オイルパンセパレータに設けた開口部に装着した前記開閉弁を弾性支持する弾性部材を備えており、前記開閉弁は前記ドレインプラグを前記オイルパンに取り付けた際に、前記弾性部材により前記オイルパンセパレータ側に押圧されて当該オイルパンセパレータに設置されることを特徴とした請求項1乃至3のいずれか一項記載のオイルパン構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項記載のオイルパン構造において、
    前記底板部に内側凹状のトラップ部を設け、当該トラップ部に前記開閉弁を設置したことを特徴とするオイルパン構造。
  6. 前記凹状のトラップ部は、斜面を有するすり鉢状であることを特徴とする請求項5記載のオイルパン構造。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項記載のオイルパン構造において、
    前記開閉弁は、感温部を有するサーモスタット弁であり、当該サーモスタット弁を前記第一室内に前記感温部が位置するように配置したことを特徴とするオイルパン構造。
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