JPS6036800Y2 - 動作中の軸流フアンの羽根を調整する装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は動作中の軸流ファンの羽根を調整する装置に係
り、とりわけ軽量で小型化を図るこことのできる軸流フ
ァンの羽根調整装置に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来知られている、動作中の軸流ファンの羽根を調整す
る装置は、通常、軸流ファンの羽根車のボスに挿入され
た円板状をしており、この円板は各ファンの羽根の半径
方向に突出するアームに装架された球形ピンを、円板に
形成されたみそ内に受は入れるに十分な厚みを有してい
る。

またその調整装置を動作する機構として、ウオーム歯車
とラックの組合せ機構が用いられている。

しかしながら、このような従来の調整装置は、重量が大
きく、比較的高価であり、しかも大きなスペースを必要
とした。

また、従来の調整装置は、大きな回転質量を有している
ので、釣り合いに関する厳しい条件を満すことが必要で
あった。

さらに従来の調整装置における欠点は、軸受手段に大き
な負荷が作用することであった。

〔考案の目的〕

本考案はこのような点を考慮してなされたものであり、
小型、軽量で回転モーメントの小さい、動作中の軸流フ
ァンの羽根を調整する装置を提供することを目的とする
。

〔考案の概要〕

本考案は軸流ファンの駆動軸に連結された羽根軸に回動
可能に保持された複数の軸流ファンの羽根の角度を動作
中において調整する装置であって、前記羽根の取付下端
には軸受ハウジングが形成され、この軸受ハウジング内
には、面取り制限面を有するスラスト軸受が、これと同
一傾斜角の面取り制限面を有し軸受ハウジング内に固着
されたささえリングに対し前記両面取り制限面を当接さ
せて配設され、かつ先端にフランジ面を有する羽根軸が
前記スラスト軸受に嵌合されて挿入され、この羽根軸の
先端のフランジ面と軸受ハウジングとの間には波板状の
ばね座金が配設されていることを特徴としている。

本考案によれば、軸流ファンが停止している時は、ばね
座金によりファンの羽根車の位置決めに必要な軸向き圧
力が与えられ、軸流ファンが回転中においては、ばね座
金の弾性変位量が小さいため、羽根車に作用する大きな
遠心力によりばね座金の圧力が解放され、スラスト軸受
およびささえリングの面取り制限面の間の滑り運動が容
易に行われる。

これにより、軸流ファンの羽根を動作中に調整すること
ができる。

考案の実施例 以下、図面を参照して本考案の実施例について説明する
。

図において、符号１は例えば工業用プラントからのガス
を排気するための軸流ファンを集合的に示す。

２，２′は、羽根軸２ａのまわりに回転した前と後との
、９０°の角度差のある２つの異なる位置におけるファ
ンの羽根を示す。

２ｂは各ファンの羽根の保持手段を示し、この実施の態
様におけるその軸は、ボス３ａに装着されるとともに、
前記羽根軸２ａの外端部のまわりに回動し得るようにな
されている。

従ってファンの羽根は、前記羽根軸２ａのための穴が設
けられた羽根カバー１３ａにより閉鎖された、軸受ハウ
ジング１３に付加形成されている。

前記軸受ハウジング１３内には面取り制限面を有するス
ラスト軸受１５が設けられており、本考案に従うこの軸
受は、同様にこれと同一傾斜角の面取り制限面が設けら
れたささえリング１５ａと協働する。

本考案に従う新規にして改良された装置は、その軽量な
構造、軸方向における構造寸法の小さいこと、およびＧ
Ｄ２の値の小さいこととのために、上記設計の単一の軸
向き軸受によって、前記の調整および軸受の問題を解決
し得ることが確認されたのである。

第１ａ図に示すように、羽根軸２ａの先端にはフランジ
面が形成され、このフランジ面と軸受ハウジング１３と
の間に波板状のばね座金１６が配設されている。

これにより、軸流ファンの羽根車１が停止している時は
、ばね座金１６によりファンの羽根車１の位置決めに必
要な軸向き圧力が与えられる。

また、軸流ファンの回転中においては、ばね座金１６の
弾性変位量が小さいため、羽根車１に作用する大きな遠
心力によりばね座金１６の圧力が解放され、スラスト軸
受１５およびささえリング１５ａの面取り制限面の間の
滑り運動が容易に行われる。

符号４は本考案に従う回し金部材５のためのささえ手段
を示し、前記部材は、壁部５ａ、５ｂと５ｃで示される
取付部とを備えた圧縮空気箱である。

圧縮空気箱の１つの壁部５ｂは、弾性気密材料、例えば
プラスチック、またはなめし皮製のダイヤプラムである
。

回し金部材５、すなわち圧縮空気箱は、圧縮空気管６に
接続されており、７はその管のための接続取付具を示す
。

往復矢符１０の方向における軸方向変位はばね８の作用
に抗して生ぜしめられ、またその変位中の動作は、ピン
９によって制限される。

前記ばね８は、回し金部材の外側壁部５ａと軸流ファン
の羽根車のためのハウジング１１との間に配置されてい
る。

符号１７は、ファンの羽根車のまわりに慣用の円筒形ケ
ーシングを示す。

ファンの羽根２を調整するための本考案に従う装置は、
第１図および第２図における２つの異なる整定位置にお
いてそれぞれ示されている。

図示の第一の位置におけるファンの羽根は２で示されて
おり、また９００旋回した後の位置におけるそのファン
の羽根は２′で示されている。

第１ａ図は、ファンの羽根２の羽根、羽根軸２ａの一部
、つりあい素子１４、およびささえリングと協働するス
ラスト軸受１５の関係配置を拡大して示したたものであ
る。

また、第３図は単純化された図であり、羽根軸１８．１
９．２０を単に変化させることによって、著じるしく能
力の相違する、各タイプ■。

■、■を得る安価な手段を示している。

さらに他の部分、即ちケーシング１７はファンの動作中
の調整に対応する如くされ、かつ標準化されている。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示す説明図で、第１図は本
考案による装置の上部を断面で示した路線図、第１ａ図
はファンの羽根の特殊装架方を示す拡大図、第２図は９
０°回転した整定位置におけるファンの羽根を示す図、
第３図は標準素子より成る軸流ファンを製造するための
方法を示す図である。 １・・・・・・軸流ファン、２，２′・・・・・・異な
る整定位置におけるファンの羽根、２ａ・・・・・・羽
根軸、２ｂ・・・・・・羽根軸のための保守手段、３・
・・・・・軸流ファンの駆動軸、３ａ・・・・・・軸流
ファンのボス、４・・・・・・回し金部材のささえ手段
、５・・・・・・回し金部材、５ａｔ５ｂ・・・・・・
回し金部材の壁部、５ｃ・・・・・・回し金部材の取付
部、６・・・・・・圧縮空気管、７・・・・・・圧縮空
気管の接続取付具、８・・・・・・ばね手段、９・・・
・・・回し金部材の制御ピン、１０・・・・・・回し金
部材の軸向き動作方向、１１・・・・・・軸流ファンの
羽根車のケーシング、１２・・・・・・調整腕、１２ａ
、１２ｂ・・・・・・調整腕の保持ボルト、１３・・・
・・・羽根カバーを備えた軸受ハウジング、１３ａ・・
・・・・羽根カバー、１４・・・・・・つりあい素子、
１５・・・・・・面取り制限面を有するスラスト軸受、
１５ａ・・・・・・面取り制限面を有するスラスト軸受
のささえリング、１６・・・・・・ばね座金、１７・・
・・・・ファンの円筒形ケーシング、１Ｂ、１９．２０
・・・・・・軸流ファンの羽根軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸流ファンの駆動軸に連結された羽根軸に回動可能に保
   持された複数の軸流ファンの羽根の角度を動作中におい
   て調整する装置において、前記羽根の取付下端には軸受
   ハウジングが形成され、この軸受ハウジング内には、面
   取り制限面を有するスラスト軸受がこれと同一傾斜面の
   面取り制限面を有し軸受ハウジング内に固着されたささ
   えリングに対し前記両面取り制限面を当接させて配設さ
   れ、かつ先端にフランジ面を有する羽根軸が前記スラス
   ト軸受に嵌合されて挿入され、この羽根軸の先端のフラ
   ンジ面と軸受ハウジングとの間には波板状のばね座金が
   配設されていることを特徴とする装置。