JPS6035194Y2 - 電気カ−ペツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気採暖器として使用する電気カーペットの改
良に関する。

従来、電気カーペットは熱プレスにより所定のパターン
でミゾを成形した硬いフェルト地と、ミゾに沿って配位
固定される発熱線および温度検知線と、発熱線および温
度検知線をフェルトのミゾに固定する粘着テープと、フ
ェルト地とカーペット上地とを接着する接着層より構成
されていた。

しかしながら、従来の問題点として、 （１）フェルト地のミゾに沿って発熱線や温度検知線を
配位固定する粘着テープ粘りが百個所以上となり、膨大
な時間と人手を要し、量産性に乏しい。

（２）熱プレスで成形されたミゾは浅いため、粘着テー
プで発熱線や温度検知線をミゾの中に配位固定しても、
ミゾから浮き出してしまう。

その結果、フェルト地とカーペット上地とを接着する加
圧工程において、ミゾから浮き出した発熱線あるいは温
度検知線が変形してしまうため特性上好ましくない。

（３）発熱線および温度検知線の最外かくは、絶縁被覆
層がコーティングされているが、一般に塩化ビニルのよ
うな樹脂が使用されるため、フェルト地あるいはカーペ
ット上地との接着性は全く得られず、そのため発熱線周
囲にギャップが生じ、カーペット上地側への熱伝導が劣
る欠点があった。

（４）フェルト地とカーペット地を接着する接着剤がゴ
ム系で有機溶剤を使用するため、作業時の安全性の点と
接着時間に多く費す他に、場所によって接着強度のバラ
ツキが大きかった。

本考案は、以上述べたような欠点を考慮してなされたも
ので、最外かくに熱融着性被覆層をコーティングした発
熱線および温度検知線とを熱融着性フィルム層に予め熱
融着させた接着ユニットと予めミソを成形していないフ
ェルト地と、カーペット上地とから戊る構成にすること
によって、著しく作業性を改善し、フェルト地のミゾか
ら浮き出しがないため接着工程の加工時に発熱線あるい
は、温度検知線の局部的な変形がなく、接着性の向上に
よるカーペット上地側への熱伝導性の向上および無公害
で均一な接着強度を有する電気カーペットを提供しよう
とするものである。

以下、本考案の実施例につき図とともに詳細に説明する
。

第１図は、電気カーペットの一部切り欠いた断面図を示
したもので、フェルト地１とカーペット上地２とが発熱
線１と温度検知練土とを９０〜１３０℃に融点を有する
０、０４〜０．３ｍｍ厚の熱融着性フィルム層５例えば
ポリエチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル、低融点ナイ
ロンなどの樹脂に予め所定のパターンで配列固定した接
着ユニット５′により接着固定されている。

フェルト地１は軟質あるいは半硬質に作られており、フ
ェルト地１とカーペット上地２とを接着ユニット５′に
より接着する熱プレス工程時に加圧された際、発熱線主
あるいは温度検知練土のパターン通りミゾ６が同時に成
形される。

発熱線１は電気カーペットの使用時に局部異常過熱をし
た際その熱により融解して発熱抵抗線７例えば細い銅線
と異常過熱検知線８例えば銅箔とが短絡することにより
、発熱抵抗線７に流れる電流を遮断する制御回路と組合
せて温度フユーズ的役割をする結晶性高分子層９例えば
ナイロン１１、ナイロン１２、ポリフッ化ビニリデンな
どを発熱抵抗線７の外周囲に被覆し、更に絶縁被覆層１
０例えば塩化ビニルをコーティングし、絶縁被覆層１０
の外周囲に熱融着性フィルム層５あるいはフェルト地１
と熱融着可能な９０〜１３０°Ｃの融点を有する熱融着
性被覆層１１例えばポリエチレン、ポリエチレン−酢酸
ビニル、低融点ナイロンなどの樹脂を０．１〜０．５ｍ
ｍの厚さにコーティングした構成から成る。

温度検知線４は発熱線３から発熱された熱を設定温度に
制御するために設けられたもので、芯線１２例えばガラ
ス芯、テトロン芯などの外周囲に例えばナイロン１１、
ナイロン１２、塩化ビニルに界面活性剤を添加してイン
ピーダンスの温度変化を大きくしたいわゆる高分子感温
体である感熱層１３を介して温度検知電極１４．１４’
を巻き、更に絶縁被覆層１０′例えば塩化ビニルをコー
ティングして絶縁被覆層１０′の外周囲に熱融着性フィ
ルム層５あるいはフェルト地１と熱融着できるような９
０〜１３０°Ｃに融点を有する０、１〜０．５ｒｒａ厚
の熱融着性被覆層１１′例えばポリエチレン、ポリエチ
レン−酢酸ビニル、低融点ナイロン樹脂などをコーティ
ングした構成から戊る。

発熱線３および温度検知線４を所定のパターンに固定す
る方法は第２図に示すように所定のパターンに作られて
いる治具１５に発熱線３および温度検知練土を配位した
後、熱融着性フィルム層重を乗せ、熱融着性フィルム層
ｉ側より加熱加圧することによって発熱線ｌおよび温度
検知練土の最外かくにコーティングしである熱融着性被
覆層１１．１１’が熱融着性フィルム層５と熱融着され
接着ユニットにが得られる。

熱融着された接着ユニット５′は予めミゾを成形してい
ないフェルト地とカーペット上地との間に置き、熱プレ
スか熱ロールなどの方法で加熱加圧されることにより、
熱融着性フィルム層を融解後、自然冷却すればフェルト
地とカーペット上地とが接着完了する。

また、発熱線や温度検知線の最外かくにコーティングさ
れている熱融着性被覆層も加熱加圧された際に融解する
ことからフェルト地やカーペット上地との接着性が従来
以上に向上する。

第１図の熱融着性フィルム層５は第２図に示す単−成分
のものでも良いが第３図に示すように金属箔１６例えば
アルミ箔の両面に熱融着性フィルム層５例えばポリエチ
レン、ポリエチレン−酢酸ビニル、低融点ナイロン樹脂
などをラミネートしたフィルムでも良く、所定のパター
ンを有した発熱線３および温度検知線４は熱融着性被覆
層１１．１１と熱融着し得る。

以上のように、本考案の電気カーペットの構成によれば
、フェルト地を熱プレスによりミゾ成形する工程と、発
熱線および温度検知線をフェルト地のミゾに配位固定す
るための粘着テープ止めをする工程が省略することがで
きるから作業性が著しく向上し、フェルト地が予めミゾ
成形されていないため従来のようにフェルト地のミゾか
ら浮き出した発熱線や温度検知線が接着加圧工程時に変
形することもなく、接着工程の加熱加圧時に同時成形さ
れ、フェルト地とカーペット上地との接着に熱融着性フ
ィルム層を使用していることから、無公害で１〜２分間
という短時間で接着が完了腰均−な品質の電気カーペッ
トを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電気カーペットの構成を示す一部切欠
いて示す斜視図、第２図は熱融着性フィルム層に発熱線
および温度検知線を配位固定する接着ユニット作成断面
図、第３図は第２図と同じ接着ユニットの別の実施例断
面図を示す。 １・・・・・・フェルト地、２・・・・・・カーペット
上地、１・・・・・・発熱線、４・・・・・・温度検知
線 ５・・・・・・熱融着性フィルム層 ５ ｐ・・・
・・・接着ユニッ）、１１．１１′・・・・・・熱融着
性被覆層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 最外かくに熱融着性被覆層１１．１１’をコーティング
   した発熱線主と温度検知線工とを予め熱融着性フィルム
   層５に熱融着させた接着ユニット５’と前記接着ユニッ
   ト１１により接着されるカーペット上地２および予めミ
   ゾ加工されていないフェルト地１とからなることを特徴
   とする電気カーペット。