JPS603423Y2 - 電動操作機における位置検出用カム装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電動操作機において弁等の全開、全開の位置
を検出するためのリミットスイッチを操作する位置検出
用のカム装置に関する。

電動操作機は弁等の所望の開閉位置で止めるために弁の
位置を検出して駆動電動機を運転ないし停止させる信号
を出す必要がある。

この信号を発生するリミットスイッチを操作するカム装
置は正常運転に入るまでにしばしばリミットスイッチの
動作点を調整するためにカムの動作位置、動作範囲を調
整する必要が生ずるので、容易に調整できることが望ま
れる。

従来はカム装置の側方に配置された機器との関係から第
１図および第２図に示すように、カム板１の動作位置を
大幅に調整する場合は、先ずカム板１をカム支持円板２
に取り付けているねじ３を緩め、カム支持円板２の全周
に設けられているねじ３取付穴４を利用して所望の位置
に付は換え、次にセットねじ５により微調整を行ってい
た。

特にリミットスイッチを１度働かせて後、所望の範囲だ
けその状態を保持しその後リミットスイッチを釈放する
必要がある場合には、従来の構造では動作範囲の異る多
種類のカム板１を用意して取り換えたりカム板１を現物
合せにて加工する必要があった。

即ち従来の構造ではカム板１の取り付は現物合せ加工に
多くの手段を要し、またカム板の部品の標準化を阻害す
るという次点があった。

この考案は前記の欠点を除去し、多種類のカム板を用意
して取り換えたり場合によっては現物合せ加工の必要が
なくかつ微調整を含めて動作位置、動作範囲を任意に容
易に調整できるカム板を備えた電動操作機における位置
リミットスイッチ用カム装置を提供することを目的とす
る。

この考案は前記の目的を遠戚するために、要するに、１
のリミットスイッチに対応する１のカム板に関して、こ
のカム板の外周面円弧長さとこの外周面のカム軸に対す
る円周方向相対位置とを容易に調整可能となるように、
カム板はほぼ扇状の複数の調整カム板からなり、特に皿
ばねを介した調整ナツトを緩めて隣接する調整カム板の
円周方向相対位置を手作業で調整する際、隣接する調整
カム板の間にばね力による摩擦を発生させて調整カム板
の勝手な動きを防いで確実な調整ができるようにしよう
とするものである。

以下、この考案の実施例を図面にもとすいて説明する。

第３ａ図、第３ｂ図および第４図に示すように、電動操
作機の出力軸（図示せず）に連動して回動するカム軸３
１の外周面上に反駆動側端面側よりナツト３２、外周部
にローレットが施されたドーナツ状の調整ナツト３３、
皿ばね３４、座金３５、外周直径が座金３５の直径に略
等しい中空のブツシュ３６、複数枚の調整カム板３７、
ブツシュ３６、複数枚の調整カム板およびカム軸３１の
外周部に設けられた円周方向の凹状溝に挿設されたＣ字
状止め輪３８が隣接して配設されている。

前記２個所に配設された複数枚の調整カム板３７は支持
部にカム軸３１が緩挿される挿通穴３９が設けられ、略
扇状の形状をなし、開度カム軸３１の回動に伴って前記
扇状の複数枚の調整カム板３７の外周部４０がリミット
スイッチ４１の操作部４２を押圧するように配設されて
いる。

前記リミットスイッチ４１は弁等が例えば開状態にある
か、閉状態にあるか、あるいは電動操作機の運転に伴っ
て所望の開動作または閉動作が完了したか否か等を検出
するために前記２個所に配設された調整カム板３７と対
向して静止部に取り付けられている。

２個所に配設された調整カム板３７はこの実施例におい
てはそれぞれ３枚づつ重ねて形成され、扇状の調整カム
板３７の外周部４０と支持部との中間付近の一辺部４３
を切欠くことによって形成された舌状の凸状部４４を隣
接する調整カム板３７との間にばね力を生ずるように僅
か曲げて形成されている。

前記実施例において調整カム板３７の動作位置、動作範
囲を調整する場合には調整ナツト３３を指先で緩め、例
えば第３ａ図においてＰ矢印で示す方向に、また第３ｂ
図においてＱ矢印で示す方向に、開度カム軸３１に対し
て調整カム板３７を点線で示す位置から実線で示す位置
へ回動させて調整すればリミットスイッチ４１の動作開
始位置、動作終了位置を調整することができ、また３枚
の調整カム板３７をその外周部４０が連続した外周面を
形成するように第３ａ図について角度αで示す操作面の
角度αを増減することによってリミットスイッチ４１の
動作範囲を調整することができる。

この実施例においては個々の調整カム板３７の外周部４
０の操作面の角度αは略９０’に形成されているので３
枚組合せた操作面の角度αは無段階に９０’〜２７０°
の範囲で調整できることになりじゅうぶんである。

またカム軸３１は調整カム板３７の支持部に設けられた
挿通穴３９に緩挿されているので調整ナツト３３を緩め
れば調整カム板３７を指先で相互に容易に回動して調整
することができる。

また皿ばね３４と、調整カム板３７に設けられた凸状部
４４のばね力は、調整作業中に適当なまさつ力を付加さ
せるので、他の調整カム板３７の調整作業の影響による
調整カム板３７の方向ずれを防止できる。

調整が終ったら調整ナツト３３を指先でじゅうぶん締付
ければ調整作業は完了する。

皿ばね３４は調整ナツト３３の締めつけ力の個人差を充
分吸収する効果がある。

また調整カム板３７に設けられた凸状部４４のばねは固
定後においても調整カム板３７の方向ずれ防止力を加算
する効果がある。

リミットスイッチ４１を所望位置で１度だけ動作すれば
よい場合には調整カム板３７は３枚を重ねたまま１体物
としてより簡単にとり扱ってよいことは特に説明不要の
域である。

以上述べたように、この考案によれば電動操作機におけ
る位置リミットスイッチ用カム装置を前記のように構成
したので、多種類のカム板を用意して取り換える必要は
なく、リミットスイッチの動作位置、動作範囲を無段階
に任意にかつ指先で容易に調整できるという効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電動操作機における位置検出用カム装置
の要部を示す正面図、第２図は第１図の側面から見た部
分縦断面図、第３ａ図はこの考案に係る電動操作機にお
ける位置検出用カム装置においてリミットスイッチが不
動作状態の場合を示す正面図、第３ｂ図は第３ａ図にお
いてリミットスイッチが動作状態の場合を示す正面図、
第４図は第３ｂ図の側面から見た部分縦断面図である。 ３１・・・・・・カム軸、３７・・曲調盤カム板、３９
・・・・・・挿通穴、４１・・・・・・リミットスイッ
チ、４２・・同操作部、４３・・・・・・−辺部、４４
・・・・・・凸状部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁等を開閉するための電動操作機の出力軸に連動して回
   動するカム軸にその回転位置を検出するためリミットス
   イッチを動作させるカム板が装設されたカム装置におい
   て、前記１のリミットスイッチに対応する１のカム板は
   支持部に前記カム軸が緩挿される挿通穴を有する略扇状
   の複数枚の調整カム板からなり、この相互に隣接する調
   整カム板との間にばね力を生ずるように調整カム板の外
   周部と前記支持部との中間付近の一辺部に舌状の凸状部
   を設けてこの凸状部を僅か軸方向に曲げ、前記複数板の
   調整カム板の外周部が形成する連続した外周面の円弧長
   さが調整可能でかつ前記外周面の前記カム軸に対する円
   周方向相対位置が調整可能となるよう前記調整カム板を
   皿ばねを介して前記カム軸の軸方向に調整ナツトで押圧
   したことを特徴とする電動操作機における位置検出用カ
   ム装置。