JPS6033849Y2 - 化粧用コンパクト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧用コンパクトに係り、特に化粧品を充填す
るドラム形凹所部分を別部品とし、これを取換可能に容
器箱体に組込むことにより容器体を構成すると共に、解
錠時、該解錠動作に関連させて弾性体を変形させ、該変
形により自動的に蓋体をある程度開かせることにより解
錠操作を停止しても閉蓋状態に戻ることのないようにし
た開蓋操作の便宜な化粧用コンパクトを提供することを
目的とする。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明する。

各図において、１は角形の容器箱体、２は該容器箱体１
に組込まれこの容器箱体１とで容器体を構成するドラム
台、３はヒンジ４にて前記容器箱体１に一端を枢止され
た蓋体である。

容器箱体１は、後部にヒンジ４形威用の通し孔５を有す
る突出体６を設けて前面及び周縁一部の頂壁７を残して
上面の大部分を解放した扁平な角形の形状であり、前記
頂壁７の前部端縁は寸法ｔだけ図示のように切欠かれ、
且つその中央部は内側に凹んでおり、又底壁の前端縁中
央部には係止用の切起し８を設けている。

さらに後部中央には、頂壁７に開口する部屋９が設けで
ある。

この部屋９は球状の弾性体１０を格納するもので前面側
のみが開放され、定常時において弾性体１０は該前面開
放部から半分程露出する状態で格納されている。

具体的には、弾性体１０は点Ａにて接着剤により容器箱
体１に一点固着されるか、またはピン等の適宜の係止具
で係止されて格納される。

ドラム台２は上面に化粧品充填用のドラム形凹部１１を
凹設し、さらに前面上部に止め金相の係合穴１２を穿ち
、且つその下方に摘み１３を突設した角形のもので、前
記容器箱体１の前面解放部から装脱自在に挿入組込まれ
て該容器箱体１とで容器体を構成する。

蓋体３は、後部裏面の両端部から、前記容器箱体１の突
出体６左右の切欠き部に嵌合し且つ通し孔５に連通ずる
通し孔５′を有するヒンジ４形威用の突出体１４を垂設
し、また前記裏面中央部からは前記ドラム台２の係合穴
１２に係嵌して止め金を形成する係合突起（図示せず）
を下端背面に設けた係合部材１５を垂設している。

上記構成になる本考案コンパクトにおいて、ドラム台２
を容器箱体１に組込むには、ドラム台２の後部端面を容
器箱体１頂壁５の前部端縁に当て、その状態で下方に落
ろし、ドラム台２の底面で切起し８を押えながら容器箱
体１に挿入すればよい。

ドラム台２が規定の位置迄挿入されると該ドラム台２の
前面端が切起し８の内側に位置するので、切起し８は復
帰しドラム台２の前面端を係止しその抜は出しを防止す
る。

この状態で蓋体３を閉蓋すれば、第２図ａのように係合
部材１５の係合突起はドラム台２の係合穴に係嵌し止め
金が施錠するので閉蓋状態が保持される。

この場合、ドラム台２の前面を軽く押え、球状の弾性体
１０が図示のように稍々押圧された状態で閉蓋されるよ
うにしておくことにより、弾性材１０の復元力が施錠力
として作用するので、閉蓋は安定的に保たれる。

次に開蓋するには、ドラム台２の摘み１３を持ち該ドラ
ム台２を弾性体１０の弾力に抗して内側に押込む。

すると係合穴１２は係合突起から外れ止め金が解錠する
。

このとき弾性体１０は前記ドラム台２による押圧により
変形するが、その変形は部屋９の頂壁７開口に逃げて変
形することになるので、この変形により蓋体３は自動的
にある程度開かれることになる。

従って、解錠後ドラム台２の押し操作を止めても施錠さ
れず、蓋体３が閉蓋状態に戻ることはない。

この後は蓋体３を軽く開けることにより完全に開蓋する
ことができる。

従来のこの種止め金部を押圧して解錠する方式のコンパ
クトにおいては、押圧により解錠しても押圧を止めれば
再び施錠状態に戻るものがあり、この場合押圧状態を続
けながら開蓋操作をしなければならない不都合がある。

そこで、これを避けるため止め金の係合突起に弾性変形
機能を与える構造が採用されるが、この場合故障しやす
くまた寿命に難点がある。

しかし、上述のように本考案においては、解錠時弾性体
１０により蓋体３を自動的に施錠状態に戻らない程度ま
で押し上げるので、係合部材１５に弾性変形機能を付与
する機構とする必要がなく、従来の不都合が解消できる
。

しかして弾性体１０は球状の簡易なものであり、更に容
器箱体１、ドラム台２、蓋体３は止め金部を含め合成樹
脂材による成形にて一体に構成できるので、低コストで
提供できる利点があり、しかも弾性体１０は開蓋のたび
に縦方向に変形を繰り返されるので劣化しない有利さが
ある。

更に又、ドラム台２は容器箱体１には装脱自在の取換え
可能な取付けなので、多種な化粧品を揃えておく場合に
はその分のドラム台２を用意すればよく、容器箱体１と
蓋体３のケース部分は１組ですむので経済性が高い。

上記実施例では、ドラム台２に設ける止め金の一方とし
て係合穴１２を示したが、これは係合突起を突出させた
ものであってもよく、また容器箱体１の部屋９と弾性体
１０は１組を示したが、これも２組以上設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の化粧用コンパクトの分解斜
視図、第２図は同実施例を組立てた場合の第１図Ａ−Ａ
線断面図で、ａ図は閉錠時またｂ図は開錠時の図である
。 １・・・・・・容器箱体、２・・・・・・ドラム台、３
・・・・・・蓋体、９・・・・・・部屋、１０・・・・
・・弾性体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後部に蓋体３枢支用のヒンジ４を有し、前面及び頂壁の
   一部７を残して上面の大部分を開放した箱状となし、前
   記頂壁７の前端縁を適宜寸法を欠截し、また底壁の前端
   部に切起しによる係止片８を設け、更に後部には前面側
   を開放し且つ頂壁７に開口する部屋９を設けて容器箱体
   １を形威し、一方上面に化粧品充填用のドラム形凹部１
   １を凹設し且つ前面に前記蓋体３の止め金柑係合部材１
   ５下端の係合突起と係合する係止部１２及び摘み１３を
   設けて前記容器箱体１の前面開放部から取換え可能に挿
   入組込まれて該容器箱体１とで容器体を構成するドラム
   台２を形威し、前記容器箱体１の部屋９に、閉錠時前記
   ドラム台２より圧迫され稍々変形してドラム台２に施錠
   力を与え、解錠時手動で押込まれるドラム台２により押
   圧変形されて蓋体３を押上げ開蓋させる弾性体１０を格
   納してなる化粧用コンパクト。