JPH062570Y2 - 化粧用コンパクト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は小形携帯用の化粧用コンパクトに関する。

「従来の技術」 この種コンパクトは説明するまでもなく、化粧品を充填
した化粧品皿の上面部に止め金で施錠可能に片開きの蓋
を設け、全体を扁平かつ小形に形成して携帯に都合のよ
い形状とし、そして蓋の裏面に鏡を取付けて化粧に便な
構成としている。

「考案が解決しようとする課題」 この種コンパクトでは、化粧品は通常消耗しつくすまで
使用され、随意化粧品が交換できるような構成にはなっ
ていない。このため、異種または異色の化粧品を用意す
るときは別個のコンパクトを揃える必要がある。

本考案は、化粧品充填専用の中皿を設け、この中皿を外
皿に随意交換可能に内設する構成とし、所要の中皿をそ
揃えれば本体部は１組ですむ経済性の高い化粧用コンパ
クトを得るにある。

「課題を解決するための手段」 本考案の化粧用コンパクトは、前部側に、上面の天板５
及び前面の周壁６にそれぞれ天窓７及び前面窓８を設け
た格納用空所９を形成し、かつ底壁10に偏心した周を画
くようにとびとびに取付け用の係合孔11を開孔した外皿
１と、前記前面窓８から外方に突き出る押釦12を持つ押
釦部材13及び、その背後にあって前面から係合突起14を
突設した係合板15の一体物をばねで常時前面側に付勢支
持して前記空所９に格納配置された可動係合部材２と、
底部周縁からとびとびに垂下する係合脚16を有し、これ
ら係合脚16を前記係合孔11に挿入係合して外皿１内に偏
心して内設された交換可能な化粧品充填用の中皿３と、
前記外皿１上面部に後部を枢着して片開き可能に配設さ
れ、前部裏面から前記天窓７を通して前記係合突起13に
係合する係合突起17を垂下した蓋４とで構成するもので
ある。

「作用」 上記において、常時は第１図に示すように、中皿３は係
合脚16を係合孔11に挿入係合して外皿１内に内設されて
おり、また蓋４は閉蓋し、この状態で蓋４は係合突起17
が係合突起14に弾着的に係合して施錠されている。

ここで、化粧時には押釦12を後方に押込み、この押込み
で係合板15を同体に後方に移動させて係合突起14と17の
係合を解き、即ち止め金を解錠して蓋４を開蓋すればよ
い。また中皿３を交換するときは、この中皿３を強制的
に上方に持ち上げて係合を外し、交換すればよい。

「実施例」 以下図面を参照して一実施例を説明するに、本考案の化
粧用コンパクトは、底壁10に偏心した円周を画くように
とびとびに係合孔11を開孔した外皿１と、この外皿１前
部の格納用空所９にばねで前面側に付勢して配置された
可動係合部材２と、係合脚16を前記係合孔11に挿入して
外皿１に内設された交換可能な化粧品充填用の中皿３及
び、前記外皿１上面に配設される片開きの蓋４とからな
る。

外皿１は扁平な丸皿状の形状のもので、前部側に底空き
格納用空所９を形成し、この格納用空所９の上面の天板
５に天窓７を開け、また前面の周壁６上部に前面窓８を
開け、また底壁10の後部寄りによびとびに、それらをむ
すぶと偏心した円周を画くような細長な係合孔11を開孔
し、これら係合孔11の内向き孔面上部に係合突起18を突
出している。

可動係合部材２は、第３図に示すように、前記前面窓８
から外方に突き出る押釦12を前面上部から突出させた押
釦部材13の背後に、前面上部から係合突起14を突設けし
た係合板15を一体に設け、これらを係合板15両端に結合
されてその背後に位置する上面視弧状の板ばね19で常時
前面側に付勢させて前記格納用空所９に前面側から押込
み可能に配設されている。この可動係合部材２は、外皿
１底壁10前部に開けた切欠き孔から装着され、この孔は
盲板20で閉塞される。

化粧品充填用の中皿３は、前記外皿１よりかなり小さい
サイズでかつ肉薄であり、そして周壁は上部外面に摘み
となるふくらみ21を設けた２重状とし、外部周壁下端周
縁からとびとびに係合脚16を垂下し、この係合脚16下部
外面に係合突起22を設けたものであり、係合脚16を前記
係合孔11に挿入し係合突起22を係合突起18に係合して外
皿１内後部寄りに交換可能に内設してある。外皿１に内
設した状態で、中皿３の前部側には外皿１との間に指先
が入る程度の間隙23が形成される。

蓋４は、後部をヒンジ24で外皿１後部に枢着して片開き
可能に設けてあり、また前部側裏面から前記天窓７を通
して垂下する係合片25を垂設し、この係合片25下部背面
から前記係合突起14と係合して止め金を形成する係合突
起17を設けている。この止め金は板ばね19により弾着的
に係合施錠する。26は鏡である。

上記実施例で、各部は合成樹脂材で成形製作される。ま
たこの実施例で中皿３の係合脚16に弾性を付与し、取付
け孔11にやや弾着的に挿入係合させるようにすることも
できる。尚、中皿３として金属材を用いてもよい。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、化粧品充填専用の中皿３を設
け、この中皿３を外皿１に随意交換可能に内設した構成
とし、従って所要の中皿３を揃えれば外皿１、可動係合
部材２、蓋４の本体部は１組あればすむので経済性が高
い。また中皿３は底部から垂下した係合脚16を外皿１の
底壁10に開孔した係合孔11に挿入係合して取付けるの
で、交換が簡単であり何の面倒もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの一実施例の縦断面
図、第２図は同実施例の分解斜視図、第３図は同実施例
の可動係合部材の上面図である。 １…外皿、２…可動係合部材 ３…中皿、４…蓋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前部側に、上面の天板５及び前面の周壁６
   にそれぞれ天窓７及び前面窓８を設けた格納用空所９を
   形成し、かつ底壁10に偏心した周を画くようにとびとび
   に取付け用の係合孔11を開孔した外皿１と、前記前面窓
   ８から外方に突き出る押釦12を持つ押釦部材13及び、そ
   の背後にあって前面から係合突起14を突設した係合板15
   の一体物をばねで常時前面側に付勢支持して前記空所９
   に格納配置された可動係合部材２と、底部周縁からとび
   とびに垂下する係合脚16を有し、これら係合脚16を前記
   係合孔11に挿入係合して外皿１内に偏心して内設された
   交換可能な化粧品充填用の中皿３と、前記外皿１上面部
   に後部を枢着して片開き可能に配設され、前部裏面から
   前記天窓７を通して前記係合突起13に係合する係合突起
   17を垂下した蓋４とからなる化粧用コンパクト。