JPH058896Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、中皿の取り替えが容易な化粧用コン
パクト容器にかかる。

（従来技術） アイシヤドーその他の化粧料を充填した中皿を
容器本体内に取り替え可能に定着した考案の一例
として、実公昭60−10482がある。該考案の中皿
は、容器本体内に摺動可能に設けられた皿枠と該
本体の側壁との間に掛支定着されて、取り替えの
際、本体前端のプツシユピースのばねに抗した押
動で、皿枠が押し動かされて中皿の一端を前記側
壁から上方へ押し出すことにより容易に中皿を取
り出すことができるようになつている。

また該考案より構造が簡単な考案に実公昭62−
8801があり、容器本体内に中皿収納部と化粧用具
収納部とを区分する低い仕切りを設けてその上端
に中皿を掛支する突起と、これと相対する部位に
中枠とばね板を設け、中皿には該中枠に掛支する
鍔縁と、該突起に掛支する突起を下端部に設けて
なり、化粧料を充填した中皿の鍔縁を中枠の下位
にさし入れ、ばね板に抗して中皿を容器本体に押
し込め定着させるようになつている。

（考案が解決しようとする課題） 前記従来例の前者は、中皿の取り出しは簡単で
あるが皿枠、ばね、プツシユピースを要して構造
が複雑でコスト高であり、後者は構造が簡単にな
つたが、中皿の取り替えには仕切りの他方空所に
収容したブラシや刷毛を一旦、取り出さないと中
皿の鍔縁を押す指を掛ける余地がない。従つて、
操作が面倒である。

本考案は、上記従来技術の欠点を除去し、構造
簡単で操作も容易な化粧用コンパクト容器を提供
するものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、化粧料を充填した中皿を取り出し可
能に容器本体内に定着し、該化粧用具入れを弾性
材製とし、且つ中皿と接するその一側に押し面を
介して掛支片を屈曲垂設してその外面に掛支突起
を設け、該掛支突起の下位で掛支する掛支突起を
中皿側壁に設け、該中皿を該両掛支突起により掛
脱可能に掛支させてなる。

（作用） 化粧用具入れの押し面を押し下げて中皿との掛
支を外し、弾性で上方復元する該掛支片の掛支突
起が中皿の掛支突起を下から掛支して持ち上げ中
皿一側面を容器本体から外す。

（実施例） 本考案を図面により説明する。

第１図の分解斜視図において１は容器本体、２
は蓋で各蝶番部１ｃ，２ｃで連結ピン１′により
開閉回動可能に枢着される。５は中皿、６は化粧
用具入れである。

１ｂは中皿５および化粧用具入れ６の収納用凹
所、１ａは中皿５を掛支する掛支突起、１ｄは支
持壁、１d′は目隠壁で容器本体内に一体に成型立
設されて化粧用具入れ部６ｂの端面を目隠しする
ものである。１ｅは支持間〓である。３は蓋開閉
用の切欠凹所で、前記蝶番部以外の側面に設けら
れて内端に掛支突起３ａを設け、対応する蓋２の
掛支片４の掛支突起４ａが掛脱可能に掛支して閉
蓋状態を保持する。

中皿５には化粧用顔料、白粉などの化粧料を充
填し、前記収納用凹所の掛支突起１ａ，１ａ及び
化粧用具入れ６の掛支片６ａの掛支突起６a′を乗
り越えて掛支する突起５ａ，５ａを両側壁に設け
ている。化粧用具入れ６は、刷毛や紅筆などを載
せて収納する構成で、弾性材製の非対称断面形状
の一側に上端の押し面６b′を介して掛支片６ａと
化粧用具入れ部６ｂを設け、他側には掛支壁６ｃ
を曲設し、該掛支片６ａと掛支壁６ｃはやや下方
広がり且つ掛支片６ａと他の部分に比較して肉薄
に成型されて、中皿の収納用凹所への定着時に化
粧用具入れ６自体がたわむ前に掛支片６ａが弾性
変形して中皿の嵌合を容易にするようになつてい
るものである。

中皿５と化粧用具入れ６は、収納用凹所１ｂ内
に収納され、中皿は一側壁で容器本体の掛支突起
１ａ，１ａに掛支し、化粧用具入れ６，６は目隠
壁１d′を間にして左右に分かれており、各掛支片
６ａの掛支突起６a′が中皿５の突起５ａ，５ａの
上位に掛支し、掛支壁６ｃが前記支持間〓１ｅに
嵌合して容器本体に固定されている。

尚、上記図例では中皿５を２個並置した場合を
示したが、各掛支片６ａと対等に複数個設けられ
ることは言うまでもない。

上記構成の本考案は、中皿の化粧料を他の色或
いは他の種類のものと取り替える場合、化粧用具
を載せたままの状態で化粧用具入れの押し面６
b′を押し下げることにより第２図ｂに示すように
掛支片６ａの掛支突起６a′が中皿の掛支突起５ａ
を乗り越えて該掛支突起５ａの下位で掛支し、上
からの押し下げを離すと弾性により第２図ｃに示
ように掛支片６ａが上方へ復元し、中皿５を容器
本体外に持ち上げるから、直ちに取り出すことが
できる。

（考案の効果） 上記の構成、作用にかかる本考案は、中皿の取
り出しを、単に化粧用具入れの一側上面を押すだ
けの操作でできるうえ、一々化粧用具を取り出す
必要がないから従来例に比較して手間、操作がき
わめて簡単、容易である。

取り出し操作を容易にするための構成として化
粧用具入れを弾性材製の非対称形断面としただけ
で従来例のように巻きばねや板ばねを付設し、あ
るいは成型しにくい屈曲中枠の下位に一体に作成
する手間を要しない。

取り出し操作が下方押動で、掛支片の下位空間
を利用するから従来例のように、ばねの動作空間
を余分に設ける必要がなく容器本体が嵩低くな
る。

従つて構成簡単、製作容易であるからコストも
低減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案化粧用コンパクトの分解斜視
図、第２図ａは、同上容器本体と中皿、化粧用具
入れの定着状態を示す縦断面図、第２図ｂ、第２
図ｃは、中皿取り出し操作を示す縦断面図であ
る。 １……容器本体、１ｄ……支持壁、１d′……目
隠壁、１ｅ……支持間〓、２……蓋、５……中
皿、６……化粧用具入れ、６ａ……掛支片、６
b′……押し面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体の一側壁内面側に、白粉その他の化粧
   料を収納する中皿を定着掛支し、反対側壁内面寄
   りには支持壁を立設して狭小の支持間〓を設け、
   弾性材製で化粧用具入れ部の一側に押し面を介し
   て掛支片を曲設し、他方側には前記支持間〓に嵌
   合する掛支壁を垂設してなる非対称形断面の化粧
   用具入れの該掛支壁を、前記支持間〓に嵌合掛支
   するとともに他方側面の掛支片に設けた掛支突起
   を中皿の掛支突起上位に、下方移動可能に掛支し
   てなり、前記押し面の押し下げ、解放により下方
   移動した化粧用具入れの掛支突起にて中皿の掛支
   突起を持ち上げ取り出すようにしたことを特徴と
   する化粧用コンパクト容器。