JP3602651B2 - ティシュペーパ類収納容器 - Google Patents

ティシュペーパ類収納容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はティシュペーパないし該ティシュペーパ状物を収納するための収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器体上面を閉塞する蓋板に細長な透孔を穿設すると共に、該透孔を下面から合成樹脂製シートで閉塞し、又該シートの上記透孔内露出部分に、透孔長手方向に沿って切離し線を穿設し、該切離し線で形成した取出し口から、容器体内に多数折り畳んだティシュペーパ一端を突出させ、該突出部分を外方へ引出すと、次のティシュペーパの一枚一部が上記取出し口から外方へ突出するよう設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の容器は、ティシュペーパの一部を常時外方へ露出しているから、例えば病人用等として、特に衛生面の考慮を要する場合は好ましくない。
【0004】
本発明は主として医療等の分野で使用できるよう設けたものであり、請求項1記載の容器は、蓋板を設けて上記ペーパー部の収納が可能とすると共に、その蓋板の開閉も容易であるよう設けたものであり、請求項2記載の容器は、上記請求項1記載容器の解決課題のほか、上記ペーパー部収納室に気密性を持たせてペーパを清潔に保つことが可能であると共に上記蓋板開放操作が容易であるよう設けたものであり、更に請求項3記載の容器は、請求項1、又は2記載容器の解決課題を有するほか、開放された蓋板が不用意に、閉塞することがないよう設けたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として底壁外周から周壁3を起立する容器本体1と、
上記容器本体上面を閉塞する第1頂壁6の上面へ凹部8を形成し、該凹部底壁9から起立する嵌合周壁10が囲む第1頂壁部分にティシュペーパ類取出し口13を開口した閉塞部材5と、
【0006】
上記嵌合周壁10へ嵌着させた内枠部22と該内枠部との間に適当間隙を周設して上記凹部底壁の外周部上へ載置した外枠部23とを、左右両部で板バネ24,24で一体連結して、その両板バネの弾性に抗して外枠部23を上記凹部内で前進可能に形成した二重枠部材21と、
【0007】
上記凹部を形成する起立壁8a の左右両部後方に、第2頂壁33後端部の左右両部を軸止して、これ等両軸止部分を中心とする回動で上記二重枠部材上面を第2頂壁33で開閉自在に閉塞し、かつ第2頂壁33前部の左右方向中間部に、上記外枠部23の前部23a 後縁への指掛けを可能とする大切欠き34を付形した蓋板31とからなり、
【0008】
上記外枠部左右両側面の後部に、押圧板部27,27を残して小切欠き28,28を設け、該小切欠き間へ蓋板後縁の左右両部から垂設した脚板38,38を挿入させ、
【0009】
上記板バネ24,24の弾性に抗して外枠部23を前進させたとき、上記外枠部の押圧板部27,27が脚板38,38を前方押出しすることで、上記軸止部分を中心として蓋板31が開蓋可能に形成した。
【0010】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に蓋板前部の左右両側部下面から、前面下部に第1係合突条42を有するフック43,43を垂下して、外枠部23の前部23a 後面に付設した第2係合突条44,44下面へ上記第1係合突条42,42を係合させると共に、
【0011】
外枠部23の左右両部上面と、蓋板31の左右両側部下面とに第1、第2摺動突部26,41を、第1摺動突部26,26の前面へ第2摺動突部41,41の後面を接して、かつそれ等両面の少くとも一方を傾斜面として付設し、
【0012】
又、第2頂壁33下面で内枠部22上面を気密に閉塞させておき、
外枠部23を前方引出しすることで、第1摺動突部26,26が第2摺動突部41,41を介して第2頂壁33を押上げ、該押上げにより第2係合突条44から第1係合突条42が外れた後、押圧板部27,27が脚板38,38を前方へ押出可能に形成した。
【0013】
第3の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共に脚板38,38を弾性変形可能に形成すると共に、
【0014】
上記軸止部分前方の凹部形成起立壁8a 部分と脚板38,38の下部外側面とに、蓋板開放時に係合して、蓋板開放状態を保持する係合手段を付設した。
【0015】
【発明の実施の形態】
1は容器本体で、四角形状の底壁2外縁から周壁3を起立する。
上記容器本体上部は閉塞部材5で閉塞している。該部材は、容器本体上面を第1頂壁6で閉塞し、該第1頂壁外縁から上記周壁3外面へ嵌合させて短周壁7を垂下する。第1頂壁6上面へは、大きく四角形状の浅い凹部8を形成し、又該凹部底壁9から図2が示すように円形の嵌合周壁10を起立し、該嵌合周壁が囲む第1頂壁部分にはほぼ八角形状の透孔11を穿設し、かつその各角部から切離し線12を放射線状に穿設している。これ等透孔11と切離し線12とがティシュペーパ類取出し口13を形成する。尚ティシュペーパ等の取出しを容易にするため、隣合う切離し線12,12間の凹部底壁部分は図2が示すように透孔11に近づくにつれて次第に肉薄化するよう設け、上記ペーパ等の取出し時に弾性変形するよう設けている。凹部8の前部は図2が示すように中段部14に形成してもよい。
【0016】
上記凹部8内へは二重枠部材21を装着している。該部材は、既述嵌合周壁10へ嵌着させた内枠部22と、該内枠部との間に適当間隙を周設して凹部底壁9の外周部上へ載置させた外枠部23とを、左右両部で細長な板バネ24,24で一体に連結し、その板バネの弾性に抗して外枠部23は凹部8内で前進可能に、又復元可能に形成している。該外枠部の前進は、外枠部の前部23a を前方へ引くことで可能とする。
【0017】
内枠部22一部の断面および外枠部23後部の断面は、それぞれ開口部を下向きとしたコ字形状とし、内枠部は既述蓋体の嵌合周壁10の内外両面へ嵌合させ、又外枠部の後部はそのまま凹部底壁の後方部分上へ載置している。外枠部の前部23a は該前部の後縁から垂下した垂直壁25を凹部底壁9上へ載置し、該垂直壁上端から前方へ突出する外枠部上壁前部を既述中段部14の後部上へ載置している。内枠部22は外枠部23よりも高く形成しており、又外枠部23の左右両側部には第1摺動突部26,26を付設している。更に外枠部23の左右両側面の後部に、図3のように押圧板部27,27を残して小切欠き28,28を設けている。
【0018】
既述閉塞部材5の凹部形成起立壁8a の左右両部後方には、蓋板31後部の左右両側から突設したピン32,32を軸止する。該蓋板は既述二重枠部材21上面を第2頂壁33で開閉自在に閉塞し、かつ第2頂壁33前部に、外枠部23の前部23a 後縁への指掛けを可能とする大切欠き34を設けている。上記ピン32,32は、凹部形成起立壁8a 後端上部に図6が示すように上向き段部35を介して小凹部36,36を設け、該小凹部の起立面に軸穴37,37を穿設して、上記ピン先端部を回動可能に嵌合させている。そのピン32,32は蓋板31左右両側面の後端部から斜後下方へ垂設した脚板38,38の上部から突出してもよい。該脚板は既述二重枠部材21の外枠部23左右両側面後部に設けた小切欠き28,28内へ図3が示すように垂下し、外枠部23前方引出しによって、図5のように脚板38,38が押圧板部27で前方へ押出しされることで軸止部分を中心として蓋板31が回動し、開蓋するよう設ける。脚板38,38の下端後部の外側面には小突子39,39を付設し、蓋板閉塞時にあっては図3が示すように既述凹部形成起立壁8a の後部下方に縦設した溝40,40内へ係合して蓋板閉塞状態を保持し、又蓋板開蓋時には、図5が示すように、既述上向き段部35の前部内縁へ係合して開蓋状態を保つよう設けている。上記小突子39,39と溝40とが蓋板閉塞状態を保持する係合手段を、又小突子と上向き段部35とが蓋板開放状態を保持する係合手段を、それぞれ形成する。
【0019】
図1が示すように蓋板31の左右両部内面の前後方向中間には、既述第1摺動突部26,26前面へ係合させる第2摺動突部41,41を付設しており、該係合状態から外枠部23を前方へ引くことで、第1摺動突部26,26が第2摺動突部41,41を介して蓋板31を押上げする公知の押上げ機構を採用している。図示例ではそれ等第1、第2摺動突部26,41を共に山形状に形成したが、必しもその必要はなく、少くとも第1摺動突部26の前面か、ないしは第2摺動突部41の後面の、いずれかを傾斜面とすれば足りる。
【0020】
又蓋板31前部の左右両側部下面から、前面下部に第1係合突条42,42を有するフック43,43を垂下し、蓋板閉塞時に、外枠部23の前部23a 後面に付設した第2係合突条44,44下面へ上記第1係合突条42,42を係合している。
【0021】
既述脚板38,38と、第1、第2摺動突部26,41とフック43,43との関係は、外枠部23前方引出しによって、まず第1摺動突部26,26が第2摺動突部41,41を介して蓋板31を押上げ、該押上げによりフック43の第1係合突条42が第2係合突条44から外れた後、外枠部23の押圧板部27,27が脚板38,38を前方へ押圧し、該押圧によりピン32,32を中心として蓋板31が開放するよう設ける。
【0022】
該開放状態で小突子39,39が上向き段部35,35前縁へ係合して蓋板31開放状態が保持される。外枠部23の前方引出しを離すことで板バネ24,24が外枠部23を弾性復元させることとなり、よって該状態から蓋板31前部を前方へ引き、閉塞することが出来る。
上記各部材はそれぞれ合成樹脂材で一体成形している。
【0023】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするものであり、請求項1記載の容器は、容器本体1上面を閉塞する閉塞部材5の第1頂壁6上面へ凹部8を設け、該凹部の底壁9から起立した嵌合周壁10に二重枠部材21の内枠部22を嵌合させ、該内枠部との間に適当間隙を周設して凹部底壁9の外周部上へ載置した外枠部23と上記内枠部22とを左右両部で板バネ24,24で一体に連結して該板バネの弾性に抗して外枠部23を前進可能に形成し、又上記凹部8を形成する起立壁8a の左右両部後方に、第2頂壁33後端部の左右両部を軸止して、該軸止部分を中心とする回動で上記二重枠部材21上面を第2頂壁33で開閉自在に閉塞し、かつ第2頂壁33前部に、外枠部23の前部後縁への指掛けを可能とする大切欠き34を形成し、更に外枠部23の左右両側面後部に、押圧板部27,27を残して設けた小切欠き28,28内へ蓋板31後縁の左右両部から垂設した脚板38,38を挿入して、外枠部23の前進によって上記押圧板部27,27が脚板38,38 を前方へ押出しして蓋板31が開蓋可能に形成したから、上記大切欠き34を利用して外枠部23の前部23a 後縁を閉塞部材5に対して前方へ引くだけで蓋板31を開蓋できることとなり、従って容器体を下方へ押下げることなく開蓋できるから、例えば病人が柔かい布団上で開蓋操作を行う場合にも容易に開蓋することが出来、又その外枠部23は、板バネ24,24で閉塞部材5の凹部底壁9から起立する嵌合周壁10へ嵌合させた内枠部22と一体に左右両部で連結しているから、上記外枠部23を前方へ引出した後、手を離せば自動的に復元し、該状態から蓋板31を閉塞すればよく、その閉蓋も容易に行うことが出来る。
【0024】
請求項2記載の容器は、上記請求項1記載の容器の効果を有すると共に、蓋板前部の左右両側部から垂下したフック43,43の第1係合突条42を外枠部23の前方枠部分後面の第2係合突条44下面へ係合させ、かつ外枠部23の左右両部上面と蓋板の左右両部下面とに第1、第2摺動突部26,41を第1摺動突部前面へ第2摺動突部の後面を接して付設し、更に第2頂壁33下面で内枠部22上面を気密に閉塞させて、外枠部23を前方引出しすることで第1摺動突部26,26が第2摺動突部41,41を介して第2頂壁33を押上げ、該押上げにより第1係合突条42が第2係合突条44から外れた後、押圧板部27,27が脚板38,38を前方へ押出し可能に形成したから、蓋板31の閉塞を確実として容器内ティシュペーパ類を気密に保持できると共に、その蓋板閉塞が確実であるに拘らず、その閉蓋を容易に行うことが出来る。
【0025】
請求項3記載の容器は、上記請求項1又は2記載容器の効果を有するほか、蓋板軸止部分前方の凹部形成起立壁8a 部分と脚板38,38の下部外面とに、蓋板開放時に係合して該蓋板開放状態を保持する係合手段を設けたから、蓋板開放状態で容器が傾く等にしても、そのため蓋板が倒れるようなことがなく、人為的に閉蓋操作を行わない限り開蓋状態を保つことが出来る便利があり、又脚板38,38は弾性変形可能としたから、上記開蓋状態からの閉蓋操作時、脚板の弾性変形で上記係合部分からの離脱を容易とすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】開蓋状態で示す、本発明容器の斜視図である。
【図2】閉蓋状態で示す断面図である。
【図3】閉蓋時における要部拡大断面図である。
【図4】図3要部の平面図である。
【図5】図3状態から外枠部を前方引出しして、開蓋させた状態を示す、拡大断面図である。
【図6】要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
5…閉塞部材 21…二重枠部材
22…内枠部 23…外枠部
31…蓋板 38…脚板

Claims (3)

  1. 底壁外周から周壁3を起立する容器本体1と、
    上記容器本体上面を閉塞する第1頂壁6の上面へ凹部8を形成し、該凹部底壁9から起立する嵌合周壁10が囲む第1頂壁部分にティシュペーパ類取出し口13を開口した閉塞部材5と、
    上記嵌合周壁10へ嵌着させた内枠部22と該内枠部との間に適当間隙を周設して上記凹部底壁の外周部上へ載置した外枠部23とを、左右両部で板バネ24,24で一体連結して、その両板バネの弾性に抗して外枠部23を上記凹部内で前進可能に形成した二重枠部材21と、
    上記凹部を形成する起立壁8a の左右両部後方に、第2頂壁33後端部の左右両部を軸止して、これ等両軸止部分を中心とする回動で上記二重枠部材上面を第2頂壁33で開閉自在に閉塞し、かつ第2頂壁33前部の左右方向中間部に、上記外枠部23の前部23a 後縁への指掛けを可能とする大切欠き34を付形した蓋板31とからなり、
    上記外枠部左右両側面の後部に、押圧板部27,27を残して小切欠き28,28を設け、該小切欠き間へ蓋板後縁の左右両部から垂設した脚板38,38を挿入させ、
    上記板バネ24,24の弾性に抗して外枠部23を前進させたとき、上記外枠部の押圧板部27,27が脚板38,38を前方押出しすることで、上記軸止部分を中心として蓋板31が開蓋可能に形成したことを特徴とするティシュペーパ類収納容器。
  2. 蓋板前部の左右両側部下面から、前面下部に第1係合突条42を有するフック43,43を垂下して、外枠部23の前部23a 後面に付設した第2係合突条44,44下面へ上記第1係合突条42,42を係合させると共に、
    外枠部23の左右両部上面と、蓋板31の左右両側部下面とに第1、第2摺動突部26,41を、第1摺動突部26,26の前面へ第2摺動突部41,41の後面を接して、かつそれ等両面の少くとも一方を傾斜面として付設し、
    又、第2頂壁33下面で内枠部22上面を気密に閉塞させておき、
    外枠部23を前方引出しすることで、第1摺動突部26,26が第2摺動突部41,41を介して第2頂壁33を押上げ、該押上げにより第2係合突条44から第1係合突条42が外れた後、押圧板部27,27が脚板38,38を前方へ押出し可能に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載のティシュペーパ類収納容器。
  3. 脚板38,38を弾性変形可能に形成すると共に、
    上記軸止部分前方の凹部形成起立壁8a 部分と脚板38,38の下部外側面とに、蓋板開放時に係合して、蓋板開放状態を保持する係合手段を付設した
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のティシュペーパ類収納容器。
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