JPS603291Y2 - オイル戻し機構 - Google Patents
オイル戻し機構Info
- Publication number
- JPS603291Y2 JPS603291Y2 JP14484879U JP14484879U JPS603291Y2 JP S603291 Y2 JPS603291 Y2 JP S603291Y2 JP 14484879 U JP14484879 U JP 14484879U JP 14484879 U JP14484879 U JP 14484879U JP S603291 Y2 JPS603291 Y2 JP S603291Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- oil return
- return hole
- receiver
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、エンジン内部の潤滑に供されたオイルを、ク
ランクケース内からオイルパンに戻すオイル戻し機構の
改良に関するものである。
ランクケース内からオイルパンに戻すオイル戻し機構の
改良に関するものである。
上述のオイル戻しにおいて、従来、オイルパン内に回収
されるオイルを、油温により流動、制御させるものが、
例えば実開昭50−24943号公報によって提案され
ている。
されるオイルを、油温により流動、制御させるものが、
例えば実開昭50−24943号公報によって提案され
ている。
本考案は、特に、シリンダが水平に向き合って配列され
る水平対向エンジンで、中央のクランクケース下部に、
ケース内の潤滑を終えたオイルの流下路となる開口部が
設けられ、この開口部の下にカムシャフトと、該カムシ
ャフトの下を囲むようにして開口部の下に凹状のオイル
受けとが設けられ、オイル受けを介してオイルを下方の
オイルパンに戻す形式のエンジンを考案対象とするもの
である。
る水平対向エンジンで、中央のクランクケース下部に、
ケース内の潤滑を終えたオイルの流下路となる開口部が
設けられ、この開口部の下にカムシャフトと、該カムシ
ャフトの下を囲むようにして開口部の下に凹状のオイル
受けとが設けられ、オイル受けを介してオイルを下方の
オイルパンに戻す形式のエンジンを考案対象とするもの
である。
最近のエンジン内部の空間はコンパクトに設計され、ま
すます狭くなる傾向にある。
すます狭くなる傾向にある。
特に水平対向エンジン(第1図参照)は実質空間(ピス
トン及びコンロッドの移動空間、クランク及びカムの回
転半径内空間を除いた空間)は非常に少なく、ケース内
周面をすれすれにコンロッド、カム等が移動回転してい
る。
トン及びコンロッドの移動空間、クランク及びカムの回
転半径内空間を除いた空間)は非常に少なく、ケース内
周面をすれすれにコンロッド、カム等が移動回転してい
る。
このような状態でケース内にオイルが溜り始めると、ク
ランクウェーブその他の回転部分、或いは移動部分でオ
イルを攪拌する現象が生ずることになる。
ランクウェーブその他の回転部分、或いは移動部分でオ
イルを攪拌する現象が生ずることになる。
オイルにはある程度の粘性があるので、オイルを攪拌す
ることは可なりのエネルギー損失を生じ、この損失分の
エネルギーはオイルへ熱交換される。
ることは可なりのエネルギー損失を生じ、この損失分の
エネルギーはオイルへ熱交換される。
これにより急激な出力低下、及び油温上昇を引き起すこ
とになる。
とになる。
また、オイルの攪拌はオイルの性状に大きな影響を及ぼ
すことになり、これにはケース内のブローバイガスとの
混合による酸化作用の促進、或いは油温上昇による性状
変化(オイル劣化)があげられる。
すことになり、これにはケース内のブローバイガスとの
混合による酸化作用の促進、或いは油温上昇による性状
変化(オイル劣化)があげられる。
第1図で従来のオイル戻し機構を説明すると、ケース1
の内部には水平方向に往復動する一対のピストン2があ
り、ケース1の左右端にはシリンダヘッド3が固着しで
ある。
の内部には水平方向に往復動する一対のピストン2があ
り、ケース1の左右端にはシリンダヘッド3が固着しで
ある。
ケース1の下面は開口してあり、この開口にはオイルパ
ン4が固着してあり、オイルパン4にオイル5が溜めら
れている。
ン4が固着してあり、オイルパン4にオイル5が溜めら
れている。
ケース1の中央やや下部にはカム6を固着したカムシャ
フト7が軸支してあり、このカム6を囲むようにして、
コ字形のオイル受け8がケース1に設けてあり、オイル
受け8内の空間がオイル溜り9となっている。
フト7が軸支してあり、このカム6を囲むようにして、
コ字形のオイル受け8がケース1に設けてあり、オイル
受け8内の空間がオイル溜り9となっている。
そして、ケース1の中央でオイル受け8の左右に位置し
てケース1内とオイルパン4を連通する複数のオイル戻
し穴10が形威しである。
てケース1内とオイルパン4を連通する複数のオイル戻
し穴10が形威しである。
この構成では、ケース1内の摺動部の潤滑を終えたオイ
ルはケース1内部からオイル戻り穴10ヲ通過し、オイ
ルパン4に溜められる。
ルはケース1内部からオイル戻り穴10ヲ通過し、オイ
ルパン4に溜められる。
オイル受け8のオイル溜り9に溜められたオイルは、カ
ム、タペットの潤滑機能を向上させている。
ム、タペットの潤滑機能を向上させている。
しかし、オイル溜り9にはオイルを戻す穴が無いので、
一度溜められたオイルの戻りが悪くなる。
一度溜められたオイルの戻りが悪くなる。
このためオイル溜り9の下部にオイル戻り穴を開口すれ
ばオイル戻りは良好となる。
ばオイル戻りは良好となる。
しかし、低温起動時や中速走行時においてはカム、タペ
ット等の潤滑機能が低下する欠点が生じてくるものであ
り、オイル戻し機能と潤滑機能は相反するものであり、
両機能を両立できないものであった。
ット等の潤滑機能が低下する欠点が生じてくるものであ
り、オイル戻し機能と潤滑機能は相反するものであり、
両機能を両立できないものであった。
本願の考案は上述の欠点に鑑み、オイル受けに形成した
オイル戻り穴にサーモスタットを設け、オイルが高温に
なるとオイル戻し穴の面積を拡大できるようにし、エン
ジンの使用状況に応じてオイル戻し量を変動できるオイ
ル戻し機構を提供するものである。
オイル戻り穴にサーモスタットを設け、オイルが高温に
なるとオイル戻し穴の面積を拡大できるようにし、エン
ジンの使用状況に応じてオイル戻し量を変動できるオイ
ル戻し機構を提供するものである。
以下、本考案の一実施例を第2図により説明する。
前述のカムシャフト7の下方には上方に向けて開口した
]字形のオイル受け8が設けてあり、オイル受け8の内
部空間はカム8の回転を妨げない形状となっている。
]字形のオイル受け8が設けてあり、オイル受け8の内
部空間はカム8の回転を妨げない形状となっている。
このオイル受け8の下部中央には上下に貫通するオイル
戻し穴11が開口してあり、このオイル戻し穴11の下
面にはその開口を閉鎖するようにサーモスタット12が
固着しである。
戻し穴11が開口してあり、このオイル戻し穴11の下
面にはその開口を閉鎖するようにサーモスタット12が
固着しである。
この構成で、低温起動時等、低回転時等のオイルの温度
が低い場合にはサーモスタット12はオイル戻し穴11
の開口をふさぎ、オイル戻りを悪くする。
が低い場合にはサーモスタット12はオイル戻し穴11
の開口をふさぎ、オイル戻りを悪くする。
このため、オイルがオイル受け8のオイル溜り9に溜り
、カム、タペット等の潤滑を良好にする。
、カム、タペット等の潤滑を良好にする。
次に、エンジンの高速回転時などでケース1内にオイル
が残溜し始める領域において、オイルの温度が上昇する
とサーモスタット12が作動し、オイル戻し穴11の開
口断面積を大きく拡大し、オイル戻りを大きくする。
が残溜し始める領域において、オイルの温度が上昇する
とサーモスタット12が作動し、オイル戻し穴11の開
口断面積を大きく拡大し、オイル戻りを大きくする。
このため、オイル溜り9にオイルが溜らず、カム8によ
るオイルの攪拌が生じない。
るオイルの攪拌が生じない。
また、第3図は本考案の他の実施例を示すもので、第2
図においてはワックスタイプのサーモスタット12を用
いたが、この実施例では板状のサーモスタット13を用
いている。
図においてはワックスタイプのサーモスタット12を用
いたが、この実施例では板状のサーモスタット13を用
いている。
このサーモスタット13をオイル戻り穴11の下面を閉
鎖するように固着して、オイルの温度が低い時はオイル
戻り穴11を閉じ、オイルの温度が高くなると13aで
示す形状に同曲させ、オイル戻り量を大きくすることが
できる。
鎖するように固着して、オイルの温度が低い時はオイル
戻り穴11を閉じ、オイルの温度が高くなると13aで
示す形状に同曲させ、オイル戻り量を大きくすることが
できる。
本考案は上述の様に構成したので、オイルの温度が低い
時にはオイル溜りにオイルを溜めて潤滑を良好にし、オ
イルの温度が高くなるとオイル溜りにあるオイルを戻す
ことができ、オイルの攪拌を防ぐことができる。
時にはオイル溜りにオイルを溜めて潤滑を良好にし、オ
イルの温度が高くなるとオイル溜りにあるオイルを戻す
ことができ、オイルの攪拌を防ぐことができる。
このことから、オイル攪拌から生じる出力低下、温度の
上昇、オイル劣化を防止できるものであり、オイル戻し
機能とカム、タペット等の潤滑機能の相反する機能を両
立させることができる。
上昇、オイル劣化を防止できるものであり、オイル戻し
機能とカム、タペット等の潤滑機能の相反する機能を両
立させることができる。
第1図は従来のオイル戻し機能を示すエンジンの断面図
、第2図は本考案の一実施例を示す断面図、第3図は本
考案の他の実施例を示す断面図である。 1・・・・・・ケース、2・・・・・・ピストン、3・
・・・・・シリンダヘッド、4・・・・・・オイルパン
、5・・・・・・オイル、6・・・・・・カム、7・・
・・・・カムシャフト、8・・・・・・オイル受け、9
・・・・・・オイル溜り、10,11・・・・・・オイ
ル戻り穴、12.13・・・・・・サーモスタット。
、第2図は本考案の一実施例を示す断面図、第3図は本
考案の他の実施例を示す断面図である。 1・・・・・・ケース、2・・・・・・ピストン、3・
・・・・・シリンダヘッド、4・・・・・・オイルパン
、5・・・・・・オイル、6・・・・・・カム、7・・
・・・・カムシャフト、8・・・・・・オイル受け、9
・・・・・・オイル溜り、10,11・・・・・・オイ
ル戻り穴、12.13・・・・・・サーモスタット。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 シリンダが水平に向き合って配列する水平対向エンジン
で、中央のクランクケース下部に、ケース内の潤滑を終
えたオイルの流下部となる開口部が設けられ、該開口部
の下にカムシャフトが配置され、かつその下にオイルパ
ンが設けられるエンジンにおいて、上記カムシャフトの
下を囲むようにして開口部下に凹状のオイル受けを設け
、該オイル受けには、その底部に戻り穴を貫通開口する
と共に、このオイル戻り穴を閉鎖するサーモスタットを
設け、サーモスタットによりオイル戻り穴の開口断面積
を制御できるようにして、オイルの温度が低い時には開
口断面積を小さくしてオイル戻り量を少く、オイルの温
度が高い時には開口断面積を大きくしてオイル戻り量を
大きくすることができるように構成してなることを特徴
とするオイル戻し機構。 ′
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14484879U JPS603291Y2 (ja) | 1979-10-19 | 1979-10-19 | オイル戻し機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14484879U JPS603291Y2 (ja) | 1979-10-19 | 1979-10-19 | オイル戻し機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5665117U JPS5665117U (ja) | 1981-06-01 |
JPS603291Y2 true JPS603291Y2 (ja) | 1985-01-30 |
Family
ID=29376035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14484879U Expired JPS603291Y2 (ja) | 1979-10-19 | 1979-10-19 | オイル戻し機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS603291Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5911111U (ja) * | 1982-07-13 | 1984-01-24 | マツダ株式会社 | エンジンの潤滑装置 |
-
1979
- 1979-10-19 JP JP14484879U patent/JPS603291Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5665117U (ja) | 1981-06-01 |
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