JP2000045747A - エンジンのブリーザ装置 - Google Patents

エンジンのブリーザ装置

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JP2000045747A
JP2000045747A JP10211494A JP21149498A JP2000045747A JP 2000045747 A JP2000045747 A JP 2000045747A JP 10211494 A JP10211494 A JP 10211494A JP 21149498 A JP21149498 A JP 21149498A JP 2000045747 A JP2000045747 A JP 2000045747A
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oil
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Yasutake Riyuu
康武 龍
Takao Nishida
隆夫 西田
Keita Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの如何なる横倒し状態でもクランク
室に貯留するオイルの漏出を防止し得るようにした,エ
ンジンのブリーザ装置を提供する。 【解決手段】 エンジン本体1に,シリンダボア5aの
略半周に沿うブリーザ室50を形成し,このブリーザ室
50の一端部に,該室50をクランク室3aに連通する
弁孔51と,該弁孔51を開・閉する一方向弁52とを
設け,またブリーザ室50の他端部に,ブリーザパイプ
57を接続するパイプ接続孔56を設け,これら弁孔5
1及びパイプ接続孔56を,それらの少なくとも一方が
エンジンの如何なる横倒し状態でもクランク室3aの貯
留油面Sより上方に位置するように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,クランク室に発生
したブローバイガスを吸気系に還流させる,エンジンの
ブリーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,かゝるブリーザ装置として,クラ
ンク室の上部に位置するブリーザ室をエンジン本体に形
成し,このブリーザ室に,クランク室及びブリーザ室間
に連通する弁孔と,クランク室の昇・減圧に伴い該弁孔
を開・閉する一方向弁とを設けると共に,ブリーザ室を
吸気系に連通するブリーザパイプを接続したものが知ら
れている(例えば,特開平7−102934号公報参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】汎用型のエンジンで
は,その保管時などに横倒し状態にしておくことがしば
しばあり,その横倒し方向によっては,従来のブリーザ
装置では,クランク室に貯留するオイルがブリーザ室を
経て外部に漏出してしまうことがある。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,エンジンの如何なる横倒し状態でもクランク室に
貯留するオイルの漏出を防止し得るようにした,エンジ
ンのブリーザ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,シリンダボアを有するシリンダバレル及
びクランク室を有するクランクケースを含むエンジン本
体に,シリンダボアの略半周に沿うブリーザ室を形成
し,このブリーザ室の一端部に,ブリーザ室及びクラン
ク室間を連通する弁孔と,クランク室の昇・減圧に伴い
該弁孔を開・閉する一方向弁とを設け,またブリーザ室
の他端部に,ブリーザ室を吸気系に連なるブリーザパイ
プを接続するパイプ接続孔を設け,前記弁孔及びパイプ
接続孔を,それらの少なくとも一方がエンジンの如何な
る横倒し状態でもクランク室の貯留油面より上方に位置
するように配置したことを第1の特徴とする。
【0006】この第1の特徴によれば,エンジンがどの
ように横倒しにされても,前記弁孔及びパイプ接続孔の
少なくとも一方がクランク室の貯留油面の上方位置を占
めるので,クランク室のオイルがブリーザ室を経てブリ
ーザパイプへと漏出することを防ぐことができる。
【0007】また本発明は,上記特徴に加えて,クラン
クケースを,これに支持されるクランク軸の軸線と斜め
に交差する分割面で相互に接合される第1及び第2ケー
ス半体で構成し,この両ケース半体の対向面に,前記ブ
リーザ室を構成する凹部をそれぞれ形成したことを第2
の特徴とする。
【0008】この第2の特徴によれば,第1及び第2ケ
ース半体がそれぞれブリーザ室を閉じる蓋体として機能
することになり,専用の蓋体が不要となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を,添
付図面に示す本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】図1は本発明のブリーザ装置を備えたホリ
ゾンタル型エンジンの縦断正面図,図2は図1の2−2
線断面図,図3は図1の3−3線断面図,図4は上記エ
ンジンの一部破断正面図,図5は図4の5−5線断面
図,図6〜図8は上記エンジンの異なる横倒し状態を示
す作用説明図である。
【0011】図1〜図4において,符号Eはホリゾンタ
ル型エンジンを示すもので,そのエンジン本体1は,ク
ランク軸2を水平に支持するクランクケース3と,ピス
トン4が摺動自在に嵌装されるシリンダボア5aを有す
るシリンダバレル5と,ピストン4の頂面との間に燃焼
室6を画成するシリンダヘッド18とからなっている。
クランク軸2のクランク部2cは,コンロッド7を介し
てピストン4に連接され,シリンダヘッド18には吸気
弁8,排気弁9及び点火栓10が設けられる。
【0012】クランクケース3は,クランク軸2の軸線
と斜めに交差する分割面Pで接合される第1ケース半体
1 と第2ケース半体32 とから構成され,その第1ケ
ース半体31 ,シリンダバレル5及びシリンダヘッド1
8の三者は鋳造により一体に成形されて,エンジンブロ
ック1aを構成する。第1及び第2ケース半体31 ,3
2 は,複数のボルト11,11…により分離可能に接合
される。
【0013】クランク軸2は,クランク部2cの両側に
隣接して第1及び第2ジャーナル部2j1 ,2j2 が形
成されており,これら第1及び第2ジャーナル2j1
2j 2 をボールベアリング121 ,122 を介して支持
する第1及び第2軸受部13 1 ,132 が第1及び第2
ケース半体31 ,32 にそれぞれ一体に成形される。
【0014】エンジンブロック1aの,前記分割面Pと
反対側の外側面には,それとの間に動弁室15を画成す
るサイドカバー14が複数のボルト(図示せず)により
接合される。第2ケース半体32 及びサイドカバー14
には,クランク軸2の外周面に密接するオイルシール1
1 ,162 がそれぞれ装着される。
【0015】第1ケース半体31 には,第1軸受部13
1 の下方で動弁室15及びクランクケース3内部を相互
に連通する開口部30が設けられ,これによりクランク
ケース3内部から動弁室15にかけて,それらの底部に
潤滑オイルを貯留する油溜め17が形成される。
【0016】動弁室15の上部は,シリンダバレル5の
側壁内を通ってシリンダヘッド18の上方にまで延びて
おり,その動弁室15の上部は,シリンダヘッド18の
上面に接合されるヘッドカバー18aにより閉鎖され
る。動弁室15には,クランク軸2の回転により前記吸
気及び排気弁8,9を開閉駆動する動弁機構19が配設
される。
【0017】図1及び図3に示すように,動弁機構19
は,第1軸受部131 の外側でクランク軸2に固着され
る駆動タイミングギヤ20と,中間軸21に支持されて
駆動タイミングギヤ20から2分に1の減速比で駆動さ
れる被動タイミングギヤ22と,この被動タイミングギ
ヤ22の一端に連設されたカム23と,このカム23に
より揺動されるべく,カムフォロワ軸24に支持される
一対のカムフォロワ25,25と,ロッカ軸26に支持
されてそれぞれ一端を前記吸気及び排気弁8,9の弁頭
に当接させる一対のロッカアーム27,27と,これら
ロッカアーム27,27の他端に前記カムフォロワ2
5,25をそれぞれ連接させる一対のプッシュロッド2
8,28と,吸気及び排気弁8,9をそれぞれ閉弁方向
に付勢する弁ばね29,29とからなっており,カム2
3のリフト面がカムフォロワ25,25を介してプッシ
ュロッド28,28を押し上げると,吸気弁8又は排気
弁9が開き,カム23のベース面がカムフォロワ25,
25に対面すると,弁ばね29,29の付勢力で吸気弁
8又は排気弁9が閉じるようになっている。
【0018】尚,上記中間軸21及びカムフォロワ軸2
4は,エンジンブロック1a及びサイドカバー14によ
り両端部を支持される。
【0019】而して,エンジンEの組立てに際しては,
クランク軸2の第1及び第2ジャーナル2j1 ,2j2
にボールベアリング121 ,122 を装着し,これらボ
ールベアリング121 ,122 を第1及び第2ケース半
体31 ,32 の第1及び第2軸受部131 ,132 内に
嵌装して,両ケース半体31 ,32 を相互にボルト結合
する。その後,第1軸受部131 外側の動弁室15にお
いて動弁機構19を組立て,最後にサイドカバー14及
びヘッドカバー18aをエンジンブロック1aにボルト
結合する。このように,第1及び第2ケース半体31
2 を結合して,クランク軸2を確実に支持した状態
で,動弁機構19を組立てることができるので,その組
立性が良好である。
【0020】エンジンEの運転中,膨張行程や圧縮行程
により,ピストン4からコンロッド7を介してクランク
軸2のクランク部2cに荷重が加わると,その荷重を第
1及び第2ケース半体31 ,32 の第1及び第2軸受部
131 ,132 が支承することに伴い,特に両軸受部1
1 ,132 間でクランク軸2に曲げモメントが発生す
るが,その曲げモーメントは,両軸受部131 ,132
の間隔Lが狭いほど,小さい。ところで,前述のよう
に,動弁機構19を第1軸受部131 外側の動弁室15
に配設して,両軸受部131 ,132 を,動弁機構19
に何等邪魔されることなくクランク部2cの両端に隣接
させ,それらの間隔Lを最小にしてあるので,上記曲げ
モーメントを最小に抑えことができ,クランク軸2の耐
久性向上に寄与し得る。
【0021】サイドカバー14には,クランク軸2の下
方で前記駆動タイミングギヤ20により駆動される調速
用遠心ガバナー33が取付けられる。この遠心ガバナー
33は,サイドカバー14の内壁に固設された支持軸3
4に支持される回転盤35と,支持軸34に摺動自在に
嵌合する筒状のスライダー36と,このスライダー36
を挟んで回転盤35に揺動自在に軸支される複数の振り
子式遠心重錘37とで構成され,各遠心重錘37は,こ
れが遠心力により半径方向外方へ揺動するときスライダ
ー36を一方向に摺動させる作動腕37aを備えてい
る。このスライダー36が上記一方向へ摺動すると,従
来普通のように,リンク機構38を介して気化器のスロ
ットル弁(図示せず)を閉じ側へ作動し,エンジン回転
数を設定値に制御するようになっている。
【0022】回転盤35は,その回転面がクランク軸2
から離れるにつれて前記シリンダボア5aの中心線Yに
近づく傾斜姿勢に配置される。この回転盤35の外周に
は,前記駆動タイミングギヤ20に噛合する被動ギヤ4
0と,この被動ギヤ40に隣接する複数枚のオイル飛散
羽根41とが一体に形成され,これら被動ギヤ40及び
オイル飛散羽根41の下部が前記油溜め17のオイルに
浸漬されるように回転盤35は配置される。
【0023】而して,エンジンEの運転中は,クランク
軸2により遠心ガバナー33が駆動されるので,その回
転盤35の被動ギヤ40及び飛散羽根41が油溜め17
のオイルを攪拌しながら飛散させるのであるが,そのオ
イルの飛散方向は,クランク軸2から離れるにつれてシ
リンダボア5aの中心線Yに近づくように傾斜した回転
盤35の回転面に沿うことになるから,動弁機構19に
直接供給されると共に,クランクケース2の内壁に反射
して クランク軸2のクランク部2c及びジャーナル部
2j1 ,2j2 ,コンロッド7並びにピストン4周りに
も供給され,それらを潤滑することができる。
【0024】尚,クランク軸2周りやピストン4周りへ
の飛散オイルが不足するような場合には,図1に鎖線で
示すように,コンロッド7の下端に,コンロッド7の上
下動及び揺動により油溜め17のオイルを飛散させるオ
イルディッパ42を設けるとよい。
【0025】このエンジンEを,クランク軸2を鉛直に
したバーチカル態様で使用する場合には,サイドカバー
14を下向きにする。こうすると,動弁室15側に新た
な油溜めができ,この場合も遠心ガバナー33の回動盤
35は,その新たな油溜めに一部を浸漬させるので,エ
ンジンEの運転中,回転盤35の被動ギヤ40及び飛散
羽根41が新たな油溜めのオイルを攪拌しながら飛散さ
せ,前記ホリゾンタル態様の場合と同様の作用により,
動弁機構19),クランク軸2周り及びピストン4周り
を潤滑することができる。
【0026】クランク軸2の,第2ケース半体32 外に
突出する一端部には,冷却ファン44を一体に形成した
フライホイール45が固着され,クランク軸2の,サイ
ドカバー14外に突出した他端部には,作業機器A,例
えば水ポンプのロータが連結される。
【0027】図1,図2,図4及び図5において,エン
ジン本体1には,シリンダボア5aの略半周に沿うブリ
ーザ室50が形成される。このブリーザ室50は,前記
分割面Pで接合される第1及び第2ケース半体31 ,3
2 の対向面にそれぞれ形成した凹部501 ,502 によ
り構成される。このようにすると,第1及び第2ケース
半体31 ,32 がそれぞれブリーザ室50を閉じる蓋体
として機能することになるから,専用の蓋体は不要であ
り,構成の簡素化を図ることができる。
【0028】ブリーザ室50の一端部には,該室50を
クランクケース3内部,即ちクランク室3aに連通する
弁孔51と,この弁孔51をクランク室3a内の圧力脈
動に応じて開閉する一方向弁52とが設けられる。
【0029】一方向弁52は,ブリーザ室50側で弁孔
51を開閉し得るように設けられるリード弁板53と,
このリード弁板53の開き側撓み量を規制するストッパ
板54との基部を相互に重ねてビス55によりブリーザ
室50の内壁に固着して構成される。そのリード弁板5
3は,クランク室3aの昇圧時に弁孔51を開き,減圧
時に弁孔51を閉じるようになっている。
【0030】またブリーザ室50の他端部にはパイプ接
続孔56が設けられ,これに図示しない吸気系のエアク
リーナに連なるブリーザパイプ57が軽圧入により接続
される。
【0031】こゝで,上記弁孔51及びパイプ接続孔5
6は,それらの少なくとも一方がエンジンEの如何なる
横倒し状態でもクランク室3aの貯留油面Sの上方に位
置するように配置される。
【0032】またブリーザ室50の内壁には,弁孔51
からパイプ接続孔56に向かうガスの流れに直列状態で
直面する一対のバッファ壁58,59が一体に形成され
る。
【0033】さらにクランク室3aの内壁には,弁孔5
1の開口部を囲むように,2枚のバッファ壁60,61
が一体に形成される。これらバッファ壁60,61は,
クランク室3aの飛散オイルが弁孔51に飛び込むのを
極力阻止するように配置される。
【0034】図2及び図5に示すように,ブリーザ室5
0は,上記一対のバッファ壁58,59の中間部で底壁
の盛り上がり62により絞られた形状をなしており,こ
のブリーザ室50の底壁には,弁孔51側に第1オイル
戻し孔631 ,パイプ接続孔側に第2オイル戻し孔63
2 が設けられ,またブリーザ室50の側壁に,弁孔51
と並ぶ第3オイル戻し孔633 が設けられる。これらオ
イル戻し孔631 〜633 は,ブリーザ室50に溜まっ
たオイルをクランク室3aに戻すためのもので,クラン
ク室3aからの飛散オイルの浸入を防ぐべく弁孔51よ
りも遙かに小径に形成される。第1及び第2オイル戻し
孔631 〜632 は,第1及び第2ケース半体31 ,3
2 の接合対向面に形成される。その際,第2オイル戻し
孔632は,パイプ接続孔56が下向きとなるエンジン
Eの横倒し状態(図6参照)でも,そのクランク室3a
側開口端がクランク室3aの貯留油面Sの上方に位置す
るように配置される。
【0035】而して,一方向弁52のリード弁板53
は,エンジンEの運転中,ピストン4の昇降に伴うクラ
ンク室3aの圧力脈動に応動して弁孔51を開閉するの
で,弁孔51を通してクランク室3aからブリーザ室5
0へと一方向に圧力が移動し,それと共にクランク室3
aに発生したブローバイガスがブリーザ室50へ移行す
る。ブリーザ室50に移ったブローバイガスは,圧力の
低下と,バッファ壁58,59との衝突とにより,それ
に含まれる飛沫オイルを分離しながらパイプ接続孔56
側へ流れ,ブリーザパイプ57を経て,図示しない吸気
系へと還流し,混合気と共に燃焼室6に吸入されて燃焼
する。
【0036】エンジンEが,クランク軸2を水平にした
通常のホリゾンタル態様で使用される場合には,ブリー
ザ室50においてブローバイガスから分離して溜まった
オイルを第1及び第2オイル戻し孔631 ,632 を通
してクランク室3aに戻すことができる。
【0037】またエンジンEが,動弁室15を下側にし
てクランク軸2を鉛直に起立させるバーチカル態様で使
用される場合には,ブリーザ室50に溜まったオイルを
第3オイル戻し孔633 を通してクランク室3aに戻す
ことができる。
【0038】次に図6に示すように,保管等のために,
エンジンEがパイプ接続孔56を下向きにした横倒し状
態にされた場合には,弁孔51及び全てのオイル戻し孔
63 1 〜633 のクランク室3aへの開口端がクランク
室3aの貯留油面Sの上方位置を占めるので,クランク
室3aからブリーザ室50へのオイルの浸入を防ぐこと
ができる。
【0039】また図7に示すように,エンジンEが弁孔
51を下側にした横倒し状態にされた場合には,弁孔5
1がクランク室3aの貯留油面Sの下方にくるものゝ,
パイプ接続孔56が上記油面Sの上方位置を占めるの
で,クランク室3aから弁孔51を通してブリーザ室5
0に浸入したオイルは,パイプ接続孔56にまで到達す
ることはない。
【0040】さらに図8に示すように,エンジンEがブ
リーザ室50を下向きにした横倒し状態にされた場合に
は,弁孔51及び全てのオイル戻し孔631 〜633
クランク室3aの貯留油面Sの上方位置を占めるので,
クランク室3aからブリーザ室50へのオイルの浸入を
防ぐことができる。
【0041】かくして,エンジンEの如何なる横倒し状
態でも,クランク室3aのオイルがブリーザ室50を経
てブリーザパイプ57へと漏出することを防ぐことがで
きる。
【0042】本発明は,上記実施例に限定されるもので
はなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば,シリンダボアを有するシリンダバレル及びクランク
室を有するクランクケースを含むエンジン本体に,シリ
ンダボアの略半周に沿うブリーザ室を形成し,このブリ
ーザ室の一端部に,ブリーザ室及びクランク室間を連通
する弁孔と,クランク室の昇・減圧に伴い該弁孔を開・
閉する一方向弁とを設け,またブリーザ室の他端部に,
ブリーザ室を吸気系に連なるブリーザパイプを接続する
パイプ接続孔を設け,前記弁孔及びパイプ接続孔を,そ
れらの少なくとも一方がエンジンの如何なる横倒し状態
でもクランク室の貯留油面より上方に位置するように配
置したので,エンジンの如何なる横倒し状態でも,前記
弁孔及びパイプ接続孔の少なくとも一方がクランク室の
貯留油面の上方位置を占めることにより,クランク室の
オイルがブリーザ室を経てブリーザパイプへと漏出する
ことを防ぐことができる。
【0044】また本発明の第2の特徴によれば,クラン
クケースを,これに支持されるクランク軸の軸線と斜め
に交差する分割面で相互に接合される第1及び第2ケー
ス半体で構成し,この両ケース半体の対向面に,前記ブ
リーザ室を構成する凹部をそれぞれ形成したので,第1
及び第2ケース半体がそれぞれブリーザ室を閉じる蓋体
として機能して,専用の蓋体を不要とし,構成の簡素化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブリーザ装置を備えたホリゾンタル型
エンジンの縦断正面図。
【図2】図1の2−2線断面図。
【図3】図1の3−3線断面図。
【図4】上記エンジンの一部破断正面図。
【図5】図4の5−5線断面図。
【図6】上記エンジンの横倒し状態を示す作用説明図
図。
【図7】上記エンジンの別の横倒し状態を示す作用説明
図図。
【図8】上記エンジンの更に別の横倒し状態を示す作用
説明図図。
【符号の説明】
E・・・・エンジン S・・・・貯留油面 1・・・・エンジン本体 2・・・・クランク軸 3・・・・クランクケース 3a・・・クランク室 31 ・・・第1ケース半体 32 ・・・第2ケース半体 5・・・・シリンダバレル 5a・・・シリンダボア 50・・・ブリーザ室 501 ・・凹部 502 ・・凹部 51・・・弁孔 52・・・一方向弁 56・・・パイプ接続孔 57・・・ブリーザパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 慶太 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G015 AA03 AA05 BD05 BD10 BD24 BE13 BE15 BF05 BF08 CA02 CA06 CA16 DA04 EA14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボア(5a)を有するシリンダ
    バレル(5)及びクランク室(3a)を有するクランク
    ケース(3)を含むエンジン本体(1)に,シリンダボ
    ア(5a)の略半周に沿うブリーザ室(50)を形成
    し,このブリーザ室(50)の一端部に,ブリーザ室
    (50)及びクランク室(3a)間を連通する弁孔(5
    1)と,クランク室(3a)の昇・減圧に伴い該弁孔
    (51)を開・閉する一方向弁(52)とを設け,また
    ブリーザ室(50)の他端部に,ブリーザ室(50)を
    吸気系に連なるブリーザパイプ(57)を接続するパイ
    プ接続孔(56)を設け,前記弁孔(51)及びパイプ
    接続孔(56)を,それらの少なくとも一方がエンジン
    の如何なる横倒し状態でもクランク室(3a)の貯留油
    面(S)より上方に位置するように配置したことを特徴
    とする,エンジンのブリーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンのブリーザ装置
    において,クランクケース(3)を,これに支持される
    クランク軸(2)の軸線と斜めに交差する分割面(P)
    で相互に接合される第1及び第2ケース半体(31 ,3
    2)で構成し,この両ケース半体(31 ,32 )の対向
    面に,前記ブリーザ室(50)を構成する凹部(5
    1 ,502 )をそれぞれ形成したことを特徴とする,
    エンジンのブリーザ装置。
JP21149498A 1998-07-27 1998-07-27 エンジンのブリーザ装置 Expired - Lifetime JP3388186B2 (ja)

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