JPS6030648B2 - 乳化型化粧料 - Google Patents

乳化型化粧料

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JPS6030648B2
JPS6030648B2 JP20425581A JP20425581A JPS6030648B2 JP S6030648 B2 JPS6030648 B2 JP S6030648B2 JP 20425581 A JP20425581 A JP 20425581A JP 20425581 A JP20425581 A JP 20425581A JP S6030648 B2 JPS6030648 B2 JP S6030648B2
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water
fibroin
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cream
graft polymer
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博昭 樫木
由美子 三浦
和信 徳永
平 竹本
久司 谷
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フィブロィンと架橋性単量体とァニオン性単
量体または更に非イオン性単量体とを重合体成分とした
、水不溶性のフィプロィンーグラフト重合体を乳化剤と
してなるクリーム状また乳液状の乳化型イ日鮭料に関す
る。
更に詳しくは皮膚刺激なく、乳化安定性、粘度安定性、
使用時の保温性、耐水性、感触、化粧もち等に優れた乳
化型化粧料に関する。
従来、クリーム、乳液等の乳化型イ劫姓料における必要
条件としては、‘1}皮膚を刺激することなく安全性が
高いこと。
‘2’乳化安定性や粘度(硬度)安定性が高いこと。‘
31皮膚等に適度の水分を供給、保持し得ること(保湿
性が高いこと)。【41水、汗等によって流出(再乳化
)し難く、化粧もちが良いこと。【5}使用時の感触が
良いこと等が拳げられる。しかしながら、か)る条件を
満足するために、乳化剤の選定や組合せ、特殊基材の併
用等、綿密な組成設計が行なわれているが、その目的を
達成することは容易ではない。
特に単一乳化剤を適用して簡単に前記条件を満足するこ
とは非常に困難である。例えばエーテル型の非イオン界
面活性剤やアニオン界面活性剤は皮膚刺激が強くまたこ
れ等の界面活性剤を乳化剤として成る乳化化粧料は、耐
水性に劣り(水や汗等によって流れ落ち易く)、またエ
チルアルコールの少量添加によって乳化安定性や粘度安
定性が著しく低下する。
それ故、耐水性の良好なかつエチルアルコールを配合し
た(清涼感のある)乳化型化粧料は未だ知られていない
。一方アニオン性高分子電解質(カルボキシビニルポリ
マーやカルボキシメチルセルロース等)を乳化剤とした
乳化型化粧料は、該ポリマー特有のべタッキ感を与え、
また顔料の配合時や海水との接触時にポリマーの凝集や
顔料の凝集を起し、しかも経日で著しく増粘したり塗布
時にも凝集して均一に塗布できない欠点がある。
本発明者等は、か)る現状に鑑み、鋭意研究した結果、
‘1} 後記のフィプロィンと架橋性単量体とフニオン
性単量体または更に非イオン性単島体とを重合体成分と
する重合体(フィプロインーグラフト重合体)は、水に
不溶性の吸水性(抱水性)重合体であって、水に不溶で
あるが多量の水を吸収(抱水)し、極度に膨潤したミク
ロゲルとなって油性物質を抱き込みながら、水系中に均
質安定に乳化して、水中油型(0/W型)ェマルジョン
を形成せしめ、■ 生成したこのェマルジョン(乳化型
化粧料)はエタノール多量(25%以下)添加しても乳
化特性や粘性を阻害することなく安定で、【31 その
塗膜は、皮膚や毛髪の表面に適量水分を保持し得ると共
に、多量の水や汗と接触しても再乳化や流れ出しを起す
ことなく耐水性に富む等の特異性を有することを見出し
、本発明を到達した。
本発明の第1の目的は、皮薦刺激なく乳化安定性、粘度
安定性、使用時の保温性、耐水性(溌水性)、感触、化
粧もち等に優れた乳化型化粧料を提供するにある。
本発明の第2の目的は毛髪を柔らかく、滑らかにしかつ
毛髪につやを付与し得るような乳化型化粧料を提供する
にある。すなわち、本発明は、一般式 (式中でR,は水素またはメチル基、Aは水素またはア
ルカリ金属である。
)で表わされるアニオン性単量体の少なくとも一つと、
一般式 (式中で、R2は水素またはメチル基、Dは−COO
( CH2 )mOCO − 基 、 一 COO(C
比CH20)nCO−基、一CONHCH2NHCO−
基、基である。
尚、ここでm=1〜10、n=1〜20である。
)で表わされる架橋性単量体の少なくとも一つと、また
は更に一般式 (式中でR3は水素またはメチル基、Bは川CON&基
、一COOCH2C比(OH)基、一CMC2日基、‐
CのCH3基、基〜 一OCOCH3基である。
)で表わされる非イオン性単量体の少なくとも一つとか
らなる共重合体がフイプロインに結合しているフィブロ
ィンーグラフト重合体の少なくとも一つと、油性物質と
水を配合して成る、クIJ−ム状または乳液状の乳化型
化粧料である。
本発明における水不溶性のフィブロィンーグラフト重合
体としては、その重合体成分がフィブロィン1〜40重
量%、架橋性単量体0.1〜5重量%、アニオン性単量
体60〜95重量%および非イオン性単量体0〜2の重
量%の組成からなるものが好ましい。
前記架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン
、1・6ーヘキサンジオールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、等を挙
げることができる。
前記のァニオン性単量体としては、アクリル酸、メタク
リル酸またはそれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。
また前記非イオン性単量体としては、例えばアクリルア
ミド、メタクリルアミド、酢酸ピニル、スチレン、アク
リル酸ェステル、メタクリル酸ェステル等を拳げること
ができる。
か)る本発明の水不溶性のフイブロインーグラフト重合
体は新規な重合体であって、通常フィブロィンの水性の
溶液また分散液の中で前記のアニオン性単量体と架橋単
量体または更に非イオン性単量とを重合開始剤の存在下
で重合反応せしめ、生成する重合体(主としてフィブロ
ィングラフト重合体)を洗浄、乾燥、粉砕することによ
って得られる。
この場合、アニオン性単量体が遊離のカルボン酸基を有
する単量体を重合体成分とした重合体の場合は、必要に
応じてアルカリで中和して塩に転化される。
重合反応は、窒素ガス等の不活性ガスによって反応系内
の酸素を除去して放射線、電子線、紫外線等を照射する
か、又はラジカル重合触媒を添加して重合させる。
ラジカル重合触媒としては過酸化水素、過酸化ペンゾィ
ル、過硫酸力liウム、過硫酸アンモニウム、第2セリ
ウム、アゾビスブチロニトリル等通常使用されるものか
ら適宜選定して用いればよい。又同時に亜流酸塩、第1
鉄塩、アミソ類を併用してレドツクス系で重合すること
もできる。しかし過流酸塩を重合触媒として用いると重
合度の高いものが得られるうえ製造も容易であり好まし
い。重合温度は通常10〜110℃、好ましくは20〜
80℃であり重合時間は20〜600分、好ましくは3
0〜300分である。フィブロィン凶、架橋性単量体‘
B}およびアニオン性単量体{C}、または更に非イオ
ン性単量体皿の組合せは特に限定されるものではないが
、■対【B}対‘q対皿の重量割合は、凶100に対し
て脚は0.001〜10、‘C}は50〜4000、皿
は0〜100、好ましくは脚0.01〜5、に}は10
0〜2000、■は0〜30である。
必要により行われる、上記で得られた重合反応生成物の
加水分解は、従来公知のいかなる方法によっても行われ
てよいが、通常水溶媒中または水とアルコールとの混合
溶媒中で、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どを用いて10〜150℃の温度下で行われる。
上記に次いて、反応生成物を水とアルコールとの混合溶
媒等で洗浄して、禾反応の単量体や架橋剤を除云し、乾
燥して、粉砕する。
このようにして得られた本発明の水不溶性のフィブロィ
ンーグラフト重合体は、高い吸水(抱水)性能、すなわ
ち自量の少くとも60倍(60泌/夕)、好ましくは1
00〜500倍(100の‘、′夕〜500の‘/夕)
の収水率を示すと共に圧力下にても保水性を失わず、か
つ長時間含水(抱水)ゲル状態を安定に保持している。
しかもこの水不溶性のフイブロイソーグラフト重合体は
、水に不漆であるが、多量の水を抱水し、極度に膨潤し
た均質なミクロゲルとなって、水系中で油性物質を抱き
込みながら、均一安定に乳化して、クリーム状または乳
液状の化粧料を形成すると共に、多量のエチルアルコー
ルを共存、添加によっても乳化安定性を低下することな
く、2の重量%以下では乳化安定性を向上する等その作
用効果の特異性は著しい。更にこの乳化型化粧料の塗布
、使用時にはリッチな感触、塗布後にはさっぱりとして
、しかもしっとりとしたフィーリング感を与えると共に
肌に対して適度の水分を供給、保持し得る。本発明に使
用して得る前記の水不溶性のフィプロィンーグラフト重
合体の皮膚刺激については、後記のDraizeの方法
に準じて行なった結果、動物皮膚刺激スコア一、人体皮
膚刺激スコア一は、何れも実質的に0であり、何れも実
質的の無刺激性であることを認めている。
′ 〔Draize.J.日.Association
of Food andDrugOfficials
of 比e United States.Appr
aisal。
f the Safety 。f Chemicals
in Foods、DrugsandCosmeti
cs、46(1959).本発明における前記水不溶性
のフィブロィン−グラフト重合体の配合量(使用量)は
、処方の全量に対して0.05〜5.の重量%、好まし
くは0.2〜3.0重量%である。配合量が0.05重
量%未満では、乳化が困難となり、5重量%よりも多く
なると、流動性が低下する。該水不溶性のフィブロィン
ーグラフト重合体の乾燥時の粒径は、100ミクロン以
下のものが使用上好ましい。
本発明に使用し得る油性物質としては、公知の皮膚化粧
料用油性物質であって、高級脂肪族炭化水素類、動物油
脂類、植物油脂類、ロウ類、高級アルコール類、高級脂
肪酸、ェステル油、シリコン油等である。炭化水素類と
しては、例えば流動パラフイン、スクワラン、ワセリン
、セレシン、植物油脂としては、例えばオリーブ油、ヒ
マシ油、カカオ脂、パーム油等、動物性油脂としては、
タラ肝油、牛脂、バター脂等、ロウ類としては、例えば
密ロウ、カルナゥバロゥ等、高級脂肪酸としては、例え
ばラゥリン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリ
ン酸、オレィン酸、べへニン酸、ラノリン脂肪酸等、高
級アルコールとしては、例えばラウリルアルコール、ス
テアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアル
コール等、ェステル油としては、例えばブチルステアレ
ート、ヘキシルラウレート、オクチルドデ、シルミリス
テート、ジイソプロピルアジベート、ジイソプロピルセ
バケート等の直鎖ェステル、分岐鎖ェステル等を拳げる
ことができる。これらの油性物質は単独又は二種以上組
合せて使用され、その使用量(配合量)は通常5〜4の
重量%である。
水の使用量は通常50〜95重量%である。本発明のク
リーム状または乳液状の乳化型化粧料は、エチルアルコ
ールを配合することができ、しかも2増重量%以下では
、配合量の増加に伴って乳化安定性も向上することおよ
び、良好な清涼感を肌に与え得る特徴を有する。このよ
うな作用効果は、通常の界面活性剤で乳化した乳化化粧
料に見られない特異なものである。
エチルアルコールの使用量(配合量)は、高々25重量
%、好ましくは2〜2の重量%である。更に本発明にお
いて、メイクアップベー・ス等には顔料(例えばタルク
、カオリン、酸化チタン等)が配合され、その量は高々
5重量%好ましくは0.5〜3重量%である。配合され
る他の成分としては、香料、着色剤等の他、必要に応じ
て収れん剤、皮膚栄養剤、消炎剤、防腐剤、紫外線吸収
剤、可溶化剤、pH調整剤等配合される。
本発明のクリーム状または乳液状の乳化型化粧料は、皮
層刺激なく、肌なじみが良く、乳化安定性、粘度(硬度
)安定性が良好で使用時の保湿性、耐水性、綾水性、感
触(しっとり感、さっぱり感、清涼感、化粧もち、等に
優れており、また毛髪を柔らかく、なめらかにする、つ
やを与える等、種々の特性を兼備している。
それ故、皮層化粧料(例えばスキンクリーム、スキンミ
ルク、メイクアップベース、サンスクリン等)、毛髪用
化粧料(例えばヘアークリーム、ヘアートリートメント
等)等として極めて有用である。以下実施例について説
明する。
実施例に示す%とは重量%、部とは重量部を意味する。
なお、感触、保温性、粘度安定性、乳化安定性、耐水性
、溌水性、については後述の方法でしらべた。‘1}
感触 パネラー20人によって実用テストを実施し、次の項目
について評価(5点法)し、その結果を平均値で示した
なお点数が高いほど良好なことを示す。塗布後の感触(
さっぱり感、しっとり感)‘21 保温性 1.B.S社製のインピーダンスメーター(1斑‐35
4型)を用いて測定した。
なお測定は20qCの恒温室において、一定量(0.2
夕/4の)の試料を成人男子の上腕部に塗布後、経時的
にコンダクタンス(単位はマイクロモー)を測定して行
った。コンダクタンス値が大きいほど、一般に皮膚の電
気抵抗が小さく、保温性が良いと言われている。‘3’
粘度安定性(経日による粘度変化の程度)試料を45
qoの恒温槽にいれ、粘度の変化をしらべた。
なお粘度は、B型回転粘度計で30qoにおいて測定し
た。【4} 乳化安定性 試料を45qoの恒温槽にいれ3ケ月間放置後の乳化状
態、外観を観察し、異状が認められない場合、(乳化状
態が均一で均質なェマルジョンを形成している場合)は
良好とし、異状が認められる場合(油が分離した場合、
粒子が粗大になった場合等)は不良とした。
‘5’耐水性試験 ミリスチン酸オクチルドデシル(MOD)(油性物質)
をマーカーとして、試料をパネラー10人の背中および
胸部の一定面積に一定量均一塗布した後、直ちにクロロ
ホルムを含浸した脱脂綿でそれらの各場所から一定量拭
き取る。
その後水泳(水浴)を1時間行なった後、別の塗布部分
から前記と同様に拭き取り、水泳後の定量用の試料とす
る。拭き取った、各試料(脱脂綿に付着した ま〉)をクロロホルム(柚剤)50Mの中に浸晴して一
定条件で10分間燈拝して抽出した後、この操作を新し
いクロロホルムで再度行なう。
得られたlooの上のクロロホルム抽出液は(不溶物が
あれば炉週)一定量にフィルアップし、その後、下記条
件のガスクロマトグラフィ一により、検量線から試料中
のMODを定量する。力ラム:OV−1,ステンレスカ
ラム:1の,カラム温度:27ぴ○、ィンジェクション
温度:300qo,尚、塗布直後に拭き取って得られた
MODの量を100とし、水泳1時間後に別の部分から
拭き取って得られたMODの量を残存率として表わし、
10名の平均値を示した。
‘6} 後水性試験 、パネラー20名の手に、乳化型化粧料の試料を一定量
均一に塗布後、流水下にて1分間両手をこすり合わせな
がら、塗布した手指の皮膚がもつ溌水性をしらべた。
評価は5点法を採用しその結果を平均値で示した。尚、
点数が高いほど、溌水性が良いことを示す。実施例 1 ‘11フィブロィソーアクリル酸ソーダーポリェチレン
グリコールジアクリレートグラフトポリマーの製造生糸
肩を石鹸水溶液で精練してセリシンおよび油分を除去し
た後のフィブロィン900部を、65%硝酸カルシウム
水溶液2000部の中に浸情し、70〜760に加熱健
梓してフィブロィン溶液を得た。
次にこのフィブロィン溶液を水200の部の添加により
稀釈した後、ホロフアィバー型透析装置により透析して
フィブロィン水溶液(フィブロィン濃度5%)得た。該
フィブロィン水溶液中のフィブロィンとフイブロインの
重量に対して5ぴ音量、2の音量、5倍量、2倍量、1
.6倍量および等量の各アクリル酸及びポリエチレング
リコールェーテルジアクリレート(PEGDA)〔CQ
=CHCO0(CH2CQO),4COCH=CH2〕
をフィブロィンに対してそれぞれ40分の1量当量、2
び分の1量当量、20分の1量当量、20分の1量当量
、20分の1塁当量、20分の1量当量を含めて10%
となし、水を加えて全量を10の部とし、別々に重合機
に仕込み、窒素気流下で過硫酸アンモン(重合開始剤)
0.2を添加して重合温度8ぴCで2時間グラフト重合
反応を行なった。
得られた各反応液(フィプロィンーアクリル酸グラフト
重合体の分散液)を水酸化ナトリウム水溶液で中和した
後、エチルアルコール10碇都を添加してフィブロィン
ーァクリル酸ナトリウムーポリヱチレングリコールジア
クリレートグラフト重合体を沈澱、分離し、次いで4%
アルコールで充分洗浄して精製した。その後60ooで
8時間減圧乾燥し、粉砕して微粉末(粒径10〜50山
)状にした。
得られたグラフト重合体は水に不溶であるが、多量の水
を吸収する特性がある。第1表笹) ■ 第1表中のアクリル酸ナトリウムの含有量は中和瓶
定によりカルボキシル基を定量し算出した。
■ 吸水倍率(吸水性能)は、当該グラフト重合体の粉
末を水に分散後、300メッシュの金網により遊離水を
淀過して、その不落ゲルの重量より算出した。
次にこれらのグラフト重合体を各1部とェドテ酸ニナト
リウム0.1部とを水88.9部に溶解し、得られた各
水溶液の中にオリーブ油5.0部とミリスチン酸オクチ
ルドシル5.$部を添加して乳化分散せしめてクリーム
を調製した。
得られた各クリームの特性を第2表に示した。第2表 第2表から明らかな様に、フィブロィンが1〜4の重量
%アクリル酸ナトリウムが60〜95重量%ポリエチレ
ングリコールジアクリレートが0.1〜5重量%からな
るフイブロィンーアクリル酸ナトリウムグラフト重合体
が好ましい。
実施例 2実施例1で製造しかつ使用した実施例1のN
o.3のフィブロィンーアクリル酸ナトリウム−ポリエ
チレングリコールジアクリレートグラフト重合体(F−
GP)の配合量を下記第3表の如く変化する他は、実施
例1と同様にして、各クリ−ムを調製し、その配合量と
製品特性との関係をしらべた。
第3表 第3表から明らかなごとく、フィブロィンーアクリル酸
ナトリウムーポリェチレングリコールジアクリルレート
グラフト重合体の配合量が、0.05〜5%、特に0.
2〜3.0%が好ましい。
実施例 3‘1} 使用したフイブロイングラフト重合
体後記第4表のNo.1のグラフト重合体は下記の通り
調製した。
実施例1で製造したフィブロイン水溶液を使用して、フ
ィブロイン側とアクリル酸エチルとジビニルベンゼン(
DVB)とスチレン(St)を20対、73対、0.5
対6.5の重量比で混合した後、過硫酸カリウム(重合
開始剤)2部と亜硫酸ナトリウム(還元剤)2部を併用
しかつラワリル硫酸ナトリウム(乳化剤)2.5部使用
する他は実施例1と同様に行なった。重合反応後、生成
したフィブロィンーアクリル酸エチルージビニルベンゼ
ンースチングラフト共重合体を分離、精製してから、メ
タノール50%と3規定水酸化ナトリウム水溶液50%
との混合液の中に移して、メタノール還流条件下で2時
間加水分解反応を行ないフィブロイン17%、アクリル
酸ナトリウム74.6%、ジビニルベンゼン0.6%及
びスチレン8%の組成からなるフィブロィン【F}ーア
クリル酸ナトリウム(AANa)ージビニルベンゼン(
CVB)ースチレン(St)グラフト共重合体を得た。
尚このグラフト共重合体の吸水倍率は19牙音であった
。尚、第4表のNo.2のグラフト重合体は、単量体と
してアクリル酸とメチレンビスアクリルアミドとアクリ
ルアミドを使用し共重合して、生成したフィブロィンー
アクリル酸(AA)ーメチレンビスアクリルアミド(M
BAAm)ーアクリルアミドグラフト共重合体を実施例
1と同様に重合体成分のアクリル酸を水酸化ナトリウム
で中和して生成したものである。No.3のグラフト重
合体は、単量体としてメタクリル酸ソーダとテトラエチ
レングリコールジメタクリレート使用して重合して生成
したフイブロィンーメタクリル酸ソーダーテトラェチレ
ングリコールジメタクリレート(TEGDMA)ーグラ
フト重合体である。
No.4のグラフト重合体は、単量体としてアクリル酸
と酢酸ビニル(VAC)と、1・6−へキサンジオール
ジアクリレート(1.組DODA)を使用し、共重合反
応して生成したフィブロィンーアクリル酸−1・6−へ
キサンジオールジアクリレート−酢酸ビニルクラフト共
重合体をNo.2と同様に中和して生成したものである
No.5のグラフト重合体は、単量体としてアクリル酸
とメチレンビスアクリルアミド(M旧AAm)を使用し
、生成したフィプロインーアクリル酸ーメチレンビスア
クリルアミド(M旧AAm)グラフト共重合体をNo.
2と同様に中和して生成したものである。
No.6のグラフト重合体は、単量体としてアクリル酸
とエチレングリコールジメタクリレートとアクリル酸メ
チルを使用し、共重合して生成したフィブロィンーアク
リル酸ーェチレングリコ−ルジメタクリレート(EGD
MA)ーアクリル酸メチル(AM)グラフト共重合体を
、No.2と同様に重合体成分のアクリル酸を水酸化ナ
トリウムで中和して生成したものである。
No.7のグラフト重合体としては、アクリル酸(AA
)と2ーヒド。キシェチルメタクリレート(HEMA)
とエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)
を使用し、共重合して生成したフイブロィンーアクリル
酸一2−ヒドロキシエチルメタクリレートーエチレング
リコールジメタクリレートグラフト共重合体をNo.2
と同機に中和して生成したものである。
No.8のグラフト共重合体は、単量体としてアクリル
酸とポリエチレングリコールジアクリレート〔C弦=C
HCO○(CH2CH20),4COOH=C比〕(P
EGDA)を使用して生成したものである。上記の各グ
ラフト重合体は、60%エタノールでよく洗浄し、精製
して乾燥後、ジェットミルで粉砕した微粉末である。
第4表 (2l クリーム調製及びその性能 実施例1のフィブロィンーグラフトポリマーの代りに、
第4表のNo.1〜NO.8の各グラフトポリマーを使
用する他は、実施例1と同様に行なった。
得られた各クリームの性能は下記の通り。第5表 実施例 4 最小粒径と最大粒径が、第6表に示すようなフィブロィ
ンーアクリル酸ナトリウムーテトラェチレングリコール
ジアクリレートグラフト重合体(組成は、重量比で2の
対79.5対0.5)の粉末を0.5部を実施例1のフ
イブロィンーグラフトポリマーの代りに使用する他は、
実施例1と同様に行なった。
得られたクリームの性能と粘径との関係を次表に示した
第6表 この結果からも明らかなように、フイブロィングラフト
ポリマー使用時の粒径は高々100ム、好ましくは30
仏以下である。
実施例 5 フィブロィンーアクリル酸ソーダ−ポリエチレングリコ
ールジアクリレートグラフト重合体(美施例1のNo.
3)(F−GP)、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、力ルボキシビニルポリマ−(カーボポール)及び
ポリビニルアルコール(PVA)のそれぞれを乳化剤と
して使用する他は実施例1と同機に配合してクリームを
夫々調製した。
その結果を第7表に示した。第7表 この結果からも明らかなように、本発明のフィブロィン
ーグラフトポリマーは、乳化安定性、粘度安定性、耐水
性、保温性、感触等の諸性能において優れている。
実施例 6 (クリーム) 実施例1のNo.3のフイブロインーグラフト重合体(
粒径30〜60仏)1.碇都、ェデト酸ニナトリウム0
.1部、及びエチルアルコールを第8表の如く変化し、
水を処方成分全量を100にする必要な「量にする他は
実施例1と同様に配合して、エチルアルコール含有量の
異なるクリ−ムを調製した。
その性能を第8表に示した。この結果からも明らかなよ
うに、エチルアルコールを比較的多量(25%以下)配
合しても乳化安定性の良好なクリームが得られ、清涼感
に優れ、耐水性、滋水性に優れている他に、エチルアル
コール含有量20%以下の範囲ではエチルアルコールの
量の増加と共に乳化系の安定性が増す等、本発明の作用
効果の特異性は著しい。
第8表 実施例 7 (メイクアップベース) エチルアルコールを15部添加し、顔料(酸化チタン)
を第8表に示す量を夫々添加し、かつ水量を処方成分の
全量が10碇織こなるに必要な量(バランス量)を夫々
使用する他は、実施例1の3と同様に配合、乳化して、
メイクアップベースを調製した。
得られたメイクアップベースの性能を第9表に示した。
第9表G注) 比較2は、乳化剤としてフィブロィンーグラフトポリマ
ーの代りに、カルボキシビニルポリマー(カーポポリマ
−)を使用して配合したものである。
この結果からも明らかなように、本発明のフィプロィン
ーグラフトポリマーは顔料の共存下においても特異かつ
顕著な作用効果を発揮する。
実施例 8(スキンミルク) 実施例1の(NO.3のフィブロィンーグラフト重合体
)水不溶性のフィブロィンーグラフト重合体0.6部、
エチルアルコール15部、オリーブ油3.0部、MOD
I.碇部、水79.$部、ヱデト酸ニナトリウム0.1
部、香料0.3部からなるスキンミルクを常法により調
製した。
得られたスキンミルクは肌目、光沢の良いかつ均質、安
定な○/W型ェマルジョンで、粘度(30℃)は450
0にPS(490、3ヶ月後は420にPS)であった
そしてエチルアルコールを15%含有しているが450
0、3ケ月後も安定で乳化状態(極めて安定)に何等異
状が認められなかった。また前記の耐水性(MOD残存
率)は10分後で92%、30分後で89%、1時間後
で81%と高く、前記の溌水性評価も4で良好であった
。尚、使用に際しては肌に清涼感、しっとり感等の良好
な感触を与えると共に、化粧もちが良いこともパネラー
によって確認された。実施例 9 (ヘアークリーム) 実施例1のNo.3のフィブロィンーグラフト重合体1
.碇都、白色ワセリン8部、ミッロウ10部、流動パラ
フィン15部、水74.6部、ヱデト酸ニナトリウム0
.1部、香料0.3部を常法により調製した。
このヘアークリームは肌目、光沢の良いかつ均質、安定
な○/W型ェマルジョンでであって、粘度は製造直後で
1300にPS、4500、3ヶ月後で12800にP
Sであった。その溌水性評価(前述)は5で高く、45
qo、3ケ月後の乳化安定性も良好であった。また、使
用時はとれやすく、伸びやすく、毛髪に良好なつやを与
え、整髪力も良好であつた。実施例 10 (日焼け止めクリーム) 実施例1のNo.3のフィブロイン−グラフト重合体0
.8部、オリーブ油1の部、MODI.礎部、流動パラ
フィン9.0部、紫外線吸収剤3.0部、水65.8部
、ェデト酸ニナトリウム0.1部、香料0.3部からな
る目焼け止めクリームを常法により調製した。
得られた日焼け止めクリームは均質安定な○/W型ェマ
ルジョンであって、45℃、3ケ月後の乳化安定性も粘
度安定性も良好であった。また前述の滋水性評価は5、
耐水性におけるMODの残存率は水泳1粉ご後で96%
、30分後で90%、1時間後で86%であった。実施
例 11 (日焼け止めクリーム) MODを配合することなくかつ水を66.8部を使用す
る他は、前記実施例10と同様に行なって日焼け止めク
リームを調製した。
得られた日焼け止めクリームは均質安定な○/W型ェマ
ルジョンであって、45oo、3ケ月後の乳化安定性も
、粘度安定性も良好であった。また溌水性評価も5で、
そして夏期における化粧もちも、実施例11の日焼け止
めクリームと同様に極めて良好であることをパネラー(
女子:19人/20人中)が報告している。実施例 1
2(クリーム状のヘアートリートメント) 水聡部にィソプロピルミリステート5部、香料0.3部
を加え、激しく凝拝しながら、実施例1のNo.3のフ
ィブロィンーグラフト重合体2部を乳化剤として少量宛
添加し、更に10分間額拝して本葬明のクリーム状のヘ
アートリートメント(以下便宜上トリートメントAとい
う)を調製した。
このトリートメントAは45q0、6ケ月間後も安定で
、乳化状態に異状がなく、かつ硬度(カードメーターに
よる硬度3)にも変化が見られなかった。また比較のた
めに上記の吸水性重合体の代りにカルボキシピニルポリ
マー(商標名、カーボポ−ル)を使用する他は、上読本
発明と同様にしてヘアートリートメント(トリートメン
トB)を調製した。
このトリートメントBは490で6ケ月間放置すると、
油分を分離して乳化安定性がわろく、硬度も変化するこ
とを認めた。
次にシャンプーでよく洗浄した毛髪に前記トリートメン
ト(AおよびB)を夫々均一に塗布し、マッサージした
後、温湯で洗い流し、乾燥した。
このように処理された毛髪について勤マサッ係数の測定
(毛髪のなめらかさ、〈し通りの評価)、折り曲げ時の
応力測定(毛髪の柔らかさの評価)を行ない、また肉眼
判定により毛髪のつやを評価した。それらの結果を第1
項表で示した。第10表 項 目 トリートメントAトリートメントB(本発明
)(比 較)動マサッ係数 0.156 0
.206折り曲げ応力妙 4.56 5.1
2つやの評価(音■ 5 3注、‘1’
敷マサッ係数はしーダ法マサッ測定機によつた。
{2)折り曲げ応力は、一定量の処理毛を90oに曲げ
た時の応力を測定。
t3’ つやは5段階(5点法)、官能評価(最良を5
とし最低を1とした)によった。
この結果からも明らかなように、本発明のヘアートリー
トメントAで処理した毛髪は、動マサツ係数が4・さし
、ことからなめらかでかつすべりが良く、折り曲げ時の
応力が小さいので柔軟であり、また官能評価によってつ
やも良いことが確認された。
これに対してカルボキシビニルポリマーを乳化剤とする
トリートメントBで処理した毛髪では折り曲げ時の応力
がや)大きく、毛髪がや)硬くなる傾向が見られ、本発
明のトリートメントBに比較して好ましくない。
実施例 19 (スキンクリーム) 乳化剤として実施例1のNo.3のフィブロ1.0部、
オリーブ油10.0部、MODI.碇部、流動パラフィ
ン19部、水67.6部、ェデト酸ニナトリウム0.1
部、香料0.3部からなるスキンクリームを常法により
調製した。
得られたスキンクリーム0/W型ェマルジョンの前述の
耐水性におけるMODの残存率は10分後で98%、3
0分後で92%、1時間後で85%で高く、穣水性評価
は5であった。
比較例 1 乳化剤として、通常の合成乳化剤(非イオン界面活性剤
)であるポリオキシェチレンセチルエーテル(EO=5
.5モル)0.5部とトリステアリン酸ポリオキシエチ
レンソルビタン(E○=20モル)0.5部を使用する
他は、前記実施例19と同様にして○/W型のスキンク
リームを調製した。
このスキンクリームの前述耐水性試験におけるMODの
残存率は、10分後で48%、30分後で21%、1時
間後で8%であって非常に低い。また、前述の機水・性
試験をパネラーによって行なった結果、その評化点は0
で、溌水性が無く、手指に塗布したスキンクリームは水
中で白濁して、分散したことが認められている。実施例
14 実施例1で得たフィプロイン水溶液を用いて、フィブロ
ィン、アクリル酸、アクリル酸ナトリ・ウム、第2表に
示す架橋性単量体をそれぞれ2碇部、14.5部、65
部、0.5部となるように混合し、濃縮又は希釈して濃
度を35重量%とした。
次に過硫酸カリウムを全単量体に対して0.丸亀量%加
えたもの10の部1こ対して25の部のへキサン1.5
部のスパン60を用いて460で3時間分散重合した。
得られた沈澱物をへキサン、メタノールで洗浄後乾燥し
た。得られた各フィブロィンーグラフト重合体を、実施
例1のNo.3のフイブロィンーグラフト重合体の代り
に使用する他は実施例1と同様に行って、各クリームを
調製した。
各クリームの性能を第11表に示した。第11表

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中でR_1は水素またはメチル基、Aは水素または
    アルカリ金属である。 )で表わされるアニオン性単量体の少なくとも一つと、
    一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中で、R_2は水素またはメチル基、Dは−COO
    (CH_2)_mOCO−基、−COO(CH_2CH
    _2O)_nCO−基、−CONHCH_2NHCO−
    基、▲数式、化学式、表等があります▼ 基である。 尚、ここでm=1〜10、n=1〜20である。 )で表わされる架橋性単量体の少なくとも一つと、また
    は更に一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中でR_3は水素またはメチル基、Bは−CONH
    _2基、−COOCH_2CH_2(OH)基、−CO
    OC_2H_5基、−COOCH_3基、▲数式、化学
    式、表等があります▼基、−OCOCH_3基である。 )で表わされる非イオン性単量体の少なくとも一つとか
    らなる共重合体がフイブロインに結合しているフイブロ
    イン−グラフト重合体の少なくとも一つと、油性物質と
    水を配合して成る、クリーム状または乳液状の乳化型化
    粧料。
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