JPS6029854Y2 - 田植機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は乗用型等の田植機の構造に係り、より詳しくは
走行する機体に対して昇降可能に取付く苗植装置におけ
る苗載台への苗マットの載置量を増大するにおいて、苗
載台への苗マットの載置量を増大することによって、苗
植装置の昇降が阻害されないようにすると共に、苗載台
への苗マットの補給が容易にできるようにして、田植作
業の能率化を図ったものである。

次に本考案を６条植の乗用型田植機に適用した場合の実
施例図面について説明すると、図において１は前部機体
２の後端上下に突設したブラケット４，５′及び後部機
体３の前端上下に突設したブラケット５，４′とを各々
同一垂直線上においてピン６．７枢着して、水平折曲げ
可能に構成された走行機体を示し、前後両機体２，３の
左右両側には、後部機体３に搭載のエンジン８から同機
体間に装架した折曲自在軸９，１０を介して動力伝達さ
れる車輪１１．１１及び１２．１２がスイングアーム１
３，１３．１４，１４にて上下動可能に装着されており
、前部機体２から立設の門型フレーム１５に取付く座席
１６前方のバンドル１７の回動操作にて、ステアリング
ギヤボックス１Ｂ、ピットマンアーム１９及びロッド２
０を介して両機体２，３の折曲方向及び折曲度を調節す
ることによりかじ取りするように構成され、前部機体２
の前端にはエンジン８にて駆動回転されるＰＴＯ軸２１
が設けられており、後述する苗植装置２２の入力軸３２
へ伸縮自在軸３３を介して動力伝達される。

２２は前部機体２の前方に２本一対のロワーリンク２３
，２３と１本のトップリンク２４にて上下動可能に取付
けられ、リフトアーム２５，２５により大きく上下動で
きるようにした苗植装置で、該苗植装置２２は、側面逆
く字状伝導ケース２６とその先端部において駆動される
苗植爪２７．２７とフロート２８とから戊る苗植ユニッ
ト２９を３個並設し、その各伝導ケース２６間を管状連
結部材３０．３０で連結したものに構成されており、主
苗載台３１はその裏面上下に沿設されたレールを介して
伝導ケース上面において横方向往復動自在に装着され、
且つ、該主苗載台３１は、前記座席１６及びバンドル１
７とからなる操縦部に近づくように傾斜されている。

該主苗載台３１上面には前記各苗植爪２７箇所ごとに苗
マットを供給するように苗マット巾を隔ててガイド用突
条３４を形成してなり、該主苗載台３１の上部先端箇所
にはその裏面側に枢軸３５を挿通し、該枢軸３５に各苗
マツト箇所ごとに補助苗載台３６を上向き回動自在に装
着するのであり、補助苗載台３６の上面が主苗載台３１
の上面と略同−面上にあるとき、補助苗載台３６の基部
片３６′が主苗載台３１の裏面に接当してこれ以上下向
き回動しないように構成すると共に、前記枢軸３５には
ねじりばね３７を被嵌して設け、該ねじりばね３７の一
端を主苗載台３１の先端に、他端を補助苗載台３６の基
部片３６′裏面にそれぞれ接当させて、補助苗載台３６
に対しこれを上向き方向に回動させる一定以上の外力が
作用するとき、この補助苗載台３６が上向き回動する一
方、前記外力が作用しなくなったときばね３７カにより
自動的に元の状態に復元するように構成するのであり、
前記ねじりばね３７ばかりでなく通常の引張ばね等によ
っても同様の作用を行わせることができる。

この構成において、作業者が座席１６に座り、苗植装置
２２をその各フロート２８が圃場面に接するまで降下さ
せて、機体を前進走行させなから苗植装置２２に動力伝
達すれば、苗植装置２２の苗植爪２７は主苗載台３１上
の苗マットから苗を一株ずつ分割しながら圃場面に複数
条（本実施例では６条）に沿って苗植付できるのである
。

この苗植作業途次、主苗載台３１上の苗マットの大半が
消費されると、順次苗マットを主苗載台３１上に補充す
れば良く、このとき補充された苗マットの前半部は主苗
載台３１上に、後半部を補助苗載台３６上に載置するこ
とになるから、苗マツト後半部又は後端が苗載台上端か
ら垂れ下ることがな・く、したがって苗マットの後端部
が欠落ちたりせず、苗載台上への苗マットの載置量を増
大できるのであり、また補助苗載台３６上面主苗載台３
１上面とが略同一平面上にあって苗マットの根を傷つけ
ることなく苗植爪２７方向に滑らすことができる。

そして、圃場内の方向転換や畦越え等に際しては苗植装
置２２を大きく上昇させてフロー）２８を障害物に当ら
ぬようにする。

この苗植装置２２の上昇に伴って、補助苗載台３６の先
端下面がバンドル１７又は座席１６等の操縦部又は座席
１６に座る作業者若しくは機体の一部に当って、苗植装
置２２の上昇が阻害されることになるが、本考案ではこ
のような場合−室以上の外力に対し第４図の二点鎖線で
示すように補助苗載台３６が上向きにばね３７カに抗し
て逃げ回動するから、該補助苗載台を破損することなく
苗植装置を大きく上昇することができるのであり、また
補助苗載台は、これに一定以上の外力が作用しない限り
回動しないようにばね３７に押圧付勢されているから、
単に補助苗載台を回動自在に取付けたときのように路上
走行時等凹凸面上の進行時の振動によって補助苗載台３
６ががたついたり騒音を発せず、静かな運転ができる。

さらに、苗植装置の下降により、その補助苗載台３６に
対する一定以上の外力がなくなれば、ばね３７カにより
補助苗載台３６は元の状態に自動復帰するから、該補助
苗載台３６を−々−々元の状態にもどす作業を必要とし
ないのである。

従って本考案によればミ苗植装置の主苗載台の上端に補
助苗載台を装着することによって、苗マットの載置量を
増大したことによって、苗植装置の昇降及び苗載台上の
苗マットの修正作業が阻害されることを確実に防止でき
るのであり、しかも苗植装置の昇降を阻害しない状態で
、前記補助苗載台を、走行機体上におけるバンドル及び
座席等の操縦部に近づけることができるから、苗載台上
への苗マットの補給が容易にできて、田植作業の能率を
向上できるのである。

しかも、本考案は、補助苗載台にこれを主苗載台と同一
平面状に付勢するねじりばねを設けたことによって、当
該補助苗載台が走行時にがた付くことがないと共に、補
助苗載台は苗植装置の下降に伴って自動的に元の状態に
復帰して、補助苗載台の戻し操作が不要となるから、そ
の取扱いが一層簡便となる効果を有する。

この場合において、本考案は主苗載台に対して補助苗載
台を主苗載台と同一平面状に付勢するためのねじりばね
を、主苗載台に対して補助苗載台を回動自在に枢支する
ための枢軸に被嵌して設けたことにより、主苗載台の裏
面側に前記補助苗載台の付勢用のばねを支持するための
支持手段を設ける必要がないから、補助苗載台の付勢用
ばねを装着するための構造が至極簡単になると共に、前
記ばねの支持手段を設けることによる重量の増加を回避
できる効果をも有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は６条植乗用型
田植機の側面図、第２図はその平面図、第３図は要部の
平面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線視断面図である
。 １・・・・・・機体、２・・・・・・前部機体、３・・
・・・・後部機体、１１，１１．１２，１２・・・・・
・車輪、２２・・・・・・苗植装置、２７・・・・・・
苗植爪、２８・・・・・・フロート、３１・・・・・・
主苗載台、３６・・・・・・補助苗載台、３７・・・・
・・ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面にバンドル及び座席等の操縦部を有する走行機体に
   苗植装置を、走行機体に対して大きく上下昇降できるよ
   うに装着し、該苗植装置における主苗載台を、その上端
   が走行機体上の操縦部に近付くように傾斜させ、且つ、
   この主苗載台の上端に、補助苗載台を主苗載台の先端部
   裏面側に配設した枢軸を介して上下回動自在に枢着し、
   該補助苗載台に、当該補助苗載台が前記主苗載台と略同
   一平面状の位置にあるとき、主苗載台の裏面に接当する
   ようにした基部片を設けて成る田植機において、前記補
   助苗載台を主苗載台と同一平面状となる方向に付勢する
   ためのねじりばねを、前記枢軸に被嵌して設けたことを
   特徴とする田植機。