JP3842077B2 - 走行体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右一対の前後輪により走行機体を昇降自在に支持した走行体に関するものであり、例えば、走行機体の後方に移植装置等の作業装置及び操縦ハンドルを備えた歩行型作業機(歩行型移植機)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、歩行型移植機にあっては、左右一対の前後輪によって走行可能に支持された走行機体の後方に、移植装置と操縦ハンドルを備えてなり、畝に沿って走行しながら畝に苗を所定間隔をおいて自動的に植え付けるようにしたものがある。
この移植機は、走行機体を支持する左右一対の前後輪を走行機体に対して同時に上下動することで走行機体を昇降自在としている。
【0003】
すなわち、走行機体の前後には、左右方向に張り出し状の左右一対の前輪支軸及び後輪支軸が軸心回りに回動自在に設けられ、各前輪支軸の左右方向外端側には、前輪支持アームの上部側が固定され、前輪支持アームの下部側には、前輪が取り付けられ、前輪支軸を軸心回りに回動させることで、前輪支持アームが上下に揺動し、これによって前輪が走行機体に対して上下動するように構成されている。
また、各後輪支軸の左右方向外端側には、伝動ケースの上部側が固定され、伝動ケースの下部側には、後輪が取り付けられ、後輪支軸を軸心回りに回動させることで、伝動ケースが上下に揺動し、これによって後輪が走行機体に対して上下動するように構成されている。
【0004】
なお、後輪は駆動輪とされ、該後輪には、エンジンからの動力がミッションケース内の動力伝動機構、後輪支持アーム内の伝動軸、伝動ケース内の伝動機構等を介して伝達される。
また、前後輪は、連動手段によって、同時に昇降するように連動連結されている。
また、前後輪の昇降は、単動形油圧シリンダからなる昇降シリンダによって行われ、例えば、昇降シリンダの油室に圧油を供給してピストンロッドを突出させることで、連動手段を介して、前後輪が走行機体に対して下降して走行機体が上昇し、昇降シリンダの油室から圧油を抜くことで、自重で走行機体が下降するように構成されている。
【0005】
また、前後輪は、畝の左右幅に対応させるべく左右方向移動調整自在(輪距調整自在)に構成されており、輪距調整する際に、走行機体を支持するために、走行機体の、前輪の前方側及び後輪の後方側には、スタンドが設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の移植機において、輪距調整するには、走行機体を上昇させておき、この状態で前後のスタンドを立て、その後、前後のスタンドが接地して走行機体を支持するまで該走行機体を自重により下降させ、その後、前後輪を左右方向に移動させるようにして行われる。
このとき、昇降シリンダは単動形油圧シリンダで構成されていて、走行機体は自重により下降するので、該走行機体は、前後のスタンドによって、前後輪が接地した状態で支持される。
【0007】
この輪距調整時において、接地面がコンクリート路面等の比較的硬い面であると、前後輪を左右方向に移動させるのは、比較的容易に行えるが、接地面が、圃場等の比較的柔軟な地面であると、前後のスタンド及び前後輪が、若干、土の中に潜ってしまい、土の抵抗により前後輪を左右方向に移動させるのが困難となる場合がある。
特に、後輪は前輪よりも大きくて重く、また、後輪には伝動ケースの荷重が作用するので、輪距調整時の後輪の接地圧は前輪よりも大であり、後輪の方が輪距調整がし難い。
【0008】
また、走行機体を前後輪で支持している状態において、後方の操縦ハンドルを押し下げれば、走行機体の前部側が、後輪の接地点回りに上昇するので、比較的柔軟な地面であっても、前輪の輪距調整は容易に行うことはできるが、走行機体には、エンジン、ミッションケース等が備えられ、走行機体の後方には移植装置が設けられているので、人手によって後輪を持ち上げて、後輪を地面から浮かせる、又は後輪の接地圧を低くするのは、困難であり、比較的柔軟な地面では、特に、後輪の輪距調整が困難である。
【0009】
本発明は、前記問題点に鑑みて、比較的柔軟な地面上であっても、後輪の輪距調整が容易に行えるようにした走行体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明が技術的課題を解決するために講じた技術的手段は、走行機体を支持する左右一対の車輪を前後に備え、これら前後の車輪は左右方向に移動させることによりそれぞれ独立して輪距調整可能とされると共に、この左右一対の前後輪を連動させて走行機体に対して同時に上下動させることで走行機体を昇降自在とし、左右一対の前後輪を上下動させる昇降シリンダを設け、この昇降シリンダを、圧油が供給されることにより前後輪を走行機体に対して下降させて該走行機体を上昇させ、且つ圧油が抜かれることにより走行機体を自重で下降させる単動形油圧シリンダによって構成し、前輪の前方側及び後輪の後方側に、走行機体を支持するスタンドを設け、これら前後のスタンドを立てた状態で該前後のスタンドが接地しないように走行機体を上昇させた位置から該走行機体を下降させることで、走行機体が、前後輪によって支持される姿勢に対して前下がりの姿勢となり且つ前輪が接地状態となるように、該走行機体前後のスタンドで支持されるように構成したことを特徴とする。
【0011】
また、他の技術的手段は、走行機体を支持する左右一対の車輪を前後に備え、これら前後の車輪は左右方向に移動させることによりそれぞれ独立して輪距調整可能とされると共に、この左右一対の前後輪を連動させて走行機体に対して同時に上下動させることで走行機体を昇降自在とし、左右一対の前後輪を上下動させる昇降シリンダを設け、この昇降シリンダを、圧油が供給されることにより前後輪を走行機体に対して下降させて該走行機体を上昇させ、且つ圧油が抜かれることにより走行機体を自重で下降させる単動形油圧シリンダによって構成し、前輪の前方側及び後輪の後方側に、走行機体を支持するスタンドを設け、これら前後のスタンドを立てた状態で該前後のスタンドが接地しないように走行機体を上昇させた位置から該走行機体を下降させることで、前輪が接地していて、後輪が地面から浮いている状態、又は、後輪の接地圧が前輪よりも低い状態となるように、走行機体前後のスタンドで支持されるように構成したことを特徴とする。
【0012】
また、他の技術的手段は、走行機体を支持する左右一対の車輪を前後に備え、これら前後の車輪は左右方向に移動させることによりそれぞれ独立して輪距調整可能とされると共に、この左右一対の前後輪を連動させて走行機体に対して同時に上下動させることで走行機体を昇降自在とし、左右一対の前後輪を上下動させる昇降シリンダを設け、この昇降シリンダを、圧油が供給されることにより前後輪を走行機体に対して下降させて該走行機体 を上昇させ、且つ圧油が抜かれることにより走行機体を自重で下降させる単動形油圧シリンダによって構成し、前輪の前方側及び後輪の後方側にそれぞれスタンドを設け、輪距調整時において、前後のスタンドを立てた状態で該前後のスタンドが接地しないように走行機体を上昇させた位置から走行機体を下降させることで、前後のスタンドによって走行機体を支持するように構成し、前後のスタンドを立てた状態走行機体を下降させる際に、後側のスタンドが前側のスタンドよりも先に接地するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
また、前輪が、上部が走行機体に左右方向の軸心回りに回動自在に支持されていて上下揺動自在とされた前輪支持アームの下部に設けられ、後輪が、上部が走行機体に左右方向の軸心回りに回動自在に支持されていて上下揺動自在とされた後輪支持アームの下部に設けられ、これら前輪支持アームと後輪支持アームとが同時に上下に揺動するように連動連結されていて、昇降シリンダがこれら前輪支持アームと後輪支持アームとを上下に揺動するものであり、前記後輪支持アームが走行機体に備えられたエンジンからの動力を後輪に伝達する伝動機構を収容した伝動ケースによって構成され、走行機体の後方に圃場に苗を植え付ける移植装置と操縦ハンドルを設けてなる歩行型移植機に採用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図3において、1は走行体として例示する歩行型移植機を示しており、この移植機1は、前部の走行部2と、後部の移植部3及び操縦ハンドル4とから主構成されており、畝Rを跨いだ状態で畝長手方向(図2の左右方向)に前進走行しながら、ソイルブロック苗(以下、苗という)を畝Rに所定間隔をおいて自動的に植え付けるようにしたものである。
【0015】
なお、この移植機1は、畝長手方向に片道走行(1方向走行)することで、左右2条分の苗を同時に植え付けるように構成されている。
走行部2は、ミッションケース5の前部に架台6を前方突出状に取付固定し、且つこの架台6にエンジン、燃料タンク、バッテリー等を搭載して主構成された走行機体8と、この走行機体8の左右両側に備えた前輪9及び後輪(駆動輪)10とを有しており、走行機体8は、左右一対の前輪9と左右一対の後輪10の四輪によって走行可能に支持されている。
【0016】
前記移植部3は、走行機体8の後部に装着された移植フレーム26に設けられており、苗を畝Rに植え付ける植付部27と、この植付部27に苗を供給する苗供給部28とから主構成されている。
移植フレーム26は、前部がミッションケース5に取付固定された固定フレーム26Aと、前部がミッションケース5の左右両側に回動自在に取り付けられた可動フレーム26Bとから構成され、固定フレーム26Aに苗供給部28が備えられていると共に操縦ハンドル4を取付固定する取付枠29が備えられ、可動フレーム26Bに植付部27が備えられている。
【0017】
苗供給部28は、多数の苗が育苗された苗トレイTを載置する苗載せ台30と、所定の位置で苗トレイTのポット部Pから1つずつ苗を取り出して植付部27へと搬送して供給する苗分送装置31とを有している。
植付部27は、可動フレーム26Bに昇降自在に支持された植付体32と、可動フレーム26Bの後部側に取り付けられていて畝R上を転動する覆土輪33とを備え、植付体32に、上昇位置にて苗分送装置31によって苗が供給され、その後、植付体32は、この供給された苗を保持して下降し、畝Rに突入して開くことで畝Rに植え穴を形成すると共に該植え穴に苗を放出し、その後、覆土輪33によって、植え穴に放出された苗の左右両側から株際に土を押圧して苗の床土を埋めるように構成されている。
【0018】
前記走行機体8の左右両側には、前輪支軸11及び後輪支軸12が、それぞれ左右方向外方に張出状に設けられており、これら前輪支軸11及び後輪支軸12は左右方向に伸縮自在に構成されている。
左右の前輪支軸11は、走行機体8の前部の前輪支持部8aに左右方向の軸心廻りに回動自在に支持された外軸13と、この外軸13に左右方向外方から嵌脱自在に内嵌された内軸14とからなる。
内軸14の左右方向外端には、前輪支持アーム15の上部が固定され、この前輪支持アーム15は後方に向かうに従って下方に移行する傾斜状に配置され、前輪支持アーム15の下端側に前輪9が左右方向の軸心廻りに回転自在に取り付けられている。
【0019】
外軸13と内軸14とは軸心回りに一体回転自在とされ、内軸14は、外軸13に対して左右方向移動自在に内嵌されていると共に、ボルト等の固定手段によって外軸13に固定可能とされている。
したがって、固定手段を解除して内軸14を外軸13に対して左右方向に位置調整することにより、前輪9の輪距調整が可能とされている。
また、前輪支軸11を軸心回りに回動させることで、前輪支持アーム15が上下に揺動し、これによって、前輪9が走行機体8に対して上下動(昇降)するようになっている。
【0020】
左右の後輪支軸12は、ミッションケース5に左右方向の軸心廻りに回動自在に支持された外軸16と、この外軸16に左右方向外方から嵌脱自在に内嵌された内軸17とからなる。
内軸17の左右方向外端には、後輪支持アーム18の上部が固定され、この後輪支持アーム18は後方に向かうに従って下方に移行する傾斜状に配置され、前輪支持アーム18の下端側に後輪10が左右方向の軸心廻りに回転自在に取り付けられている。
【0021】
また、後輪支持アーム18は伝動ケースによって構成されており、エンジンからの動力が、ミッションケース5内の伝動機構、後輪支軸12内の伝動軸、後輪支持アーム18内の伝動機構等を介して後輪10に動力が伝動され、該後輪10が回転駆動されるようになっている。
外軸16と内軸17とは軸心回りに一体回転自在とされ、内軸17は、外軸16に対して左右方向移動自在に内嵌されていると共に、ボルト等の固定手段によって外軸16に固定可能とされている。
【0022】
したがって、固定手段を解除して内軸17を外軸16に対して左右方向に位置調整することにより、後輪10の輪距調整が可能とされている。
また、後輪支軸12を軸心回りに回動させることで、後輪支持アーム18が上下に揺動し、これによって、後輪10が走行機体8に対して上下動(昇降)するようになっている。
左右同側にある前輪支軸11と後輪支軸12とは連動手段を介して、前後輪9,10が走行機体8に対して同時に(連動して)昇降するように連動連結されている。
【0023】
すなわち、前輪支軸11及び後輪支軸12の外軸13,14には、それぞれブラケット20F,20Rが上方突出状に固定され、前側のブラケット20Fに、連動部材19の前端側が左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着され、後側のブラケット20Rに連動部材19の後端側が左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されており、これら前後のブラケット20F,20R及び連動部材19等により、連動手段が構成されている。
したがって、後輪支持アーム18が上下に揺動すると、連動部材19が前後に押し引きされ、後輪支持アーム18の上下揺動に連動して前輪支持アーム15も上下に揺動して、左右の前後輪9,10が、走行機体8に対して連動して上下動するようになっている。
【0024】
そして、左右の前輪9及び左右の後輪10が、走行機体8に対して同時に昇降することで、走行機体8が昇降する(前後輪9,10が走行機体8に対して相対的に下降すると走行機体8が接地面に対して上昇し、前後輪9,10が走行機体8に対して相対的に上昇すると走行機体8が接地面に対して下降する)ように構成されている。
また、架台6には、左右方向の軸心回りに回動自在な回転軸21が支持されており、この回転軸21の左右両側には上方突出状にブラケット22が固定され、このブラケット22には、連動部材23の前端側が左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着され、この連動部材23の後端側は、後輪支軸12に固定されたブラケット20Rに左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されている。
【0025】
また、回転軸21の一端側には、ブラケット24が下方突出状に固定され、このブラケット24には、昇降シリンダ25のピストンロッドの先端側が枢着され、該昇降シリンダ25のシリンダ本体は架台6に取付固定されている。
昇降シリンダ25は、単動形油圧シリンダから構成され、昇降シリンダ25に圧油を供給してピストンロッドを、シリンダ本体に退入させる(又は、シリンダ本体から突出させる)ことで、回転軸21が回転して、ブラケット22を介して連動部材23が後方に押動され、後輪支持アーム18及び前輪支持アーム15が下方に揺動し、これによって、走行機体8に対して前後輪9,10が下降して走行機体8が上昇する。
【0026】
また、昇降シリンダ25に供給した圧油を抜くことで、自重によって走行機体8が下降する。
図1に示すように、この移植機1には、輪距調整する際等において、走行機体8等を支持するために、前後にスタンド36,37が設けられている。
前側のスタンド36は、前輪9の前方側に配置され、後側のスタンド37は、後輪10の後方側に配置されている。
また、前側のスタンド36は、上端側が架台6の前部に、枢軸38を介して左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されていて、前後揺動自在に支持されており、後側のスタンド37は、取付枠29に固定の支持部材40等に枢軸39を介して左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されていて、前後揺動自在に支持されている。
【0027】
また、前後のスタンド36,37は、図1に示す、架台6又は取付枠29から下方に突出する使用姿勢と、この使用姿勢から走行に(移植作業に)邪魔にならない位置まで後方に揺動させた非使用姿勢とに姿勢変更自在とされており、各姿勢で位置決め保持(位置決め固定)可能とされている。
前記移植機1において、輪距調整するには、走行機体8を、前後のスタンド36,37が、使用姿勢において、接地面に接地しないところまで上昇させ、この状態で、前後のスタンド36,37を非使用姿勢から使用姿勢に揺動させる(スタンド36,37を立てる)。
【0028】
次に、走行機体8を、前後のスタンド36,37が接地して、走行機体8を支持する位置まで、自重により下降させる。
このとき、後側のスタンド37が、前側のスタンド36よりも先に接地し、さらに、走行機体8が下降することにより、走行機体8が、前後輪9,10によって支持される姿勢に対して前下がりの姿勢となって、前側のスタンド36が接地し、前輪9が接地状態で後輪10が地面から浮いた状態に、前後のスタンド36,37によって走行機体8等が支持される。
【0029】
このように、前後のスタンド36,37によって、走行機体8等を支持した状態では、図1に示すように、後輪10が接地面から上方に浮いた状態とされる(後輪10が接地面と接触しない)ので、接地面が比較的柔軟な地面であっても後輪10の輪距調整(後輪10の左右移動)が容易に行える。
なお、後輪10が接地面から完全に浮いた状態になっていなくても、後輪10の接地圧が前輪9よりも低くなるようになっていればよい。
また、接地面が硬い地面である場合は、このままで前輪9の輪距調整(前輪9の左右移動)は比較的容易に行えるが、接地面が比較的柔軟である場合、土の抵抗により、前輪9の左右移動が困難となるが、前後のスタンド36,37を非使用姿勢とし、走行機体8を前後輪9,10で支持している状態において、操縦ハンドル4を押し下げれば、走行機体8の前部側が、後輪10の接地点回りに上昇するので、比較的柔軟な地面であっても、前輪9の輪距調整を容易に行うことができる。
【0030】
なお、本発明は、本実施の形態では、走行部2の後方に、移植部3と操縦ハンドル4とを備えた、歩行型移植機1に採用されたものを開示したが、走行部2の後方に他の作業装置を装着した作業機に採用してもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、単動形油圧シリンダからなる昇降シリンダに圧油を供給して走行機体を上昇させると共に前後のスタンドを立て、その後、昇降シリンダから圧油を抜くことにより走行機体を自重で下降させて前後のスタンドで走行機体を支持すると、走行機体が、後輪が浮いている状態か又は後輪の接地圧が前輪よりも低い状態となるように前後のスタンドで支持され、これによって、昇降シリンダが単動形油圧シリンダによって構成されている走行体であっても、後輪の左右移動、すなわち、後輪の輪距調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 移植機をスタンドで支持した状態を示す側面図である。
【図2】 移植機の側面図である。
【図3】 移植機の平面図である。
【符号の説明】
1 移植機
2 走行体
3 移植部
4 操縦ハンドル
8 走行機体
9 前輪
10 後輪
36 前側のスタンド
37 後側のスタンド

Claims (4)

  1. 走行機体(8)を支持する左右一対の車輪(9,10)を前後に備え、これら前後の車輪(9,10)は左右方向に移動させることによりそれぞれ独立して輪距調整可能とされると共に、この左右一対の前後輪(9,10)連動させて走行機体(8)に対して同時に上下動させることで走行機体(8)を昇降自在とし、左右一対の前後輪(9,10)を上下動させる昇降シリンダ(25)を設け、この昇降シリンダ(25)を、圧油が供給されることにより前後輪(9,10)を走行機体(8)に対して下降させて該走行機体(8)を上昇させ、且つ圧油が抜かれることにより走行機体(8)を自重で下降させる単動形油圧シリンダによって構成し、前輪(9)の前方側及び後輪(10)の後方側に、走行機体(8)を支持するスタンド(36,37)を設け、これら前後のスタンド(36,37)を立てた状態で該前後のスタンド(36,37)が接地しないように走行機体(8)を上昇させた位置から該走行機体(8)を下降させることで、走行機体(8)が前後輪(9,10)によって支持される姿勢に対して前下がりの姿勢となり且つ前輪(9)が接地状態となるように、該走行機体(8)が前後のスタンド(36,37)で支持されるように構成したことを特徴とする走行体。
  2. 走行機体(8)を支持する左右一対の車輪(9,10)を前後に備え、これら前後の車輪(9,10)は左右方向に移動させることによりそれぞれ独立して輪距調整可能とされると共に、この左右一対の前後輪(9,10)連動させて走行機体に対して同時に上下動させることで走行機体(8)を昇降自在とし、左右一対の前後輪(9,10)を上下動させる昇降シリンダ(25)を設け、この昇降シリンダ(25)を、圧油が供給されることにより前後輪(9,10)を走行機体(8)に対して下降させて該走行機体(8)を上昇させ、且つ圧油が抜かれることにより走行機体(8)を自重で下降させる単動形油圧シリンダによって構成し、前輪(9)の前方側及び後輪(10)の後方側に、走行機体(8)を支持するスタンド(36,37)を設け、これら前後のスタンド(36,37)を立てた状態で該前後のスタンド(36,37)が接地しないように走行機体(8)を上昇させた位置から該走行機体(8)を下降させることで、前輪(9)が接地していて、後輪(10)が地面から浮いている状態、又は、後輪(10)の接地圧が前輪よりも低い状態となるように、走行機体(8)が前後のスタンド(36,37)で支持されるように構成したことを特徴とする走行体。
  3. 走行機体(8)を支持する左右一対の車輪(9,10)を前後に備え、これら前後の車輪(9,10)は左右方向に移動させることによりそれぞれ独立して輪距調整可能とされると共に、この左右一対の前後輪(9,10)連動させて走行機体(8)に対して同時に上下動させることで走行機体(8)を昇降自在とし、左右一対の前後輪(9,10)を上下動させる昇降シリンダ(25)を設け、この昇降シリンダ(25)を、圧油が供給されることにより前後輪(9,10)を走行機体(8)に対して下降させて該走行機体(8)を上昇させ、且つ圧油が抜かれることにより走行機体(8)を自重で下降させる単動形油圧シリンダによって構成し、前輪(9)の前方側及び後輪(10)の後方側にそれぞれスタンド(36,37)を設け、輪距調整時において、前後のスタンド(36,37)を立てた状態で該前後のスタンド(36,37)が接地しないように走行機体(8)を上昇させた位置から走行機体(8)を下降させることで、前後のスタンド(36,37)によって走行機体を支持するように構成し、前後のスタンド(36,37)を立てた状態走行機体(8)を下降させる際に、後側のスタンド(37)が前側のスタンド(36)よりも先に接地するように構成されていることを特徴とする走行体。
  4. 前輪(9)が、上部が走行機体(8)に左右方向の軸心回りに回動自在に支持されていて上下揺動自在とされた前輪支持アーム(15)の下部に設けられ、後輪(10)が、上部が走行機体(8)に左右方向の軸心回りに回動自在に支持されていて上下揺動自在とされた後輪支持アーム(18)の下部に設けられ、これら前輪支持アーム(15)と後輪支持アーム(18)とが同時に上下に揺動するように連動連結されていて 、昇降シリンダ(25)がこれら前輪支持アーム(15)と後輪支持アーム(18)とを上下に揺動するものであり、前記後輪支持アーム(18)が走行機体(8)に備えられたエンジンからの動力を後輪(10)に伝達する伝動機構を収容した伝動ケースによって構成され、走行機体(8)の後方に圃場に苗を植え付ける移植部(3)と操縦ハンドル(4)を設けてなる歩行型移植機であることを特徴とする請求項1〜3にいずれかに記載の走行体。
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