JPS6028515Y2 - 液体処理用撹拌装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、下水処理場等の沈砂池より搬出される沈砂並
びにし渣を洗浄する装置に関するものである。

従来、沈砂池の下水処理施設においては堆積する沈砂や
し渣は洗浄してから処分するがその洗浄には沈砂は沈砂
で、し渣はし渣のみで行なわれているがいずれも攪拌機
構で水中の夾雑物をよく混和して洗浄処理をしている。

ところが、下水処理においては、水中に夾雑物を含んだ
状態のものを攪拌する場合、羽根車による攪拌では、ビ
ニール等が絡みついてトラブルを起すため、空気攪拌即
ち水の攪拌に空気を使うケースが多い。

しかしこの場合でも空気を噴出していたノズルを水が逆
流して入ってくることと、水には夾雑物を含むためノズ
ルが閉塞してトラブルを起す事が多く保守保安上やっか
いであるなどの問題があった。

本考案は、これら従来の欠点を排除しようとするもので
、空気攪拌用の噴出ノズルが閉塞することなく安全に用
いられる機構として極めてコンパクトでかつ安価な形態
の液体洗浄用の空気攪拌装置を提供することを目的とす
るものである。

本考案は、液体貯留用槽内を仕切板にて水圧タンクと攪
拌タンクとに区画し、液体洗浄用の攪拌タンク底部と水
圧タンクとをノズル孔を介して連通せしめると共に、該
連通部のノズル孔下部に空気室を形成せしめるように空
気吹込口を開口したことを特徴とする液体処理用攪拌装
置である。

図示のものにおいてし渣又は沈砂の洗浄タンクとして槽
Ａ内に仕切板６にて連通状態下で水圧タンク２と攪拌タ
ンク５とに区画し、該攪拌タンク５の底部と水圧タンク
２とを噴出ノズル４又はノズル孔を穿設した空気噴出部
材を介して連通し、この連通部となる前記部材の噴出ノ
ズル４下部に空気室３を形成してあり、この空気室３は
空気供給管７で圧力空気源例えはブロワ−８又はコンプ
レッサーに連結し、給気によって空気室３が水圧タンク
２と攪拌タンク５との間に介在形成されるようになって
いる。

即ち、空気噴出中は、噴出ノズル４に圧力損失をつけて
いるので、空気室３ができる。

このとき水圧タンク２の水位は、攪拌タンク５より高く
しているが、所定圧の空気室３ができることによって水
圧タンク２の水は攪拌タンクに流入することはない。

次に、空気停止を行った時には、空気室３には全周から
同じ圧がかかつているので水は水圧タンク２側及び攪拌
タンク５側の両方から流入しようとする。

しか腰その流入断面は、攪拌タンク５側は、噴出ノズル
４分のみで水圧タンク２側の１！３０〜１／１００にし
か相当しないので殆んど逆流しない。

特に、空気停止がブロワ−８の慣性又は、バルブ９の開
閉時間の影響で空気停止に、１〜２秒を要した場合は元
来水圧タンク２側の方が圧が高いので逆流はＯに近いも
のとなる。

この水圧タンク２には定水位弁１を持って洗浄水供給管
１０が備えられていて、該定水位弁１の制御操作によっ
て洗浄水が水圧タンク２内に導入できるようになってい
る。

図中１１はし渣又は沈砂供給管若しくはシュートである
。

また噴出ノズル４は多孔板若しくは多孔管の孔をノズル
孔として利用できる。

例えば、仕切板６の一部分にノズル孔を有する連通部と
して多孔板或いは多孔管を用いることができる。

なお本考案装置は、水中で噴出ノズルより空気を噴出さ
せる設備において、空気を停止した時に、水がノズルへ
逆流することを防止するための水圧タンクをもった空気
噴出ノズル装置として沈砂洗浄機、し渣洗浄機等の洗浄
設備における空気攪拌機に用いることができる。

しかして、し渣又は沈砂は、攪拌タンク５に導入され、
噴出ノズル４からの空気吹きこみにより洗浄水中で攪拌
されて洗浄され、掻上機等の除去装置（図示せず）によ
って排出される。

また、洗浄が終了すれば空気の吹込みは停止するが、停
止すると空気室３に水圧タンク２側、攪拌タンク５側か
ら液が流入しようとするが、攪拌タンク５側からの液の
流入は噴出ノズル４からのみなので、水圧タンク２側か
らの流入に比べれば微々たるものであり、このために噴
出ノズル４の閉塞はおこらないで安定した操作が可能と
なる。

本考案は液体貯留用槽内を仕切板にて水圧タンクと攪拌
タンクとに区画し、液体洗浄用の攪拌タンク底部と水圧
タンクとをノズル孔を介して連通せしめると共に、該連
通部のノズル孔下部に空気室を形成せしめるように空気
吹込口を開口したことにより空気噴出中は、噴出ノズル
からは、空気のみが出るが空気を停止した時には別に設
けた水圧タンクより直ちに、水が空気室に充満されて、
夾雑物を含んだ水がノズルへ逆流してくる事はなく、円
滑に攪拌洗浄のできる装置を構成簡単安価に提供するこ
とができ、実用上極めて有効なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す縦断面図である。 Ａ・・・・・・槽、１・・・・・・定水位弁、２・・・
・・・水圧タンク、３・・・・・・空気室、４・・・・
・・噴出ノズル、５・・・攪拌タンク、６・・・・・・
仕切板、７・・・・・・空気供給管、訃・・・・・ブロ
ワ−９・・・・・・バルブ、１０・・・・・・洗浄水供
給管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 液体貯留用槽内を仕切板にて水圧タンクと攪拌タン
   クとに区画腰液体洗浄用の攪拌タンク底部と水圧タンク
   とをノズル孔を介して連通せしめると共に、該連通部の
   ノズル孔下部に空気室を形成せしめるように空気吹込口
   を開口したことを特徴とする液体処理用攪拌装置。 ２ 前記攪拌タンクが、その水位より前記水圧タンクの
   水位が上方に位置するように水位を設定したものである
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の攪拌装置。 ３ 前記ノズル孔が多孔板又は多孔管の孔である実用新
   案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の攪拌装置。 ４ 前記水圧タンクが、空気室を持ったものであって空
   気供給管で空気源に連絡され所定圧に保たれているもの
   である実用新案登録請求の範囲第１項、第２項又は第３
   項記載の攪拌装置。 ５ 前記水圧タンクが沈砂洗浄又はし渣洗浄設備に備え
   られているのである実用新案登録請求の範囲第３項又は
   第４項記載の攪拌装置。