JPS6122677Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、下水処理場等の沈砂池より搬出され
る沈砂並びにし渣を洗浄する装置に関するもので
ある。

従来、沈砂池の下水処理施設においては堆積す
る沈砂やし渣は洗浄してから処分するがその洗浄
には沈砂は沈砂で、し渣はし渣のみで行なわれて
いた。そして沈砂中に含まれるし渣分またし渣中
に含まれる砂分は前処理として、あるいは洗浄工
程中に除去し、別途処理していた。沈砂洗浄設備
途中より排出するし渣分を、し渣洗浄設備へ、ま
たし渣洗浄設備途中より排出する砂分を沈砂洗浄
設備へ送るためには、コンベヤ等を使用してい
て、設備の複雑化・建設費のアツプ等の問題があ
つた。

本考案は、これら従来の欠点を排除しようとす
るもので、輸送コンベヤの附帯設備を不要として
極めてコンパクトで、かつ安価な形態の洗浄装置
を提供することを目的とするものである。

本考案は、インペラ式撹拌機を持つ沈砂洗浄槽
と、空気吹き込み式撹拌装置を持つし渣洗浄槽を
仕切板をもつてとなり合わせに配設し仕切板の上
部と下部に開口部を設け、あるいは、２槽の間の
上下に短かい連通部を設け、上部開口又は連通部
は沈砂洗浄槽よりし渣洗浄槽へ洗浄水と共にし渣
分を流入させ、下部開口又は連通部はし渣洗浄槽
より沈砂洗浄槽へ砂分を流下させること、必要に
応じ各槽に洗砂掻上機、し渣掻上機を併設するこ
とを特徴とする沈砂およびし渣洗浄装置である。

図示のものにおいて洗浄槽Ａのほぼ中央部に仕
切板１を設けて２槽に分割区画し、一方を沈砂洗
浄槽２、他方をし渣洗浄槽３とし、該沈砂洗浄槽
２には回転軸４′を含むパドル形インペラ４を連
結した駆動装置５を設置すると共に、前記し渣洗
浄槽３には、空気吹込式撹拌機構として散気装置
６を槽下部に設置し、さらに各槽２，３には洗砂
掻上機７およびし渣掻上機８をそれぞれ併設して
ある。

沈砂は、沈砂供給管２２又はホツパーから沈砂
洗浄槽２に投入され、ノズル９より注入される洗
浄水と共に前記インペラ４により撹拌洗浄され洗
浄槽下部に設けてある、仕切板１の開口部１０よ
り洗砂掻上機７のテール側に自然流入し、ウイン
グ１１により掻上げられ、途中水切りされてシユ
ート部１２より排出されるようになつている。

前記ノズル９からの洗浄水は、沈砂洗浄中に砂
より分離したし渣分を伴なつて仕切板１上部の開
口部１３よりし渣洗浄槽３に入る。前記し渣洗浄
槽３にはし渣供給管２３又はシユート乃至ホツパ
から別途し渣を投入し、散気装置６より吐出され
る空気１４及びノズル１５よりの高圧水により撹
拌、洗浄するものである。し渣洗浄中にし渣より
分離した砂分１６は仕切板１下部にある開口部１
７より沈砂洗浄槽２内に入りさらに開口部１０よ
り洗砂掻上機７のテール部に入りウイング１１に
より排出され、洗浄水はし渣掻上機８内に設けて
あるスクリーン１８を通過し、堰１９をオーバフ
ローして排出される。

洗浄し渣２０は、スクリーン１８にて捕捉され
レーキ２１により掻上げられ、水切りを行なつた
後排出を入れる構成となつている。

なお、し渣洗浄槽３の底面は、傾斜をつけたり
段差をつけること、あるいは機械的に、分離され
て沈降した砂分１６を開口部１７から沈砂洗浄槽
２へ、さらにはその掻上部分へ誘導流入するよう
にするのがよく、同様のことは沈砂洗浄槽２の洗
浄部分と掻上部分の開口部１０を沈砂が移動する
際にも適用することができる。

この場合は洗浄掻上機７のウイング１１を洗浄
部分底面まで延長させたり洗浄部分底面に掻送機
構を設けてそれと或いはさらにし渣洗浄槽３の底
面に設けた掻送機構と連動させる構成とすること
もできる。

また、沈砂洗浄槽２で分離されたし渣は洗浄水
の流れによつて自動的にし渣洗浄槽へ移動する
が、強制的に移動させる機構を設けることもでき
るし、開口部１３に水面を維持して円滑にし渣が
移動するように考慮する。

洗浄水の導入管ならびに排出管は各槽それぞれ
に設けること及び掻上機７，８の駆動装置を一つ
とすること或いは別系統にできるのはいうまでも
ない。

図中、２１は隔離室、２４，２５は掻上機７，
８のそれぞれの駆動装置、２６はオーバフロー
管、２７はカバーである。

本考案は、洗浄槽を撹拌機構を有する沈砂洗浄
槽とし渣洗浄槽とに仕切板で区画形成せしめると
共に、該仕切板の上方および下方において前記沈
砂洗浄槽とし渣洗浄槽とを連通せしめ、上部開口
部から沈砂洗浄槽よりし渣洗浄槽へ洗浄水ととも
にし渣分を流入させ、下部開口部からはし渣洗浄
槽より沈砂洗浄槽へ砂分を流下させ、前記沈砂洗
浄槽に沈砂供給部、前記し渣洗浄槽にし渣供給部
を配備したことにより沈砂並びにし渣を機能的に
洗浄処理できる。即ちし渣に混じつた砂は下部開
口部を経てし渣洗浄槽から沈砂洗浄槽へ、また沈
砂に混じつたし渣は上部開口部を経てし渣洗浄槽
へ移流でき、しかも仕切板によつて簡単に構成で
き、コンパクトで安価な洗浄装置を提供すること
ができ、実用上極めて効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は平面
図、第２図は第１図−線に於ける縦断面図、
第３図は第１図−線における縦断面図、第４
図は−線における縦断面図である。 １……仕切板、２……沈砂洗浄槽、３……し渣
洗浄槽、４……インペラ、６……散気装置、７…
…洗砂掻上機、８……し渣掻上機、９……ノズ
ル、１０……開口部、１１……ウイング、１２…
…シユート部、１３……開口部、１５……ノズ
ル、１７……開口部、１８……スクリーン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 洗浄槽Ａを撹拌機構を有する沈砂洗浄槽２
   と、し渣洗浄槽３とに仕切板１で区画形成せし
   めると共に、該仕切板１の上方および下方に設
   けた開口部１３，１７で前記沈砂洗浄槽２と前
   記し渣洗浄槽３とを連通せしめ、上部開口部１
   ３から沈砂洗浄槽２よりし渣洗浄槽３へ洗浄水
   とともにし渣分を流入させ、また下部開口部１
   ７からはし渣洗浄槽３より沈砂洗浄槽２へ砂分
   を流下させ、前記沈砂洗浄槽２に沈砂供給部２
   ２、前記し渣洗浄槽３にし渣供給部２３を配備
   した沈砂等用洗浄装置。 ２ 前記撹拌機構が、沈砂洗浄槽２ではインペラ
   式撹拌機であつて、し渣洗浄槽３では空気吹込
   式撹拌機である実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の洗浄装置。 ３ 前記沈砂洗浄槽２が、洗浄水導入管を開口連
   結されたものであつて、洗浄水排出管を設けた
   し渣洗浄槽３を連通併設したものである実用新
   案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の洗浄
   装置。 ４ 前記沈砂洗浄槽２、し渣洗浄槽３が、ともに
   掻上機７，８のある洗浄槽である実用新案登録
   請求の範囲第２項又は第３項記載の洗浄装置。