JPS6024790Y2 - 排水トラツプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は浴室の排水トラップに関するものであり、埋め
込み浴槽の施工の際に有用な排水トラップを提供するも
のである。

従来、在来工法により浴槽を洗い場より深く埋め込んで
施工する場合、洗い場の排水孔と浴槽の排水孔とを別々
に設け、夫々に排水トラップを設けるか、洗い場と浴槽
との排水孔からの排水を夫々浴室の外部へ引出した所に
排水升を設けて排水トラップを形成することにより排水
トラップを設けることが考えられる。

ところが、前者（洗い場と浴槽とに夫々排水トラップを
設ける）の場合は浴槽が埋め込まれた下方に排水トラッ
プが位置するため該排水トラップの掃除ができず、該排
水トラップが詰まる危険を有し、詰まった場合には浴槽
を外して掃除しなければならず大係りな工事を必要とす
るため、前者の施工方法は実質的に不可能であった。

従って、もっばら後者（浴槽及び洗い場の排水を浴室外
の一ケ所に集め排水升を設ける）の施工方法が取られて
いた。

しかし、この様な施工方法の場合は浴槽の排水を浴室の
床面へ一旦流すこととなるため、該浴室床面ば常に湿潤
状態となり該浴室床面や壁面が早期に腐ったり、該浴室
床面に於て排水が腐敗し臭気が浴槽の排水孔を通して浴
室の内部に上ってきたりする危険があり、浴槽の排水と
該浴槽の排水を浴室外に排水するための排水管を直結す
るようにすれば上記の問題は解決できるものの、浴室の
床面の内部に２本の排水管を埋設する必要が生じ、多く
の部材を必要としたり、面倒な作業を必要とするものと
なっていた。

本考案は上記従来の欠点を解決すべく案出されたもので
あり、第１図に示す如く、本考案に係る排水トラップ１
は浴槽２と洗い場３との排水を洗い場３に埋め込まれた
１個の排水トラップ１に集め得る様な構造としたことを
特徴とするものであり、その詳細は第２図に示す如く、
該排水トラップ１はフランジ部１１と筒体部１２と導入
部１３と及びトラップ部１４とより戒り、該フランジ部
１１は洗い場３の床面３１上に現れる鍔部１１１と該鍔
部１１１の内方に目皿１６を載置するための載置部１１
２ｉ：その下方に筒部１１３を有し該筒部１１３の内周
面には雌螺子部１１４が螺設されており、該筒体部１２
は円筒形状をしその上端部１２１及び下端部１２２附近
の外周面には夫々雄螺子部１２３，１２４が螺設されて
おり、該導入部１３は側部に導入口１３１が設けられる
と共にその上端部１３２附近の内周面には雌螺子部１３
３が又該導入部１３の下端部１３４附近の外周面には雄
螺子部１３５が夫々螺設されており、該トラップ部１４
は所謂トラップと基本形状を同じくし該トラップ部１４
の上縁部１４１の内周面には雌螺子部１４２が螺設され
たものであり、該フランジ部１１の雌螺子部１１４と該
筒体部１２の雄螺子部１２３とを、該筒体部１２の雄螺
子部１２４と該導入部１３の雌螺子部１３３とを、該導
入部１３の雄螺子部１３５と該トラップ部１４の雌螺子
部１４２とを夫々螺着せしめて組立て洗い場３の排水を
トラップ部１４に導くように威し、該導入部１３に設け
られた導入部１３１に浴槽２より排水管４（第１図）を
連結せしめて浴槽２の排水をも該トラップ部１４に導く
ように威したものである。

本考案の排水トラップ１は上述の通りの構成としたから
、浴槽２からの排水を浴室の床面５に流すことなく直接
排水トラップ１のトラップ部１４に流し込むことができ
るから、該浴槽２の排水が該浴室の床面５に於て臭気が
発生する等と言うことは無くなり、且つ浴室の床面５及
び洗い場３とには排水管４，６が夫々１本づつ配設すれ
ば済み、浴槽２と洗い場３との排水を浴室外へ導き出す
ために浴槽２用の及び洗い場３用の排水管を夫々浴室外
までに設置するという面倒な作業も無く、該排水トラッ
プ１は洗い場３の下部に埋設されているから、該排水ト
ラップ１を掃除する場合においても、浴槽２を取り外し
たりすることなく洗い場３から容易に行なえるものであ
る。

更に本考案の特徴は該排水トラップ１をフランジ部１１
筒体部１２導入部１３トラップ部１４の目体に分割し組
立てるように威したことにより、浴槽２の埋め込み深さ
に誤差があっても該筒体部１２螺子込み深さを調節する
ことにより容易に調整することができ、又第３図に示す
如く浴槽２の埋め込み深さが浅くなっても、該筒体部１
２を切断するか、別の短い筒体部１２′を用いることに
より容易に対応することが可能となる等一体のトラップ
では対応できない現場施工の浴室用の浴槽２・洗い場３
兼用の排水トラップ１として最適なものである。

更に、上記実施例に於て該排水トラップ１のフランジ部
１１・筒体部１２・導入部１３・トラップ部１４を螺着
により連結する旨記載したが、例えばフランジ部１１の
筒部１１３・導入部１３の上端部１３２附近・トラップ
部１４の上縁部１４１の内径と、該筒体部１２の上下両
端部１２１・１２２附近・導入部１３の下端部１３４附
近の外径とを略々同一とし、摺り合せて深さを調節した
後、接着剤で接着せしめるようにする、又例えば筒体部
１２の下端部１２２附近を拡開し該筒体部１２に導入部
１３を挿入するようにする等各部の挿入関係を任意に変
更する、更に埋め込み深さが深い場合に第１図の実施例
の如く比較的長い筒体部１２を用いることは必須ではな
く、第３図の実施例に示した如く浅い場合に使用する比
較的短い筒体部１２′を２本連結することにより対応す
る等、本考案の目的を達威し得る範囲での変更は任意で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る排水トラップ１の施工状態を示す
図であり、第２図は該排水トラップ１の断面図、第３図
は他の施工状態を示す図である。 図中の１は本考案に係るトラップ、１１はフランジ部、
１１３は筒部、１２は筒体部、１２１は該筒体部１２の
上端、１２２はその下端、１３は導入部、１３１は該導
入部１３に設けられた導入口、１３２はその上端、１３
４はその下端、１４はトラップ部であり、１４１はその
上縁部である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）フランジ部の下方筒部の内周面と筒体部の上端部
   附近の外周面との、該筒体部の下端部附近の外周面と側
   部に導入口を有する導入部の上端部附近の内周面との、
   且つ該導入部の下端部附近の外周面とトラップ部の上縁
   部の内周面との径が夫々同一に形成され、フランジ部に
   筒体部が、トラップ部に導入部が夫々挿入され、固着せ
   しめられて形成されたことを特徴とする排水トラップ。
2. （２）フランジ部の下方筒部の内周面と導入部の上端部
   附近の内周面と及びトラップ部の上縁部の内周面とに夫
   々雌螺子部を形成し、筒体部の上下両端附近の外周面と
   導入部の下端部附近の外周面に夫々雄螺子部を形成する
   ことにより、夫々を螺着せしめて形成したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の排水トラップ
   。