JPS6024146Y2 - 魚釣用リ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は魚釣用リール、特に渦（うず）電流またはヒ
ステリシス効果によるブレーキを備えた魚釣用リールに
関する。

従来、速度ブレーキを備えると共に、対向配置された遠
心おもりが、円筒ブレーキドラムに接触するように、横
方向に摺動するようにピンに取付けられた、キャスチン
グ用魚釣リールが提案されている。

このようにブレーキが設けられていない場合は、１０？
０００ｒ ｐｍのオーダーの高いリール速度において
もつれ糸のチェックが行なわれない場合は、糸がもつれ
て巻取られる傾向が大きく、この状態はしばしば鳥の巣
と呼ばれている。

また低摩擦ブレーキを備えた、キャスチング用魚釣用リ
ールが提供されているが、これは糸のもつれを防止する
効果を有していない。

従来、米国特許第２．３６１．２３吋明細書に示される
ように、隣接極片を有する複数の磁石を備えた磁石ブレ
ーキまたは輪止めを有する魚釣用リールが提案されてい
る。

その発明には二つの形態が示されている。

該米国特許の第一図、第二図において、対をなす複数の
半径方向に配置された磁石が示されており、その際フラ
ンジ６０を有するブレーキ部材５８が対をなす磁石の間
の空気間隙内を可動で、それにより部材５８に渦電流を
発生させて、過回転およびもつれを防止するために、ス
プールを低速化するブレーキ作用を適用させるようにな
っている。

また、下記の点が指摘されている。

（第２欄第４桁以降）１フランジ６０は好ましくは、磁
石に重なるかそれを越えて延びること、部材５８は実施
可能な限り大きな径にすること、できるだけ多数の磁石
を使用すること、および極片表面積は可能な限り大きく
し、空気間隙は実施可能な限り小さくすること。

ヨ更に以下の点が指速されている（第２欄第４桁以降）
。

１磁石が、反対極を有する極片対向配置された時に、最
大のブレーキ効果が得られ、対向極片が同一極を有する
時は、最小ブレーキ効果が得られる。

ヨ前記米国特許の第３〜６図に異なる実施例が示されて
おり、この場合設けられた磁石装置３０は複数の磁石８
１が組をなして備えられており、その一方はＮ極、他方
はＳ極を有しており、またスリーブ８８の内面のスロッ
ト内にピン９０が設けられている。

スリーブ８８はカップ部材９１ （第四、第五図参照）
の周縁を越えて延びる横部分９２の移動により、回転可
能であって、それにより磁石８１と渦電流部材５０′間
の空気間隙を変化させるようになっている。

渦電流部材５０′は、銅のように非磁性導電性材料から
なり、かつ一端に固定された環状部材として説明される
と共に、スプール２４の回転により、部材５０′内にブ
レーキ用渦電流を発生させるようになっている。

対をなす磁石をこの発明のこのような形態に保持するた
めに、プラスチック材料内に底形されることが好ましく
、また磁石装置の回転を防止するため、キー８６が設け
られている。

米国特許第３．２３９．１６夢明細書には、少ない修正
によりこの発明の磁気ブレーキを利用できる魚釣用リー
ルが示されている。

本考案により、改良された磁気ブレーキを備えた魚釣用
リールが提供されており、ここでは単一の非常に強力な
磁石が、側部フレームプレートの一方に調整自在に保持
されて、その磁極の一方が、釣糸を保持するスプールの
導電性側部ディスクに対して、隔置されている。

本考案の主目的は、簡単な構造を有し、かつ作動が信頼
性を有する魚釣用リールの改良された磁気ブレーキ装置
を提供することである。

本考案の別の目的は、一方の極片がブレーキ作用をもた
らす単一の非常に強力な磁石を利用することが好ましい
、魚釣用リールの改良された磁気ブレーキ装置を提供す
ることである。

本考案の別の目的および利点は、特許請求の範囲の記載
および以下の説明から明らかになるであろう。

本考案の本質および特徴は、この考案の一部をなす添付
図面による以下の説明から、容易に理解されるであろう
。

明らかなように、ここに示された図面および説明は、単
に例示的なものであり、本考案の技術的範囲内で、ここ
に開示された構造を種々、変更および修正できることは
理解されるであろう。

図面全体にわたって、類似部材は同一番号で表わしであ
る。

本考案の好ましい実施例が示される図面を参照すると、
リールフレームが示されておりこれは好ましくは合皮プ
ラスチック材料で底形された外端フレームプレート１０
．１１と、好ましくは真ちゅうまたはアルミニウムから
なると共に、ねじ１４によりフレームプレート１０．１
１に固定された金属製内部リング１２．１３とを含み、
ねじ１４は水平フレーム柱体１５にねじ係合しており、
内部リング１２．１３も追加ねじ（図示しない）により
柱体１５に保持されている。

のじ係合するねじ１４を備えたリールスタンドプレート
１６も設けられている。

端部フレームプレート１０は、これにねじ係合するキャ
ラ１８を備え、キャップ１８はプレート２０に係合する
内部配置スプリング１９を有している、キャップ１８に
は内部にボールベアリング２１が取付られて、スプール
シャフト２２が支持されており、シャフト２２にはスプ
ール２５が保持されており、スプールは導電性材料例え
ばアルミニウムからなることが特に好ましく、かつ隔置
された端部のディスク２６と、中央部分２７を備えてい
る。

端部のディスク２６の一方は後述の目的を有する平担な
面２８を備えている。

プレート２０はシャフト２２の端部に接触してそれを第
一図の右方向へ弾性的に押圧するようになっている。

シャフト２２はその他端に、後述の目的を有する平行な
平担面２３を備えている。

シャフト２２にはスリーブ部２４が取付けられており、
その面２３と類似の平担面部３０に、クリック（つめ）
ギア２９がキー止めされるようになっている。

クリック舌状部３１がクリックシャフト３２に取付けら
れると共に、クリックシャフト３２の他端にクリック舌
状部位置決めボタン（図示しない）が設けられている。

クリックシャフト３２は端部フレームプレート１０の長
開口３４内に、摺動自在に保持されている。

ねじ３６により端部フレームプレート１０内面上の所定
位置に保持されたクリックスプリング３５は、弧状アー
ム３７を備えており、弧状アーム３７内方位置にある時
、クリック舌状部３１上の両凹所３Ｂに係合し、従って
クリック舌状部３１がその内方位置において、一方向に
揺動できるようになる。

端部プレート１０（第二、第三図参照）はスリーブ３９
を備え、磁石ホルダー４０がスリーブ３９内にねじ係合
しており、磁石ホルダー４０は調整用の端部スロット４
１を備えている。

プレート４２が磁石ホルダー４０の内部に配置されてホ
ルダー４０に固定されており、プレート４２とフレーム
プレート１０の内面との間に、スプリング４３が挿入さ
れている。

磁石ホルダー４０には非常に強力な磁石４４が固定的に
取付けられその一方の磁極４５がスプール２５のディス
ク２６の面２８に対して、効果的なブレーキ作用を与え
るように配置されている。

磁石４４は、好ましくは、非常に強力で、磁場が１８０
０ガウス〜３６００ガウスでありかつ好ましくは稀土類
であり、インディアナ州、バルパリソのインディアナ・
ゼネナル・マグネット・プロダクツから、商品名１イン
カー（ＩＮＣＯＲ）Ｊとして入手できる、サラリウム・
コバルト混合物からなる円筒からなっている。

磁場はアルニコ磁石の５倍のオーダーの強度を有してい
る。

磁石４４の最内方磁極４５は、スプール２５の面２６に
対して間隙を有して配置され、この間隙は０．８ｍｍ
（３０／１０００ｉｎ） 〜１．５ｍｍ （５０／ １
０００ｉｎ）であることが好ましい。

外端フレームプレート１１にはキャップ５０がねじ係合
しており、キャップ５０はスプールシャフト２２を支持
するポールベアリング５１を、内部に保持している。

シャフト２２はギア５２を摺動自在に取付けられており
、その位置は偏心作動レバー５３により制御されるよう
になっており、レバー５３は端部フレームプレート１１
の外側から操作できると共に、一方の末端位置から他方
の末端位置まで可動で、本考案者の米国特許第３゜２３
９、１６滑明細書に開示されるのと同様の通常の方法で
、ギア５２を平担面２３に接離させるように移動させる
ようになっている。

ギア５２は、スリーブシャフト５５に保持されたギア５
４にかみ合っており、シャフト５５は作動ハンドル５７
を備えたクランクアーム５６により回転され得る。

スリーブシャフト５５は本考案者の米国特許第３．２３
９．１６２号明細書に開示されるような、通常の形式の
摩擦ブレーキ（図示しない）を備え、そのブレーキ作用
は外側から操作できる足車６０を調整することにより、
制御される。

スプリングにより作動されるラチェット（図示しない）
を備えるラチェット輪が、望ましくない回転を防止する
ために、本考案者の米国特許第３、２３９．１６２号明
細書に開示されるように、設けられている。

作動状態を以下に説明することにする。

キャスチングのためにロンドとリールを利用しようとす
る場合は、クリック舌状部３１が所望により、位置決め
ボタンをその最外方位置に位置決めして、クリックギア
２９との保合を離脱することにより、調整される。

摩擦ブレーキ用の足車６０も、所望により、糸上の魚の
引込み（ｄｒａｗｉｎｇ ｉｎ）を制御するために調整
される。

作動レバー５３は、スプール２５がギア５２から離脱さ
れて、スプール２５がギア５２とは無関係に回転できる
ように位置決めされる。

糸が投げられた時、スプール２５は回転される。

ディスク２６の面２８が磁石４４の最内方磁極４５に近
接した状態で、スプール２５が回転することにより、隣
接する端部のディスク２６に渦電流が発生し、スプール
に効果的なブレーキ作用がもたらされて、糸のもつれが
防止される。

磁石ホルダー４０はスロット４１を利用して、回転によ
り軸心方向に移動される、従って、ブレーキ作用の調整
は磁石４４とスプール２５のディスク２の面２８の間の
空気間隙を増減することにより行なわれる。

投げ長さも、空気間隙６１の大いさを調整することによ
り制御される。

使用者は経験により、その熟線状態に応じる調整状態を
選択できる。

渦電流の発生およびその結果得られるブレーキ作用は、
キャスチングの最初における、スプールの高内部回転速
度において最もブレーキ効果が大きい。

キャチングの後半では、渦電流によるブレーキ作用の効
果は少なくなる。

依って、調整自在な摩擦ブレーキを利用して回転速度を
小さくするのである。

即ち、ねじキャップ１８を回転させて移動させるこによ
り、プレート２０に対するスプリング１９の圧縮力を変
化させ、この調整によりシャフト２２にか）る摩擦圧力
を加減腰以て適切な摩擦力を与えることでスプールの回
転速度を適切な大きさに迄減少させるのである。

前記のように、本考案は磁石により発生する渦電流を利
用してスプールに対しブレーキ作用を与えるようにした
魚釣用リールに於て、磁石４４のための磁石ホルダー４
０が、端部フレームプレートの一方１０に調整ねじ部材
の形で装備されて、磁石４４の一方の磁極４５の面と前
記ディスクの面との間隙６１を微調整するように、該調
整ねじ部材たる磁石ホルダー４０に、前記端部フレーム
プレートの一方１０の外部から接近し得る調整手段４１
を設けた構成となしたことにより、スプールに対するブ
レーキ作用の大いさを、使用者の個人差、使用状態に相
応して、微調整し、以て魚釣用リールの使用に当り最も
良いコンデジョンでリールの操作が適確に行えるように
したと云う大きな特長を有する。

本考案の実施態様は下記の通りである。

（１）端部フレームプレート１０と１１との間に回転自
在なスプール２５が設けられ、該スプール２５には導電
性材料の端部壁２６があり、非常に強力な磁石４４が前
記端部フレームプレートの一方１０に保持され、該磁石
４４の一方の磁極４５は前記スプール２５の前記端部壁
２６に対して近接配置されて、前記スプール２５の回転
により渦電流を発生して、前記スプール２５に対してブ
レーキ作用を与えるようにしたことを特徴とする魚釣用
リール。

（２）前記磁石４４がサラリウム・コバルトを含む材資
のものであるこを特徴とする前記第１項に記載の魚釣用
リール。

（３）前記磁石４４の磁気強度が１８００ガウスを越え
るものであることを特徴とする前記第１項に記載の魚釣
用リール。

（４）前記磁石４４の磁気強度が１８００〜３６００ガ
ウスであることを特徴とする前記第１項に記載の魚釣用
リール。

（５）前記磁石４４用に磁石ホルダー４０が設けられて
いることを特徴とする前記第１項に記載の魚釣用リール
。

（６）前記磁石４４用に磁石ホルダーが設けられ該ホル
ダー４０が前記端部フレームプレートの一方１０の外側
から操作できて、前記磁石４４の前記端部壁２６との相
対位置の調整が外部からできるようになっていることを
特徴とする前記第１項に記載の魚釣用リール。

（７）前記スプール２５用に手動鵡動装置が設けられ、
該駆動装置の一部を形成する手動操作部材が前記駆動装
置を離脱させるために設けられていることを特徴とする
前記第１項に記載の魚釣用リール。

（８）前記スプール２５用に調整自在な摩擦ブレーキ装
置が設けられていることを特徴とする前記第１項に記載
の魚釣用リール （９）前記スプール２５用に離脱自在なりリック装置（
２９，３１，３２）が設けられていることを特徴とする
前記第１項に記載の魚釣用リール。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の魚釣用リールの垂直中央断面図で
ある。 第２図は、第１図の２−２線に沿う垂直断面図である。 第３図は、第３図の３−３線に沿う拡大垂直断面図であ
る。 第４図は、魚釣用リールの分解斜視図である。 １０は外端部フレームプレート、１１は外端部フレーム
プレート、１２は内部リング、１３は内部リング、１４
はねじ、１５はフレーム柱体、１６はリールスタンドプ
レート、１８はキャップ、１９はスプリング、２０はプ
レート、２１はボールベアリング、２２はシャフト、２
３は平担面、２４はスリーブ部、２５はスプール、２６
は端部壁（平担面）、２７は中央部、２９はクリックギ
ア、３０は平担面部、３１はクリック舌状部、３２はク
リックシャフト、３４は開口、３５はクリックスプリン
グ、３６はねじ、３７は弧状アーム、３８は凹所、３９
はスリーブ、４ｏは磁石ホルダー、４１は端部スロット
、４２はプレート、４３はスプリング、４４は磁石、４
５は磁極、５０はキャップ、５１はポールベアリング、
５２はギア、５３は作動レバー、５４はギア、５５はス
リーブシャフト、５６はクランクアーム、５７は作動バ
ンドル、６０は足車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端部フレームプレート１０と１１との間に回転自在なス
   プール２５が設けられ、該スプール２５には導電性材料
   のディスク２６があり、前記端部フレームプレートの一
   方１０に非常に強力な磁石４４が保持され、該磁石４４
   の一方の磁極４５は前記スプール２５の前記ディスク２
   ６に対し近接配置されて、前記スプール２５の回転によ
   り渦電流を発生して、前記スプール２５に対してブレー
   キ作用を与えるようにした魚釣用リールに於て、前記磁
   石４４のための磁石ホルダー４０が、前記端部フレーム
   プレートの一方１０に調液ねじ部材の形で装備されて、
   磁石４４の一方の磁極４５の面と前記ディスク２６の面
   との間隙６１を微調整するように、該調整ねじ部材たる
   磁石ホルダー４０に、前記端部フレー云プレートの一方
   １０の外部から接近し得る調整手段４１を設けると共に
   、前記スプール２５用に調整自在な摩擦ブレーキ装置が
   設けられたことを特徴とする魚釣用り−ル