JPS6020916Y2 - アキシヤルリ−ド型コンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンデンサのリード線がコンデンサ本体から
その軸方向に互に反対向きに突出して設けられる、所謂
アキシャルリード型コンデンサに関する。

一般に、上記の如きアキシャルリード型コンデンサは、
コンデンサ本体から放射状に２本のリード線が突出して
設けられる所謂ラジアルリード型コンデンサに比べ、そ
の外形構造上テーピング等により複数個固着して、プリ
ント基板へ容易に自動組込できるため汎用されている。

しかるに、従来上記アキシャルリード型コンデンサは、
例えば、第１図および第２図に夫々、その斜視図および
縦断面図を示すように、板状のセラミックまたは樹脂等
の誘電体１の対向する２面に一対の対向電極２ａ、２ｂ
を設け、これら各電極２ａ、２ｂのはＳ゛中央部に、リ
ード線３ａ、３ｂが各電極２ａ、２ｂに垂直をなすよう
に半田付等により接着した構成を有している。

このため、上記構成のアキシャルリード型コンデンサは
、比較的簡単なものであるが、リード線３ａ＊３ｂを上
記のように膜状の電極２ａ、２ｂに夫々半田付等により
接着するとき、その接着位置を目分量等により定めてい
るため、安定な位置付を行えず、作業にかなりの熟練を
要腰かっ非常に手間のかかるものであった。

そのうえ、半田４は電極２ａ、２ｂの広い領域に流れ拡
がる傾向を有しているため、半田を盛り上げてリード線
３ａｔ３ｂを電極２ａ、２ｂに確実に接着することが難
しく、特に容量を微小容量とするときは電極２ａｔ２ｂ
が小さくなるため、上記の困難は倍加され、またリード
線３ａ、３ｂと半田４との接触面積が小さいため、リー
ド線３ａ、３ｂの引張り強度も小さく、また、リード線
３ａ、３ｂの電極２ａ、２ｂにおける接着位置にバラツ
キを生じ、このタイプのコンデンサは、プリント基板へ
の自動組込に支障を来たすことがあった。

本考案は、アキシャルリード型コンデンサのリード線を
電極に取り付ける場合に生ずる上記した種々の不具合を
解消すべくなされたものであって、誘電体のリード線を
突出させる面の夫々に、互に同一の中心軸を有する突出
部を設け、これら突出部を含む面に電極面を形成する一
方、リード線端部には上記各突出部に冠着するキャップ
端子を設けることにより、リード線取付時、上記キャッ
プ端子を上記各突出部に冠着させるだけで容量の小さい
小型の場合でも容易にリード線を電極に接着できるよう
にするとともに、これら突出部の位置により、リード線
の突出位置の精度を向上させることができる一方、キャ
ップ端子により、リード線を取付けるため、リード線の
引張り強度を向上させることができ、また、突出部間の
電極間隔を大きくして、より微小容量とすることができ
るアキシャルリード型コンデンサを提供することを目的
としている。

以下図面を参照して本考案を詳細に説明する。

本考案の一実施例を示す第３図および第４図において、
１０はセラミックもしくは樹脂等よりなる矩形板状の誘
電体、１１ａ、１１ｂはこの誘電体１０の互に対向する
広面に設けられた一対の電極であって、上記誘電体１０
と電極１１ａ、１１ｂはコンデンサ本体１２を構威して
いる。

本考案においては、第４図にその断面図を示すように、
同じ中心軸を有し、切口かはＳ゛円形一対の突出部を、
予じめ上記誘電体１０の底型と同時に成型しておき、通
常無電解メッキ等によってニッケル膜を、または銀塗料
中に浸漬して銀膜を上記誘電体１０の全面に、はＳ゛均
一厚さに付着させたのち、上記突出部の設けられた面以
外の側面の電極膜を研磨等により除去し、電極１１ａ。

１１ｂを形成している。

この場合、前記電極の形成は、上記全面付与後に研磨す
るものに限らず、個々に対向平面に付与したものでもよ
い。

したがって、誘電体１０の上記各突出部の外面を覆う金
属膜が形成されるため、電極１１ａ、１１ｂのはＳ゛中
央部にも、誘電体１０に設けた上記突出部と同様の、テ
ーパを有しその端部がや）狭小となった突出部１３ａ、
１３ｂが夫々形成され、これら各突出部１３ａ、１３ｂ
にはリード線１４ａ、１４ｂの先端に取り付けた後述の
キャップ端子１５ａ、１５ｂが冠着される。

上記キャップ端子１５ａ、１５ｂは、導電性を有する板
材を第４図からも分るように、上記突出部１３ａ−１３
ｂに冠着しうるように、その内面がこれら突出部１３ａ
、１３ｂの外面形状に対応して内部方向にテーパを持ち
、底部が開口部よりも狭小となってキャップ状に加工し
たもので、これらキャップ端子１３ａ、１３ｂは夫々上
記突出部１３ａ、１３ｂに冠着させた後、その開口部周
縁と電極間を半田１６等により導電的に接着している。

このとき、上記キャップ端子１５ａ、１５ｂの外側底面
中央に、該外側底面に垂直に半田付により、リード線１
４ａ、１４ｂが固着されているため、これらリード線１
４ａ、１４ｂは、第３図および第４図に示すように、夫
々電極１１ａ、１１ｂに垂直かつ一定位置から突出し、
かつ互に一直線上に配置されている。

なお、上記の場合、半田付等により、キャップ端子１５
ａ、１５ｂを夫々突出部１３ａ、１３ｂに固定するよう
にしているが、例えば第７図に示すように、上記突出部
１３ａ、１３ｂの立上り面に、溝ないし複数の凹部２０
を設ける一方、キャップ端子１５ａ、１５ｂを夫々弾性
を持った導電性材料で構威し、その外周部から径方向に
切割溝２１を設けるとともに、これらキャップ端子１５
ａ、１５ｂの内面の上記溝ないしは凹部２０に対応する
部分に凸部２２を設け、上記突出部１３ａｉ３ｂをキャ
ップ端子１５ａ、１５ｂに夫々圧入したとき、上記凸部
２８が、上記溝ないしは凹部２０に嵌合するようにして
、このときの自身のバネ性によりこれら上記キャップ端
子１５ａ。

１５ｂが上記突出部１３ａ、１３ｂを夫々挾持するよう
にし、半田付けを省略してもよい。

さらに、突出部１３ａ、１３ｂおよびキャップ端子１５
ａ、１５ｂの形状も、例えば、第５図に示すような半球
状や、その他角柱状等種々のものとすることができ、リ
ード線１４をキャップ端子１５へ固着する場合も、第６
図に示すように、かしめ等によって行ってもよい。

また、以上の説明では、誘電体１０の形状は矩形板状の
ものとして説明したが、矩形に限らず多角形、円形、そ
の他種々の形状のものとすることができることは言うま
でもない。

以上詳細に説明したことからも明らかなように、本考案
はコンデンサ本体に、互に同一の中心軸を有し、電極面
より外側に突出する一対の突出部を設け、リード線の端
部に設けたキャップ端子を上記突出部に夫々冠着させて
、リード線を取り付けるようにしたから、容量が小さく
電極が小さい小型の時でも、リード線の取付が容易とな
り、キャップ端子が上記突出部を挾持する構成とすれば
、上記突出部を上記キャップ端子に圧入するだけでリー
ド線が取り付けることができるため、さらにリード線の
取り付けが容易となり、このとき、必要に応じてリード
線の取り付けに伴う半田工程を省略できる一方、キャッ
プ端子によりリード線を取り付けるため、リード線の引
張り強度が大きくなり、また、突出部の位置に規制され
て、リード線の突出位置の精度が向上するとともに、突
出部において電極の間隔が大きくなるため微小容量の小
型コンデンサを作ることができる等数々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアキシャルリード型コンデンサの斜視図
、第２図は第１図に示す従来のアキシャルリード型コン
デンサの縦断面図、第３図は本考案にかかるアキシャル
リード型コンデンサの斜視図、第４図は第３図に示すア
キシャルリード型コンデンサの縦断面図、第５図は突出
部およびキャップ端子を半球状としたアキシャルリード
型コンデンサの斜視図、第６図はリード線をかしめによ
りキャップ端子に固着したことを示す説明図であり、第
７図は第３図アキシャルリード型コンデンサの変型例の
縦断面図である。 １０・・・・・・誘電体、ｌｌａ、ｌｌｂ・・・・・・
電極、１３ ａ、 １３ ｂ”・・・・突出部、１５
，１５ａ、１５ｂ・・・・・・キャップ端子、１２・・
曲コンデンサ本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大略−直線上に取り付けられる左右一対のＩＪ−ド線の
   夫々の端部が両側から取り付けられる誘電体の相対向す
   る面の夫々に、同じ中心軸を有し外方に突出する一対の
   突出部を設け、これら突出部を含む面に電極面を形成す
   る一方、リード線の端部に上記各突出部に夫々冠着する
   キャップ端子を設け、リード線が上記電極面にはＳ゛垂
   直なすように上記各キャップ端子を上記各突出部に夫々
   冠着して固着してなるアキシャルリード型コンデンサ。