JPS6019681Y2 - 内視鏡用可撓管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内視鏡用可撓管、更に詳しくは、内視鏡の体
腔内挿入部の可視部や彎曲部に用いられる可撓管の改良
に関する。

周知のように、可撓性内視鏡は、その体腔内挿入部の可
撓部や彎曲部がイメージガイドおよびライトガイド用の
光学繊維束、鉗子挿通用チューブ、彎曲操作ワイヤー等
を挿通ずる可撓管によって形成されている。

そして、この可撓部や彎曲部を形成する従来の可撓管は
、例えば第１図に示すように構成されている。

即ち、この可撓管１は、多数個の金属短筒を互いに関節
的に結合して連設してなる蛇腹管で形成された彎曲管２
と、この彎曲管２を内包するように間管に被せられた、
金属細線を網状に編み上げてなる金属ブレード３と、こ
の金属ブレード３を嵌装するように配設された、ゴム管
、合成樹脂管等でなる外皮チューブ４とから構成されて
いる。

そして、上記彎曲管２の内部には、イメージガイドおよ
びライトガイド用の光学繊維束（図示されず）、鉗子挿
通用チューブ（図示されず）、彎曲操作ワイヤー５等が
挿通されて配設されており、また上記金属ブレード３と
外皮チューブ４との間には、二硫化モリブデン、窒化ホ
ウ素、タルク等の粉末でなる減摩剤がブレード３の外周
面および外皮チューブ４の内周面にそれぞれ塗布されて
介在するようになっている。

この減摩剤は、可撓管１の彎曲時における金属ブレード
３と外皮チューブ４との摩擦を減少させ、外皮チューブ
４の内面摩耗による破損や彎曲操作ワイヤー５による彎
曲部の彎曲操作力量の増大を防止する役目をしている。

しかし、このような従来の可視管１においては、上記金
属ブレード３と外皮チューブ４との間に塗布されて介在
する減摩剤が、内視鏡の長期に亘る使用によって次第に
削り落され、金属ブレード３の編み目を通して彎曲管２
にまで落ち込み、遂には彎曲管２の中空部にまで落下し
て、減摩効果を著しく低下させていた。

よって、外皮チューブ４の内面摩耗による破損、彎曲部
の彎曲操作力量の増大、彎曲操作ワイヤー５の断線等の
不具合が生じ易いという欠点があった。

本考案の目的は、上記従来の欠点を解消するために、金
属ブレードと外皮チュニブとの間に、滑性を有する低摩
擦ブレードを配設した内視鏡用可撓管を提供するにある
。

本考案によれば、金属ブレードと外皮チューブとの間に
低摩擦ブレードが介在するので、内視鏡の長期に亘る使
用によっても減摩効果が低下することがなくなり、外皮
チューブの破損、彎曲部の彎曲操作力量の増大、彎曲操
作ワイヤーの断線等の不具合が生ずるのを、未然に防止
することができる。

以下、本考案を図示の一実施例に基づいて説明する。

第２図は、本考案の一実施例を示す内視鏡の彎曲部を形
成する可撓管を、一部破いて示した平面図である。

この可撓管１１においては、上記第１図に示しだ従来の
可撓管１の金属ブレード３と外皮チューブ４との間に、
滑性を有する低摩擦ブレード１２が配設されている。

即ち、上記金属ブレード３を内包するように同ブレード
３に低摩擦ブレード１２が被せられてわり、この低摩擦
ブレード１２が外皮チューブ４内に嵌装されるように配
設されている。

上記低摩擦ブレード１２は、ナイロン、テフロン、ポリ
エステル等の合成樹脂繊維、カーボン繊維、絹糸、合成
樹脂をコーティングした金属細線、あるいはこれらの混
紡繊維を編み上げるか、またはこれらを混ぜ合わせて編
み上げるかすることによって形成されていて、その表面
がきわめで滑らかなものとなっている。

そして、この低摩擦ブレード１２の内周面および外周面
と、上記金属ブレード３の外周面および上記外皮チュー
ブ４の内周面とには、それぞれ減摩剤が塗布されていて
、低摩擦ブレード１２と金属ブレード３および外皮チュ
ーブ４との間の摩擦をより少なくしている。

なお、特に言及しなかった構成部材は、上記第１図に示
した従来の可撓管１のものと同様なので、その構成部材
には同一符号を付してその説明を省略する。

このように構成された可撓管１１によれば、金属ブレー
ド３と外皮チューブ４との間に低摩擦ブレード１２が介
在するので、内視鏡の長期に亘る使用による減摩剤の剥
落によっても、減摩効果が低下するようなことがなくな
る。

なお、上記実施例においては、彎曲管が蛇腹管でなる可
撓管を例にとって説明したが、本考案がリボン状の金属
板をつる巻き状に形成した、いわゆるスパイラルコイル
でなる彎曲管を有する可撓管にも適用し得ることは勿論
である。

以上述べたように、本考案によれば、金属ブレードと外
皮チューブとの間に、滑性を有する低摩擦ブレードが介
在することになるので、明細書冒頭に述べた従来の欠点
を解消した使用上甚だ実用的な内視鏡用可撓管を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の内視鏡用可撓管の、一部を破いて示し
た平面図、第２図は、本考案の一実施例を示す内視鏡用
可撓管の、一部を破いて示した平面図である。 ２・・彎曲管、３・・金属ブレード、４・・外皮チュー
ブ、５・・彎曲操作ワイヤー、１１・・内視鏡用可撓管
、１２・・低摩擦ブレード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光学繊維束、彎曲操作ワイヤー等を挿通する彎曲管を内
   包する金属ブレードと、この金属ブレードを嵌装する外
   皮チューブとの間に、ナイロン、テフロン、ポリエステ
   ル等の合成樹脂繊維、カーボン繊維等の無機質繊維、絹
   糸、合成樹脂をコーテングした金属細線、あるいはこれ
   らの混紡繊維を編み上げるか、またはこれらを混ぜ合せ
   て編み上げるかすることによって形成されていて、滑性
   を有する低摩擦ブレードを配設したことを特徴とする内
   視鏡用可撓管。