JPS6137932B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内視鏡用可撓管、更に詳しくは、光
学繊維束、送気・送水パイプ等の各種内蔵物を収
納する内視鏡用可撓管に関する。

従来、内視鏡用可撓管の可撓性を部位によつて
変化させる方法としては、 外皮を熱収縮性を有するチユーブで形成し、
このチユーブの硬度を部位によつて変えたり、
肉厚を部位によつて変えたりする、 外皮を合成樹脂等のデイツピングで形成し、
その樹脂硬度を部位によつて変化させる、 光学繊維束等の内蔵物の硬度を部位によつて
変化させる等の方法が採用されている。

の方法による場合、互に連接する異なつたチ
ユーブの連結部でチユーブが重なり合うので、同
部で外径が太くなつたり、硬度が硬くなつたりし
て、患者の苦痛を増したり、内視鏡の操作性を低
下させたりするという欠点がある。

また、の方法による場合、樹脂硬度を変化さ
せるために要する作業が大変なものとなり、また
重ね塗りをするために必要以上に外皮の肉厚が増
すという欠点がある。

さらに、の方法による場合、内蔵物の一部に
別部品を被せたりすると、他の内蔵物が押されて
折れたり、傷ついて破れたり、また内蔵物を硬度
の異なる別部品で接続すると、その部分に集中的
に負荷がかかる為座屈して折れたりすることがあ
る等の欠点がある。

本発明の目的は、上記従来の欠点を解消するた
めに、光学繊維束、送気・送水パイプ等の各種内
蔵物を、挿通孔若しくは配置溝が形成された硬度
の異なる複数の内管に挿通若しくは配置して、可
撓管内に配設するようにした内視鏡用可撓管を提
供するにある。

本発明によれば、可撓管の可撓性を簡単に変化
させることができると共に、可撓性の大きい部分
や小さい部分の長さおよび部位が自由に選択でき
るので、必要に応じて様々な部位が種々の可撓性
を有する可撓管を製造することができる。

また、内管同士は断面形状が同一であつてよい
ので、硬度の異なる樹脂材を同一のノズルから射
出することによつて、同一のノズルで種々の硬度
を有する内管を容易にしかも安価に製造すること
ができる。

さらに、内蔵物が内管に挿通若しくは配置され
て可撓管内に配設されるので、内蔵物同士が互に
干渉して、もつれたり、折れたり、傷ついたりす
るようなことがなくなる。

さらにまた、可撓管の外径が従来のように部分
的に太くなつたり、その硬度が部分的に硬くなつ
たりしないので、その操作性が向上する。

以下、本発明を図示の実施例に基いて説明す
る。

第１図は、本発明の一実施例を示す内視鏡用可
撓管であつて、この可撓管１内には、収納チユー
ブ２内に把束されたイメージガイド用の光学繊維
束３、収納チユーブ４内に把束されたライトガイ
ド用の光学繊維束５、送気・送水チヤンネルを形
成する送気・送水パイプ６、吸気・吸液チヤンネ
ルを形成する吸引パイプ７、コイルチユーブ８に
それぞれ挿通された彎曲作動ワイヤー９等の内蔵
物が連接する内管１０〜１２を通して配設される
ようになつている。そして、これら内蔵物は、例
えば第２図において内管１０を例にとつて示すよ
うに、内管１０〜１２に穿設された挿通孔１０ａ
〜１０ｅにそれぞれ挿通されて可撓管１内に配設
されている。上記内管１０〜１２は、それぞれ硬
度が異なるように形成されており、またほゞ同一
の断面形状を有していて、端面を互に連接するこ
とによつてその挿通孔がそれぞれ連通されるよう
になつている。そして、これら内管１０〜１２の
外周には、薄い鋼板等をコイル状に巻いて成形し
たパイプ状のフレツクス１３が嵌着されており、
このフレツクス１３の外周には金網状のブレード
１４が嵌着されていて、さらにこのブレード１４
の外周に外皮１５がデイツピング法や熱収縮性を
有するチユーブ等で密着するように形成されてい
る。

上記可撓管１は、その内管１１を他の内管１
０，１２より硬度が軟らかいものにした場合、内
管１１の部分で曲がり易くなる。従つて、内管１
０〜１２の長さを適宜変えたり、その連接順序を
変えたりすることによつて、所望の部位が所望の
可撓性を有する内視鏡用可撓管１を得ることがで
きる。

第３図は、内管の他の例を示しており、この内
管２１は、１個の挿通孔２１ａの他に外周部にそ
の長さ方向に沿つた複数の配置溝２１ｂを穿設し
て、同溝２１ｂ内にも内視鏡１の内蔵物を収納す
るようにしたものである。

内管２１をこのように形成すれば、断線等の故
障の際に配置溝２１ｂに配設した内蔵物を比較的
簡単に取り出すことが出きるという利点がある。

なお、本例においては、上記挿通孔２１ａは１
個であるが、これは複数個にしても良く、又上記
配置溝２１ｂの数や形状は内蔵物の種類によつて
任意に設計出来ることは言う迄もない。

第４図は、本発明の他の実施例を示す内視鏡用
可撓管を示しており、この可撓管３１は、第１図
に示した可撓管１のフレツクス１３を省略するよ
うにしたものである。可撓管３１をかかる構成と
しても、内蔵物が内管１０〜１２の挿通孔内に収
納されているので、内蔵物が押されて潰れたり、
傷ついたりするようなおそれはなく、しかも可撓
管３１の構成が極めて簡単になると共に、可撓管
３１の可撓性が更に向上するので可撓性が特に必
要な内視鏡には極めて好適なものとすることが出
来る。

なお、内管を形成する合成樹脂に摩擦係数を小
さくする固体潤滑剤を添加したり、または内管の
挿通孔や配置溝内に固体潤滑剤を塗布すれば、内
蔵物の滑りが良くなるので、内蔵物の折れ等を更
に減少させることができる。

また、デイツピング法によつて硬度が変化する
ように形成した外皮を上記内管と併用するように
してもよいことは勿論である。

以上述べたように、本発明によれば、可撓管の
可撓性をその部位に応じて自由に変化させること
ができるので、使用上甚だ便利な内視鏡用可撓管
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す内視鏡用可
撓管の斜視図、第２図は、上記第１図に示した内
視鏡用可撓管の内管を示す斜視図、第３図は、上
記第２図に示した内管の他の例を示す斜視図、第
４図は、本発明の他の実施例を示す内視鏡用可撓
管の斜視図である。 １，３１…内視鏡用可撓管、１０〜１２，２１
…内管、３，５…光学繊維束（内蔵物）、１０ａ
〜１０ｅ，２１ａ…挿通孔、６…送気・送水パイ
プ（内蔵物）、２１ｂ…配置溝。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 可撓管の内部に収納される光学繊維束、送
   気・送水パイプ等の各種貫通部材を、これら貫通
   部材の挿通孔若しくは配置溝が形成され、各々が
   ほぼ同一の断面形状を有し、連設する複数個の硬
   度の異なる内管に挿通若しくは配置して配設し、
   上記各種貫通部材を保持するようにしたことを特
   徴とする内視鏡用可撓管。