JPS60189780A - 定着装置の用紙剥離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子写真プロセスを用いた複写機等の定着
装置のうち、特に加熱ロール方式の定着装置に付設され
る用紙剥離装置の改良に関する。

〔従来技術〕

一般に、電子写真プロセスを利用した複写機等において
は、コピー用紙」−の未定着トナー像を定着させる定着
装置が設けられており、この定着装置の一例として所謂
加熱ロール方式のものが広く採用されている。

従来この種の定着装置は、例えば第１図に示すように、
加熱された加熱定着ロール（１）と、加熱定着ロール（
１）に圧接され加熱定着ロール（１）と共に回動する加
圧ロール（２）とを備えたもので、上記一対、のロール
（１＋　＋２＋間に未定着トナー像（３）が保持された
用紙（４）を通過させることにより、加熱定着ロール（
１）からの熱と加圧ロール（２）の圧力とを上記トナー
及び用紙（４）に作用させ、用紙（４）上に未定着トナ
ー像（３）を定着させるようにしたものである。このタ
イプにおいて、上記加熱定着ロール（１）は、例えば、
図示外のシャフトに嵌着され、加圧に耐えられる機械的
強度をもつ金属等の円筒状コア（５）と、この円筒状コ
ア（５）内部に配設されるヒータ（６）と、耐熱性及び
離型性（トナーのオフセット防止）等を満足する材料、
例えばＨＴＶシリコンゴム（Ｈ４ｇｈＴｅｍｐｅｒｒａ
ｔｕｒｅ　Ｖｕｌｃａｎｉｚａｔｉｏｎ　５ｉｌｉｃｏ
ｎｅ　Ｒｕｂｂｅｒ）、ポリテトラフルオロエチレン（
ＰＴＦＥ）等によって上記円筒状コア（５）表面を被覆
してなる耐熱離型層（７）とで構成されている。一方、
上記加圧ロール（２）は、例えば、シャフト（８）に嵌
着される円筒形状に構成されており、上記加熱定着ロー
ル（１）と接触した場合に所定の定着ニップを形成し且
つ耐熱性等を満足する材料、具体的には、ＨＴＶシリコ
ンゴム、フッ素ゴム、ＥＰＤＡゴム（Ｅｔｈｙｌｅｎｅ
　ＰｒｏｐｙｌｅｎｅＤｉｅｎｅ　Ａｃｒｙｌ　Ｒｕｂ
ｂｅｒ）等の耐熱弾性体で成形されている。

ところで、このような定着装置にあっては、用紙（４）
のトナー面か直接加熱定着ロール（１）表面と接触する
ため、軟化したトナーの粘着性により加熱定着ロール（
１）表面に用紙（４）が巻きついてしまうという事態を
生ずる。このような事態を防止するためには、加熱定着
ロール（１）表面に巻きついた用紙（４）を剥離する装
置が通常必要になってくる。

従来この種の用紙剥離装置は、例えば第１図に示すよう
に、金属又は耐熱性プラスチックから成る剥離爪（１０
）を有し、上記加熱定着ロール（１）近傍の支持部（図
示せず）に鋭利な先１（１０ａ）をもつ剥離爪（１０）
の基部を枢支し、上記加熱定着ロール（１）表面に上記
剥離爪（１０）の先端を付勢スプリツタ（１１）等によ
り数ｇ乃至数十ｇの荷重で圧接させたものである。

このタイプによれは、加熱定着ロール（１）の回転振動
や剥離爪（１０）先端への用紙（４）の突き当たり等に
対して、上記剥離爪（１０）の先端（１０ａ）が加熱定
着ロール（１）から浮き上ることはなく、上記剥離爪（
１０）は安定配置されている。このため、上記加熱定着
ロール（１）表面に巻きついて搬送されてくる用紙（４
）は、上記剥離爪（１０）の先端（１０ａ）により有効
に剥離され、ガイド部材（１２）を通じて排出ロール（
１３）側へと導かれるのである。

然しなから、このような従来の用紙剥離装置にあっては
、上記剥離爪（１０）の鋭利な先端（１０ａ）が上記加
熱定着ロール（１）表面に圧接する構造になっているの
で、上記加熱定着ロール（１）の耐熱離型層（７）が上
記先端（１０ａ）エツジで削られる分、比較的早期に摩
耗してしまい、加熱定着ロール（１）の耐久性を損う原
因になっている。特に、耐熱離型層（７）とじてＨＴＶ
シリコンゴム等の柔弾性材を用いた加熱定着ロール（１
）では上述した傾向が顕著である。一方、剥離爪（１０
）の先端（１０ａ）自体も摩耗して丸みを帯びてしまう
ことから、剥離爪（１０）の耐久性をも損う原因になっ
ている。

また、用紙（４）先端付近に多量のトナーがのっている
未定着トナー像を定着する場合や紙詰まりが生じたよう
な場合に、加熱定着ロール（１）へ剥離爪（１０）を押
し付ける方向に大きな荷重が作用することがある。この
ような状態において、上記剥離爪（１０）の鋭利な先端
（１０ａ）は上記加熱定着ロール（１）の耐熱離型層（
７）に喰い込んでしまうため、上記耐熱離型層（７）が
剥れたり、上記剥離爪（１０）の先端（１０ａ）が変形
したりしてしまい、その度毎に両者を変換しなければな
らないという不具合がある。

更に、このような用紙剥離装置において、用紙（４）の
剥離性能を向上させるためには、剥離爪（１０）の先端
角（ｑ））を小さく設定し、剥離爪（１０）先端（１０
ａ）の鋭利度合を上げることが望ましいが、上記剥離爪
（１０）先端（１０ａ）は加熱定着ロール（１）表面に
圧接しているため、機械的強度や熱疲労強度を考慮する
と、第２図に示すように、」二記剥離爪（１０）の先端
角（ψ）を比較的大きい角度、例えば３０乃至４５°程
度に設定せざるを得ない。それ故、従来にあつンま、例
えば、剥離爪（１０）の先端（１０ａ）と加熱定着ロー
ル（１）との接触部における接線（１４）に対して上記
剥離爪（１０）の先端（１０ａ）を所定の逃げ角（ので
傾斜配置し、加熱定着ロール（１）表面に対して上記剥
離爪（１０）の先端（１０ａ）を若干起立させて、用紙
（４）の剥離性能を確保するようにしている。ところが
、上記逃げ角（θ）を大きく設定するにつれて、用紙の
剥離性能は向上するものの、逆に上述した可熱定着ロー
ル（１）及び剥離爪（１０）の摩耗、損傷度合が大きく
なってしまうという不具合がある。

〔発明の目的〕

この発明は以」二の観点に立って為されたものであって
、その目的とするところは、加熱定着ロールを備えた定
着装置を前提とし、用紙の剥離性能を損うことなく、加
熱定着ロールと用紙剥離用の部材との耐久性を大幅に向
上させるようにした定蓋装置の用紙剥離装置を提供する
ことにある。

〔発明の構成〕

そして、この発明の基本的構成は、加熱定着ロールを備
えた定着装置において、上記加熱定着ロールの表面に用
紙剥離用の部材である剥離爪の先端近傍を圧接させ、上
記加熱定着ロールの表面と上記剥離爪の先端とを非接触
にしたものである。

〔実施例〕

以下、添付図面に示す実施例に基づいてこの発明の詳細
な説明する。

第８図及び第４図に示す実施例において、加熱定着ロー
ル（１）は、例えば長さ８５０嗣、直径４０゜の円筒状
コア表面に耐熱離型層としてＨＴＶシリコンゴムが０．
３５ｍｍ厚にコーチインクされて成形されている。また
、剥離爪（１０）は、例えばポリアミド樹脂により先端
角ψ−３０°に成形されたもので、トナーの付着を防止
するために剥離爪（１０）の表面を数μ厚のテフロン等
でコーティングしたものである。

この実施例において、上記剥離爪（１０）は、従来と同
様に、加熱定着ロール（１）近傍の支持部に枢支される
と共に、付勢スプリツタ（１１）により加熱定着ロール
（１）表面に圧接しているが、従来と異なり、上記剥離
爪（１０）の先端（１０ａ）近傍部位（ｌｏｂ）が上記
加熱定着ロール（１）表面に圧接されており、剥離爪（
ｌＯ）の先端（１０ａ）は加熱定着ロール（１）表面と
隙間（δ）をもって非接触状態に配置されると共に、上
記隙間（δ）は用紙（４）の厚さの半分未満程度に設定
されている。この実施例において具体的数値をもって示
すと、今、加熱定着ロール（１）の軸心を０、剥離爪（
１０）の先端（１０ａ）吉その近傍部位（１０ｂ）とを
Ａ、Ｂとし、用紙（４）の厚さを８０μと仮定すれば、
＜ＡＯＢ＝４；°、ＡＢ　＝　１．４ｍｍ　。

δ＝９０μである。

従って、この実施例によれば、常態時において、上記剥
離爪（１０）の鋭利な先端（１０ａ）は加熱定着ロール
（１）表面から離間配置されているので、剥離爪（１０
）の先端（１０ａ）及び加熱定着ロール（１）表面が両
者の接触により摩耗することはない。一方、剥離爪（１
０）の先端近傍（１０ｂ）が加熱定着ロール（１）表面
に接触しているので、必然的に両者の接触部は摩耗する
ことになるが、剥離爪（１０）側の接触部にエツジ部分
が存在しないことから、加熱定着ロール（１）表面の摩
耗量は比較的小さなものに抑えられる。それ故、上記加
熱定着ロール（１）表面の摩秤量は従来のものに比べて
小さく抑えられ、その分、加熱定着ロール（１）の交換
寿命が長くなる一方、上記剥離爪（１■の鋭利な先端（
１０ａ）の摩耗がほとんどなくなるので、その分、剥離
爪（１０）の交換寿命が長くなる。

また、この実施例において、用紙（４）の先端付近に多
量のトナーがのっている未定着トナー像を定着する場合
や紙詰まりが生じたような場合に、加熱定着ロール（１
）へ剥離爪（１０）を押し付ける方向に大きな荷重が作
用することがある。このような異常時において、上記剥
離爪（１０）の先端近傍（１０ｂ）が加熱定着ロール（
１）に接触しているので、加熱定着ロール（１）側へ向
かう剥離爪（１０）の移動が拘束され、上記剥離爪（１
０）の先端（１０ａ）が加熱定着ロール（１）表面に達
゛することはない。このため、剥離爪（ｌＯ）の先端（
１０ａ）が加熱定着ロール（１）表面の耐熱離型層に喰
い込むという事態は回避され、上記耐熱離型層の剥れや
上記先端（１０ａ）の変形は有効に解消される。

更に、この実施例においては、」−記剥離爪（１０）の
先端（１０ａ）が加熱定着ロール（１）表面と非接触に
なるため、該先端（１０ａ）には荷重や熱がほとんど作
用しない。それ故、上記剥離爪（１０）の先端（１０ａ
）における機械的強度や熱疲労強度を小さくしたとして
も、上記先端（１０ａ）が破損したり変形したりするこ
とはほとんどない。この結果、上記剥離爪（１０）の先
端角（ψ）をある程度小さい角度、例えば１０乃至３０
°程度に設定することが可能になる。この場合において
、上記剥離爪（１０）の先端（１０ａ）と加熱定着ロー
ル（１）面との間には隙間（δ）が介在されているが、
該隙間（δ）は用紙（４）の厚さの半分未満程度に設定
されていることから、加熱定着ロール（１）表面に巻き
ついて搬送されてくる用紙（４）の先端（通常用紙（４
）の先端にはトナーがのっていない）が上記隙間（δ）
内に入り込む虞れはない。このため、上記加熱定着ロー
ル（１）表面に巻きついて搬送されてくる用紙（４）は
、鋭利度合の高い剥離爪（１０）の先端（１０ａ）によ
り有効に剥離されることになり、用紙（４）の剥離性能
は確保される。

このような作用を確認するために、上記構成による剥離
爪（１０）を荷重１５ｇで加熱定着ロール（１）に接触
させ、１００００枚の通紙実験を行なったところ、剥離
不能となった用紙は階無であり、加熱定着ロール（１）
の摩耗量は３μ以下であり、従来の摩耗量の３分の１以
下に減少していることが判明した。

また、従来方式にあっては、」１記剥離爪（１０）に１
００ｇ程度の荷重を作用させたとしても、上記剥離爪（
１０）の先端（ｌｏａ）が加熱定着ロール（１）に喰い
込むという事態は多々発生したが、この実施例において
、上記剥離爪（１０）に２００ｇ以上の荷重を作用させ
たところ、」−記剥離爪（１０）の先１（１０ａ）が加
熱定着ロール（１）に喰い込むという事態は全くなく、
従来に比べて剥離爪（１０）の喰い込み現象を有効に防
止していることが判明した。

尚、上記剥離爪（１０）と加熱定着ロール（１）との接
触部位や剥離爪（１０）先端（１０ａ）と加熱定着ロー
ル（１）との間の隙間（δ）については、上記実施例で
示したものに限定されるものではなく、剥離爪（１０）
や加熱定着ロール（１）の具体的構成に応じて用紙の剥
離性能を損わない範囲で適宜設計変更して差支えない。

〔発明の効果〕

以上説明してきたように、この発明に係る定着装置の用
紙剥離装置によれば、剥離爪の先端と加熱定着ロールと
を常に非接触状態に保つようにしたので、剥離爪先端及
び加熱定着ロールの摩耗、損傷を有効に回避でき、その
分、両者の耐久性を大幅に向−卜させることができる。

また、この発明によれば、剥離爪先端と加熱定着ロール
との間の隙間を小さく保ち、しかも上記剥離爪先端の鋭
利度合を高くすることが可能になるので、用紙の剥離性
能が損われるという虞れはほとんどない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来における定着装置の用紙剥離装置の一例を
示す説明図、第２図はその要部説明図、第８図はこの発
明に係る定着装置の用紙剥離装置の一実施例を示す説明
図、第４図は第８図中■部拡犬図である。 符号説明 （１）・・・・・・加熱定着ロール　（２）・・・・・
・加圧ロール（３）・・・・・・未定着トナー像　（４
）・・・・・・用紙（１０）・・・・・・剥離爪　（１
０ａ）・川・・先端（１０ｂ）・・・・・・先端近傍 特許出願人　富士ゼロックス株式会社 代理人　弁理土中村智廣 同　同　成瀬勝夫 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 未定着トナー像が保持された用紙に回動接触する加熱定
   着ロールを備えた定着装置に付設され、鋭利な先端をも
   つ剥離爪により、上記加熱定着ロールに巻きつく上記用
   紙を剥離するようにした定着装置の用紙剥離装置におい
   て、上記加熱定着ロー　−ルの表面に上記剥離爪の先端
   近傍を圧接させ、上記加熱定着ロールの表面と上記剥離
   爪の先端とを非接触にしたことを特徴とする定着装置の
   用紙剥離装置。