JP3684918B2 - 定着器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて用紙等の記録材にトナー画像を形成することのできるプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に使用される定着器に関し、特に定着ベルトを用いた定着器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いて用紙等の記録材上にトナー画像を形成する画像形成装置は、回転駆動される感光体と、この感光体に露光して表面に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像となす現像手段と、そのトナー画像を記録材に転写させる転写手段と、この転写手段によりトナー画像が転写された記録材を通過させつつ加熱して記録材上にトナー画像を定着させる定着器とを有している。
【0003】
従来の定着器として、例えば図3に示すようないわゆるベルト定着方式の定着器が知られている(特開平8−334997号公報)。
この定着器は、回転駆動される定着ローラ2と、加熱ローラ3との間に定着ベルト1を巻掛け張架し、定着ベルト1を介して定着ローラ2に加圧ローラ4を圧接させ、この圧接部(定着ニップ部)Nに、トナー画像Tが形成された記録材Sを図示矢印方向に通し、前記トナー画像Tを加熱溶融して記録材S上に定着させるようになっている。
加熱ローラ3には、定着ベルト1の側端部1bと当接することでベルト1の片寄りを規制する規制部としてのガイドリング3a,3aが設けられている。
また、この定着器は、記録材上のトナーが定着ベルト1の表面に転移してしまうという現象(いわゆるオフセット現象)を防止するために、定着ベルト1の表面に離型剤としてシリコーンオイル等の離型オイルを塗布するオイル塗布ローラ5を備えている。
そして、この従来の定着器におけるオイル塗布手段としてのオイル塗布ローラ5は、その長さ(ベルト幅方向の長さ)が定着ベルト1の幅よりも長く形成されており、したがって、定着ベルト1の全幅に亙ってオイルが塗布される構成となっていた。
また、このオイル塗布ローラ5は、定着ベルト1のローラ2,3への巻き掛け部以外の部位において定着ベルト1に圧接されているので、定着ベルトに対してテンションを付与するテンション付与手段としての機能も有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
<課題1>
上述した従来の画像形成装置における定着器では、その離型剤塗布手段であるオイル塗布ローラ5によるオイル塗布幅が、定着ベルト1の幅よりも大きくなっていたので、定着ベルト1の表面に塗布されたオイルが、定着ベルト1の裏面1aへ回り込み易いという問題があった。
定着ベルト1の裏面1aへ回り込んだオイルは、定着ベルト1とその駆動ローラである定着ローラ2との間に徐々に侵入するため、その侵入量がある限度を越えると、このオイルの存在によって定着ローラ2と定着ベルト1との間にスリップが生じ、結果として、安定した定着動作がなされなくなるおそれがあった。
このような問題は、オイル塗布ローラ5の長さを、定着ベルト1の幅よりも短くすることによって解決することが可能である。
しかしながら、オイル塗布ローラ5は、定着ベルト1のローラ2,3への巻き掛け部以外の部位において定着ベルト1に圧接されていて、定着ベルト1に対してテンションを付与するテンション付与手段としての機能も有しているため、オイル塗布ローラ5の長さを定着ベルト1の幅よりも短くすると、図4(a)(b)に示すように、定着ベルト1は、ローラ5の圧接部1cにおいて、その両側部が屈曲することとなる(屈曲部を符号1dで示す)。
このため、次のような別の問題が生じることが分かった。
上記屈曲部1dは、ベルト1が移動する過程でその屈曲状態が次第に小さくなり、ベルト1が上記圧接部1cのすぐ下流側に位置するローラ(この場合加熱ローラ3)に巻き掛けられることで解消される(平坦な状態となる)こととなるが、この際、図4(c)に示すように、ベルト1の側端部1bがガイドリング3aの内壁面3bに当接すると、屈曲部1dが平坦状態に戻ろうとする過程で屈曲部1d(側端部1b近傍)にストレスが生じることとなる。すなわち、図4(c)に矢印で示すように、ベルト1がローラ3に巻き掛けられる際に、屈曲部1dが矢印で示すように回動して仮想線1d’に示すように平坦状態になろうとすると、ベルト1の側端部1bがガイドリング3aの内壁面3bに当接し、それにもかかわらず最終的には屈曲部1dは平坦状態に戻るため、屈曲部1d(側端部1b近傍)にストレスが生じることとなる。
このストレスは、ローラ3へのベルト1の巻き掛け開始時における前記屈曲部1dの屈曲状態が大きいほど大きくなり、この大きなストレスが繰り返し生じることで、ベルト1の側端部1b近傍が破損しやすくなるということが分かった。したがって、本発明の第1の目的は、以上のような問題を解決し、上記スリップが生じ難くて安定した定着動作がなされるとともに、定着ベルトが破損しにくい定着器を提供することにある。
【0005】
<課題2>
上述した定着ベルト1の側端部1b近傍が破損しやすくなるという問題は、オイル塗布ローラ5の長さを定着ベルト1の幅よりも短くした場合に限らず、定着ベルト1の幅よりも短い圧接部材、例えばクリーニングブレードやクリーニングバッドを、定着ベルトのローラへの巻き掛け部以外の部位において定着ベルトに圧接させた場合にも生じることとなる。
したがって、本発明の第2の目的は、この課題を解決し、上記圧接部材を備えているにもかかわらず定着ベルトが破損しにくい定着器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために請求項1記載の定着器は、複数のローラ間に張架されて循環する無端状の定着ベルトと、
前記複数のローラのうち1つのローラに対して定着ベルトを介して圧接されて定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成する加圧ローラと、
前記定着ベルトのローラへの巻き掛け部以外の部位において定着ベルトに圧接され定着ベルトに対して離型剤を塗布するとともにテンションを付与する離型剤塗布兼テンション付与手段と、
前記定着ベルトの循環方向に関して前記離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部のすぐ下流側に位置する第1のローラに設けられていて、定着ベルトの側端部と当接することでベルトの片寄りを規制する規制部と、を備えた定着器であって、
前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、その長さが前記定着ベルトの幅よりも小さく構成されているとともに、前記第1のローラへの定着ベルトの巻き掛け始端部と、前記第1のローラのすぐ上流側に位置する第2のローラに対する定着ベルトの巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラに近い位置において、定着ベルトに圧接されており,前記1つのローラに対する定着ベルトによる引っ張り方向が、前記定着ニップ部を通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているとともに,前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、弾性ローラであり、その硬度がJIS−A30°以下であることを特徴とする。
請求項2記載の定着器は、複数のローラ間に張架されて循環する無端状の定着ベルトと、
前記複数のローラのうち1つのローラに対して定着ベルトを介して圧接されて定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成する加圧ローラと、
前記定着ベルトのローラへの巻き掛け部以外の部位において定着ベルトに圧接され定着ベルトに対して離型剤を塗布するとともにテンションを付与する離型剤塗布兼テンション付与手段と、
前記定着ベルトの循環方向に関して前記離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部のすぐ下流側に位置する第1のローラに設けられていて、定着ベルトの側端部と当接することでベルトの片寄りを規制する規制部と、を備えた定着器であって、
前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、その長さが前記定着ベルトの幅よりも小さく構成されているとともに、前記第1のローラへの定着ベルトの巻き掛け始端部と、前記第1のローラのすぐ上流側に位置する第2のローラに対する定着ベルトの巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラに近い位置において、定着ベルトに圧接されており,前記1つのローラに対する定着ベルトによる引っ張り方向が、前記定着ニップ部を通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているとともに,前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、硬質ローラであり、その端部が半径0.1mm以上の曲面状に形成されていることを特徴とする
【0007】
【作用効果】
請求項1記載の定着器は、複数のローラ間に張架されて循環する無端状の定着ベルトと、前記複数のローラのうち1つのローラに対して定着ベルトを介して圧接されて定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成する加圧ローラとを備えているので、その定着ニップ部に、トナー画像が形成された記録材を通すことによって、前記トナー画像を記録材上に定着させることができる。また、前記定着ベルトのローラへの巻き掛け部以外の部位において定着ベルトに圧接され定着ベルトに対して離型剤を塗布するとともにテンションを付与する離型剤塗布兼テンション付与手段を備えているので、オフセット現象が生じにくくなるとともに、定着ベルトにテンションが付与されることとなる。さらに、前記定着ベルトの循環方向に関して前記離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部のすぐ下流側に位置する第1のローラには、定着ベルトの側端部と当接することでベルトの片寄りを規制する規制部が設けられているので、定着ベルトの片寄りが規制されることとなる。
そして、前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、その長さが前記定着ベルトの幅よりも小さく構成されているので、離型剤塗布幅は、定着ベルトの幅よりも小さくなる。したがって、定着ベルトの表面縁部には、基本的には離型剤が塗布されない領域が存在することとなり、この領域が離型剤の広がりを阻止する領域として作用するので、定着ベルトの表面に塗布された離型剤が定着ベルトの裏面へ回り込むという事態もほとんど生じなくなる(少なくとも著しく軽減される)。
このため、この請求項1記載の定着器によれば、定着ベルトをその内方に配置したローラで駆動する場合はもちろん、外方に配置したローラ(例えば上記加圧ローラ)で駆動する場合も前記離型剤が塗布されない領域の存在によって安定した駆動が可能となり、結果として、安定した定着動作がなされることとなる。
しかも、前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、前記第1のローラへの定着ベルトの巻き掛け始端部と、前記第1のローラのすぐ上流側に位置する第2のローラに対する定着ベルトの巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラに近い位置において定着ベルトに圧接されているので、離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部において生じた定着ベルト両側部の屈曲部が前記第1のローラに巻き掛けられる際のその屈曲状態が、前記オイル塗布兼テンション付与手段を上記中間位置よりも前記第1のローラに近い位置において圧接させた場合に比べて、小さくなる。
したがって、定着ベルトが前記第1のローラに巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部のストレスも小さくなり、結果として、ベルト側端部近傍が破損し難くなる。
以上のように、この請求項1記載の定着器によれば、上記スリップが生じ難くて安定した定着動作がなされるとともに、定着ベルトも破損し難くなる。
【0008】
請求項2記載の定着器によれば、請求項1記載の定着器において、前記1つのローラに対する定着ベルトによる引っ張り方向が、前記定着ニップ部を通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているので、さらに次のような作用効果が得られる。
【0009】
図5は前述した従来技術(特開平8−334997号)の概略図で、(a)は概略正面図、(b)は主として定着ニップ部Nを示す平面図である。
この従来の定着器では、図(a)に示すように、定着ローラ2(本発明における「1つのローラ」に相当する)に対する定着ベルト1による引っ張り方向(矢印F2参照)が、定着ニップ部Nを通過する記録材の通過方向S1に関して上流側寄りに向かっている。
このため、定着ローラ2と加熱ローラ3との間に張架されているベルト1の張力によって定着ローラ2に作用する力F2は記録材の通過方向S1に関して上流側に向かう力となり、したがって、加圧ローラ4との圧接により定着ローラ2に作用する力F1と前記力F2との合力F3は、やはり記録材の通過方向S1に関して上流側に向かう力となる。
このため、図(b)に示すように、定着ローラ2の軸線2aは、上記力F3の作用によって、前記方向S1に関して上流側に凸となるように撓むこととなる。したがって、定着ニップ部Nにおいてベルト1に作用する搬送力は、ニップ部Nの両側においてはベルト1を中央側に寄せる方向に作用する力F4となる。
定着ニップ部Nにおいてはベルト1が定着ローラ2と加圧ローラ4とで挟圧されているために、このニップ部Nにおいてベルト1に作用する搬送力はベルト1に対して大きな影響を与える。
したがって、ニップ部Nの両側においてベルト1をその幅方向中央側に寄せる方向の力F4が作用すると、この力F4の作用によって、ベルト1はその幅方向において弛みやすくなり、この弛みの影響によってオイル塗布ローラ5の圧接部1c(図4参照)における定着ベルト1両側部の屈曲部1dの屈曲状態が大きくなる。
このため、上述した従来の定着器では、ベルト1の側端部1b近傍が破損しやすくなるいという問題があった。
これに対し、この請求項2記載の定着器によると、前記1つのローラに対する定着ベルトによる引っ張り方向が、前記定着ニップ部を通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているので、定着ベルトの張力によって前記1つのローラに作用する力は記録材の通過方向に関して下流側に向かう力となり、したがって、この力と、加圧ローラとの圧接により前記1つのローラに作用する力との合力は、やはり記録材の通過方向に関して下流側に向かう力となる。
このため、前記1つのローラの軸線は、上記合力の作用によって、前記記録材の通過方向に関して下流側に凸となるように撓むこととなる。
したがって、定着ニップ部においてベルトに作用する搬送力は、ニップ部の両側においてはベルトを外側に広げようとする方向に作用する力となる。
前述したように、定着ニップ部においてはベルトが前記1つのローラと加圧ローラとで挟圧されているために、このニップ部においてベルトに作用する搬送力はベルトに対して大きな影響を与える。
したがって、ニップ部Nの両側においてベルトを外側に広げる方向の力が作用すると、この力の作用によって、ニップ部Nの下流側においてベルトに、その幅方向の弛みが生じにくくなるので、離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部における定着ベルト両側部の屈曲部の屈曲状態が小さくなる。
このため、定着ベルトが前記第1のローラに巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部のストレスも一層小さくなり、結果として、ベルト側端部近傍が一層破損し難くなる。
すなわち、この請求項2記載の定着器によれば、上記スリップが生じ難くて安定した定着動作がなされるとともに、定着ベルトが一層破損し難くなる。
【0010】
請求項3記載の定着器によれば、請求項1または2記載の定着器において、前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、弾性ローラであり、その硬度がJIS−A30°以下となっているので、ベルト側端部近傍が、より一層破損し難くなる。
前記離型剤塗布兼テンション付与手段が弾性ローラである場合に、その硬度がJIS−A30°を越えたものであると、離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部における定着ベルト両側部の屈曲部の屈曲状態(この場合、屈曲角)がきつくなるのに対し、その硬度がJIS−A30°以下のものであると、屈曲状態が緩やかになる。
したがって、この請求項3記載の定着器によれば、定着ベルトが前記第1のローラに巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部のストレスもより一層小さくなり、結果として、ベルト側端部近傍が、より一層破損し難くなる。
【0011】
請求項4記載の定着器によれば、請求項1または2記載の定着器において、前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、硬質ローラであり、その端部が半径0.1mm以上の曲面状に形成されているので、ベルト側端部近傍がより一層破損し難くなる。
前記離型剤塗布兼テンション付与手段が硬質ローラである場合に、その端部が半径0.1mm以下の鋭い角状に形成されていると、前述したストレスによる破損に加えて、離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部における定着ベルト両側部の屈曲部の屈曲状態(この場合、屈曲角部)がきつくなってその屈曲角部自体が破損しやすくなるおそれが大きくなるのに対し、ローラの端部が半径0.1mm以上の曲面状に形成されていると、屈曲状態が緩やかになって、その屈曲角部自体の破損も生じにくくなる。
したがって、この請求項4記載の定着器によれば、離型剤塗布兼テンション付与手段が硬質ローラであるにもかかわらず、上記屈曲角部自体の破損が生じにくくなると同時に、定着ベルトが前記第1のローラに巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部のストレスもより一層小さくなり、結果として、ベルト側端部近傍が一層破損し難くなる。
【0012】
請求項5記載の定着器は、複数のローラ間に張架されて循環する無端状の定着ベルトと、前記複数のローラのうち1つのローラに対して定着ベルトを介して圧接されて定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成する加圧ローラとを備えているので、その定着ニップ部に、トナー画像が形成された記録材を通すことによって、前記トナー画像を記録材上に定着させることができる。また、前記定着ベルトのローラへの巻き掛け部以外の部位において定着ベルトに圧接され定着ベルトに対してテンションを付与する圧接部材を備えているので、この圧接部材によって定着ベルトにテンションが付与されることとなる。さらに、前記定着ベルトの循環方向に関して前記圧接部材の圧接部のすぐ下流側に位置する第1のローラには、定着ベルトの側端部と当接することでベルトの片寄りを規制する規制部が設けられているので、定着ベルトの片寄りが規制されることとなる。
前記圧接部材としては、例えばクリーニングブレードやクリーニングパッドを挙げることができる。
そして、この圧接部材は、その長さが前記定着ベルトの幅よりも小さく構成されているが、前記第1のローラへの定着ベルトの巻き掛け始端部と、前記第1のローラのすぐ上流側に位置する第2のローラに対する定着ベルトの巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラに近い位置において定着ベルトに圧接されているので、圧接部材の圧接部において生じた定着ベルト両側部の屈曲部が前記第1のローラに巻き掛けられる際のその屈曲状態が、前記圧接部材を上記中間位置よりも前記第1のローラに近い位置において圧接させた場合に比べて、小さくなる。
したがって、定着ベルトが前記第1のローラに巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部のストレスも小さくなり、結果として、ベルト側端部近傍が破損し難くなる。
以上のように、この請求項5記載の定着器によれば、上記定着ベルトの幅よりも短い圧接部材を備えているにもかかわらず、定着ベルトが破損し難くなる。
【0013】
請求項6記載の定着器によれば、請求項5記載の定着器において、前記1つのローラに対する定着ベルトによる引っ張り方向が、前記定着ニップ部を通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているので、請求項2の作用効果について説明したと同様、ニップ部Nの下流側においてベルトに、その幅方向の弛みが生じにくくなり、圧接部材の圧接部における定着ベルト両側部の屈曲部の屈曲状態が小さくなって、ベルト側端部近傍が一層破損し難くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施の形態>
図1(a)(b)は本発明に係る定着器の第1の実施の形態を示す図で、(a)は概略正面図、(b)は見る角度を変えて示した一部省略概略斜視図である。
【0015】
この定着器は、第1のローラ10と、第2のローラ20とのに張架されて図示矢印方向に循環する無端状の定着ベルト30と、前記第2のローラ20に対して定着ベルト30を介して圧接されて定着ベルト30との間で定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ40とを備えており、トナー画像が形成された記録材S1を、矢印で示すように定着ニップ部Nに通してトナー画像を記録材S1上に定着させるようになっている。
【0016】
また、この定着器は、定着ベルト30のローラ10,20への巻き掛け部以外の部位において定着ベルト30に圧接され定着ベルト30に対して離型剤を塗布するとともにテンションを付与する離型剤塗布兼テンション付与手段50を備えている。
【0017】
前記定着ベルト30の循環方向に関して離型剤塗布兼テンション付与手段50の圧接部Pのすぐ下流側に位置する第1のローラ10には、定着ベルト30の側端部31と当接することでベルト30の片寄りを規制する規制部としてのガイドリング11,11が設けられている。
【0018】
図(b)に示すように、離型剤塗布兼テンション付与手段50は、その長さが定着ベルト30の幅よりも小さく構成されているとともに、図(a)に示すように、第1のローラ10への定着ベルトの巻き掛け始端部と、第1のローラ10のすぐ上流側に位置する第2のローラ20に対する定着ベルト30の巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラ20に近い位置において、定着ベルト30に圧接されている。すなわち、図(a)に示すように、定着ベルト30における、第2のローラ20に対する巻掛け終了位置から離型剤塗布兼テンション付与手段50との当接位置までの距離をL2、離型剤塗布兼テンション付与手段50との当接位置から第1のローラ10への巻掛け開始位置までの距離をL1とすると、L1>L2となっている。
【0019】
また、図2(a)に示すように、第2のローラ20の軸線方向から見て、第2のローラ20の回転中心20aと加圧ローラ40の回転中心40aとを結ぶ直線Aに対し、第1のローラ10の回転中心10aが、定着ニップ部Nを通過する記録材のその通過方向(矢印S1方向)に関して下流側に位置している。したがって、第2のローラ20に対する定着ベルト30による引っ張り方向(矢印F2参照)は、定着ニップ部Nを通過する記録材の通過方向(矢印S1方向)に関して下流側寄りに向かっている。
【0020】
この実施の形態における第1のローラ10は、加熱ローラとして構成されており、その内部に図示しない発熱体を有している。この加熱ローラ(第1のローラ)10は、定着ベルト30の巻掛け部において定着ベルト30を急速に加熱することが可能である。第2のローラ20は弾性ローラで構成されている。また、加圧ローラ40は、内部に補助加熱手段としてのハロゲンランプ(図示せず)を有しており、図示しない適宜の圧接手段で定着ベルト30を介して第2のローラに圧接されている。加圧ローラ40は第2のローラ20よりも硬く構成されており、したがって、定着ニップNは、第2のローラ20側に凸状に形成される。
【0021】
この実施の形態における離型剤塗布兼テンション付与手段50は、離型剤として離型オイルを塗布するとともに定着ベルト30にテンションを付与するオイル塗布ローラとして構成されており、軸51と、この軸51の回りに固定された肉厚の多孔質材料または繊維質材料からなる離型剤保持部としてのオイル保持層52とを備えている。オイル保持層52には、離型オイルが含浸させてあり、その表面は、オイル塗布量を調整するためのオイル透過性を有する薄膜シート、例えば、多孔質PTFEシート53で被覆してある。オイル塗布ローラ50は図示しない適宜の付勢手段で定着ベルト30に圧接されて従動回転し、定着ベルト30の表面に接触して、シリコーンオイル等の離型オイルを塗布する。すなわち、このオイル塗布ローラは弾性ローラであり、その硬度がJIS−A30°以下になるように構成してある。なお、より望ましくは、その硬度は、JIS−A20°以下になるように構成する。
【0022】
上記定着ベルト30および各ローラを回転させるための駆動ローラとしては、オイル塗布ローラ50以外のローラであればどのローラを用いることもできるが、この実施の形態では、加圧ローラ40を駆動ローラとして用いている。
すなわち、加圧ローラ40は、図示しない駆動手段によって図の矢印方向(反時計方向)に回転駆動され、第2のローラ20、定着ベルト30、第1のローラ10、およびオイル塗布ローラ50が従動するようになっている。具体的には、加圧ローラ40に対して定着ベルト30および第2のローラ20が圧接されていることにより、定着ベルト30および第2のローラ20が加圧ローラ40に従動し、定着ベルト30が第1のローラ10に巻き掛けられていることにより、第1のローラ10が定着ベルト30に従動し、定着ベルト30に対してオイル塗布ローラ150が圧接されていることにより、オイル塗布ローラ150が定着ベルト30に従動するようになっている。
【0023】
なお、図1(a)において、71は記録材を案内する、通気口を有するガイド、72はガイド71の通気口を通じ記録材を吸引して記録材の搬送状態を安定させるための吸引ファン、73は定着済みの記録材を搬送する搬送ローラ対である。
【0024】
以上のような実施の形態の定着器によれば、次のような作用効果が得られる。
(a)この定着器は、ローラ10,20間に張架されて循環する無端状の定着ベルト30と、前記ローラ10,20のうち1つのローラ20に対して定着ベルト30を介して圧接されて定着ベルト30との間で定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ40とを備えているので、その定着ニップ部Nに、トナー画像が形成された記録材S1を通すことによって、トナー画像を記録材上に定着させることができる。また、定着ベルト30のローラ10,20への巻き掛け部以外の部位において定着ベルト30に圧接され定着ベルト30に対して離型剤を塗布するとともにテンションを付与する離型剤塗布兼テンション付与手段50を備えているので、オフセット現象が生じにくくなるとともに、定着ベルト30にテンションが付与されることとなる。さらに、定着ベルト30の循環方向に関して離型剤塗布兼テンション付与手段50の圧接部Pのすぐ下流側に位置する第1のローラ10には、定着ベルト30の側端部31と当接することでベルト30の片寄りを規制する規制部11が設けられているので、定着ベルト30の片寄りが規制されることとなる。
そして、離型剤塗布兼テンション付与手段50は、その長さが定着ベルト30の幅よりも小さく構成されているので、離型剤塗布幅は、定着ベルト30の幅よりも小さくなる。したがって、定着ベルト30の表面縁部(上記側端部31近傍)には、基本的には離型剤が塗布されない領域が存在することとなり、この領域が離型剤の広がりを阻止する領域として作用するので、定着ベルト30の表面に塗布された離型剤が定着ベルト30の裏面へ回り込むという事態もほとんど生じなくなる(少なくとも著しく軽減される)。
このため、この実施の形態の定着器によれば、定着ベルト30をその内方に配置したローラ(例えば第2のローラ20)で駆動する場合はもちろん、外方に配置したローラ(例えば加圧ローラ40)で駆動する場合も前記離型剤が塗布されない領域の存在によって安定した駆動が可能となり、結果として、安定した定着動作がなされることとなる。
しかも、図(b)に示すように、離型剤塗布兼テンション付与手段50は、第1のローラ10への定着ベルト30の巻き掛け始端部と、第1のローラ10のすぐ上流側に位置する第2のローラ20に対する定着ベルト30の巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラ20に近い位置において定着ベルトに圧接されているので、離型剤塗布兼テンション付与手段50の圧接部Pにおいて生じた定着ベルト両側部の屈曲部32が第1のローラ10に巻き掛けられる際のその屈曲状態が、オイル塗布兼テンション付与手段50を上記中間位置よりも第1のローラ10に近い位置において圧接させた場合に比べて、小さくなる。
したがって、定着ベルト30が第1のローラ10に巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部31のストレスも小さくなり、結果として、ベルト側端部31近傍が破損し難くなる。
以上のように、この実施の形態の定着器によれば、前述したスリップが生じ難くて安定した定着動作がなされるとともに、定着ベルトも破損し難くなる。
【0025】
(b)第2のローラ20に対する定着ベルト30による引っ張り方向が、定着ニップ部Nを通過する記録材の通過方向(矢印S1方向)に関して下流側寄りに向かっているので、図2(a)に示すように、定着ベルト30の張力によって第2のローラ20に作用する力F2は記録材の通過方向に関して下流側に向かう力となり、したがって、この力F2と、加圧ローラ40との圧接により第2のローラ20に作用する力F1との合力F3は、やはり記録材の通過方向に関して下流側に向かう力となる。
このため、図2(a)に示すように、第2のローラ20の軸線20aは、上記合力F3の作用によって、記録材の通過方向に関して下流側に凸となるように撓むこととなる。
したがって、定着ニップ部Nにおいてベルト30に作用する搬送力は、ニップ部Nの両側においてはベルト30を外側に広げようとする方向に作用する力F5となる。
前述したように、定着ニップ部Nにおいてはベルト30が第2のローラ20と加圧ローラ40とで挟圧されているために、このニップ部Nにおいてベルト30に作用する搬送力はベルトに対して大きな影響を与える。
したがって、ニップ部Nの両側においてベルト30を外側に広げる方向の力F5が作用すると、この力F5の作用によって、ニップ部Nの下流側においてベルト30に、その幅方向の弛みが生じにくくなるので、離型剤塗布兼テンション付与手段50の圧接部Pにおける定着ベルト30両側部の屈曲部32の屈曲状態が小さくなる。
このため、定着ベルト30が第1のローラ10に巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部31のストレスも一層小さくなり、結果として、ベルト側端部31近傍が一層破損し難くなる。
すなわち、この実施の形態の定着器によれば、前述したスリップが生じ難くて安定した定着動作がなされるとともに、定着ベルト30が一層破損し難くなる。
【0026】
(c)離型剤塗布兼テンション付与手段50は、弾性ローラであり、その硬度がJIS−A30°以下となっているので、ベルト側端部31近傍が、より一層破損し難くなる。
離型剤塗布兼テンション付与手段50が弾性ローラである場合に、その硬度がJIS−A30°を越えたものであると、離型剤塗布兼テンション付与手段50の圧接部Pにおける定着ベルト両側部の屈曲部32の屈曲状態がきつくなる(図4(c)における屈曲角θに相当する角度が大きくなる)のに対し、その硬度がJIS−A30°以下のものであると、屈曲状態が緩やかになる。
したがって、この実施の形態の定着器によれば、定着ベルト30が第1のローラ10に巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部31のストレスもより一層小さくなり、結果として、ベルト側端部31近傍が、より一層破損し難くなる。
【0027】
<第2の実施の形態>
図1(c)は離型剤塗布兼テンション付与手段50が硬質ローラである場合の、そのローラの正面図である。
この実施の形態が上記第1の実施の形態と異なる点は、離型剤塗布兼テンション付与手段50が硬質ローラで構成され、図1(c)に示すようにローラ50の端部が半径R=0.1mm以上の曲面状に形成されている点にある。
離型剤塗布兼テンション付与手段50を硬質ローラ(例えば金属や硬質合成樹脂等のローラ)で構成した場合には、図1(a)に仮想線で示すようにローラ50にオイル供給ローラ54を接触させてオイルを塗布するようにする。なお、55はローラ50の表面をクリーニングするクリーニングローラである。
【0028】
この実施の形態によっても上記第1の実施の形態による作用効果(a)(b)と同様な作用効果が得られる。
離型剤塗布兼テンション付与手段50が硬質ローラである場合に、その端部が半径0.1mm以下の鋭い角状に形成されていると、前述したストレスによる破損に加えて、離型剤塗布兼テンション付与手段50の圧接部Pにおける定着ベルト両側部の屈曲部32の屈曲状態(この場合、屈曲角部32a(図1(b)参照))がきつくなってその屈曲角部32a自体が破損しやすくなるおそれが大きくなるのに対し、ローラの端部が半径0.1mm以上の曲面状に形成されていると、屈曲状態が緩やかになって、その屈曲角部32a自体の破損も生じにくくなる。
したがって、この実施の形態の定着器によれば、離型剤塗布兼テンション付与手段50が硬質ローラであるにもかかわらず、上記屈曲角部32a自体の破損が生じにくくなると同時に、定着ベルト30が第1のローラ10に巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部32のストレスもより一層小さくなり、結果として、ベルト側端部近傍が一層破損し難くなる。
【0029】
<第3の実施の形態>
図2は本発明に係る定着器の第3の実施の形態を示す概略図で、(a)は正面図、(b)は主として定着ニップ部Nを示す平面図である。
この実施の形態が上記1第の実施の形態と異なる点は、離型剤塗布兼テンション付与手段50に代えて圧接部材60が設けられている点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態における圧接部材60は、定着ベルト30の表面をクリーニングするためのクリーニングローラで構成されているが、それ以外の圧接部材として、クリーニングブレードやクリーニングパッドを挙げることができる。
【0030】
この実施の形態の定着器は、ローラ10,20間に張架されて循環する無端状の定着ベルト30と、前記ローラ10,20のうち1つのローラ20に対して定着ベルト30を介して圧接されて定着ベルト30との間で定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ40とを備えているので、その定着ニップ部Nに、トナー画像が形成された記録材S1を通すことによって、トナー画像を記録材上に定着させることができる。また、定着ベルト30のローラ10,20への巻き掛け部以外の部位において定着ベルト30に圧接され定着ベルト30に対してテンションを付与する圧接部材60を備えているので、この圧接部材60によって定着ベルト30にテンションが付与されることとなる。さらに、定着ベルト30の循環方向に関して圧接部材60の圧接部Pのすぐ下流側に位置する第1のローラ10には、定着ベルト30の側端部と当接することでベルトの片寄りを規制する規制部11(図1参照)が設けられているので、定着ベルト30の片寄りが規制されることとなる。
そして、この圧接部材60は、その長さが定着ベルト30の幅よりも小さく構成されているが、第1のローラ10への定着ベルト30の巻き掛け始端部と、第1のローラ10のすぐ上流側に位置する第2のローラ20に対する定着ベルトの巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラ20に近い位置において定着ベルト30に圧接されているので、圧接部材60の圧接部Pにおいて生じた定着ベルト両側部の屈曲部(図1(b)における32参照)が第1のローラ10に巻き掛けられる際のその屈曲状態が、圧接部材を上記中間位置よりも前記第1のローラに近い位置において圧接させた場合に比べて、小さくなる。
したがって、定着ベルト30が第1のローラ10に巻き掛けられることで上記屈曲状態が解消される際に前述したようにして生じる、ベルト側端部のストレスも小さくなり、結果として、ベルト側端部近傍が破損し難くなる。
以上のように、この実施の形態の定着器によれば、定着ベルト30の幅よりも短い圧接部材60を備えているにもかかわらず、定着ベルト32が破損し難くなる。
また、第2のローラ20に対する定着ベルト30による引っ張り方向(F2)が、定着ニップ部Nを通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているので、第1の実施の形態の作用効果について説明したと同様、ニップ部Nの下流側においてベルト30に、その幅方向の弛みが生じにくくなり、圧接部材60の圧接部Pにおける定着ベルト30両側部の屈曲部の屈曲状態が小さくなって、ベルト側端部近傍が一層破損し難くなる。
【0031】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、
▲1▼上記実施の形態では、定着ベルトが2本のローラに張架されている場合について説明したが、3本以上のローラに張架されている場合にも本発明は適用可能である。
▲2▼上記第1の実施の形態では離型剤塗布兼テンション付与手段50がオイル塗布ローラである場合について説明したが、離型剤塗布兼テンション付与手段50としては、オイル塗布パッドを用いることもできる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1,2記載のいずれの定着器によっても、ベルトとローラ間のスリップが生じ難くて安定した定着動作がなされるとともに、定着ベルトも破損し難くなる。
さらに、ベルト側端部近傍が、より一層破損し難くなる
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は本発明に係る定着器の第1の実施の形態を示す図で、(a)は概略正面図、(b)は見る角度を変えて示した一部省略概略斜視図である。(c)は第2の実施の形態の説明図で、離型剤塗布兼テンション付与手段50が硬質ローラである場合の、そのローラの正面図である。
【図2】本発明に係る定着器の第3の実施の形態を示す概略図で、(a)は正面図、(b)は主として定着ニップ部Nを示す平面図である。
【図3】従来技術の説明図。
【図4】(a)(b)(c)は従来技術の説明図。
【図5】(a)(b)は従来技術の説明図。
【符号の説明】
10 加熱ローラ(第1のローラ)
11 ガイドリング(規制部)
20 第2のローラ
30 定着ベルト
31 側端部
40 加圧ローラ
50 オイル塗布ローラ(離型剤塗布兼テンション付与手段)
60 圧接部材
N 定着ニップ部
S1 記録材

Claims (2)

  1. 複数のローラ間に張架されて循環する無端状の定着ベルトと、
    前記複数のローラのうち1つのローラに対して定着ベルトを介して圧接されて定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成する加圧ローラと、
    前記定着ベルトのローラへの巻き掛け部以外の部位において定着ベルトに圧接され定着ベルトに対して離型剤を塗布するとともにテンションを付与する離型剤塗布兼テンション付与手段と、
    前記定着ベルトの循環方向に関して前記離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部のすぐ下流側に位置する第1のローラに設けられていて、定着ベルトの側端部と当接することでベルトの片寄りを規制する規制部と、を備えた定着器であって、
    前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、その長さが前記定着ベルトの幅よりも小さく構成されているとともに、前記第1のローラへの定着ベルトの巻き掛け始端部と、前記第1のローラのすぐ上流側に位置する第2のローラに対する定着ベルトの巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラに近い位置において、定着ベルトに圧接されており,前記1つのローラに対する定着ベルトによる引っ張り方向が、前記定着ニップ部を通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているとともに,前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、弾性ローラであり、その硬度がJIS−A30°以下であることを特徴とする定着器。
  2. 複数のローラ間に張架されて循環する無端状の定着ベルトと、
    前記複数のローラのうち1つのローラに対して定着ベルトを介して圧接されて定着ベルトとの間で定着ニップ部を形成する加圧ローラと、
    前記定着ベルトのローラへの巻き掛け部以外の部位において定着ベルトに圧接され定着ベルトに対して離型剤を塗布するとともにテンションを付与する離型剤塗布兼テンション付与手段と、
    前記定着ベルトの循環方向に関して前記離型剤塗布兼テンション付与手段の圧接部のすぐ下流側に位置する第1のローラに設けられていて、定着ベルトの側端部と当接することでベルトの片寄りを規制する規制部と、を備えた定着器であって、
    前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、その長さが前記定着ベルトの幅よりも小さく構成されているとともに、前記第1のローラへの定着ベルトの巻き掛け始端部と、前記第1のローラのすぐ上流側に位置する第2のローラに対する定着ベルトの巻き掛け終端部との中間位置よりも第2のローラに近い位置において、定着ベルトに圧接されており,前記1つのローラに対する定着ベルトによる引っ張り方向が、前記定着ニップ部を通過する記録材の通過方向に関して下流側寄りに向かっているとともに,前記離型剤塗布兼テンション付与手段は、硬質ローラであり、その端部が半径0.1mm以上の曲面状に形成されていることを特徴とする定着器。
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