JPS6015823Y2 - 排水トラツプの流出管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、流し台若しくは洗面台等の流し口に用いる排
水トラップの流出管に関するものである。

従来、この種排水トラップには帽蓋の頂板を流出管の上
縁で支持するようにしたタイプのものがある。

即ち、貯水槽の底板中央部の孔縁に流出管の下縁を鑞着
し、この流出管に帽蓋を被覆するように支持させ、貯水
槽の上部に濾過器を着脱可能に支持している。

而して野菜屑等を濾過された水が貯水槽内に溜められ、
増水すると流出管の上部に形成した窓孔よりこの流出管
及び流出管に連絡された排水管より本排水トラップ外に
排出される。

従って貯水槽内は常に流出管の窓孔下縁のレベル迄、貯
水されており、この水と帽蓋により下水からの臭気を遮
断することができる。

か）るタイプの排水トラップは帽蓋を流出管により支持
しているので、帽蓋と濾過器を分解することができ、掃
除に便であるため多用されている。

しかしながら流出管が金属性であるため、経年使用によ
り最も水の流れに曝される頭部窓孔間が腐蝕し、その屑
等が排水管に流入−目詰りを生じるばかりでなく、水位
が低下し、防臭効果が悪くなる。

また流出管の腐蝕が更に進行して短くなると、帽蓋の下
縁が貯水槽の底板に当接し、終には貯水を妨げるように
なる。

近時、か）る欠点を解消すべく、プラスチック製で上端
部に窓孔を穿設した管体を前記流出管の外側に嵌合して
流出管を補強するようにした構造が提供されている。

しかしなからか）る補強用管体は外径が帽蓋の嵌合部内
径により、また内径が流出管により制約を受けるため、
肉厚が自ら規制され、肉薄のものしか使用することがで
きず、高温の湯を流した場合には簡単に変形し、使用不
用に陥る。

また補強用管体は貯水槽の底板上に単に載せただけであ
るので、この部分からも水が流出し、結局水位は金属性
流出管の上縁に位置し、流出管の腐蝕の進行に伴い水位
が低下して防臭効果が悪くなる。

しかも金属性流出管の腐蝕による屑も依然として排水管
に流入するので、目詰りを防止することもできない。

要するに補強用管体を用いたものでは帽蓋の下降を防止
することができるだけで前記従来の排水トラップの有す
る欠点を根本的に解消するに至っていない。

本考案の目的は、特に既設の排水トラップの補修に用い
るのに適するもので、排水管の目詰りを確実に防止する
ことができ、また水位を高く保って確実に防臭効果を挙
げることができ、更に円滑な排水を保証することができ
、更にまた耐久性を向上させて経済性の向上を図ること
ができるようにした排水トラップの流出管を提供するに
ある。

本考案は、か）る目的を遠戚するため、プラスチック製
筒体の下部外形を上部外形より小径に形成し、上部大径
側の下端部外は下部小形側に至るに従い次第に小径とな
るテーパー状に形成し、このテーパー状部を貯水槽の孔
との係合部と為し、前記小径部を排水トラップの排水管
にとの連結部と為したことを特徴とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基いて詳細に説明する
。

第１図及び第２図に示すように本考案の流出管１はポリ
塩化ビニール、ポリカーボネート等のプラスチック製で
、大径管２の下端部内側に小径管３の上端部が嵌合され
、接着等の手段により一体に連結され、小径管３が後述
する排水管１９との連結部となっている。

大径管２の上部には１個若しくは複数個の窓孔４が穿設
されている。

大径管２の下端部外形は下端に至るに従い次第に小径と
なるテーパー状５に形成されている。

小径管３の上端部内形は上端に至るに従い次第に大径と
なるテーパー状６に形成され、野菜屑等が掛からないよ
うになっている。

か）る本考案の流出管１は第２図に示す如き排水トラッ
プに適用される。

即ち流し台、或は洗面台等に設けられた流し槽１０の底
部に貯水槽１１の上部鍔部がバッキング１２を介在して
取付けられている。

この貯水槽１１の底板に形成された孔１３に本考案の流
出管１が小径管３側より挿通され、そのテーパー状部５
が孔１３の周縁に密に係合されている。

貯水槽１１の底板下面には流出管１の外周部において筒
体１４がバッキング１５を介在してネジ１６により固定
され、この筒体１４の下部外周にリング１７が螺着され
ている。

このリング１７の内側にバッキング１８を介在して排水
管１９の基部が支持されている。

この排水管１９の基部内側に流出管１の小径管３が嵌合
され、接着等の手段により連結されている。

流出管１の上端部には釣鐘状の帽蓋２０の上面板が嵌合
され、帽蓋２０と貯水槽１１の周壁、底板及び流出管１
との間に流路が混成されている。

貯水槽１１の上部には底孔と側孔を形成した下部濾過器
２１及び底孔を形成した上部濾過皿２１が着脱可能に支
持され、帽蓋２０の摘み２０ａが下部濾過器２１の底孔
に挿通されている。

而してか）る排水トラップの使用に際し、野菜屑等の固
形物は上下の濾過皿２２．２１により除去されて水が貯
水槽１１内に流入する。

流入した水は帽蓋２０の内側を通り、流出管１にその窓
孔４より流入し、排水管１９より排出される。

従って水は排水トラップ内において流出管１の窓孔４の
下縁レベル迄常時溜められ、下水の臭気はこの滞留して
いる水と帽蓋２０により遮断される。

尚、帽蓋２０に流出管１の上縁との間に流路を形成する
ような加工を施せば、流出管１に窓孔４を形成しなくて
もよい。

更に流出管１の大径管２と小径管３は一体成型してもよ
い。

また窓孔４は図示例の如き円形に限定されるものではな
い。

本考案は、この他、その基本的技術思想を逸脱しない範
囲で種々設計変更することができる。

以上より明らかなように本考案によれば、プラスチック
製であるので腐蝕のおそれがなく、排水管の目詰りを確
実に防止することができる。

また本考案の流出管は中間部外側に形成したテーパー状
部を貯水槽の孔に係合し、その下側の小径部を排水管に
連結するようにしているので、テーパー状部により種種
のサイズの貯水槽の孔に適合させることができ、特に既
設の流出管が腐蝕等により損傷した場合にこれに代えて
使用するのに適する。

また本考案の流出管は既設の流出管に代えて使用するか
、或は最初から用いるので、肉厚に形成することができ
、変形のおそれがなく、シかも前記の如く腐蝕しないの
で、帽蓋と貯水槽の底板とを常に一定の間隔に保持する
ことができ常に円滑な排水を保証することができる。

更に本考案の流出管はその下部連結部を排水管に連結す
るようにしているので、水を常にその頭部より流出させ
ることができ、水位を常に高く保って貯水することがで
きるので、確実な防臭効果を発揮することができる。

更にまた前記の如く強度に優れているので経済性の向上
を図ることができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の流出管の一実施例を示す斜視図、第２
図は本考案の流出管を排水トラップに用いた状態の縦断
面図である。 １・・・・・・流出管、４・・開窓孔、１１・・開腔水
槽、１９・・・・・・排、２０・・・・・・帽蓋、２１
．２２・・・・・・濾過器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラスチック製筒体の下部外形を上部外形より小径に形
   成し、上部大径側の下端部外径は下部小径側に至るに従
   い次第に小径となるテーパー状に形成し、このテーパー
   状部を貯水槽の孔との係合部と為し、前記小径部を排水
   トラップの排水管との連結部と為したことを特徴とする
   排水トラップの流出管。