JPS603174Y2 - 排水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は排水トラップの水抜きを容易にした排水装置に
係るものである。

従来より流し台、洗面台等においては、排水管からの悪
臭の上昇を防止すべく水槽の底部に配設する排水具自体
にトラップ機構を設けたものが多く用いられ、その排水
具の構造としては一般的に第１図に示すように、排水筒
１の内底部に上方へ突出する溢水筒２を設けてこの溢水
筒２の外周に水溜部３を形成し、溢水筒２の上部を防臭
蓋４により覆わせて威り、この水溜部３に溜まる水と防
臭蓋４により排水筒１の下部の排水口５に接続した排水
管６からの悪臭の上昇を防止するようにしている。

しかしこの構造の排水具Ｂを、特に寒冷地の冬期などに
おいて使用すると、水溜部３に溜った水が凍結して排水
不能となるなどの不都合があり、近来、溢水筒２を排水
筒１から取外しできる構造にして水溢部３の水抜きがで
きるようにしたものや、排水筒１にヒーターを巻いて凍
結を防止するような構造のものが使用または提案されて
いる。

しかし、溢水筒２が取外しできる構造のものにあっては
、面倒な取外し作業を必要とするばかりでなく、溢水筒
２の取外しに際しては、水溜部３の汚水や汚物が手に触
れて不快感が伴い、また排水筒１にヒーターを巻いたも
のでは、排水具のコストアップと共に維持費がかかるな
どの不都合があった。

本考案は成上の点に鑑みてなされたもので、以下に本考
案の実施例を第２〜第４図により説明する。

第２図の１は排水筒で、２は排水筒１の内底部に上方へ
突出させた溢水筒、３は溢水筒２の外周に形成された水
溜部、４は溢水筒２の上部を覆って設けた防臭蓋、５は
排水筒１下部の排水口、７は排水筒１内に着脱自在に嵌
挿したゴミ収納篭である。

排水筒１の水溜部３の底に導通口８を設け、一方排水筒
１下部の排水口５には分岐継手９を設けた排水管１０を
バッキング１１を介して袋ナツト１２で接続し、前記導
通口８と、排水管１０の分岐継手９のバイパス管接続口
９ａの間を可撓性を有し屈曲自在で且つ少し長くしたバ
イパス管１３を接続して連通させる。

排水筒１の外周面には、バイパス筒１３を屈曲し、この
屈曲部１３ａが排水筒１の水溜部３の封水面Ｗより高い
位置に保持できるようにして支持部１４が設けられ、こ
の支持部１４に屈曲したバイパス管１３を着脱自在に係
止できるようにしている。

尚、支持部１４は排水筒１と一体に設けるか、または別
体の支持具を排水筒１の外周面に取付けてもよく、また
その形状も第３図に示す挟持するかたちのものや第４図
に示す引掛は式のものでもよく、要はバイパス管１３の
屈曲部１３ａが水溜部３の封水面Ｗより高い位置に保持
でき且つこの支持部１４にバイパス管１３が着脱自在に
係止できるようになっていればよい。

１５は排水具Ａを取付けた水槽を示す。

次に、排水筒１の水溜部３に溜った水を抜く場合につい
て説明すると、バイパス管１３を排水筒１の支持部１４
から脱して屈曲を解消すれば水溜部３に溜った水はバイ
パス管１３を通って排水管１０から排水される。

尚、バイパス管１３は不透明、透明いずれでもよいが、
透明にした場合には、水溜部３の水抜きが完了したかど
うかを確認しながら水抜きができてより一層便利である
。

本考案は上記の如く、排水筒の水溜部の底に排水管と連
通させて可撓性のバイパス管を接続腰このバイパス管を
排水筒の外周面に設けた支持部に着脱自在に係止させる
ようにしたから、バイパス管を支持部から脱すだけで容
易に水溜部の水抜きができ、また、凍結防止のための水
抜きだけでなく、水溜部に溜った汚物等を流す清掃用と
して使用することもできるし、さらにバイパス管を透明
体にすることにより、水抜きの状態が確認できるなどの
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の排水装置を示す縦断面図であり、第２図
は本考案による排水装置を示す縦断面図である。 第３図及び第４図は本考案による排水装置を示す斜視図
である。 符号の説明、１・・・・・・排水筒、２・・・・・・溢
水筒、３・・・・・・水溜部、４・・・・・・防臭蓋、
５・・・・・・排水口、６・・・・・・排水管、７・・
・・・・ゴミ収納篭、８・・・・・・導通口、９・・・
・・・分岐継手、９ａ・・・・・・バイパス管接続口、
１０・・・・・・排水管、１１・・・・・・バッキング
、１２・・・・・・袋ナツト、１３・・・・・・バイパ
ス管、１３ａ・・・・・・屈曲部、１４・・・・・・支
持部、１５・・・・・・水槽、Ｗ・・・・・・封水面、
Ａ・・・・・・排水具、Ｂ・・・・・・排水具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 排水筒の内底部に上方へ突出する溢水筒を設けて溢
   水筒の外周に水溜部を形成し、該溢水筒の上部に防臭蓋
   を覆設し、前記排水筒の下部の排水口に排水管を接続し
   てなる排水装置において、排水筒の水溜部の底に排水管
   と連通させて可撓性のバイパス管を接続し、該バイパス
   管を屈曲させてその途中を前記排水筒の水溜部の封水面
   より高い位置に保持できる支持部を排水筒の外周面に設
   け、該支持部にバイパス管を着脱自在に係止させるよう
   にしてなることを特徴とする排水装置。 ２ バイパス管を透明体にしてなることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の排水装置。