JPS60118630A - α−オキシ水酸化鉄を製造する方法 - Google Patents

α−オキシ水酸化鉄を製造する方法

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JPS60118630A
JPS60118630A JP58223241A JP22324183A JPS60118630A JP S60118630 A JPS60118630 A JP S60118630A JP 58223241 A JP58223241 A JP 58223241A JP 22324183 A JP22324183 A JP 22324183A JP S60118630 A JPS60118630 A JP S60118630A
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Michiji Okai
理治 大貝
Eiji Shioda
塩田 英司
Tomiyoshi Kubo
久保 富義
Yoshiichi Inoue
井上 芳一
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Toyo Soda Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は針状性に優れ、しかも凝集のないα−オキシ水
酸化鉄の製造法に関し、特に磁性材料の原料として好適
なα−オキシ水酸化鉄の製造法に関する。
近年、記録媒体に対する高性能化の必要性が強くめられ
ており、高密度記録、高出力特性及びノイズレベルの低
下が要求されている。このような要求を満足する磁性材
料の特性は、粉体特性としては、微細で表面積が大きく
且つ針状性が優れていることであり、磁気特性において
は、飽和磁化が大きく且つ所望する最適な保磁力を有す
ることである。
強磁性鉄化合物の場合、針状性に優れていることが必要
である事から針状晶になり易いオキシ水酸化鉄を出発原
料とする方法が一般的である。従って、オキシ水酸化鉄
を製造する方法が多数報告されており、中でもアルカリ
領域で第一鉄塩を湿式酸化し針状α−オキシ水酸化鉄を
製造する方法が実際に採用されている。
α−オキシ水酸化鉄に要求される粒子特性として、枝分
れがないこと、凝集体がないこと、粒度分布が狭いこと
、適切な長さ及び軸比が大きいことなど多くの項目があ
り、α−オキシ水酸化鉄晶出工程が重要とされ、このた
め種々の元素を添加して媒晶効果を期待したり、晶出条
件を特定化するなど数多くの工夫がなされている。
例えば、媒晶剤として、特開昭56−165302号で
は、アルカリ土類金属をpH11以上である水酸化第一
鉄のアルカリ性懸濁液中に存在させることが開示されて
いる。
また、反応条件としては、特開昭56−22658号に
40℃以下でα−オキシ水酸化鉄を生成させ、40〜6
0℃に昇温して結晶成長させる2段階反応法が開示され
ているが、実施例の写真からも分かるように完全に1本
1本の粒子が分散したα−オキシ水酸化鉄となっていな
い。
特公昭54−7280号ではリン酸イオンの使用が開示
されているが、目的とする生成物が異なり、非針状のマ
グネタイトを製造している。
特開昭55−149158号では、クイ酸塩とリン酸塩
を添加することが開示されているが、反応液のpHを5
.5〜z5の間に維持することが必要とされ、本発明の
pH範囲とは異なる。
その他数多くの報告がなされているが、いずれもα−オ
キシ水酸化鉄の分散性が不十分であり、1本1本に分散
した粒子でなく、数本以上集合した凝集粒子となり、そ
の後の表面処理、焼成、酸化、環元工程へ悪影響を及ぼ
し、強磁性鉄化合物の特性が十分発揮できるものとはな
っていない。
現在求められている高性能磁性材料では、更に要求が厳
しくなっており、粒子の完全な分散化、特に出発原料で
あるオキシ水酸化鉄の分散化が必須となっている。
本発明者らは、高表面積を有する強磁性鉄化合物の出発
原料であるα−オキシ水酸化鉄の製造法について、研究
を重ねて来たが、α−オキシ水酸化鉄の分散性が良くな
れば、枝分れが目立つようになり、分散性が良くかつ、
枝分れのない針状粉″子の製造はかなり困難であった。
そこで、反応方法1条件について詳細な検討を重ね、晶
析技術を深めていく中で、反応条件を厳しく制限し、又
、媒晶剤としてのカルシウム陽イ。
オンが、塩素陰イオンと組み合わさると、特異的な効果
を発揮することを見い出し、分散性の良いα−オキシ水
酸化鉄を製造できるようになった。
更に2段階酸化反応の2段目の水酸化アルカリ濃度を1
段目より高くすることで分散性を損うことなく、針状性
を高める、即ち軸比を大きくすることが可能となり、本
発明を完成するに至った。
本発明で用いる媒晶剤、カルシウム陽イオンは塩素陰イ
オンと組み合わせ、しかも特定の条件下でしか効果を発
揮しない。ここで特定の条件とは、塩化第一鉄の濃度、
カルシウム塩の濃度、水酸化アルカリの濃度、原料水溶
液の添加順序9反応温度等であり、厳しく゛反応を制御
する必要がある。
これらの条件が一つでも欠けると本発明の目的とする分
散性の良いα−オキシ水酸化鉄は得られない。
カルシウム、塩素両イオンの組合せにより予想もせぬ効
果が得られたが、効果の理由は明らかではない。
又、水酸化アルカリ濃度は反応開始時に調整するだけと
いうのが、一般的であったが、反応途中で水酸化アルカ
リ濃度を変化させることで、分散性のみならず、針状性
を良くすることが可能となり、磁性材として好適なα−
オキシ水酸化鉄を製造できる。
即ち、本発明は第一鉄塩水溶液の酸化反応により、α−
オキシ水酸化鉄を製造する方法において酸化性ガス供給
以前にカルシウム塩を鉄に対してα5〜2モル%の量系
内に添加し、しかも、塩化第一鉄水溶液を25℃以下の
温度で鉄に対し6〜16モル倍量の水酸化アルカリ水溶
液に、かつ、鉄濃度が0.05〜C1,5モル/lとな
るように添加し、次いで酸化率50%以下となるように
酸化性ガスを供給した後、不活性ガス雰囲気下で温度を
上昇させ、40〜80℃の温度とし、かつ、水酸化アル
カリ濃度を鉄に対し12〜50モル倍量となるよう調整
した後、再び酸化性ガスを供給し、酸化反応を完了させ
ることを特徴とするα−オキシ水酸化鉄を製造する方法
を提供するものである。
本発明の方法によれば、針状粒子の場合生じやすい長軸
に平行な方向への凝集あるいは固着もなく、1個1個に
粒子が分散し、しかも針状性に優れたα−オキシ水酸化
鉄が得られ、その後の工程での表面処理を均一に行うこ
とができ、高性能の磁性材料となる。
更に本発明について詳細に説明する。
本発明において使用する第一鉄塩は塩化第一鉄であり、
通常よく多用される硫酸塩あるいは炭酸塩、硝酸塩など
他の鉱酸塩は使用できない。本発明は、晶析時の陰イオ
ンの媒晶効果を期待するものであり、塩素イオンとカル
シウムイオンとの組合せが必須条件であり、他の陰イオ
ンでは十分な媒晶効果が得られない。従って、添加する
媒晶剤もカルシウム塩に限定される。カルシウム塩とし
ては、塩化物、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩など種々の塩を
用いることができる。第一鉄塩に比しカルシウム塩の少
ないので種々の塩を用いることができるが、好ましくは
塩化物、硝酸塩を用いる。カルシウム塩の添加は、酸化
性ガス供給以前に、好ましくは第−鉄環水溶液調製の際
に行い、添加量は鉄に対しα5〜2モル%である。カル
シウム塩の添加を酸化性ガスによる酸化反応途中あるい
は完了時もしくはこれ以降の工程で行っても、本発明の
目的とする凝集のないα−オキシ水酸化鉄は得られない
添加量は、0.5モル%未満ではカルシウム塩の媒晶効
果が十分でなくα−オキシ水酸化鉄が数本集合した凝集
体が存在するようになる。又、2モル%を越える量では
、マグネタイトが析出し易いなり好ましくない。
本発明において使用するアルカリとしてはKOHやNa
OH等の水酸化アルカリを用いる。N〜00.等の炭酸
アルカIJ H−の水溶液、尿素などは、塩素イオンの
媒晶効果を打ち消すので、使用できない。
水酸化アルカリの量は、鉄に対し6〜16モル倍社用い
る。使用量が6モル倍量に満たない場合は、マグネタイ
トが生成し易くなるし、α−オキシ水酸化鉄の針状性が
悪くなり、使用量が16モル倍伍を越す場合は、α−オ
キシ水酸化鉄の凝集体が存在するようになり目的とする
α−オキシ水酸化鉄が得られない。
第一鉄塩水溶液の水酸化アルカリによる中和反応は、カ
ルシウム塩添加した塩化第一鉄水溶液を25℃以下に保
った水酸化アルカリ水溶液に攪拌しながら添加すること
で行う。
添加時の湿度が25℃を越える場合、あるいは水酸化ア
ルカリ水溶液を塩化第一鉄水溶液に添加した場合、中和
反応により生成する水酸化第一鉄の結晶が大きくなった
り、凝集を生じるので、得られるα−オキシ水酸化鉄は
、粒度分布が広くなったり、枝分れを生じやすい。
更に、中和反応後の反応液中の鉄濃度がα03〜0.3
モル/lとなるように塩化第−鉄水溶液及び水酸化アル
カリ水溶液の濃度を調整する。
鉄濃度が005モル/1未満であると、マグネタイトが
生成し易くなる。又、0.3モル/lを越える場合は、
液中のスラリー濃度高くなり粘度が上昇し反応を均一に
行うことが難しくなったり、α−オキシ水酸化鉄の凝集
体が存在するようになる。
更に反応系内及び原料水溶液を不活性ガス置換すること
は、中和反応時の第一鉄イオンの酸化を防ぐという点で
望ましい方法である。
本発明において使用する酸化性ガスとは、酸素を含むガ
スであり、空気あるいは酸素富化ガス、あるいは酸素と
不活性ガスとを混合して得たガスなどを用いる。
本発明では、酸化性ガスを用いて、酸化反応によりα−
オキシ水酸化鉄を製造する際、明確に二つの段階に分け
て酸化反応を行う。まず一段目では、25℃以下の温度
で酸化率50%以下、好ましくは5〜50%の範囲まで
酸化する。酸化率とは((F、、/全Fθ)X100)
で表示し、第一鉄の酸化された割合を表わす。
′一段目の反応温度が25℃を越えると、オキシ水酸化
鉄の結晶成長速度が早くなり、析出α−オキシ水酸化鉄
が不揃いに成長する結果、粒度分布がひろくなるし、α
−オキシ水酸化鉄の凝集体が存在するようになる。反応
温度の下限は、酸化性ガスの供給速度と胸像するので、
反応槽、ガス吹込み方法に適した温度を設定しなければ
ならないが、一般的には5℃が下限となる。
酸化率が5%未満であると、二段目での酸化で新たな核
発生が生じ、粒度分布が広くなり好ましくない。一方、
50%を越える場合はα−オキシ水酸鉄が微細すぎるし
、又、針状比も悪くなり好ましくない。
本発明において、カルシウム塩に加えてリン酸化合物を
酸化率50%の段階まで添加することも好ましい。リン
酸化合物としては、リン酸又はリン酸ナトリウム等の無
機リン酸塩が好ましい。
リン酸化合物の添加は、第一鉄塩水溶液中へあるいは水
酸化アルカリ水溶液中へ、あるいは中和反応後の水酸化
第一鉄のアルカリ性懸濁液中へ、あるいは酸化反応開始
後に行うなど種々の方法があるが、酸化率30%以下の
段階で加えることが必須である。添加時期が酸化率30
%を越える段階であると生成するα−オキシ水酸化鉄の
枝分れを防ぐことができなくなる。
リン酸化合物の使用量は鉄に対し1〜8oモノν%、好
ましくは5〜30モル%用いる。
リン酸化合物の使用量が1モル%未満では効果が不十分
であるし80モル%を越えると、結晶成長が強く抑制さ
れ、α−オギシ水酸化鉄粒子が小さくなりすぎ好ましく
ない。
リン酸化合物の添加は、カルシウム、塩素両イオンの組
み合わせによる分散性、枝分れの改良効果を損うことな
く、枝分れを更に低減する効果がある。
一段目の酸化反応後、酸化性ガスを不活性ガスに切り替
え、温度を40〜80℃へ上昇させる。
二段目の反応温度を40〜80’Cとしたのは、一段目
で発生させたオキシ水酸化鉄を成長させ、針状性と粒子
長さを所望する値にするためである。
更に、二段目では水酸化アルカリ濃度を鉄に対し、12
〜30モル倍量となるよう調整することが重要である。
水酸化アルカリ濃度を高くすることにより、凝集のない
状態でしかも針状性の優れたα−オキシ水酸化鉄を製造
できるようになる。アルカリ濃度を高くすると、なぜ針
状性が良くなるのか、理由は不明であるが木酢化第−鉄
、α−オキシ水酸化鉄の溶解度はアルカリ濃度を高くす
ると増加することから、結晶成長に必要な安定過飽和が
維持されやすいのではないかと推測されるる 一段目と同じ水酸化アルカリ濃度で、二段目の酸化反応
を行うと、分散性は良いが針状性は軸比約20程度の粒
子しか得られない。
又、一段目から高い水酸化アルカリ濃度で酸化反応を行
うと長軸に平行な方向への凝集あるいは固着が生じやす
くなり、分散性の良いα−オキシ水酸化鉄は得られない
反応温度、水酸化アルカリ濃度を設定した後、再び酸化
性ガスを供給し、酸化反応を完結させる。
このようにして得られるα−オキシ水酸化鉄は、凝集の
ない、しかも針状性に優れた粒子であり、これを常法に
より処理し、酸化、還元を行い高性能の磁気記録材料と
することができる。
以下、実施例で本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1 濃度1.6 mol、 / l!のNaOH水溶液10
/に20℃に保ち、攪拌しながら0.002 mol、
 / lの0aO1,を含む0.2 mol / lの
IFoO]2水溶液10I!を添加し、Fe(Oa>t
を主とする懸濁液を得た。
この懸濁液に、20℃で41!/分の11合で空気を1
0分間吹き込み、第一鉄の一部を第二鉄へ酸化した。こ
の時の酸化率(Pa”/ (P’ot4+Fe”)×1
 oo)は8%であった。
その後、空気を窒素ガスに切替え、系内を不活性ガス雰
囲気としWA濁液の温度を50℃とした。
その際、NaOHを添加し、Feに対し18モル倍量に
なるようにNaOH濃度を高くした。
次に窒素ガスを空気に切替え、1//分の割合で吹き込
み、反応を終了させ、α−IPeOOHを得た。
得られたα−FeOOHは透過型電子顕微鏡で観察し、
結晶形状、凝集状態、長さ、軸比を測定した。
α−FeOOHは平均長さ約α4μ、軸比(長軸/短軸
)約30の棒状であり、凝集も殆どなく、分散した粒子
であった。
実施例2 八PQ、をFeに対し、5モル%添加した1、 6 m
ol//のNaOH水溶液10/に20℃で攪拌しなが
ら0.002 mol、 / lの0aO11を含むα
2 mol / 1のF e 01.、水溶液10/を
添加し、Fe (OH)、を含む懸濁液を得た。
この懸濁液に実施例1と同一の条件で空気を吹込みα−
FeOOHを得た。
得られたα−FeOOHは、平均長さ約0.35μ。
軸比約40の棒状であり、凝集のない分散した粒子であ
った。加えて、実施例1より一段と枝分れが少なくなっ
ていた。
比較例1 実施例1の方法において、NaOH濃度を途中で変化さ
せず初期濃度のまま、酸化反応を行った以外は、実施例
1と同様の条件としα−FeOOHを得た。
得られたα−FeOOHは、平均長さ約06μ、軸比(
長軸/短軸)約15のよく分散した粒子となっていた。
比較例2 実施例1の方法において、OaO]、の代りにMgO1
,を使用し、その他の条件は実施例1と同じにしてα−
FeOOHを得た。
得られたα−IFe00Hは枝分れが非常に多く、しか
も微粒子が存在した。
特許出願人 東洋曹達工業株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 第一鉄塩水溶液の酸化反応により、α−オキシ
    水酸化鉄を製造する方法において、酸化性ガス供給以前
    にカルシウム塩を鉄に対し0.5〜2モル%の量系内に
    添加し、しかも、塩化第一鉄水溶液を25℃以下の温度
    で鉄に対し6〜16モル倍量の水酸化アルカリ水溶液に
    、かつ、鉄濃度が0.03〜0.5モル/lとなるよう
    に添加し、次いで、酸化率50%以下となるように酸化
    性ガスを供給した後、不活性ガス雰囲気下で温度を上昇
    させ、40〜80℃の温度とし、かつ、水酸化アルカリ
    濃度を鉄に対し12〜30モル倍量となるよう調整した
    後、再び酸化性ガスを供給し、酸化反応を完了させるこ
    とを特徴とするα−オキシ水酸化鉄を製造する方法。
JP58223241A 1983-11-29 1983-11-29 α−オキシ水酸化鉄を製造する方法 Granted JPS60118630A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030052321A (ko) * 2001-12-21 2003-06-27 재단법인 포항산업과학연구원 슬래그 용출액을 이용한 수산화철류 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030052321A (ko) * 2001-12-21 2003-06-27 재단법인 포항산업과학연구원 슬래그 용출액을 이용한 수산화철류 제조방법

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