JPS5993898A - 接触子の製造方法 - Google Patents

接触子の製造方法

Info

Publication number
JPS5993898A
JPS5993898A JP20028582A JP20028582A JPS5993898A JP S5993898 A JPS5993898 A JP S5993898A JP 20028582 A JP20028582 A JP 20028582A JP 20028582 A JP20028582 A JP 20028582A JP S5993898 A JPS5993898 A JP S5993898A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tin
bath
copper
plating
phosphor bronze
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20028582A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6116430B2 (ja
Inventor
Susumu Kawauchi
川内 進
Kazuhiko Fukamachi
一彦 深町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Mining Co Ltd filed Critical Nippon Mining Co Ltd
Priority to JP20028582A priority Critical patent/JPS5993898A/ja
Publication of JPS5993898A publication Critical patent/JPS5993898A/ja
Publication of JPS6116430B2 publication Critical patent/JPS6116430B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、りん青銅−錫系接触子の製造法に関するもの
であり、特にはこのりん青銅−錫系に固仔の高温でのめ
つき層の剥離問題を生じないりん1?3同一錫系接触子
の製造法に関するものである。
電子機器には、回路接続用のコネクタ接触子が多数使用
されている。コネクタ接触子用の材料としては、ベリリ
ウム銅、チタン鋼、りん青銅等の母材に表面接点用の金
属として金、銀等のめっきを施したものがあるが、価格
や量産性の点から民生用電子機器において用いるには適
切でない。そこで、民生用電子機器においては、母材と
して銅合金を用いそして表面接点用金属として!または
錫合金をめっきした接触子が、製造および製品品質の総
合的観点から用いられ、殊に強度、耐応力腐食割れ性等
に優れチタン銅、べIJ IJウム鋼に比べ廉価である
点でりん青銅を・母材としそして表面接点用金属として
錫または錫合金をめっきした接触子が現在主として用い
られている。
電子機器の内部に接触子を組込んで使用する場合、機器
内部が通電による発熱のため100℃目1工後に昇温す
るから、接触子はこのような比較的高温に長時間曝され
ていることになる。加えて、電子機器は機械的振動を受
けることも多い。こうした使用条件下で、上記りん青銅
−錫系接触子を使用すると、錫めっきが母材から剥離し
、接触不良となる欠点が認識されていた。この高温での
めつき層の剥離は、黄銅−錫系等では生じず、りん青銅
−錫系の固有の問題である。この剥離の原因については
、界面に特別な化合物が生成される等の報告もあるが、
いまだ解明されていない。りん青銅−錫系接触子の機能
を長期保証するためにはこの剥離問題をぜひとも解決す
る必要がある。
剥!i11防止対策として、錫または錫合金めっき層の
下側にニッケルの下地めっきを施すことが試みられたが
加工性が悪くなるため好ましくない。同じく下地めっき
として硫酸銅浴な用いて銅下地めっきを施すことが提唱
されたが、2μ以上もの厚さにまでめっきしないと剥離
を防止しえず、またその性能も安定しない。更には、鋏
を含む特別な錫合金を使用する提案もあるが、経済性の
面等から好ましくない。
本発明者は、良好な加工性を維持しまた低廉性をも随描
する剥離防止対策としては、銅下地めっきを71す用す
る方策が有利と考え、多くの検討を重ねた。その結果、
まった(予想外にも、従来用いられていた硫酸銅浴に替
えて青化浴を使用してりん青銅母材に銅下地めっきを薄
く施し、その後上地めっきとして錫あるいは錫合金な′
電気めっきし続いて加熱溶融処理するか或いは上地めっ
きとして錫あるいは錫合金を溶融めっきすることにより
、上述した剥離問題が解決されうろことが見出された。
こうすることにより、銅下地めっき層は2μ以下の薄さ
で充分に剥離防止能を発揮し、きわめて好適である。
)ν[<シて、本発明は、りん青銅を母材としそして表
面接点金属として錫あるいは錫合金を具備する接触子の
製造方法において、該りん青銅母材上に背比銅浴を使用
して銅下地層を電気めっきし、その後錫あるいは錫合金
を電気めっきし続いて加熱溶融処理を行うかまたは錫あ
るいは錫合金な浴融めっきすることを特徴とする接触子
製造方法を提供する。
本発明について以下具体的に説明する。尚、本発明にお
いては、りん青銅の条、シートj、34にめつきおよび
加熱溶融処理した後接触子に成型するのが通例であるが
、りん青銅条等を接触子に成型した後にめっきおよび加
熱溶融処理することも妨げるものでない。ここでは前者
に基いて説明する。
本発明において使用されるりん青銅条は、ばね用りん青
銅としてJISに規定される各種のものを包括するもの
であり、一般に錫6〜10%と、りん006〜035%
を含むものである。この他、少量の添加元素を含むこと
もある。
りん青銅条は、アルカリ脱脂、電解脱脂、酸洗、水洗等
の成層の浄化処理を公知の態様で施された後、本発明に
従って青化浴を使用し、ての銅下地電気めっきが施され
る。本発明においては、銅下地めっきが従来のように硫
酸銅浴を用いずに青化浴を使用して実施されることが錫
あるいは錫合金層の<Mll f命を防止する上できわ
めて重要である。
ここで宵化Zi] 浴とは、1価の銀イオンと遊離シア
ンを主体とする公知の背比銅浴いずれでもよく、低Nぞ
吸温、中鎖吸温、高娘度醍、カリウム浴およびロッシェ
ル塩浴等従来から知られている背比銅めっき浴をいずれ
も使用することができる。その浴組成および電気めっき
条件は接触子の外観を損わない範囲において何ら制限さ
れるものでない。
背比銅浴の一般組成範囲は次の通りである:背比第−銅
    20〜120 El#青化ナトリウム   5
〜130 &/1青化カリウム    0〜1009/
l炭酸ナトリウム   0〜309/11炭酸カリウム
    0〜109/11水酸化ナトリウム 15〜4
0 g/l水酸化カリウム   O〜 50 &/10
ツシエル塩    0〜50 g/Itこの他、活性剤
、ロダン塩等を含むことが多い。
より特定的に背比銅浴の即成を示すと次の通りである: 背比第−銅    50〜809/13青化ナトリウム
   5〜1oyip 水酸化ナトリウム 20〜409/1 活性剤        0.5〜2  !/Itロダン
塩     10〜20g/l めっき条件は、背比銅浴の組成に依存するが、pi]、
 = 12.0〜12,6、浴温度=40〜80°C1
電流密度−1〜7A/dm2の下で実施されるのが通常
である。
銅下地めっき厚は本発明においては2μ以下で充分に前
記剥離防止効果を発揮する。もちろん2μ以上でも差支
えないが、従来からの硫酸銅浴を使用する方法では2μ
以上の銅下地めっき厚が剥離防止効果を得る上で必須で
あったのに対し、本方法では0.1〜2.0μの薄い銅
下地めっき厚で充分剥離防止を行いうろことが特色であ
る。一般に、02〜1.Ωμ、好ましくは05μ前後の
銅下地めつきノVが使用される。
こうして、銅下地めっきが施された後、表面接点用金ノ
ー(5として錫あるいは錫合金が上地めっきされる。め
っきは、電気めっきあるいは溶融めっきのいずれでも実
施することができる。錫合金としては、一般にはんだ材
料として知られる鉛、ビスマス、カドミウム、アンチモ
ン、インジウム、アルミニウム、亜鉛等を一種以上含む
ものを包括するものである。
電気めっきおよび溶融めっきのめつき浴およびめっき条
件は従来から採用されているものいずれでもよい。例え
ば銅電気めっきにおいては、アルカリ浴としては、錫酸
カリウムおよび水酸化カリウムを主体とする浴、tlナ
トリウム、水酸化ナトリウムおよび酢酸ナトリウムを生
体とする浴、塩化第一錫およびビロリン酸ナトリウムを
主体とする浴等が知られている。酸性浴としては、シュ
ウ酸塩浴、ホウフッ化浴、硫酸塩浴等が知られている。
いずれも公知のものであり、それぞれの浴のめつき条件
も確立されている。代表例を挙げておく。
アルカリ錫浴 錫酸カリウム    80〜320I/l水酸化カリウ
ム  10〜45J/13酢酸        2〜1
0i/1 浴温       65〜90 ℃ 電流密度      3〜1oA/dm2イレ什酸帛入
4浴 硫酸第一錫    60〜1009/lイIle 酸 
              60〜120 乏//l
?クレゾールスルホン酸  60〜1 20 f//1
ゼラチン      1〜5g/4 ベータナフトール  1〜3  jJ/1浴温    
   18〜25 ℃ 電流密pt       5〜15  A/dm2不x
/ Hp、5#* 31」奄■−ヂ’a3hO立’)−
フェノールスルホンmlK −錫  120〜2aai
/13フエノールスルホン酸鉛12o〜200fl/I
Jフエノールスルホン酸 110〜200g/13浴温
          20〜40 ℃ILi iil、
 tj r−L          1〜5 A/d 
n]2溶融めっきについても、半田浴を中心として幾つ
かのものが実施されている。適当なフラックスを塗布後
半出浴に浸漬することにより錫合金皮膜を付着すること
ができる。
錫あるいは錫合址めつき層の厚さは、対象とする接触イ
の型式により異なるが、〜1〜数μの範囲が通例である
。1.2〜2.5μの厚さが一般に推奨される。
こうして、上地めっきどして錫あるいは錫合金でめっき
されたりん青銅条は続いて加熱溶融処理を受ける。加熱
溶融処理はりフロー処理とも呼ばれるもので、バーナ直
火型炉、エレマ炉等の加熱炉において上地めっきの融点
以上に3〜10秒間加熱することによって行われる。こ
の処理によって錫あるいは錫合金層の再溶融と流動化が
起り、表af]の滑らかさおよび光沢が改善される。但
し、溶融めっきしたものについては再浴融は特に行う必
要はない。
以上の処〕里を終えたりん青銅−錫めっき条は接触子に
成型される。ニッケルのような加工性の!ぬいめっき層
が存在しないので成型は容易に実施される。
本発明に従って作製された接触子は高温下での使用中に
もめつき層の剥離を生じない。例えば、105℃の温度
で600時間保持した後90o曲げ剥離試験を行っても
剥離は全く生じない。介在する銅下地層は薄いので、生
産性に優れ、曲げ加工に際してクラックが生じにくい。
実施例1 ばね用りん1イ銅条を、アルカリ脱脂、電解脱脂、そし
て酸洗中和後、0.5μの銅下地めっきを青化浴を使用
して施した。その後、15μ厚の錫めっきを行った。浴
組成ならびにめっき条件は下記の′Ji41つである: 背比銅浴 背比第−銅   60 g/l 背比ソーダ   759/II か性ソーダ   20 !J# 浴温      60℃ 電流密度    1.5 A/dm2 イ訛r・Fシ?錫f谷 イエ;1仁h12第−錫       7  D  j
9/l自νff伎                 
 1  0  0   g/13クレゾールスルホン酸
 100.@/ノゼラチン     21/1 ベータナフトール 1.5 g/13 浴温      20°C 電流密度     4 A/dm2 こうして欽めっきされた条をエレマ炉において600℃
の炉内温度で10秒間保持した後、冷風で再溶+Sを停
止した。その後、この条を接触子に成型した。こうして
作成した接触子を105℃において600時間大気加熱
した後、90°曲げ試験による剥離試験を行ったが剥離
は生じなかった。
比較例1 銅下地めっきを下記の硫酸浴を使用して行った以外は実
施例1と同等にして接触子を作製した:硫酸銅浴 硫酸鋼     2109/IJ 硫酸      1o o g/l 浴温       60°G 電流密度     5 A/d+++2、φIN〜1#
、試験の結果、錫めっき層の剥離が生じた。
′−*:施1タリ2および比較例2 ばね用りん青銅条を、アルカリ脱脂、電解脱11訂、そ
してh犯洗中和後、下表妬示す厚みの、911:j下地
めつきを青化浴及び硫酸浴から施した後、それぞれ15
μの錫めっきを行った。
浴組成ならびにめっき条件は下記の通りである:背比銅
浴 背比第−4・1jり     70 g/l!青化ソー
ダ      8 j;//1か性ンーダ     3
0 g/13 活性剤        1 g/13 0ダン塩      15 ji/1 浴總        60℃ 霜;流密度       2 A/drn2葡を酸銅浴 実施例1.に同じ 錫淑カリウム    12097g 水ril−化カリウム    15 !j/11酢酸 
        5〃/l 浴温        70℃ 電流密度       4A/dm2 こうして錫めっきされた条を実施例1と同一条件で再溶
融処理を行い接触子に成型後、さらに同一条件で105
℃、6oo時間の加熱後剥離試験を行った。結果を下表
に示す。
(注) ○:剥離は認められない。
×:明確に剥離が認められる。
両者の比較から本発明によって薄い銅下地めっきが可能
となることがわかる。
実施例3 実施例2において0.5μの銅下地めっきを青化浴で施
したものに、フェノールスルホン酸浴で半田めっきを行
った。めっき浴組成および条件は次の通りである: フェノールスル氷ンM?a  &M    160  
i/73フェノールスルホン酸鉛     160ji
/73フエノールスルホン酸       150jy
//73浴温           60°G 電流密度         3A/dm2その後エレマ
炉において650℃で15秒間加熱後空冷した。得られ
ためつき材を接触子に成型後105℃において60−0
時間保持後900曲げ剥陶11試験を行ったが、半田め
っき層の剥^1fを生じなかった。
比較例ろ 実施例乙において、05μの銅下地めっきを比較例1に
記載したのと同じ浴および条件で硫酸浴により施した点
を除いて、同一条件下で半田めっきを行った。同様の耐
熱剥離試験を行ったところ、半田めっき層の剥離を生じ
た。
実施例 実施例2で05μの銅下地めっきしたものと同条件のも
のに、40°Be塩化亜鉛水溶液のフラックスを塗布後
300℃の浴温の60%錫−40%鉛の半DJ浴に浸漬
することにより2μの半1+3済融めつきを行った。実
施例6と同様に試験したが、めっき層の剥離は生じなか
った。
手続補正が1 昭和58年4月1 日 特許庁長官 若 杉 和 夫 殿 事件の表示 昭和57年 特願第200285 号発明
の名称 接触子の製造方法 補正をする者 事件との関係          特許1′旧ず(人名
称 日本鉱業株式会社 代Jlj人 〒103 住 所  東京都中央区日本橋3丁目]3番11号油脂
工業会館電話273−6436番 補11:、のス4象 補正の内容  別紙の通り (補正の対象に記載した事項以外は内容に変更なし)訂
正明細書 1、発明の名称  接触子の製造方法 2、特許請求の範囲 1)りん青銅を母材としそして表面接点金属として錫あ
るいは錫合金を具備する接触子の製造方法において、該
りん青銅母材上に背比銅浴を使用して銅下池層を電気め
っきし、その後鍮あるいは錫合金を電気めっきし続いて
加熱溶融処理を行うか、または錫あるいは錫合金を溶融
めっきすることを特徴とする接触子の製造方法。
範囲第1項記載の方法。
ろ発明の詳細な説明 本発明は、りん青銅−錫系接触子の製造法に関するもの
であり、特にはこのりん青銅−錫系に固有の高温でのめ
つき層の剥離問題を生じないりん青銅−錫系接触子の製
造法に関するものである。
電子機器には、回路接続用のコネクタ接触子が多数使用
されている。コネクタ接触子用の材料としては、ベリリ
ウム銅、チタン銅、りん青銅等の母材に表面接点用の金
属として金、銀等のめっきを施したものがあるが、価格
や量産性の点から民生用電子機器において用いるには適
切でない。そこで、民生用電子機器においては、母材と
して銅合金を用いそして表面接点用金属として錫または
錫合金をめっきした接触子が、製造および製品品質の総
合的観点から用いられ、殊に強度、耐応力腐食割れ性等
に優れチタン銅、べIJ IJウム銅に比べ廉価である
点でりん青銅を母材としそして表面接点用金属として錫
または錫合金をめっきした接触子が現在主として用いら
れている。
電子機器の内部に接触子を組込んで使用する場合、機器
内部が通電による発熱のため100℃前後に昇温するか
ら、接触子はこのような比較的高温に長時間曝されてい
ることになる。加えて、電子機器は機械的振動を受ける
ことも多い。こうした使用条件下で、上記りん青銅−錫
系接触子を使用すると、錫めっきが母材から剥離し、接
触不良となる欠点が認識されていた。この高温でのめつ
き層の剥離は、黄銅−錫系等では生じず、りん青銅−錫
系の固有の問題である。この剥離の原因については、界
面に特別な化合物が生成される等の報告もあるが、いま
だ解明されていない。りん青銅−錫系接触子の機能を長
期保証するためにはこの剥離問題をぜひとも解決する必
要がある。
剥離防止対策として、錫または錫合金めっき層の下側に
ニッケルの下地めっきを施すことが試みられたが加工性
が悪くなるため好ましくない。同じく下地めっきとして
硫酸鋼浴を用いて銅下地めっきを施すことが提唱された
が、2μ以上もの厚い銅層が必要であると云われており
、またその性能が安定せず、商品化に問題があった。更
には、銀を含む特別な錫合金を使用する提案もあるが、
経済性の面等から好ましくない。
本発明者は、良好な加工性を維持しまた低廉性をも維持
する剥離防止対策としては、銅下地めっきを利用する方
策が有利と考え、多くの検討を重ねた。その結果、まっ
たく予想外にも、従来用いられていた硫酸銅浴に替えて
青化浴を使用してりん青銅母材に銅下地めっきを薄く施
し、その後上地めっきとして錫あるいは錫合金を電気め
っきし続いて加熱溶融処理するか或いは上地めっきとし
て錫あるいは錫合金を溶融めっきすることにより、上述
した剥離問題が解決されうろことが見出された。こうす
ることにより、銅下地めっき層は0.5μ乃至2μの薄
さで充分に剥離防止能を発揮し、きわめて好適である。
又上地である錫あるいは錫合金めっきは電気めっき後、
加熱溶融処理を施すかあるいは溶融めっきされているた
め、錫めっき皮膜の重大な欠点であるクイスカーの発生
を有効に抑制し、電気めっき皮膜より冶金学的製法によ
る金属に近いため加熱条件下の使用で問題となる変色等
の表面性状の劣化が少ない。
斯くして、本発明は、りん青銅を母材としそして表面接
点金属として錫あるいは錫合金を具備する接触子の製造
方法において、該りん青銅母材上に背比銅浴を使用して
銅下地層を電気めっきし、その後鍋あるいは錫合金を電
気めっきし続いて加熱溶融処理を行うかまたは錫あるい
は錫合金を溶融めっきすることを特徴とする接触子製造
方法を提供する。
本発明について以下具体的に説明する。尚、本発明にお
いては、りん青銅の条、シート等にめっきおよび加熱溶
融処理した後接触子に成型するのが通例であるが、りん
青銅条等を接触子に成型した後にめっきおよび加熱溶融
処理することも妨げるものでない。ここでは前者に基い
て説明する。
本発明において使用されるりん青銅条は、ばね用りん青
銅としてJISに規定される各錘のものを包括するもの
であり、一般に錫5=10%と、’LJvO,03〜0
.35 %を含むものである。この他、少量の亜鉛等の
添加元素を含むこともある。
りん青銅条は、アルカリ脱脂、電解脱脂、酸洗、水洗等
の所定の浄化処理を公知の態様で施された後、本発明に
従って青化浴を使用しての銅下地電気めっきが施される
。本発明においては、銅下地めっきが従来のように硫酸
鋼浴を用いずに青化浴を使用して実施されることが錫あ
るいは錫合金層の剥離を防止する上できわめて重要であ
る。
ここで前止銅浴とは、1価の銅イオンと遊離シアンを主
体とする公知の背比銅浴いずれでもよく、低損吸温、中
濃吸温、高濃吸温、カリウム浴およびロッシェル塩浴等
従来から知られている背比銅めっき浴をいずれも使用す
ることができる。その浴組成および電気めっき条件は接
触子の外観を損わない範囲において何ら制限されるもの
でない。
前止銅浴の一般組成範囲は次の通りである:背比第−銅
     20〜120 g/13青化ナトリウム  
  5〜130.!;l/ノ青化カリウム     0
〜100 g/11炭酸ナトリウム    D〜 30
9/It炭酸カリウム     O〜 10g/l水酸
化ナトリウム  15〜40g/IJ水酸化カリウム 
   0〜50 f!/130ツシエル塩     0
〜5og/Itこの他、界面活性剤、ロダン塩等を含む
ことが多い。
より特定的に前止銅浴の組成を示すと次の通りである: 背比第−銅     5o〜 8oII/l青化ナトリ
ウム    5〜10g/11水酸化ナトリウム  2
0〜40 g/l)活性剤        0.5〜2
9710ダン塩       10〜20 j!/13
めつき条件は、前止銅浴の組成に依存するが、p H=
 12.0〜12.6、浴温度=40〜80℃、電流密
度−1〜7A/dm2 の下で実施されるのが通常であ
る。
銅下地めっき厚は本発明においては2μ以下で充分に前
記剥離防止効果を発揮する。もちろん2μ以上でも差支
えないが、従来からの硫酸銅浴を使用する方法ではめっ
き厚2μ、2.5μ近辺では耐剥離性が非常に不安定で
あるが、ともがく2μ以上の銅下地めっき厚が剥離防止
効果を得る上で必須であったのに対し、本方法では0.
5〜2.0μの薄い銅下地めっき厚で充分剥離防止を行
いうろことが特色である。好ましくは0.5〜1.0μ
の銅下地めっき厚が使用される。
こうして、銅下地めっきが施された後、表面接点用金属
として錫あるいは錫合金が上地めっきされる。めっきは
、電気めっきあるいは溶融めっきのいずれでも実施する
ことができる。錫合金としては、一般にはんだ材料とし
て知られる鉛、ビスマス、カドミウム、アンチモン、イ
ンジウム、アルミニウム、亜鉛等を一種以上含むものを
包括するものである。
電気めっきおよび溶融めっきのめっき浴およびめっき条
件は従来から採用されているものいずれでもよい。例え
ば銅電気めっきにおし・ては、アルカリ浴としては、錫
酸カリウムおよび水酸化カリウムを主体とする浴、錫酸
ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび酢酸ナトリウムを
主体とする浴、塩化第一錫およびピロリン酸す) IJ
ウムを主体とする浴等が知られている。酸性浴としては
、シュウ酸塩浴、ホウフッ化浴、硫酸塩浴等が知られて
いる。いずれも公知のものであり、それぞれの浴のめつ
き条件も確立されている。代表例を挙げておく。
アルカリ錫浴 錫酸カリウム    80〜32097ノ水酸化カリウ
ム   10〜45 g/l酢酸         2
〜.10 g/l浴温        65〜90’C 電流密度       3〜1oA/dm2硫酸錫浴 硫酸第一9     60〜100p/11硫e   
      60〜12017//1クレゾールスルホ
ン酸   6o〜1 20 g/lゼラチン     
  1〜 59/11ベータナフトール   1〜 3
 g/ノ浴温        18〜25°C 電流密度       3〜15A/dm2フェノール
スルホン酸浴(半田めっキ)フェノールスルホンMm 
−ta  120〜2oo、M/Jフェノールスルホン
酸鉛    12o〜2oog/lフェノールスルホン
酸     110〜200g/13浴温      
    20〜4o0C電流密度        j 
 〜5  、fi、、76m2溶融めっきについても、
半田浴を中心として幾つかのものが実施されている。適
当なスラックスを塗布後半出浴に浸漬することにより錫
合金皮膜を付着することができる。
錫あるいは錫合金めつき層の厚さは、対象とする接触子
の型式により異なるが、1〜数μの範囲が通例である。
1.2〜25μの厚さが一般に推奨される。
こうして、上地めっき・とじて錫あるいは錫合金でめ“
つきされたりん青銅条は続いて加熱解融処理を受ける。
加熱溶融処理はりフロー処理とも呼ばれるもので、バー
ナ偵大型炉、電気炉等の加熱炉において上地めっきの融
点以上に6〜10秒間加熱することによって行われる。
加熱溶融処理を行わなくても実用上許容しうる製品が生
成されるがこの処理によって錫あるいは錫合金層の再溶
融と流動化が起り、表面の滑らかさおよび光沢が改善さ
れまた層間の密着性も改善される。但し、溶融めっきl
−だものについては再溶融は特に行う必要はない。
以上の処理を終えたりん青銅−錫めっき条は接触子に成
型される。ニッケルのような加工性の悪いめっき層が存
在しないので成型は容易に実施される。
本発明に従って作製された接触子は高温下での使用中に
もめつき層の剥離を生じない。例えば、105℃の温度
で600時間保持した後90’ 曲げ剥離試験を行って
も剥離は全く生じない。介在する銅下地層は薄くなしう
るので、生産性に優れ、曲げ加工に際してクラックが生
じにくい。さらに高温使用下における変色等の表面性状
の劣化も電気めっき皮膜より少ない。
父上地めっきとして純錫を用いた場合、電気錫めっき皮
+yの重大な欠点となるウィスカーの生長も有効に抑制
できる。
実施例1 ばね用りん青銅条を、アルカリ脱脂、電解脱脂、そして
酸洗中和後、05μおよび0.8μの銅下地めっきを青
化浴を使用して施した。その後、1,5μ厚の錫めっき
を行った。浴組成ならびにめっき条件は下記の通りであ
る: 前止銅浴 前止第−銅     60 jj/1 青化ソーダ     75 g/13 か性ソーダ     20 gn 浴温        60℃ 電流密度      1.5 A/dm2硫酸錫浴 硫酸第一錫      709/1 硫酸       100 g/l クレゾールスルホン酸  i  00 g/lゼラチン
       29/l ベータナフトール   1.5 g/It浴温    
    2゜=C 電流密度       4A/dm2 こうして錫めっきされた条を電気炉において600℃の
炉内温度で10秒間保持した後、冷却した。その後、こ
の条を接触子に成型した。こうして作成した接触子を1
05℃において600時間大気加熱した後、90°曲げ
試験による剥離試験を行ったが剥離は生じなかった。
比較例1 銅下地めっきを下記の硫酸浴を使用して行った以外は実
施例1と同等にして接触子を作製した:硫酸鋼浴 硫酸銅       210 g/l 硫酸        1 [10i/13浴温    
     30°C 電流密度        5A7/dm2剥離試1験の
結果、錫めっき層の剥離が生じた。
実施例2:J、−よび比較例2 ばね用りん青銅条を、アルカリ脱脂、電解脱脂、そして
酸洗中和後、下表に示す厚みの銅下地めっきを青化浴及
び硫酸浴から施した後、それぞれ1.5μの錫めっきを
行った。
浴組成ならびにめっき条件は下記の通りである:前止銅
浴 肯化第−銅      70 g# 青化ソーダ       81/lj か性ソーダ      30g/ノ 活性剤         1 f!/Itロダン塩  
      15g/l 浴温         60°G 電流密度        2A/dm2硫酸鋼浴 実施例1に同じ アルカリ錫浴 錫酸カリウム    120 &/1 水酸化カリウム    15g/It 酢酸          5 &/13浴温     
    70°C 電流密度        4A/dm2こうして錫めっ
きされた条を実施例1と同一条件で再溶融処理を行い接
触子に成型後、さらに同一条件で105℃、600時間
の加熱後剥離試験を行った。結果を下表に示す。
(注) ○:剥離は認められない。
x:E!A確に剥離が認められる。
両者の比較から本発明によって薄い銅下地めっきが可能
となることがわかる。
実施例3 実施例2において0.5μおよび08μの銅下地めっき
を青化浴で施したものに、フェノールスルホン酸浴で半
田めっきを行った。めっき浴組成および条件は次の通り
である: フェノールスルホン酸第−m    16o  !9/
13フェノールスルホン酸鉛      16a  g
/l!フェノールスルホン酸       150  
g、#浴温           30℃ 電流密度3  A7/dm2 その後空気炉において650℃で15秒間加熱後空冷し
た。得られためつき材を接触子に成型後105℃におい
て600時間保持後90°曲げ剥離試験を行ったが、半
田めっき層の剥離を生じなかった。
比較例3 実施例3において、05μおよび0,8μの銅下地めっ
きを比較例1に記載したのと同じ浴および条件で硫酸浴
により施した点を除いて、同一条件下で半田めっきを行
った。同様の耐熱剥離試験を行ったところ、半田めっき
層の剥離を生じた。
実施例4 実施例2で0.5μおよび08μの銅下地めっきしたも
のと同条件のものに、40°13e塩化亜鉛水溶液のフ
ラックスを塗布後600℃の浴温の60チ錫−40%鉛
の半田浴に浸漬することにより2μの半U」溶融めっき
を行った。実施例3と同様に試験したが、めっき層の剥
離は生じなかった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)りん青銅を母材としそして表面接点金属として錫あ
    るいは錫合金を具備する接触子の製造方法において、該
    りん背銅母材上に背比銅浴を使用して銅下地層を電気め
    っきし、その後錫あるいは錫合金を電気めっきし続いて
    加熱溶融処理を行うか、または錫あるいは錫合金を溶融
    めっきすることをq、!徴とする接触子の製造方法。 2)銅下地層が2μ以下である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
JP20028582A 1982-11-17 1982-11-17 接触子の製造方法 Granted JPS5993898A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20028582A JPS5993898A (ja) 1982-11-17 1982-11-17 接触子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20028582A JPS5993898A (ja) 1982-11-17 1982-11-17 接触子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5993898A true JPS5993898A (ja) 1984-05-30
JPS6116430B2 JPS6116430B2 (ja) 1986-04-30

Family

ID=16421765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20028582A Granted JPS5993898A (ja) 1982-11-17 1982-11-17 接触子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5993898A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6229150A (ja) * 1985-07-30 1987-02-07 Mitsubishi Electric Corp Icソケツト用合金
US4935312A (en) * 1987-06-25 1990-06-19 Nippon Mining Co., Ltd. Film carrier having tin and indium plated layers
US4959278A (en) * 1988-06-16 1990-09-25 Nippon Mining Co., Ltd. Tin whisker-free tin or tin alloy plated article and coating technique thereof

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5141222A (ja) * 1974-10-02 1976-04-07 Mitsubishi Rayon Co Kochikutainobosuisekoho
JPS5739190A (en) * 1980-10-31 1982-03-04 Fujikura Ltd Preparation of solder plated or tin plated wire

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5141222A (ja) * 1974-10-02 1976-04-07 Mitsubishi Rayon Co Kochikutainobosuisekoho
JPS5739190A (en) * 1980-10-31 1982-03-04 Fujikura Ltd Preparation of solder plated or tin plated wire

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6229150A (ja) * 1985-07-30 1987-02-07 Mitsubishi Electric Corp Icソケツト用合金
US4935312A (en) * 1987-06-25 1990-06-19 Nippon Mining Co., Ltd. Film carrier having tin and indium plated layers
US4959278A (en) * 1988-06-16 1990-09-25 Nippon Mining Co., Ltd. Tin whisker-free tin or tin alloy plated article and coating technique thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6116430B2 (ja) 1986-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10640880B2 (en) Plated material and connecting terminal using same
JPH08176883A (ja) Sn合金めっき材の製造方法
JPH11222659A (ja) 金属複合帯板を製造する方法
US3489657A (en) Process for producing solderable aluminum materials
JPH0471292A (ja) 印刷回路用銅箔及びその表面処理方法
JPH0148355B2 (ja)
JP2670348B2 (ja) SnまたはSn合金被覆材料
JP7187162B2 (ja) Snめっき材およびその製造方法
JPS5993898A (ja) 接触子の製造方法
JPS59182989A (ja) 接触子の製造方法
JPS6019630B2 (ja) 接触子
JP2011231369A (ja) めっき部材およびその製造方法
JPS59222594A (ja) 接触子の製造方法
JPS582598B2 (ja) Cu−Sn系複合材の製造方法
JPH0945579A (ja) コンデンサ用リード線
JPS61151914A (ja) 接触子
JPS59184482A (ja) 接触子の製造方法
JPS6191394A (ja) 接触子の製造方法
JPH01279582A (ja) 接触子
JPH01208493A (ja) 接触子の製造方法
US11898263B2 (en) Plated product and method for producing same
JPS59222595A (ja) 接触子の製造方法
JPS61186496A (ja) 接触子
JPH02145792A (ja) 耐熱剥離性に優れた錫またははんだめっき被覆銅または銅合金材料
JP2833421B2 (ja) 二層錫又は錫−鉛合金被覆形成方法