JPS598653Y2 - 空気圧利用ポットの転倒流水防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空気圧利用ポットの転倒時における流水防止装
置に関するものである。

空気圧利用ポットではポット本体頭部に内容器内に空気
を圧送するためのべローズポンプを備え、このベローズ
ポンプを操作し、内容器内垂下の揚水管、中栓内液体通
路、先端を外部へ突出した吐出管を経て内容器内の液体
を吐出するようにしているが、この種の空気圧利用ポッ
トではこの内容器内垂下の揚水管と、中栓内液体通路と
吐出管とが連通しているために、このポットを誤って転
倒した場合、吐出管の口元から内容器内の液体が流出す
るという現象を生じ、ポットの載置場所を濡らしてしま
ったり、又特に内容器内の液体が高温であれば火傷の原
因となる恐れがあった。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであって、ポッ
ト転倒時に際しても内容器内の液体の流出を確実に防止
しうる空気圧利用ポットの転倒時流水防止装置を提供す
るにある。

以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。

空気圧利用のポット１は蓋体２に内蔵されたべローズポ
ンプ３を押体４を介して押圧すると中栓５内の空気通路
６を経て内容器７内に加圧空気が吹き込まれ、この加圧
空気によって内容器７の液体が揚水管８内を通り中栓５
内の液体通路９を経て吐出管１０の吐出口よりポット本
体外部へ吐出されるものである。

上記中栓５は蓋体２に内蔵されたべローズポンプ３内の
加圧空気を内容器７内へ供給する空気流路６及び揚水管
８並びに吐出管１０と連通している液体通路９とを備え
た中栓本体１１と、この中栓本体下端に装着した下板１
２と、液体通路９内を上下摺動ずる止水杆１３とから構
威されている。

中栓本体１１の液体通路内略中夫には第１図に示すよう
に通路巾の狭巾部１４を設け、この狭中部の下方内周壁
に止水杆１３の上下動をガイドする案内部１５を設けて
おり、空気通路上面にはベローズポンプ３内と空気通路
６とを連通ずる空気口１８を穿設している。

下板１２は中栓本体の液体通路と連通した連通部１６を
設け、この連通部の下方に揚水管８の一端を係止してい
る。

この連通部の内壁には第２図に示すように止水杆の上下
動をガイドする案内リブ１７を設けている。

この下板の案内リブ１７は上記中栓本体１１の案内部１
５と上面よりみて略９０゜以上の変位をもって張設して
いる。

１９は空気排出口である。

止水杆１３は第３図に示すように柱体部２０とこの柱体
部の左右外周中央に係止部２１とを一体戒形しており、
通常時下板の案内リブ１７の一端に係止部２１下面の一
端を接当しでいる。

この柱体部２０は内部中空に形威してもよい。

蓋体２の押体４を押圧するとべローズポンプ３内の加圧
空気が中栓本体１１の空気口１８より空気通路６を介し
て内容器７内の液面を押下げ、内容器内の液体を揚水管
８を経て、中栓本体の液体通路へと導く、このとき止水
杆１３の係止部２１の下面一端が中栓下板１２の案内リ
ブ１７に当接して案内リブ１７下方の連通部１６への落
下を防止する。

上記液体は下板１２の連通部１６及び中栓本体１１の液
体通路の案内リブ１７及び案内部１５を迂回してその各
隙間を通り狭巾部１４を介して液体通路内上方へ導かれ
る。

この液体通路内上方へ導かれた液体は吐出管１０内を通
り吐出管先端の吐出口よりポケット本体外部へ吐出する
。

ポットの転倒時、中栓内の止水杆１３が中栓本体１１の
案内部１５に沿って早急に中栓本体の液体通路上方に摺
動し、止水杆１３の上面が液体通路の狭巾部１４に密に
当接して狭巾部１４を閉止し、揚水管８内より下板１２
の連通部１６に迄およんだ液体は液体通路の狭中部下方
にて停止し、吐出管１０への流出を阻止することとなる
。

以上の如く本考案に於いては、中栓本体の液体通路内に
左右中央外周に係止部を備えた止水杆を設け、この液体
通路に狭い巾を有する液体通路の狭中部を設けると共に
この狭中部の下方の液体通路内壁に止水杆をガイドする
案内部を設けると共に、液体通路と連通ずる下板の連通
部内壁に止水軒の係止部下面と当接しかつ止水杆の下方
とガイドする案内リブを設けているので転倒時確実に液
体の流出を阻止することができる。

即ち、止水杆の係止部が中栓本体の案内部及び下板の案
内リブにそって上下摺動するため、前後左右の揺動が少
く、転倒時、止水軒上面が中栓本体の案内部に沿って早
急に摺動し、液体通路の狭巾部に密に当接して、狭中部
下方に及んだ液体が狭中部上方に流出することを阻止す
ることとなる。

又、転倒後ポットを倒立すれば液体通路の案内部、及び
下板の案内リブに沿って止水杆を簡単に正常位置に復元
することができる。

中栓が中栓本体と下板と止水杆とからなり、中栓本体及
び下板の液体通路及び連通部内には止水杆以外別部品は
全く存在せず、しかも下板の連通部内案内リブ上に止水
杆を載置して中栓本体と下板とを装着するだけですので
、構造が至って簡単で、しかも極めて部品点数が少く、
組立操作の非常に容易なもので、組立コストの大巾な低
廉をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の一部断面図、第２図は第１図の
ＩＩ − ＩＩ線断面図、第３図は本考案の止水杆の斜
視図である。 １・・・・・・ポット、２・・・・・・蓋体、３・・・
・・・ベローズポンプ、７・・・・・・内容器、８・・
・・・・揚水管、９・・・・・・液体通路、１０・・・
・・・吐出管、１３・・・・・・止水杆、１４・・・・
・・狭巾部、１５・・・・・・案内部、１７・・・・・
・案内リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋体内に内蔵されたべローズポンプの押圧にて内容器内
   の液体を揚水管、中栓の中栓内液体通路を介して吐出管
   よりポット外部へ吐出する空気圧利用ポットに於いて、
   上記中栓が中栓本体と下板と止水杆とからなり、下板に
   揚水管と連通ずる連通部を設け、この連通部内に止水杆
   の上下摺動をガイドする案内リブを設ける一方、中栓本
   体に下板の連通部と連通ずる液体通路を設け、この液体
   通路内に止水杆の上下摺動をガイドする案内部を設ける
   と共に、中栓本体の液体通路内に通路巾の狭い後中部を
   設け、止水杆に液体通路の狭巾部を閉止する柱体部と、
   この柱体部の左右外周に中栓本体の案内部及び下板の案
   内リブにそって液体通路及び連通部内を上下摺動ずる係
   止部とを設けたことを特徴とする空気圧利用ポットの転
   倒流水防止装置。