JPS598635B2 - クレ−ンシヤノケイホウソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ワイヤーを介してブームから昇降自在に吊下
げられたフックが、ブームに対して一定距離範囲内に位
置する時に警報音を発すべく構成されたクレーン車のフ
ツク過巻き警報装置に関する。

非クレーン作業状態でクレーン車を走行させるに際して
は、フックの振れを無くするために、前記フックを巻上
げてブームに接当固定させた格納姿勢をとるが、この走
行姿勢をとると、前記フックの過巻き警報装置が作動し
て警報音を発し続ける不都合があり、一般には、過巻き
警報回路中に操縦者位置で操作する常閉型回路断続機構
を設けて、走行時における警報装置の作動を人為的に解
除できるように考慮されている。

しかし、クレーン作業に移る前に、前記警報装置の作動
可能状態への切換えを看過すると、前記警報装置はそれ
自体の過巻き警報の機能を発揮させることができなくな
る問題が生じる。

また別に、フック格納に際してのフックとブームとの接
当固定状態の検出、換言すればフック巻上げの停止時期
決定を作業者の勘に頼って行っていたために、フックと
ブームとの接当固定の確実性に欠け、走行時にフックが
振れたり、またはワイヤーに無理がかかった状態でフッ
クが固定される等の問題もあった。

本発明は、このような実情に着目してなしたものであっ
て、過巻き警報装置が不要な時に警報動作しないように
すると共に、その事によってブームに対するフック固定
の時期をも容易に検出できる使用面において有効な警報
装置を提供することを目的とする。

即ち本発明は、冒記した警報装置において、その過巻き
警報回路中に、前記フックが前記ブームに接当固定され
た時に開く常閉型回路断続機構を直列に介装してある事
を特徴とする。

これによれば、非クレーン作業状態で機体走行時にとる
フック格納姿勢、つまり前記ブームにフックを接当固定
させれば自動的に過巻き警報回路が断たれて、警報装置
の作動が解除され、そしてクレーン作業に移れば、自動
的に警報装置作動可能状態になるものである。

即ち、非クレーン作業とクレーン作業との間のフックの
動きをとらえて、このフックの動きと、前記過巻き警報
回路中に設けた常閉型回路断続機構とを有機的に関連づ
けることにより、クレーン作業時の過巻き警報を確実に
行わせながら、フックを固定しての走行時に警報動作が
継続する事を防止できるに至った。

しかも、フックが過巻きの範囲に入った後にあける警報
作動の解除により、作業者はブームとフックとの接当固
定状態を判断することができるＣで、フック格納に際し
てのフック巻上げ停止時期を適確に認識することができ
る。

次に本発明実施の態様を例示図に基づいて詳述する。

第１図はタイヤ走行型のクレーン車を示し、走行車体１
の運転席２前部に上下軸芯まわりで回転可能な旋回台３
を取付け、この旋回台３上に、油圧シリンダ４，４によ
って上下に揺動駆動されるクレーンブーム５を設けると
共に、駆動機構（油圧モーター）６によって駆動される
ウインチ７により巻取り及び巻戻しが行なわれるワイヤ
ー８を介して、前記ブーム５の先端からクレーンフツク
９を昇降自在に吊下げて構成されている。

このクレーン車には、前記ブーム５に対してクレーンフ
ツク９が上昇限界を過ぎる一定距離範囲内に位置したと
きに、この状態がフツク過巻き状態であることを警報音
をもって報知する過巻き警報装置１０が装備されている
。

この警報装置１０は、第２図および第３図に示すように
、前記ブーム５の先端に回路断続機構（リミットスイッ
チ）１１を設け、この回路断続機構１１は、前記ワイヤ
ー８に遊嵌させた重錘１２によって常時開き状態にする
と共に、前記フツク９が前記上昇限界を越えたときのフ
ツク９による重錘１２の持上げにより閉状態に切換わる
べく構成し、そして前記回路断続機構１１と警報器１３
とを直列結線して構成されている。

この警報装置１０の警報回路中に常閉型回路断続機構１
４を直列介装し、且つこの回路断続機構１４の操作部を
前記ブーム５の先端側に位置させて、前記上昇限界位置
を越えて更にフック９を巻上げて、前記フック９がブー
ム５に接当固定された状態のときに前記回路断続機構１
４が開状態に切換わるべく構成し、もって前記フツク９
がブーム５に接当固定したときに、自動的に警報装置１
０の警報回路が遮断されて、警報作動が解除されるべく
構成したものである。

尚、前記常閉型回路断続機構１４のブーム先端に対する
取付け位置は、ブーム１４の起伏状態のいかんを問わず
、フック巻上げに際してフツク９に接当する位置に設け
るものであるが、ブーム起伏方向にフツク９が大きく変
位するものに対しては、複数の回路断続機構１４を直列
接続して、これをフック変位範囲に設けることによって
解決することができる。

また第４図に示すように、フツク９の幅内に位置する複
数個の回路断続機構１４を並列接続状態で警報回路中に
直列介装し、これをブーム５に設ければ、複数の回路断
続機構１４の全てが開状態になったシきに警報作動が解
除されるので、ブーム５に対するフツク９の接当位置の
確定をより確実にすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係るクレーン車の警報装置の実施の態様
を例示し、第１図はクレーン車の全体側面図、第２図は
要部の詳細図、第３図は警報装置の回路図、第４図は回
路断続機構の並列配置を示す概略説明図である。 ５・・・・・・ブーム、６・・・・・・駆動機構、８・
・・・・・ワイヤー、９・・・・・・フック、１４・・
・・・・常閉型回路断続機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 駆動機構６により巻取り及び巻戻しが行われるワイ
   ヤー８を介してブーム５から昇降自在に吊下げられたフ
   ツク９が、ブーム５に対して一定距離範囲内に位置する
   時に警報音を発生すべく構成された過巻き響報回路中に
   、前記フツク９が前記ブーム５に接当固定された時に開
   く常閉型回路断続機構１４を直列に介装してある事を特
   徴とするクレーン車の警報装乱