JP4302360B2 - クレーンの警報装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、クレーンの警報装置、特にフックブロックの過巻き状態を検出して警報を発するフック過巻き警報装置と、左右に設けたアウトリガ装置が浮上がり始めたことを検出して警報を発するアウトリガ浮上がり警報装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クレーンに用いられる警報装置の代表例として、フックブロックの過巻き状態を検出して警報を発するフック過巻き警報装置と、左右に設けたアウトリガ装置が浮上がり始めたことを検出して警報を発するアウトリガ浮上がり警報装置がある。従来用いられていたこの種の警報装置の構成を、車輌の運転室後方位置に搭載され荷台等への荷物の積込み作業を行う車輌搭載型クレーンに装備された警報装置を例に説明する。
【0003】
Aは、車輌搭載型クレーンである。当該車輌搭載型クレーンAは、図3に示す如く車輌(図示せず)の両側方に張出して設置可能な左右のアウトリガ装置1a,1bを備えた基台2と、当該基台2上に旋回自在に搭載した旋回ポスト3、当該旋回ポスト3に起伏自在に取付けられ基端ブーム4a内に先端側ブーム4b,4cを順次伸縮自在に嵌挿した伸縮ブーム4、前記旋回ポスト3あるいは伸縮ブーム4基端部に取付けたウインチ装置5から繰出したワイヤロープ6によって前記伸縮ブーム先端部4dから巻上げ巻下げ自在に吊下げたフックブロック7とで構成している。なお、8は伸縮ブーム4を起伏駆動する起伏シリンダである。
【0004】
このように構成した車輌搭載型クレーンAは、まず左右のアウトリガ装置1a,1bを設置してクレーンを安定支承し、当該支承状態で前記フックブロック7に荷物を吊下げて旋回ポスト3を旋回駆動すると共に、伸縮ブーム4を伸縮並びに起伏駆動し、更にウインチ装置5を巻上げ巻下げ駆動してフックブロック7を任意な位置まで移動させ、荷物の積込み作業を行うようになっている。
【0005】
また、この種の車輌搭載型クレーンAには、作業が終了して車輌を移動させる際に、フックブロック7が揺動して伸縮ブーム4や周辺機器を損傷させないためフックブロック7を伸縮ブーム先端部4dに当接した当接状態に格納(図3鎖線図示状態)する公知のフック格納装置9が取付けられていた。
【0006】
10は、フックブロック7が伸縮ブーム先端部4dに近接した巻上げ上限位置S(以下、過巻き警報位置という)まで巻上げられたことを検出して警報を発するフック過巻き警報装置である。当該フック過巻き警報装置10は、伸縮ブーム4の先端部4dに取付けられ所定長(過巻き警報長さ)の検出用ワイヤ10bで検出用重錘10cを吊下げたフック過巻き検出手段10aと、当該フック過巻き検出手段10aの検出信号に基づき警報を発する警報手段10dとで構成されている。このため、クレーン作業中にフックブロック7が過巻き警報位置Sまで巻上げられて過巻き状態となれば、フックブロック7が重錘10cに当接して検出用ワイヤ10bの支持力が低下し、これをフック過巻き検出手段10aで検出して警報信号を出力し警報手段10dを作動させるようになっている。これにより、作業者はフックブロック7が過巻き状態まで巻上げられたことを容易に把握することができ、ウインチ装置5の巻上げ動を停止する等の過巻き回避操作を速やかに行うことができるのである。なお、12は電源、13は手動あるいはクレーン作業(例えば、動力取出し装置の接操作)に連動してオンとなるメインスイッチである。
【0007】
また、14はクレーンを転倒させる転倒モーメントが大きくなり吊荷と反対側に位置するアウトリガ装置1a,1bが浮上がり始めたことを検出して警報を発するアウトリガ浮上がり警報装置である。当該アウトリガ浮上がり警報装置14は、例えば左右のアウトリガ装置1a,1bを駆動するジャッキシリンダ15a,15bの負荷圧が所定圧以下(アウトリガ装置1a,1bの支持力換算で20N以下)に低下したことを検出して検出信号を出力する圧力スイッチ16a,16bと、当該圧力スイッチ16a,16bの検出信号に基づき警報を発する警報手段10dとで構成されている。このため、クレーン作業中にクレーンを転倒させる転倒モーメントが大きくなり吊荷と反対側に位置するアウトリガ装置1a,1bの支持力が低下して浮上がり始めれば、ジャッキシリンダ15a,15bの負荷圧が0圧近くまで低下、すなわち所定圧以下になり圧力スイッチ16a,16bが作動して警報信号を出力し、警報手段10dを作動させるようになっている。これにより、作業者はクレーンが転倒し始めた状態を容易に把握することができ、クレーンの危険側への操作を停止する等の転倒回避操作を速やかに行うことができるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように構成された従来の警報装置、すなわちフック過巻き警報装置10とアウトリガ浮上がり警報装置14は、メインスイッチ13のオン操作で作動するよう構成されていたため、次の如き問題点があった。すなわち、クレーン作業を開始するためメインスイッチ13をオンにすれば、図3鎖線図示の如く格納姿勢におけるクレーンはフックブロック7が伸縮ブーム先端部4dに当接してフック過巻き検出手段10aが検出状態になっており、また左右のアウトリガ装置1a,1bも最縮小状態(非設置状態)に格納されて圧力スイッチ16a,16bが検出状態になっているため、スイッチオンと同時に警報が発せられるようになっていた。この警報は、クレーンが格納姿勢から作業姿勢に移行する作業姿勢移行中の不必要な警報であり、しかも左右のアウトリガ装置1a,1bの設置が完了しフックブロック7が過巻き警報位置S以下に巻下げられるまで継続されることから、閑静な住宅地等においては煩い警報となり騒音問題に発展する恐れがあった。
【0009】
また、クレーン作業が終了して格納姿勢に移行する格納姿勢移行時に左右のアウトリガ装置1a,1bを縮小操作すれば、当該アウトリガ装置1a,1bの設置解除と同時に圧力スイッチ16a,16bが検出状態(アウトリガ浮上がり警報状態と同じ状態)となり警報が発せられるようになっていた。この警報は、クレーンが格納姿勢に移行する格納姿勢移行中の不必要な警報であり、しかもメインスイッチ13をオフにするまで継続されることから、前記作業姿勢移行中の警報と同様に閑静な住宅地等においては煩い警報となり騒音問題に発展する恐れがあった。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、クレーン作業姿勢への移行時、あるいは格納姿勢への移行時に発せられる必要以上の警報をなくして、閑静な住宅地等においても騒音とならないようにしたクレーンの警報装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、次の如き構成を有している。
【0012】
すなわち、本発明の請求項1におけるクレーンの警報装置は、地面に設置可能な左右のアウトリガ装置を取付けた基台、当該基台上に旋回ポストを介して起伏自在に取付けた伸縮ブーム、当該伸縮ブームの先端部に巻上げ巻下げ自在に吊下げられ不使用時に伸縮ブーム先端部に当接した当接状態に格納されるフックブロック、前記左右のアウトリガ装置に取付けられ少なくとも何れか一方のアウトリガ装置が浮上がったことを検出する浮上がり検出手段、及び当該浮上がり検出手段の検出結果に基づき警報を発する警報手段とで構成したクレーンを対象にしている。
【0013】
そして、当該警報装置は、前記フックブロックが伸縮ブーム先端部に近接した巻上げ上限位置、あるいは伸縮ブーム先端部に当接した当接位置まで巻上げられたことを検出するフック非作業位置検出手段を設け、当該フック非作業位置検出手段が作動した時に前記警報手段による警報を規制するよう構成している。
【0014】
このように構成した警報装置は、フック非作業位置検出手段でフックブロックが伸縮ブーム先端部に近接した巻上げ上限位置、あるいは伸縮ブーム先端部に当接した当接位置まで巻上げられたこと、すなわちフックブロックが非作業位置まで巻上げられたことを検出してアウトリガ浮上がり警報を規制するよう構成したので、不必要な警報であるクレーン格納姿勢移行中のアウトリガ浮上がり警報が規制され、このため閑静な住宅地等においても騒音を気にすることなくクレーン作業を行うことができるのである。
【0015】
また、請求項2におけるクレーンの警報装置は、請求項1の構成に、前記フック非作業位置検出手段により前記フックブロックが伸縮ブーム先端部に近接した巻上げ上限位置、あるいは伸縮ブーム先端部に当接した当接位置まで巻上げられたことの検出結果に基づいても前記警報手段で警報を発するよう構成を付加したクレーンの警報装置を対象にしている。
【0016】
そして、当該警報装置は、請求項1の警報規制に加えて、前記浮上がり検出手段により左右のアウトリガ装置が共に非設置状態になっていることを検出した時に前記フック非作業位置検出に基づく警報手段による警報も規制するよう構成している。
【0017】
このように構成した警報装置は、浮き上がり検出手段で左右のアウトリガ装置の非設置状態、すなわち左右のアウトリガ装置の設置作業が完了するまでの状態を検出してフック非作業位置での警報も規制するよう構成したので、不必要な警報である作業姿勢移行中のフック非作業位置での警報が規制され、このため閑静な住宅地等においても騒音を気にすることなくクレーン作業を行うことができるのである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図1及び図2に基づき説明する。なお、図3に基づき従来技術として説明した1〜16の各符号は、以下の説明でも同義のものとして援用するものとする。
【0019】
図1において、10a1は伸縮ブーム4の先端部4dに取付けられたフック過巻き検出スイッチである。当該フック過巻き検出スイッチ10a1は、従来のものと同様に所定長(過巻き警報長さ)の検出用ワイヤ10bで検出用重錘10cを吊下げて構成されており、クレーン作業中にフックブロック7が過巻き警報位置Sまで巻上げられて過巻き状態となれば、フックブロック7が検出用重錘10cに当接して検出用ワイヤ10bの支持力が低下し、これをフック過巻き検出スイッチ10a1で検出して過巻き検出信号(スイッチ10a1がオフ)を出力するようになっている。また、当該フック過巻き検出スイッチ10a1は、請求項1、2におけるフックブロック7が伸縮ブーム先端部4dに近接した巻上げ上限位置まで巻上げられたこと、すなわちフックブロック7が非作業位置まで巻上げられたことを検出するフック非作業位置検出手段を兼ね備えたものとなっている。
【0020】
なお、当該フック過巻き検出スイッチ10a1は、上記構成の他に超音波等の測距センサ(図示せず)を用いてブーム先端部4dから吊下げられたフックブロック7の吊下げ長さを計測し、当該計測値が過巻き警報長さ以下になった時に過巻き検出信号を出力するよう構成してもよい。
【0021】
16a,16bは、作業中にクレーンが過負荷状態となって吊荷と反対側に位置するアウトリガ装置1a,1bが浮上がったことを検出する浮上がり検出スイッチである。当該浮上がり検出スイッチ16a,16bは、この実施形態の場合左右のアウトリガ装置1a,1bを駆動するジャッキシリンダ15a,15bの保持圧が例えばアウトリガ装置1a,1bの支持力換算で20N以下に低下、すなわち0圧に近い圧まで低下した時にオフとなり浮上がり検出信号を出力する一対の圧力スイッチで構成している。このため、クレーンが過負荷状態となって吊荷と反対側に位置するジャッキシリンダ15a,15bの保持圧が0圧近傍まで低下すれば、圧力スイッチ16a,16bがこの保持圧低下を検出してオフとなり浮上がり検出信号を出力するのである。一方、当該圧力スイッチ16a,16bは、クレーンが作業姿勢に移行するまでの間、すなわち左右のアウトリガ装置1a,1bが設置するまでの間はジャッキシリンダ15a,15bの保持圧が0圧近傍になっており、このため当該圧力スイッチ16a,16bが作動してアウトリガ非設置状態検出信号を出力するようになっている。従って、当該圧力スイッチ16a,16bは、請求項における左右のアウトリガ装置1a,1bのうち少なくとも何れか一方のアウトリガ装置1a,1bが浮上がったことを検出する浮上がり検出手段と、請求項における左右のアウトリガ装置1a,1bが共に非設置状態になっていることを検出するアウトリガ非設置状態検出手段を兼ね備えたものとなっている。
【0022】
なお、当該浮上がり検出スイッチ16a,16bは、上記構成の他にロードセルや圧力センサ等(図示せず)を用いて左右のアウトリガ装置1a,1bの支持力を計測し、当該支持力が非接地状態に対応した所定値以下になった時に浮上がり検出信号を出力するよう構成したものでもよい。また、左右のアウトリガ装置1a,1bをガタを付与して取付け、当該アウトリガ装置1a,1bの支持力低下によるガタ変位をスイッチ等を用いて検出して浮上がり検出信号を出力するよう構成したものでもよい。
【0023】
19は、前記フック過巻き検出スイッチ10a1の過巻き検出信号によって励磁操作されるリレーである。当該リレー19は、a接点スイッチ19aとb接点スイッチ19bの2つのリレースイッチを備えており、クレーンが通常作業状態(非過巻き状態)の時にはフック過巻き検出スイッチ10a1がオンであるためa接点スイッチ19aがオン、b接点スイッチ19bがオフに夫々切換わっている。一方、フックブロック7が巻上げられて過巻き状態になれば、フック過巻き検出スイッチ10a1がオフに切換わるので、これに伴いa接点スイッチ19aがオフ、b接点スイッチ19bがオンに夫々切換わるようになっている。
【0024】
20は、前記一方の圧力スイッチ16aの検出信号によって励磁操作されるリレーである。当該リレー20は、c接点スイッチを備えており、一方のアウトリガ装置1aが設置状態の時には圧力スイッチ16aがオンであるため当該リレースイッチはc接点20cとa接点20aが繋がり、クレーンが過負荷状態となってアウトリガ装置1aが浮上がり非設置状態となれば圧力スイッチ16aがオフとなってリレースイッチはc接点20cとb接点20bが繋がるよう切換わるようになっている。また、21は前記他方の圧力スイッチ16bの検出信号によって励磁操作されるリレーである。当該リレー21は、前記リレー20と同様にc接点スイッチを備えており、一方のアウトリガ装置1bが設置状態の時には圧力スイッチ16bがオンであるため当該リレースイッチはc接点21cとa接点21aが繋がり、クレーンが過負荷状態となってアウトリガ装置1bが浮上がり非設置状態となれば圧力スイッチ16bがオフとなってリレースイッチはc接点21cとb接点21bが繋がるよう切換わるようになっている。
【0025】
そして、リレー20のa接点20aとリレー21のa接点21aはリレー19のa接点スイッチ19aを介して直列に接続され、同様にリレー20のb接点20bとリレー21のb接点21bはリレー19のb接点スイッチ19bを介して直列に接続されている。また、リレー20のc接点20cはメインスイッチ13を介して電源12に、リレー21のc接点21cは警報リレー22に夫々接続されている。また、警報リレー22のb接点スイッチ22bは警報ブザー23に接続されており、警報リレー22が非通電状態で警報ブザー23が作動するようになっている。
【0026】
次に、当該警報装置の作動について説明する。
まず、左右のアウトリガ装置1a,1bを最縮小状態に格納し、フックブロック7をブーム先端部4dに当接状態に格納したクレーン格納姿勢(図1鎖線図示状態)から作業姿勢(図1実線図示状態)に移行する場合について説明する。格納姿勢におけるクレーンは、左右のアウトリガ装置1a,1bが最縮小状態に格納されフックブロック7がブーム先端部4dに当接した当接状態に格納されているため、フック過巻き検出スイッチ10a1と圧力スイッチ16a,16b(浮上がり検出スイッチ16a,16b)は共にオフの状態である(図1図示状態)。このため、メインスイッチ13をオンにすれば、圧力スイッチ16a,16bがオフであるためリレー20,21は非通電状態でb接点20b,21b側に切換わっている。このため、電源12、メインスイッチ13、リレー20のb接点20b、リレー19のb接点スイッチ19b、リレー21のb接点21b、警報リレー22の回路が形成され、この時フック過巻き検出スイッチ10a1はオフでリレー19は非通電状態であるためb接点スイッチ19bがオンとなり、警報リレー22が通電状態となってb接点スイッチ22bがオフとなり警報ブザー23が非警報状態に維持されるようになっている。このため、従来問題となっていたクレーンを作業姿勢に移行する際の不必要な警報がなくなり、閑静な住宅地等においても騒音を発生することなくクレーン作業を開始することができるのである。そして、この警報の規制は、何れか一方のアウトリガ装置1a,1bが接地して圧力スイッチ16a,16bがオンになるか、フックブロック7が過巻き位置S以下に巻下げられてフック過巻き検出スイッチ10a1がオンになるまで継続され、不必要な警報が効果的に規制されるのである。なお、この警報の規制状態が、請求項1におけるフック過巻き警報の規制であり、圧力スイッチ16a,16bが左右のアウトリガ装置1a,1bが共に非設置状態になっていることを検出するアウトリガ非設置状態検出手段を構成している。
【0027】
次に、左右のアウトリガ装置1a,1bを設置してクレーン作業を行っている際にフックブロック7が過巻き位置Sまで巻上げられて過巻き状態になった場合について説明する。まずフックブロック7が非過巻き状態のクレーン作業中は、左右のアウトリガ装置1a,1bが設置されフックブロック7が過巻き位置S以下に巻下げられているため、圧力スイッチ16a,16bとフック過巻き検出スイッチ10a1は共にオンの状態である。このため、リレー20,21は通電状態でc接点20c,21cは夫々a接点20a,21a側に切換わり、電源12、メインスイッチ13、リレー20のa接点20a、リレー19のa接点スイッチ19a、リレー21のa接点21a、警報リレー22の回路が形成されている(図2図示状態)。この時、フック過巻き検出スイッチ10a1はオンでリレー19は通電状態であるためa接点スイッチ19aがオンとなり、警報リレー22が通電状態となってb接点スイッチ22bがオフとなり警報ブザー23が非警報状態に維持されるようになっている。このため、クレーンを任意に駆動して通常のクレーン作業が行えるのである。
【0028】
そして、この状態からフックブロック7が過巻き状態になれば、フック過巻き検出スイッチ10a1がオフに切換わりリレー19が非通電状態となるのでa接点スイッチ19aがオフとなり、警報リレー22への通電が絶たれてb接点スイッチ22bがオンに切換わり、警報ブザー23が作動して警報が発せられるようになっている。これにより、当該警報を受けた作業者は、従来のフック過巻き警報と同様にフックブロック7が過巻き状態に達したことを容易に把握して、ウインチ装置5の巻上げ動を停止する等のフック過巻き回避操作を速やかに行うことができるのである。
【0029】
一方、クレーン作業中に過負荷状態となって吊荷と反対側に位置するアウトリガ装置1a,1b(例えば、アウトリガ装置1a)が浮上がり始めれば、ジャッキシリンダ15aの負荷圧が低下して設定圧以下になった時点で圧力スイッチ16aがオフとなり、対応するリレー20が非通電状態となってb接点20b側に切換わるので、警報リレー22の回路が遮断されて非通電状態となりb接点スイッチ22bがオンに切換わって警報ブザー23が作動して警報が発せられるようになっている。これにより、当該警報を受けた作業者は、従来の浮上がり警報装置と同様にクレーンが過負荷状態に達したことを容易に把握して、クレーンの危険側への操作を停止する等の過負荷回避操作を速やかに行うことができるのである。
【0030】
次に、クレーン作業が終了して格納姿勢に移行する場合について説明する。クレーンを格納するには左右のアウトリガ装置1a,1bを格納操作するが、この際左右のアウトリガ装置1a,1bの設置状態が解除された時点(非設置状態となった時点)で圧力スイッチ16a,16bがオフとなり、対応するリレー20,21が非通電状態となってb接点20b,21b側に切換わり、電源12、メインスイッチ13、リレー20のb接点20b、リレー19のb接点スイッチ19b、リレー21のb接点21b、警報リレー22の回路が形成されている(図1図示状態)。この時フックブロック7が作業状態(非過巻き状態)であればフック過巻き検出スイッチ10a1がオンであるためリレー19のb接点スイッチ19bはオフに切換わっており、警報リレー22が非通電状態となってb接点スイッチ22bがオンとなり警報ブザー23が作動して警報を発するようになっている。この警報は、本来クレーンを格納姿勢に移行する際の不必要な警報であるが、次の如くフックブロック7を格納状態にすれば警報が解除されるようになっている。すなわち、当該警報状態でフックブロック7を巻上げ駆動し過巻き状態にすれば、フック過巻き検出スイッチ10a1がオフに切換わってリレー19が非通電状態となりb接点スイッチ19bがオンになって警報リレー22が通電状態となり、b接点スイッチ22bがオフとなって警報ブザー23の作動が規制されるようになっている。このため、フックブロック7を格納状態にするだけで不必要な警報がなくなり、閑静な住宅地等においても騒音を発生することなくクレーンを格納姿勢に移行することができるのである。そして、この警報の規制は、メインスイッチ13をオフにするまで継続され、不必要な警報が効果的に規制されるのである。なお、この警報の規制状態が、請求項2におけるアウトリガ浮上がり警報の規制であり、フック過巻き検出スイッチ10a1がフックブロック7が伸縮ブーム先端部4dに近接した巻上げ上限位置まで巻上げられたことを検出するフック非作業位置検出手段を構成している。
【0031】
なお、当該フック非作業位置検出手段は、当該実施形態ではフック過巻き検出スイッチ10a1で構成しているが、フックブロック7の非作業状態を検出できるものであれば例えばフックブロック7が伸縮ブーム先端部4dに当接した当接状態を検出して検出信号を出力するフック格納状態検出手段で構成してもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上の如く構成した本発明のクレーンの警報装置は、クレーンを作業姿勢に移行する際の不必要なフック過巻き警報、あるいはクレーンを格納姿勢に移行する際の不必要なアウトリガ浮上がり警報を簡単な構成を付加することで効果的に規制したものであり、例え閑静な住宅地等であっても騒音を気にすることなくクレーン作業を行うことができ、周辺環境の維持に大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるクレーンの警報装置の説明図であって、作業姿勢あるいは格納姿勢移行時の作動を説明する説明図である。
【図2】同、クレーンの警報装置の説明図であって、作業姿勢時の作動を説明する説明図である。
【図3】従来のクレーンの警報装置の説明図である。
【符号の説明】
A 車輌搭載型クレーン、
1a,1b アウトリガ装置、
2 基台、
3 旋回ポスト、
4 伸縮ブーム、
4a 基端ブーム、
4b,4c 先端側ブーム、
4d ブーム先端部、
5 ウインチ装置、
6 ワイヤロープ、
7 フック、
8 起伏シリンダ、
9 フック格納装置、
10 フック過巻き警報装置、
10a フック過巻き検出手段、
10a1 フック過巻き検出スイッチ、
10b 検出用ワイヤ、
10c 検出用重錘、
10d,23 警報手段、
12 電源、
13 メインスイッチ、
14 アウトリガ浮上がり警報装置、
15a,15b ジャッキシリンダ、
16a,16b 圧力スイッチ、
19 リレー、
19a a接点スイッチ、
19b b接点スイッチ、
20,21 リレー、
20a,21a a接点、
20b,21b b接点、
20c,21c c接点、
22 警報リレー、
22b b接点、

Claims (2)

  1. 地面に設置可能な左右のアウトリガ装置を取付けた基台、当該基台上に旋回ポストを介して起伏自在に取付けた伸縮ブーム、当該伸縮ブームの先端部に巻上げ巻下げ自在に吊下げられ不使用時に伸縮ブーム先端部に当接した当接状態に格納されるフックブロック、前記左右のアウトリガ装置に取付けられ少なくとも何れか一方のアウトリガ装置が浮上がったことを検出する浮上がり検出手段、及び当該浮上がり検出手段の検出結果に基づき警報を発する警報手段とで構成したクレーンの警報装置において、
    前記フックブロックが伸縮ブーム先端部に近接した巻上げ上限位置、あるいは伸縮ブーム先端部に当接した当接位置まで巻上げられたことを検出するフック非作業位置検出手段を設け、当該フック非作業位置検出手段が作動した時に前記警報手段による警報を規制するよう構成したことを特徴とするクレーンの警報装置。
  2. 請求項1において、前記フック非作業位置検出手段により前記フックブロックが伸縮ブーム先端部に近接した巻上げ上限位置、あるいは伸縮ブーム先端部に当接した当接位置まで巻上げられたことの検出結果に基づいても前記警報手段で警報を発するよう構成し、前記浮上がり検出手段により左右のアウトリガ装置が共に非設置状態になっていることを検出した時に前記フック非作業位置検出に基づく警報手段による警報を規制するよう構成したことを特徴とするクレーンの警報装置。
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