JPS598286Y2 - 同軸ケ−ブル用コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は同軸ケーブル用コネクタに関し、特にプリント
基板への実装に適するように改良したコネクタに関する
。

従来の同軸ケーブル用コネクタの一例の正面図を第１図
イにまた側面図を第１図口に示す。

コネクタボデイのシエル３は導電材料でほぼ円筒状に形
或されており、その一端に四角形のフランジ部３′が設
けられている。

シエル３の中心部を貫通する中心コンタクト１の一端が
フランジ部３′より突出している。

中心コンタクト１は円筒状の絶縁体２によりシエル３と
絶縁されている。

シエル３の他端側（フランジ部３′のない側）には同軸
ケーブルを接続したプラグ（図示せず）が嵌合接続され
るが、その際の位置合せおよび固定のためのスタツド４
がシエル３の表面に突設されている。

またフランジ部３′の四隅に取付ネジ穴５が設けられて
いる。

上記の如き従来のコネクタをプリント基板に実装するに
は、第２図に示すような取付け方法を採らざるを得ない
。

つまり、導電性のスペーサ８を介在させてネジ１１をフ
ランジ部３′の取付ネジ穴５にねじ込み、コネクタをプ
リント基板１０に固定する。

そして、シエル３（フランジ部３′）とプリント基板１
０との電気的接続を完全にするために、スペーサ８とプ
リント基板１０のパターンとを半田付けする。

しかるに、コネクタのシエル３（フランジ部３′を含む
）側の熱容量が大きいため、半田付けの際にプリント基
板１０のパターンに過大な熱量が加わり、パターンを損
傷してしまう危険が大きいという問題がある。

また、ネジ１１のゆるみによってプリント基板１０とコ
ネクタシエル３との電気的接続の不良が生じやすいとい
う問題がある。

したがって本考案の目的は、叙上の如き問題点を解消し
、プリント基板への実装を容易にした同軸ケーブル用コ
ネクタを提供することにある。

本考案の特徴は、中心コンタクトと同方向に突出させて
少なくとも１本のピンをシェル（フランジ部）に設け、
このピンによってプリント基板のパターンとシェルとを
電気的に接続できるようにし、さらに上記ピンの途中に
１つ以上の段部を形威して該ピンの熱抵抗を高めるよう
にしたコネクタの構造にある。

以下、本考案の一実施例を図面によって詳細に説明する
。

第３図イは本考案による同軸ケーブル用コネクタの正面
図、第３図口はその側面図である。

両図において、第１図イ，口と同一部分には同符号を付
してある。

本実施例では、コネクタシエル３のフランジ部３′に円
形断面を有する外部導体接続用のピン６が１本突出して
設けられている。

このピン６は導電材料で作られフランジ部３′と電気的
に接続され、またその少なくとも先端部分は半田付け可
能な表面を有する。

ピン６の先端部に段部６′が形或されているが、この段
部６′によってプリント基板のパターンとピン６との半
田付けの際に、パターンから見たときのシエル３側の熱
容量を減らす効果が得られる。

つまりピン６の熱抵抗を増大させている。

この目的のためには、段部６′を境にしてピン６の先端
側をフランジ部３’ｆｌｌＪより径大にしてもよい。

ただし、本実施例のようにピン６の先端側を径小にする
と、コネクタをプリント基板に仮固定する際に段部６′
でプリント基板を支持することができる利点が得られる
。

尚、このプリント基板へのコネクタの仮固定を容易にす
るにはピン６を２本設け、２本のピン６と中心コンタク
ト１でコネクタをプリント基板に３点支持できるように
してもよい。

このようにすると、コネクタのプリント基板への自動実
装が容易になる。

上に述べた本考案のコネクタをプリント基板に取付けた
様子を第４図に示す。

コネクタのフランジ部３′をスペーサ８を介在させてネ
ジ１１でプリント基板１０に取付けることは従来と同じ
であるが、プリント基板１０のパターンとフランジ部３
′との電気的接続はピン６を介して行なわれるので、ス
ペーサ８とプリント基板１０との半田付けは不要である
。

ピン６は径小で熱抵抗が大きいため、その半田付けの際
にプリント基板１０のパターンに過大熱量が加わって当
該パターンを損傷するという不都合は回避できる。

特にピン６の段部６′の存在が上記の効果を一層高める
。

またスペーサ８は絶縁性のものでもよい。

ピン６の寸法は、例えば８．２ｍｍである。

段部６′までの寸法ｌ１はスペーサ８の寸法ｌ。

１よ小さくなければならない。

コネクタとプリント基板との間に電子部品を実装するス
ペースを確保するには寸法ｌ１は４．５ｍｍ以上が好ま
しい。

中心コンタクト１とピン６との間隔Ｌは任意であるか゛
、プリント基板の格子間隔（インチサイズとミリサイズ
がある）の整数倍にすると、プリント基板の穴（スルー
ホール）あけ作業に便利である。

またピン６の先端部の断面形状は円形以外でもよいが、
円形断面の方がプリント基板の穴あけが容易になりまた
パターンとの半田付け品質も高くなり有利である。

本考案は同軸ケーブル用コネクタは以上に述べた構戒で
あり、コネクタシエルとプリント基板との電気接続をピ
ンを介して行なうため、中心コンタクトとピンとを一括
して半田付けでき、半田付け工数を減らすことができ、
半田ゴテでスペーサとプリント基板を半田付けする場合
のようなパターン損傷も生ぜず、またコネクタ取付けネ
ジがゆるんでもコネクタシエルとプリント基板との電気
的接続を確実に保つことができる。

また、中心コンタクトとピンはシェルの同一面に同一方
向に突出しているため、該コネクタをプリント基板に実
装する際、中心コンタクトとピンをプリント板の穴に挿
入する作業が容易であり、自動組立てに適する。

さらに、ピンは中心コンタクトと所定の距離を置いてシ
ェルのフランジ部等に取付けるだけであり、該コネクタ
の制造は極めて簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図イおよび口は従来の同軸ケーブル用コネクタの一
例を示す正面図および側面図、第２図は第１図のコネク
タのプリント基板への実装方法を示す斜視図、第３図イ
および口は本考案による同軸ケーブル用コネクタの一例
を示す正面図および側面図、第４図は同上実施例のプリ
ント基板への実装状態を示す斜視図である。 １・・・・・・中心コンタクト、２・・・・・・絶縁体
、３・・・・・・シェル、３′・・・・・・フランジ部
、４・・・・・・スタツド、５・・・・・・取付ネジ穴
、６・・・・・・ピン、６′・・・・・・段部、８・・
・・・・スペーサ、１０・・・・・・プリント基板、１
１・・・・・・取付ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導電材料の円筒状シェルの一端面に同軸ケーブルの中心
   導体接続用の中心コンタクトが突出して設けられ、前記
   シェルの他端には同軸ケーブルを接続したプラグが嵌合
   される構造の同軸ケーブル用コネクタにおいて、半田付
   け可能な表面を有しかつ途中に少なくとも１つの段部を
   形威した外部導体接続用の導電材料のピンを、前記シェ
   ルの前記中心コンタクトが突出している同じ面に、該中
   心コンタクトから所定の距離を置きかつ該中心コンタク
   トと同一方向に突出して設け、前記中心コンタクトとピ
   ンをプリント基板のスルーホールに挿入して半田付けす
   ることを可能とした同軸ケーブル用コネクタ。